遺恨のIS   作:アルファデッド

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いつも読んでいただきありがとうございます。

お気に入り登録、しおりや誤字報告をしていただきありがとうございます。

今回は想定外の事態で執筆するどころではなかったため、更新が遅れて申し訳ございません。

今話は少し退屈なものかもしれませんが、よろしくお願いいたします。


ちょっとした日常

藤川SIDE

 

 

クラス代表決定戦までの残り時間が刻々と減っている中で着実にIS擬きの準備が進められている中で学園内の雰囲気は最初に来た頃より少しピリピリしているような感じになっていることを肌で分かる。

 

悪意に満ちた目線が少し増え、好気的な感情も同じで他の生徒と話す機会が多くなりなるのだが、同時にアケミの機嫌を損ねているので結構大変日々を過ごしていると思うが、きっと第三者からすれば殺されるのだろう。

 

なぜか、セシリアお嬢様もあまりいい顔をしていないのは気のせいであろう・・・

 

それはさておき、IS擬きが実技の授業での使用が可能なレベルなものの実技の授業はまだ先なので完成度を高める時間があると同時に飛んで経験を蓄積することも大事になっているので、話しかけてくれる子たちからISに必要な感覚などを聞き出してメモをするということを休憩時間にやっている。

 

書籍などの文字媒体から伝わらない生の情報は極めて大事なもので熟練者から初級者までの幅広い層を網羅出来る場は中々ないし、院卒のポンコツ頭脳を持っていても常に初心に立ち返ることが生きる鉄則だ。

 

外聞なんてものは犬にでも喰わせたらいいと言いたいけど犬が可哀想なのでそこら辺にポイっと捨てた方が身のためだ。

 

あと、連中が研究所送りを諦めたわけではないことも知っているからこそ敗けることは死を意味する。

 

機体に関するレポートの提出を求められているものの、機体が未完成を理由に一切書いていないがアケミとは別の自作レポート作成AIに任せれば問題ないが素直に書くつもりはなく、暈すか噓を8割ほど混ぜようと画策している。

 

あれはISではないのだが、敢えて分類するなら次世代(第4世代)で戦闘および本来の目的を強く意識したものでモードを切り替えないといけないほどには武装が()()を込められている。

 

今日も座学で終わったのだが、久しぶりに身体を動かす気分というか義務的なものでIS擬きの完成進行度は順調で支障はなさそうだ。

 

寮に直帰して体育服装に着替えて部屋の中で軽いストレッチを済ませてからジョギングをしに出るとここ最近何をしているのか把握していないが少し困った顔のファーストボーイと出会った。

 

「これから密会かい?」

 

「そ、そういうわけではないです」

 

聞くところによるとなぜか剣道の稽古をしているようだが、果たして本当に大丈夫なのだろうかと思いつつきっと考えがあってのことだろう・・・

 

そんなことはないだろうが、指摘するのは年頃の子供たちには良くないと判断して敢えて何も言わないことにした。

 

「それで藤川さんはこれから何をする感じですか?」

 

「ああ、ちょっとジョギングをしようと思っててね。健康のために」

 

アラフォー手前になると本当に気を使わないとすぐに不健康へ進んでしまうから仕方がないね・・・

 

職業的にも必要だけども、20代での意味とは大きく異なっているからなおさら辛いものがあるし、老化が如実に現れるから頭では分かっているとはいえ心に来るものはある。

 

揚げ物を本当に口に入れるのを躊躇してしまうほどには若くないと知った時はある意味、「中高年の世界へようこそ」を喰らった気分だった。

 

「ジョギングが終わったら学園の道場に来ませんか?」

 

「1時間後くらいで間に合うのであれば行こう」

 

「たぶん、まだやっているので大丈夫です」

 

「了解、では1時間後に会おう」

 

そのまま学園内で人目が比較的多い場所のランニングコースへと走り出し、スマートウォッチのランニングモードをスタートさせて息が少しだけキツイほどの強度までスピードを上げるとキロ6分15秒が表示されているがまだGPSとの同期が始まったばかりで今のところは安定すれば体感でのキロ5:45秒になるはずだ。

 

久方ぶりの運動で身体が鈍っている感じはあるが、思っているよりは酷くないのは少し嬉しいと思いつつ、このまま復帰すると色々とドヤされそうな気がした。

 

時間走40分ほどにして残りは筋トレにしようと頭の中でメニューを組みつつ、学園内の建物のより詳細な位置や現場でなければ分からないディテールなどをしっかりと頭に記憶していった。

 

今時の人工衛星は新聞の文字を鮮明に読み取れるほどになっており、間隔も狭くなっているけれど、上からしか見えないからこそ隠してしまえば何があるかは死角になるからこそ、現地での情報収集は極めて重要で大きなリスクを背負ってでもやるべきものだ。

 

例えばアリーナの位置だけでなく、外見から想定される構造的な弱点や普段の人の動線などを見ることで効率的な作戦を立てることができ、なんなら露見する前に掌握することも不可能ではない。

 

この学園は見た目を重視しているのか、建築学上あまり推奨されていない構造が所々見え隠れしており、爆破解体の職人たちが喜びそうなサンドボックスになりそうだ。

 

モノレールでの出入りのみに限定したりと割と警備体制がしっかりしているようだが、それが仇となっているかのように中に入ってしまえばザルだが、更識とかが一応待ち構えている。

 

殺し屋や潜伏工作員がうじゃうじゃいる時点で何の役にも立っていないのだが、それでも並の人間は試みようとは思わんけれど、何も起きなかったから対処の仕方が分からないのは情けないことに我が社(防衛省)とあまり変わらないのだが、、、

 

それはさておき、最大の問題は最終的な扱いされているブリュンヒルデに責任や権限が集中していることだろう。

 

話や噂から推定されるに更識が情報収集と事態対処をするにはするのだが、それはあくまでも生徒会としての権限内か教員の指揮下で発揮されることである。

 

しかし、強硬手段に出るという可能性が極めて大きいという中々に厄介な存在であることに変わりはない・・・話が脱線してしまった。

 

ブリュンヒルデは確かに人外地味ている本人を無力化するのは容易ではないが、それは個人戦の話であって大規模集団で効果的かつ統制が取れたちるならば勝てる可能性はある。

 

その他の警備などはブリュンヒルデほどの経験や腕はなく、統制された戦い方は想定されていても軍隊のような戦い方は学んでおらず、ISは絶望的なまでの数の少なさとあくまでも単独戦力という前提で考えられているため、良くてバディーを組むくらいの連携しかしたことのない連中が役割分担が出来ている多数に勝てるのか?

 

答えは未知数だが、決して分の悪い勝負ではないことは確実に言えるし、学生という人質がいる以上は向こうの対処はどうしても後手にまわることになるから隙は必ずある。

 

さて、テロリスト顔負けの思考をしながら引き続き情報収集に努めていると40分経っていた。

 

7.7キロほどでまずますな感じで人の邪魔にならないところで腕立て伏せと腹筋を40回×3セットをして、良さげなぶら下がり棒で懸垂を7回ほどするとちょうど良い時間になり、道場がある方へと向かった。

 

道場は今日のランニングコースから少し外れた場所にあり、人が少ないのか竹刀の当たる音が聞こえて来ないが貸切にしているかもしれないと思いつつ、近づいていくといい感じの音が一回なっていたからちゃんと人がいることに少し安堵しながら中に入ると頭部の防具なしでやっている。

 

安全管理はポイ捨てにしてやったとでも言わんばかりの無防備さに驚いていると向こうがこっちがあることに気がついたようだ。

 

「呼ばれてきたのたが、、、織斑くん、大丈夫かね?」

 

「だ、大丈夫です」

 

「そうか、とりあえずこれでも飲みたまえ」

 

来る途中で買ったスポーツドリンクを渡し、忘れることもなくもう一人に渡す。

 

「お金のことは子供が気はするな。大人しく貰っておくのがマナーというやつだ」

 

ファーストボーイが置いている竹刀を拾うと高校生用の一般的で大会に使える使用のものだが、女子が使うサイズ38女子という規格でいわゆるノーマル38よりは少し軽い。

 

「剣道か、、、懐かしいもので幹部の先輩に無理やりやらされていたのが始まりだったけど、すぐに転勤してからやめてしまったよ」

 

そう言いながら手にしている竹刀で軽く素振りをするとやはり少し軽く、久しぶりなせいで若干ブレてしまうが思ったほど忘れてはいないようだ。

 

「剣筋が結構綺麗です」

 

「そうか、ありがとう。もう何年も触ってなかったからど忘れしちゃっていると思ったよ」

 

本省勤務で示現流をなぜか教えられるという過去も思い出しつつ、素振りを少ししていると段々とブレがなくなり、良い風切音も聞こえてくる。

 

「いやはや、道場にいるといろいろ思い出すなぁ。銃剣道やら付き合いで学んだ示現流やらが今となっては良い経験だった。当時はあまり好きではなかったがな」

 

「じ、示現流習ったことあるんですか!?」

 

どうやら、示現流は珍しいようでここでファーストボーイの燦然と輝く好奇心の目が若干怖かった。

 

「先輩の付き合いでね。大してやってはいないから人様に見せられるようなものじゃないさ」

 

ひたすら反復練習と「キィエーーーイ」にしか聞こえない「エイ」の掛け声で疲れたという思い出しかない、、、いや、服装自由というが変わっていたし、欠礼も許されていたという特徴的な部分があったわ。

 

「あれのおかげか、一撃必殺を狙う胆力は養われたかもしれない」

 

すべてを一撃目で断ち切れと言われるほどには徹底的にやらされたせいで恐れるということは消えて頭のセーフティーも破壊されて大胆な作戦を立てられるようになったけど、あの時無理矢理やらした先輩に対しては今でも少しだけ恨みはある。

 

「君達はともかく、自分のようなおっさんになると久しぶりのものは思い出すのに時間はかかるなぁ。想像と実際の乖離が大きいほど落胆するけど、物理的な時間を考えると仕方がないですのはわかっているが心ではまだ若いとかを嘯いているから困るよな」

 

示現流は『二の太刀要らず』とは言われているが、流石にちゃんと二の太刀はあるけれど一の太刀での先手必勝は重要でそれの連続技もあって、決して単純なものではない。

 

しかし、創作物などで変なイメージがついてしまっており、自分自身も習うまでは変な剣術という認識ではいた。

 

キィエーーーイ!!!!!!!!

 

ただ、いつも思うことは掛け声がどうにかならないものかいつも頭を悩ませているが、初見の相手を圧するには結構有効なせいで否定しづらいのだが、気違い剣術だと言われるのは心底仕方なかろう。

 

竹刀を太刀と見立てて目の前には剣を構えているようかのように「一の太刀」からの連続技で確実に無力化するように斬りながら数歩進んでピタリと動きを止めたが、長年やっていないせいで剣先が少し揺れてこの技とその前のジョギングで体力も結構消費してしまっている感がある。

 

「やはり、時の流れは残酷なものだな。君たちも歳を取れば分かるさ」

 

汗が顔や身体から溢れて床に落ちているのが分かるほどには身体が若くないことを突きつけられるが、もうすぐ40代になるから仕方がないと割り切ることにしている。

 

「す、すげぇ・・・」

 

「だいぶ、これでも腕を落としているよ・・・師範が居られていたら殺されている」

 

「冗談ですよね?」

 

「そんなわけなかろう」

 

リアルに真剣でやってくるという恐怖は覚えているし、怖くて仕方がないがもう会うことはないだろうと思っている。

 

さて、一応ファーストボーイが()()()()()だろうことを実行するとしよう

 

「織斑くん、ISの訓練は上手くいってる?」

 

その質問で二人の顔はそれぞれ違う意味で歪み、道場にしか篭っていないという話は真であったことに心の中で笑うしかなかった。

 

「その様子だとあまり順調ではなさそうだな」

 

変に追及するのは本人たちにとってはあまり青少年には可哀想なことなので流れになることにしよう。

 

「クラス代表に関係ないとはいえ、自分のISがまだ未完成なんで人のことは全く言えないのだがね」

 

少しだけ嘘ついているけど、100%の嘘ではない上に覗きに来ない限りはこっちのISがどこまで完成しているのかは知り得ようがないから問題ない。

 

まあ、それよりも目の前の二人だが訓練機を借りれなかったという問題はあるにせよ、シミュレーターで練習するという手は何故使わないのかは不思議で仕方がないけど、どうもそこまで深い理由はなさそうだと俺と考えている。

 

「シミュレーターでの訓練はやったか?あれは結構ISの操作に必要な部分をしっかりと教えてくれるプログラムもあるからおすすめしておこう。剣術を鍛えるのはいいが程々にね」

 

どんなものかを知るために一回使ってみたが、実機でしか発生しないGや挙動に伴う衝撃などの部分以外は無駄金を惜しみもなく投入したと分かるほど出来がよく、データが知らないどこかに持っていかれるリスクさえなければ使おうと思っていたほどだ。

 

「まあ、おっさんのお節介は余計だろうから聞かなかったことにしてくれ」

 

これで概ね目標はクリアしただろうから帰るとするかと考えて竹刀を返して道場から出て行くことにした。

 

「お役所仕事があるからこのまま戻らないといけないが、呼んでくれてありがとう」

 

言葉にしてはいないがアイコンタクトでは少なくともミッションコンプリートはできたようだと確信してそのまま寮の部屋へと向かった。

 

その後にファーストボーイからの連絡でどうやら少しはうまくいったようでなによりだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オルコット中将SIDE

 

※【】内は全て英語です。

 

 

NATO本部に戻ってから個人的に信頼に値する委員に目星をつけて個人的な付き合いの食事会という名目で信用している個室があるレストランへ一人を誘っていた。

 

このレストランはNATO幹部御用達でセキュリティ面においては極めて強固であり、味も評判が良いところだが、少しだけ田舎臭い感じがあるのが唯一の傷であるくらいだ。

 

【君が自分を誘うとは珍しいことだな】

 

【確かに珍しいことではあるが、とりあえず座ってくれたまえ】

 

相手はイタリア陸軍中将のマリオ・コンテで同時期にNATO本部に着任して比較的話す機会が多くだけでなく、口の硬さには定評のある男だ。

 

食事を終えて食後のコーヒーを楽しんみつつ、男性のウェイターに少しの間だけ人を近づかせないようにお願いしてから本題を切り出すことにした。

 

【さて、君をここに呼んだ理由を話そう】

 

【どうやらあまり穏やかなお題ではなさげだな】

 

流石に分かっていたようでカップを置いて楽ながら話を真剣に聞こうとする姿勢に座り直していた。

 

【ああ、かなり込み入ったもので貴官の定評を評価しているからこその話だ】

 

【ああ、では聞かせてください】

 

【その前にISについてどう思っている?】

 

この質問で顔が少し歪んでいた。

 

【IS自体は素晴らしいものかもしれないだろう・・・しかし、それを盾にしている連中は言わなくても俺がどう思っているかは分かるだろう】

 

【それは失礼したな】

 

目から溢れ出る否定的な感情が彼を代弁しているかのようで語らずとも理解できるほどで少なともまだ聞いてくれそうな雰囲気はある。

 

イタリアもISは配備されているものの、意外なことに驕り高ぶっている様子の操縦者が見受けられないくらいには男卑女尊が根付いていない極めて珍しい国でIS界においてはキワモノ扱いされているようだ。

 

イタリアの女は己に対してのプライドと自信を持っており、ISなどに頼る必要性が薄いのか男性を見下げる必要性がわからないのか、それとも情熱的なものを追い求めている性によるものなのかは計りかねるが、ISに対してはあくまでも自身を高める道具の一つに過ぎないらしい。

 

むしろ、ISで情熱的な出会いを求めているという噂が若干流れていたりするのだが、真偽は不明なほどに馬鹿馬鹿しい話だとは思っているが、本当にそんなことはないと願いたい。

 

【『男性を蔑む奴らはイタリアの女として風上にも置けない』というのが妻の言葉さ。まあ、かかあ天下で逆らえんのがイタリア男の宿命だがな。ははははははは】

 

ガッツリ尻敷かれているではないかと言いたいけど、自分も人のことが言えんので紳士らしく静かにしておこう。

 

【ならば、良かった。『ショウ・フジカワ』の存在については分かるか?】

 

【幻の開発者という眉唾的ば話か?】

 

【それが実在している上に、その技術を受けられると言われたら?】

 

【普通なら信じないだろうが、貴官がそんな意味のないことは言わないだろう。こっちに何をしてもらいたいのだ?】

 

【二人目の男性の手助けに必要なことをしてもらいたい】

 

【なるほどな、、、しかし】

 

【Winters Lightに接触できるかもしれない】

 

【詳細を聞かせてくれ】

 

露骨に顔色が変わったということはあのAIに関して興味を持っていることになるが、あのAIが成したことを考えればNATOにいる人間なら無視は絶対など出来ない。

 

あの天災という名の厄災のハッキングからサーバーや機密情報に相当する技術データを死守しただけでなく、セキュリティを今でも安全に無料で強化しており、中身を一切の無断使用や悪用しないという絶対的な安心を提供しているお人好しAIで知られている。

 

誰もが欲する完全なAIではあるが反感を買いたくないという恐れなのか、接触の仕方が分からないのか、誰も動けない状況で向こうからのコンタクトがあったら全力で動くのは当然だ。

 

【まさか、アケミ•フユカワとはな、、、あの天災に対抗出来るわけだ。話は陸軍参謀総長に持ち込んでみる。返答は期待しているものになるはずだ】

 

【内密に頼むぞ】

 

【もちろんだ。迂闊に他に言える話ではない上にそもそも首相クラスの人間に本来持っていくべき内容だからな】

 

食後のコーヒーも飲み終えて事前に支払いを済ませているからそのまま出て挨拶をして分かれるとそのまま割り当てられている居住用の部屋に戻って第一海軍卿に報告を済ませた。

 

しかし、このなんとも言えぬ不安が付き纏うのはなぜだろう。

 

彼らならやり遂げるだろうという自身と共にそれがなにか良くないことが同時に起きるという予感に近いものがずっと頭の片隅にある。

 

(ショウ、君に自殺願望があるこたは分かっているが、何を成し遂げようとしている?)

 

この疑問に対する答えが未だ見つからないが、一回彼の過去を洗い直して見るべきだろうと官用端末で以前に作成した彼に関する資料を読み直し始めた。

 

この中に必ずヒントはあると思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エイミー中佐SIDE

 

 

日本の不明原潜がいると推定されている相模湾まであと数日というところで順調に航行しているわけだが、この先はこちらと同じ目的の連中がいることは間違いないことだろうと考えている。

 

しかし、定期連絡において不明原潜に関する情報は少なかった。

 

イギリスとの技術協力があったことは間違いないと確信しているけれど、何か違うという野生の勘みたいなものがピンピン反応していると感じているものの核心までは至ったいない。

 

【艦長、よくここまで露見されることもなく保有しましたね】

 

【ああ、CIAすら欺いたのだからね。日本が原潜にかかる期待が伺えるな】

 

まさか、IS乗りが海軍に来ようとは思わなかったが問題は彼女が潜ってきた()なのか、()()()()()()()()()として乗り込んできているのかが最も気懸かりなことだ。

 

許されるなら既に殺処分してやりたいところだが、お生憎あんな野蛮な連中ではないので文明人らしく話し合いで終わらせようじゃないか。

 

仕事人らしく感情は持ち込ませないようにしながら不明原潜との遭遇をシミュレーションして最適な行動パターンを考えて今後の進路と深度を決めようとしていた。

 

こちらの目的など分かりきっているだろうから最大深度までは逃げない、否、逃げれないと仮定してこちらの最大潜航深度が頑張っても600Mが限界であるが、兄上たちのシーウルフ級ならば1000Mまでは出来る。

 

しかし、残念ながら魚雷を発射できる深度はより浅い400~500Mである。

 

それはシーウルフ級も同じであり、相手も変わらないことであるけれど我々の目的は性能調査で向こうに盛大かつ最大限の動きをしてもらわなければ困る。

 

魚雷を無差別に撃てばできるのだろうけど、そんなことをすらばチンパンジーでも分かるレベルで国際問題になるから使える手段も限られてきてこの命令を出した(国防省)の連中にお礼参りをしなければならないという使命感に駆られるが、今はその時でない。

 

この航海を無事に終えてあの男と話すまでは絶対に死ぬわけにはいかない。

 

 

 

 

続く




また、次回の更新もなるべく早く出来るように頑張ります。

よろしくお願いいたします。
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