遺恨のIS   作:アルファデッド

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大変お待たせしました。

この作品を読んでいただき本当にありがとうございます。

お気に入り登録、評価やしおりをして頂いている方も本当にありがとうございます。

執筆の大きな励みとなっております。

今回は仕事が地味に舞い込んで執筆する隙間が中々作れなかった・・・




高校生以来の朝勉強会をやっているとセシリアお嬢様が声をかけてきた。

 

「ショーおじさん、おはようございます」

 

「セシリアお嬢様、おはよう」

 

「セシリアと呼んで頂いてもいいですわ」

 

「それは自分が構う・・・あと、セシリアお嬢様と呼び慣れてしまっているからなぁ」

 

ある意味習慣みたいなもの、自分の引いた一戦でもあるのだ。

 

「・・・テゴワイデスワ、その教科書とノートに努力の跡が見える。流石ですわ」

 

「制服という名の看板を背負っているからお恥ずかしい成績を出すわけにはいかないのでね」

 

「織斑くんにあなたの詰めを煎じて飲ませたい」

 

その顔には割と陰りというか胃痛というか、なんかこの世の疲れを表して顔になっているが、一体なにが彼女をさせたんだ?と気になって聞いてみるとかなり斜め上の答えが返ってきた。

 

「・・・間違えて捨てた?正気か?」

 

それは庇えんぞ、ファーストボーイ・・・正真正銘の馬鹿だと言われても仕方がないし、セシリアお嬢様の額に青筋が見え隠れするのも必然だ。

 

彼女は努力家でだらしない男が嫌いだからなおさらだろう。

 

「とりあえず、紅茶でも飲んで落ち着こう・・・フォションブレンドで申し訳ないね」

 

今ではあまり見かけることが少なくなったコップ付きの保温水筒を鞄から出し、付属のコップに注いで渡した。

 

「あ、ありがとう・・・」

 

怒りに震えた時は紅茶を一杯飲めば落ち着く。

 

「美味しい・・・」

 

「それは良かった。久しぶりに淹れたから少し不安だったのでね」

 

書類仕事と厚い教本のせいでコーヒー生活をしていたが、やはり紅茶の方がいいな。

 

彼女の顔を見た感じは落ち着いたようで、当たり前のことながら成長したとは言ってもまだまだ子供だ。

 

(それで良いんだ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()大人になるな。君は若い・・・希望に溢れている。俺は・・・もう、()()()()()()

 

「そ、そのもう一杯頂いてもいいかしら」

 

「いいよ」

 

無機質で成金趣味な教室に漂う紅茶の香りが空気を和らぎ、ここが学園であることを忘れて在英時代を思い出す優雅な空間が広がっていた。

 

「落ち着いたかね?コップはそのまま渡してくれたら良い」

 

「ええ」

 

飲み終えたコップをもらって彼女の飲んだところを避けるように少し回して新しく注いで飲むと相変わらず美味しい味と香りが口の中に広がり、勉強の疲れを癒しつつこれから始まるであろう授業へ気持ちを切り替えた。

 

「さて、そろそろ織斑先生が来るようだな」

 

「え、そ、その・・・」

 

「どうした?気分が優れないのか?」

 

「い、いえ、何もありません」

 

コップ内に水滴がないように飲んで水筒取り付けて鞄に戻しているいつの間にかいたファーストボーイとその幼馴染、、、保護プログラムの対象者だ。

 

何回か周辺クリアリングを命令されたことがある。

 

IS開発者の妹でここに入学するまで名前も姿も変えて全国を転々とさせられて一家離散状態でここに入学してからやっと一息つける状態になっているがな。

 

奴が最も大切にしている者だからこそ世界中の連中から狙われているが表立ってはしない。

 

どんな報復が来るかは分からないからだが、それでも狙われる価値は存在しており、定期的なハエ取りをしなきゃならんVIPではある。

 

無視しようとしていたが、私用携帯のバイブレーションが中々止まらないから先生が来る前に確認するとアケミからだった。

 

『専用機のコア調達完了、基礎システムも作成済み。早くて今日の夕方を予定している。あと、年頃な女の子の情緒を壊さないの。間接キスは浮気として扱うよ』

 

どうやら、かなり立腹のようで諌めなければならないという高難易度任務が付与された。

 

『大丈夫だ。飲み口は避けてある。あと、こんな枯れたおっさんに興味はないだろ』

 

『はぁ〜、私の独占欲で少し教育を間違えたみたいね。帰ったら正座』

 

任務失敗、、、聞く耳は持ってくれないか。

 

こうなったら彼女は頑として動かない。

 

『分かった、今日も一日頑張る』

 

それだけ打ち込んで携帯をしまい、静かに始まりを待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

国際IS委員会 日本支部

 

 

研究材料化計画が表上が頓挫しただけでなく、裏も失敗に終わったことでIS学園への増派と機会を伺うしかなくなったことで議場は沈痛に包まれていた。

 

殺害のために派遣したISの3名が実質的に帰らぬ人々となり、自分たちが作り上げて祀っていたIS神話に大きな綻びが生じ、権限を失いつつある。

 

自衛隊のIS運用部隊の予算と人員削減案が可決され、対IS兵器の開発へとシフトしたことで操れる人形が使い物にならなず、政府内でもその動きが顕著である。

 

打てる手は専用機を与えてデータを搾取することくらいしかないが、その件も既に終わっており、いよいよ委員会の意味を失っている。

 

「ISコアの取得をし、二人目の専用機開発を手掛けるのが不知火製作所のようです」

 

「不知火製作所は聞いたこともないところだけど」

 

「ISの装備品修理、OS開発やオーダーメイドパーツの製作をしているとのことです」

 

「会社の創立は?」

 

「5年前とデータ上はそうなってます」

 

「実績は?」

 

「細々としてはいますが、倉持技研から何度か小口の依頼を受けており、現在の白式の開発のごく一部で関係しております」

 

「、、、怪しいけど、怪しい事実がない」

 

「ハッキングは試みていますが、どうやらかなり強固なセキュリティを有しているようですので、工作員を潜入させようとしているところです。しかし、上手くいっておりません」

 

「犯罪歴がなく、強制捜査も使えないとなると、、、今のところはデータの提出を義務付けることくらいしかない」

 

泥舟の悪足掻きはどんな最悪を引き起こすのか、まだ誰にも分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園 一年一組

藤川SIDE

 

 

 

さて、午前の最後の授業でどうやらクラス代表を選ばなくてはいけないらしく、自推や他推でも構わないので誰か立候補して欲しいようだが、研修生の自分には関係ない。

 

「藤川は研修生のため、クラス代表になれないことは言っておく」

 

時間が掛かりそうなので必読のIS教本と書き写しノートで今日やったとこをどこまで理解出来たかを確認するとしよう。

 

聞き耳を立てたままにしているとどうやらファーストボーイ以外の声が上がらんようで少し不味いかもしれない。

 

彼女の席を見ると少しだけプルプルしているのが見え、あと少しで爆弾が炸裂する状態に近いように感じて挙手した。

 

「発言よろしいでしょうか?」

 

「藤川、言ってみろ」

 

「研修生である私が本来口を出すべきではありませんが、僭越ながらイギリスの代表候補生として確かな腕があるセシリア•オルコットを推薦します」

 

たぶん、ここにいる全員がびっくりしているんだろう。

 

何せ授業中は質問以外の発言をしておらず、休み時間はセシリアお嬢様としか話していないのだが、推薦された本人であるセシリアお嬢様は『どうして?』という顔をしている。

 

正確には避けられているから話せていないのだが、仕方がない。

 

「受け付けるが、理由を聞いても?」

 

「私自身が彼女しか知り合いがいないというのはあるのだが、彼女の努力を見てみたいという()()みたいなものです。理由はそれだけです」

 

駐英時代の仕事で関わることになり、途絶えているとはいえれどそれなりの付き合いである。

 

「分かった・・・他にはいないな?」

 

少しだけ彼女の方に向いてアイコンタクトで『落ち着け』と送って、正面に戻った。

 

平和維持も大変だと思いながらクラス代表はとりあえず、1週間後に決闘を行うということが決まり、何事もなく終わる。

 

「ショーおじさん、そのありがとうございます」

 

「何のことかな?君の頑張りを見てみたいのは本心だ」

 

少しはこれで駐英時代の恩を返せた気になっているだけだから、彼女が謝ることも気負うこともない。

 

また、携帯のバイブレーションがしているな・・・

 

似合わないことをしているのは分かっているし、やる必要も本当ならないのだろう。

 

(俺も弱くなったな。彼女を()のように重ねるなんてな)

 

心の中でチクリと刺す悲しみが流れ出し、また俺を苦しめる。

 

「一週間しかないけど、頑張ってくれ。セシリアお嬢様」

 

「はい!」

 

やめろ、やめろ、やめろ、やめろ、やめろ!!!重ねるな!!重ねるな!!彼女はセシリアお嬢様だ!!娘じゃない!!!!

 

ざわつく頭の中で必死に壊れている自分を必死に隠蔽しようと決して顔に出さずに歯を食いしばってなんとか平静な自分へ無理矢理戻そうとまた心を殺した。

 

「すまない、少し手を洗いに行きたい」

 

それだけ言うと遠いものの休憩時間内には戻って来れる距離にある臨時の男性トイレに入り、内胸ポケットに忍ばせていた薬剤を乱雑に出して飲み込んだ。

 

酷い汗、きっと定まっていない瞳孔、動悸と不安定な呼吸で誰が見ても大丈夫なようには思えない状態だが、薬剤のおかげで少しはマシにはなっているけど手の震えが止まっていない。

 

「マダココデクタバルワケニハイカナイ。スベテヲオエタトキ、ソッチニイッテイイヨナ? アケミ・・・コタエテクレ」

 

ちらつく風景・・・傾斜、燃え盛る炎、呻き声、亀裂音、断末魔、()()()()()、炸裂音、落下音、浅い呼吸、血がポタリと落ちる音、微かに聞こえるアケミの声・・・

 

走り去る過去・・・

 

『おめでとう!これから父親だろ。しっかりせい!!』

 

『けしからんぞ、この野郎』

 

『野郎ども!!こいつを海に叩き落とせーーー!!』

 

『させないよ』

 

『この演習が終われば君は産休になる』

 

『さも他人ごとのように聞いているけど、貴官もだぞ』

 

『フフフ、娘かな?』

 

『野郎共分かっているな!!幹候紳士協定により、こいつの式で盛大にやるぞぉーーー!!!哀れな独り身の悲しみを喰らえ!!!フハハハハハ!!!』

 

引き返しを許さない下り坂

 

『ふ、不明高速飛翔体、接近中』

 

『IFF 応答ありません!!』

 

『演習中止!対空戦闘用意!!これは演習ではない!』

 

『あけぼの 被弾 大破轟沈』

 

『ありあけ 被弾 大破 航行不能』

 

『こんごうの盾となる 総員衝撃に備え!!』

 

『・・・貴方にこれを託す・・・』

 

『ギャハハハハッハハハ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コレハオレニタイスルバツナノカ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャイムがなる前には戻れた。

 

俺はまだまだか・・・

 

それよりもファーストボーイの知識の欠落というか判断力というか全てがなにかおかしいが、それはこんな状況に身を置いてまだ二日だからなのか、少し考えればわかることまで頭が回っていないように見えてしまっている。

 

なんかダメだとは分かっているが、俺はこんな奴のせいで地獄に引きずり込まれたのかと思うと残してきた部下やその他の隊員たちに顔向けが出来ない。

 

チャイムが鳴るとすぐに織斑先生が一歩前に出ててファーストボーイに専用機が与えられることになったようだ。

 

そして、専用機の字面からすごいことだと分かってくれ・・・

 

「藤川、織斑に専用機について説明してあげろ」

 

「承知いたしました。専用機は読んでの如くだ。ISはたったの467機しかない。さらに専用機や研究用として割り当てられて使えるのが145機だ。ここまで説明すれば分かるが、希少であるが故に専用機の価値は非常に高い。ISは使いまわしているのが現状だ。あと、補足するとコアのブラックボックスのようなもので開発者以外が製造出来ない状況にあるから専用機の意味は極めて重いものだ」

 

「説明、ご苦労」

 

「ありがとうございます」

 

「そして、藤川にも専用機が割り当てられる予定で今日の夕方に届くが、完璧な状態ではないと聞いている」

 

それは知っているが、まあそれでも羨ましいことらしいけど表面上はほぼ丸投げでやれと言われているんだぞ。

 

「整備室の使用申請をしたいのですが・・・」

 

「既に割り当ててあるが、急な変更が大きく出来ず共同使用になる」

 

それは仕方がないとしよう。

 

「手配して頂いてありがとうございます。製作に必要な物資を購入するための外出は許可されると認識してよろしいでしょうか?」

 

「ああ、ただ護衛が付くことになるだろう」

 

外出できるだけでもありがたいことだから、特にそれに関しては文句もない。

 

新兵の引率外出が懐かしいなあと思いながらISをどんなものにするかを考えて授業を受けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

 

終礼が終わってそのまま織斑先生の案内で割り当てられる整備室へと向かった。

 

どうやら、専用機もそこに届けられているようで彼女がどこまで組み上げたかを楽しみにしつつ、憂鬱でもある複雑な気持ちの交差が俺を苦しめてくる。

 

整備室の中央には今日塗られたであろう境界線で左側には未完成のISが1機と置かれており、接続されているケーブルの先にあるパソコンでデータと格闘している青色の髪色をしている女子生徒がおり、この部屋の主で話は強引に決まってしまっているものの、邪魔さえしなければ大丈夫とのことだ。

 

人見知りな性格か技術者として早く完成させたかったのか、挨拶はずいぶんも素っ気ないものになってしまった。

 

右側には少し小さめのコンテナがあり、今回の輸送を担当した者がこちら待っていたようでこっちに近づくとサインすべき書類を渡してきた。

 

「こちらにサインをしてください」

 

「中身は無事で壊れ物ではないですね?」

 

「それはもちろんです。我々はプロですから」

 

これは事前の打ち合わせで決められた茶番であり、合言葉的な意味を持っている。

 

偽の業者にすり変わっている可能性は自分の現状を考えるとあり得るからこそ慎重かつ綿密に決めている。

 

実績のあるフロントカンパニーで従業員が彼女か自分の信頼できる人物しかないし、社長はあくまで演じてもらっている。

 

不知火製作所は元々用意されたペーパーカンパニーを『アケミ』が何かあった時に備えて運営したものだ。

 

「機材一式、未完成のIS本体、材料の一部、すべて有るな、、、サインを書いた。ここまでの運搬お疲れ様でした。そして、ありがとうございます。気をつけてお帰りください」

 

「仕事ですので、失礼します」

 

「私も仕事が溜まってしまっている。消灯には遅れるな藤川」

 

迅速に撤収していった者たちを見送ってISが入っているコンテナを開けると中からは濃いOD色のフルアーマーで独特の色をしているバイザーのヘルメットでどのISは全く異なる見た目をしており、一目でISだとは言えない。

 

しかし、自分からすればISの本来の形がこうであるべきだと思っている。

 

コンテナの壁には堅牢なノート型パソコンがあり、電源は入っていないが、電源を入れる前に自分の側だけでもクリアリングを始めなければならない。

 

自分の部屋のように徹底的なやり方が出来ないし、ISコア自体が最大の盗聴盗撮の権化とも言える最悪の代物だ。

 

まあ、『アケミ』がパーツを組み上げる前に特殊なパーツとシステムの破砕してISコアリンクなどが一切使えない状況になり、ある意味ISではない。

 

IS擬きと言うべきで外側のパーツは組まれているものの中のOSなどは一切搭載されていない。

 

整備室の備え付けてあるコンピュータにはウィルスチェッカーと破砕プログラムを搭載しているUSBを差し込んで読み込ませている間に前に使った発見機を使って荷物や自分側にある物を壁から床下まで針の一本を見逃さないほどに調べた。

 

自室のときよりは数自体は少ないが、仕掛けられている場所が手慣らしプロが考えつく場所にあってそれなりの苦労を強いられたものの、ソフトコードなどの重要な部分さえ、バレなければ問題はない。

 

コンテナ内で作業すればカメラは封じられるし、無言を貫けば盗聴は無意味になる。

 

あとはこの部屋の主が良き隣人か、そうでないかを判断するだけだが、この学園の生徒会会長である更識の妹のようで()()()なことに微妙な仲違いをしており利用しない手はない。

 

クリアリングはを終えると備え付けコンピュータのデフォルトである筒抜けプログラムなどが完全削除され、強制スタンドアローン化させて特殊な仮想環境を構築などのキッティングが完了していた。

 

コンテナ内の端末を起動させて自分の睡眠時間を若干削った()()であるOSなどの()()プログラムが入っているUSBを差し込んで読み込んでISへのインストールに必要な設定を入力し、開始させると完了までの所要時間が1~2時間ほどと表示されていた。

 

待っている間に備え付けコンピュータを立ち上げて生体認証とパスワードの入力するとプログラミングのテスト用仮想環境内で不知火製作所が用意しているプログラムのデバックを始め、不具合がないことを確認した上で用意されている仕様書を見るとまさに武器庫でラファール・リヴァイヴを参考しているが中身はそれとは全く異なっており、外付けの武装を組み合わせることが大前提で他社製品などをシームレスに使用できるに設定されている。

 

簡単に言えばISの武器には使用制限(ロック)がかかっているものを無条件で使用許諾(アンロック)でき、システムの互換性によるラグを無視して使用できる。

 

逆に言えば所謂専用兵装がなく、あらゆるものに精通している必要があってこれもある意味乗り手を選ぶ機体である。

 

単一能力もIS独自の形態移行や自己進化などの要素を排除されており、徹底的にあくまでも道具としての相棒であって生き物的な相棒の意味や人格は喪失させている。

 

常に訓練機状態であると考えると分かりやすいかもしれない。

 

なぜクソビッチの逆鱗に触れるような真似をしてまだISの中身を破壊して壊す必要があるのか?

 

ISはコアネットワークによってすべてのコアと繋がっており、さらにそれを見ているのが元凶で世界が何億も何兆ものお金をつぎ込んでいる成果を常時盗み見れるというクソみたい実態のせいでなんとしても中身の書き換えは必然だった。

 

自分の作ったものはともかく、絶対に『アケミ』と『明美』の成果物を盗ませたくないし、2度と身勝手な使われ方をさせてはならん。

 

(クソビッチ、お前が俺たちを愚弄したように手前の価値も意義も全て否定してやる)

 

そう固く誓いながら俺の愛機で棺桶となる物の作成と仕上げに向けて動いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園 生徒会室

 

更識楯無SIDE

 

 

 

偶然、藤川のことを知っている実働部隊からの情報を得られたけど・・・

 

篠ノ之箒のクリアリングを数回担当し、最も他国エージェントを始末しているだけでなく、国内テロリストのアジト潜入任務や隠れ家の炙り出しなどただの艦長とは言えないほどの情報部員で相当場慣れしている。

 

手にしているのは実家に保管されている書類のコピーで『秘密』印が押されており、過去に行った対暗殺者任務の詳細がまとめられているけおど、その中で藤川の顔と思われる写真が何枚か存在していた。

 

他国のテロリストによる篠ノ之箒の誘拐計画を未然に防ぐために動いていたが、テロリスト抹殺キャンペーンを行っていた防衛省のの利害関係が一致して合同で行った作戦の中で誘拐の準備に関わっていた一人を捕まえ、実行者と背後組織の尋問を担当したようけど、あまりにも凄惨で手段を選ばない尋問が相手を1時間も持たずに自白させた。

 

まるでテロリストに人権など一切ないという考えを体現した者だと断言できると参加していた者が口を揃えて言っていた。

 

書類に付属していた写真には拷問を受けたテロリストの顔写真と尋問をされている時の1枚がついているけど、

 

尋問のためにプロファイリングを徹底し、必要あらば対象の一族や親戚まで利用して吐かせて容赦なく始末する手腕は私ですら恐怖を抱かせるには十分なもので敵に回せばどうなるか予想もつかない。

 

(やはり、私の目は間違ってなかった)

 

学園長室で隠れて観察した時、完璧に隠して切れている中で同じ殺しをした者でしか分からない()()()()が微かに漂い、それもたった数回で付いたものではないし、バレているでしょう。

 

・・・ロシアも彼について注意し、間違っても刺激するなと念押しに警告をするほどの人物について調べたくないけど、国際IS委員会からの催促も躱せなくなっていて殺される覚悟をした方がいいかもしれない。

 

簪ちゃんがいる整備室の半分も彼に割り当てられているのが、心配だけど害意を見せなければ大丈夫であると信じるしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

某ラボ

 

 

我が子のように育てたコアの一つが喪失しており、誰がどのような意味でやったかは一目瞭然なのだが、それはラボの主に大きな傷を与えた。

 

「先輩•••どうして•••」

 

奴を知る者ならきっと驚くと同時に信じないだろう。

 

路傍の石のような存在に対して泣き崩れていることを・・・

 

しかし、自身が引き起こした波がここまで拗れさせたという自覚を持つことはない。

 

所詮、()()()()だから

 

 




次回もいつになるかは分かりませんが、よろしくお願いいたします。
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