遺恨のIS   作:アルファデッド

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大変お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。

物理的に忙しかったことや思い描いていた展開に対して納得出来るものがなく、思いついて書いては没にするという連続で時間が掛かってしまいました。

その間に読んで頂いた方、お気に入り登録して頂いた方、しおりをつけて頂いた方や誤字報告して頂いた方が執筆の励みとなりました。

本当にありがとうございました。

前書きはほどほどにして本編をお楽しみください。

※2024年9月19日に一部修正等を加えました。
 流れは大きくは変わらないものの、本来あるべき要素を入れました。


水面下 II 前編

藤川SIDE

 

セシリアお嬢様のピットから出ると周りに人が確実にいないことをした上で電話を出るフリをしてアケミと通話をしていた。

 

『よくやったわ。あと、部屋に帰ったら正座』

 

どうやらご立腹のようで今夜もちゃんと寝れなさそうだと思いながら先の戦闘の感想などを暈した形で伝えた。

 

「銃剣突撃された時は流石に少し焦ったよ」

 

『まあ、スコットランドの血が流れているからそうなるのはある意味予定調和よ』

 

あの時の彼女の顔に宿っていた気迫はこっちを圧倒するには十分なほどだが、まだ完全に引き出せているようではない。

 

しかし、彼女の父親の面影を感じられた。

 

「まだまだ彼女は強くなれる」

 

『ええ、女傑になり得るだけの素養は持ち合わせている。楽しみね』

 

「ああ」

 

他人が聞けばよく分からない会話であろうが、それで良いのだ。

 

『いずれバグパイプを持って悠然と突撃してきそうね』

 

「・・・そんな感じのものを作るなよ」

 

容易に想像出来てしまった自分が悪いのだが、いずれしかねないことだと思えてきた。

 

『そろそろ切らないとね』

 

「また電話する」

 

なんか危ない感じがして釘を刺したものの聞いてはいないだろうなと思いつつ、ファーストボーイのピットへと足を向かうべくアケミとの会話を終わらせた。

 

廊下で人とすれ違う度に驚きと同時に眼の奥に潜む畏怖を読み取れるほどには動揺が広がっている。

 

まさか代表候補生をたったの十数時間の飛行時間で倒しただけでなく、

未完成のISを単独で稼働状態まで引っ張ってきているという字面だけで言えば控えめに化け物な人材でそれをさも当然のように成し遂げてしまった。

 

しかもそれがこの学園を卒業してもその領域に達することすら難しいのに自分たちより劣るはずの男がやったという大きな衝撃を与えるには十分だ。

 

ファーストボーイにピットに入ると本人に割り当てられたISがちゃんと届いており、おそらく適合は終わっているだろう。

 

そして、驚きで満ちている顔がこっちを貫くような勢いでこっちを見ている者がいる。

 

「ふ、藤川さん、ISが未完成では?」

 

「ああ、適当に斜め45度で叩いたら飛べたわ」

 

なんでもないように戯けて答えたもののそれで信じてはくれなさそうな感じはしているが、自分もそれで誤魔化せるとは思っていいない。

 

「時間を稼いでくれたのは感謝します。しかし、賑やかしの程度を超えていると思うのですが、、、」

 

「賑やかしの程度は人それぞれの尺度さ、今回は微風くらいだろうに」

 

「「微風で済ませられるほどのものではないです!!」」

 

「いやー、それで驚いては困るなぁ。本当に会場の空気を暖めに行っただけさ」

 

まあ、それどころの騒ぎではないのは確かでアケミが構築してくれた環境の仕上げには必要な工程だから少し張り切ってしまったのが、よくなかったようだが、反省はしていない。

 

「でも、躊躇なく殴り合い出来るのは•••」

 

「それは彼女の求めに応じたからだ。女だからと断るのはそれこそ侮辱に値する行為だ。純粋で神聖な闘いの場に男と女はない。純然たる人の意思だけだ」

 

ファーストボーイはこの時代においては古い考え方を持っているようだが、闘争において遠慮という名の手抜きは忌避されるべきものだ。

 

「セシリアお嬢様は手抜きをされるのは1番嫌いだ。分かったな」

 

大人気ないのは自覚しているが、その考えでいてはいずれ致命傷になるだけだなく、セシリアお嬢様の逆鱗に触れるような自殺行為だ。

 

「さて、初期化と一次移行は終わっているかね?」

 

ここに来たのは雑談ではなく、時間稼ぎが有意義なものとなったかと試合延長の申し出がしっかりと履行されているのかを確認するためである。

 

「なんとか明日の試合までには少しは触れそうです」

 

ひとまずは無事にミッションコンプリートできたことに安堵しつつ帰るとしよう。

 

「それは良かった。では、私はISのメンテをするので失礼するよ」

 

その場を離れて割り当てられている整備室へと足を向けてたが、ピットに向かう道中と同じように化物を見るような視線に晒されたものの始めからこうなることは分かっていたので気にしない。

 

待機状態のIS擬きを首から外してノートパソコンがあるコンテナ内で展開してケーブル接続すると大したダメージがないおかげで故障等に関するログは少ないが、データ収集用の方はそれなりに膨大なデータになっていた。

 

そのデータを特殊暗号化回線で不知火製作所宛に送信し、学園に提出する分には疑われない程度の手抜きデータを紛れ込ませたものを作成して同時にネットワーク潜入用のバックドア作成コードも忘れずに入れて行こう。

 

相手が性善説信者であると仮定し、バレたところで送信回線のセキュリティー不足でやられたと言い訳すれば問題ないからね。

 

実際、学園のネットワークセキュリティーが弱いことは既に検証済みで残るは外部接続していない独自環境とスタンドアローン端末に侵入を試みているのだが、今のところ侵入には一切気づかれていないようだ。

 

生徒会の外部ネットワークと接続している端末のデータは自由に閲覧できる状況にあるおかげで今後どのような動きがあるのかを掌握しているし、更織の人間が自分のどこを探っているのかもだけれど意外によくやっているもののそれだけの話だ。

 

さて、レポート提出を要求されるけどまだ来ていないのでそのままダメージを受けているパーツの交換とないものの作成を素早く行い、戦いの最中で必要だと感じるののイメージを思い浮かべて紙のメモ帳に走り書きで概念設計図を書き残す。

 

同時に脳内で必要なプログラムの設計を行い、忘れないように空いている左手でパソコンのメモに入力していく。

 

そろそろ校内の工作員たちの動きが過激化するだろう密かに持ち歩いている拳銃をいつでも抜けるように意識をしつつちらりと時計を見ると時刻的にそろそろ水面下では艦長になった元副艦長の初陣の時間となりそうだな。

 

{自分の読み通りになったな)

 

 

 

 

 

 

 

 

原子力潜水艦「ニール」

 

相模湾の何処

 

艦長 浪川2佐

 

 

陸にいる藤川予備1佐の読み通り情報漏れで米原潜が探りに来ており、こちらの性能が露見しないように深度450m付近でエンジンを停止して見つかりにくい場所にいるが原潜の心臓は止まらない都合上いずれは見つかる。

 

しかし、なるべく早く見つかりたくはない。

 

なぜなら、今回は新クルーになって初航海ということもあって以前の練度まで引き上げれていると保証出来るとは言い難い状況であり、私も艦長になってまだ日が浅く、不安要素が大きいのだが自分自身も含めて皆を信じてそれに賭けよう。

 

「艦長 ロス級4隻 距離が5500m 深度400m 方位310 全艦 ほぼ同じ位置で不定間隔で並び 精密探知のためか機関停止しています」

 

音を立てるリスクを減らすため既に戦闘態勢に移行させているがすでに2時間ほど立っており、向こうに諦めて欲しいと思うほどにはクルーの疲れを考慮するとこれ以上はやりたくないものの相手はそう簡単ではない。

 

(とんでもない初陣になったなぁ)

 

そう思いながら海図を睨み、相手の出方に対するプランを想定してなるべく最適となるようなものを考えていた。

 

「艦長、自分が考えるにそろそろピンガードを放つかと思います」

 

「そうだな、あと何隻かが探知されないように隠れているだろう。ソナー、針一本の音も逃すな。但し、爆発には注意しろ」

 

新人クルーで副艦長の言う通り、これまでは海脚や海丘のおかげでソナーの探知や沈没船や海流などで駆逐艦や哨戒機からの発見から逃げれているのだが、複雑な海底に入ってピンガードを放って粗探ししてくる頃合いになる。

 

ニート生活の終わりに告げる必要があるな。

 

『総員、まもなく戦闘が始まる。各員の持てる力を全て捧げ。以上』

 

「艦長、ロス級アルファからピンガードが放たれました」

 

前艦長の藤川予備1佐ほど天才的で大胆かつ完璧人間ではないが、少なくともこの艦が変わらぬ強さを発揮していることを証明してやろうじゃないか。

 

「パーフェクトだな、副艦長」

 

「感謝の極み」

 

出来る後輩で良かったと思いつつ、嵐の前の静けさの消えるタイミングを逸さないようにとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

エイミー中佐SIDE

 

 

相模湾に到達して実弾を用いた訓練ということで相模湾一帯海域の封鎖をしているわけだが、この無理な言い訳は良く通ったなぁと思いつつ原潜を探るべく静かに潜んでいるのの全くと言って良いほど見つからない。

 

設定されている海域は広いとは言えないだろうが、隠れる場所には事欠かないことは間違いない事実でもある。

 

無関係な船を立ち入りさせないには広大なエリアで我が国の外交の強引さがよく働いているけど、その後が問題になりそうだと思いつつ停止し、隠れそうなところへと船首を向けた。

 

まあ、情報元がCIAからで信頼性があるのかの言われるとなんとも言えないから今回が空振りかと思えばソナーが入れなかった海脚と海丘の間にピンガードを放つと毛色の違う反射が返ってきたことで我々の勝負は始まる。

 

【艦長、方位040 距離5500m 深度450m 何かを探知しました 潜水艦の可能性が高い】

 

【音紋もある 照合・・・高い確率で目標の原潜です】

 

【ソナー、良くやった。目標を見失うな 発射管室、一、二番注水 起爆セーフティを1800mで設定を厳守せよ 繰り返す 魚雷の起爆セーフティを1800mの設定を厳守せよ】

 

我々の目的は現在調査目的であり、ラッキーであれば捕獲するが、向こうがこちらを攻撃しら損害が出れば勿論撃沈は辞さないつもりだが、流石にいきなり、撃沈させる予定はない。

 

ロサンゼルス級4隻で魚雷を発射し、1800mで起爆することで圧迫をかけて逃走させる。

 

そして、ノーマン兄上とジョン兄上のシーウルフが更なる混乱を招くように追加の魚雷を追い立てるような形で発射し、先述したように捕獲のチャンスを作るのだが、その際の行動等で能力と性能を測るのが今回のやり方で臨時の編成をしているのだが、ロサンゼルス級4隻とシーウルフ級2隻で字面だけで言えば我々すら引いてしまうほどの過剰戦力だろうが、確実に逃さないために必要な数でかつ相手が前回の捜索から逃げ切った猛者なら倍の戦力を用意するのは当然のものだと思っている。

 

最終的に6隻から12発の魚雷は普通なら回避するために動くだろうが、向こうには安全距離1500mであるとは知っているものの初撃はあくまでも熊と同じようなブラッシング行為で練度に変化があるかを試すものためだ。

 

兄上たちは1350mという狂人的な数字を見出したようで最終的にそれを試すらしいけど、知っている私ですら少し怖いと思うほどものだが、相手はどう出るかは少し楽しみにしている。

 

(期待しているぞ、天才の教えを受けた新艦長)

 

【魚雷発射5秒前、5、4、3、2、1、0、発射】

 

【カウント、マークナウ】

 

00:00:87

 

【一、二番に有線魚雷、再装填急げ】

 

各艦2発の4隻の一斉射は少しずつズレているものの概ね目標へと順調に55ノットで向かってこのままであれば約3分12秒で到達するが、普通ならマスカーかノイズメイカーを使用するか、海脚を利用して逃れるだろう。

 

しかし、相手はやはり凡才ではないようだ。

 

【か、艦長、目標は機関始動音、、、魚雷に向かって回頭してます!】

 

少なくとも機関始動から動き出しまでは約5秒で出来る能力を有しているが、これは原型のアスチュート級のエンジンからは相当改良されたことが推測できる。

 

00:31:43目標まで4632m

 

・・・やはり、安全距離1500mで自信をつけただけでなく有利なようで不利な我々の立場を利用しただけでなく、発射した魚雷で完全な音紋の収集のチャンスをしっかりと潰してきたか。

 

【ソナー、耳を潰されるな。だが、奴を逃すな】

 

まだ、起爆まで時間はあるがそう簡単には逃すつもりは毛頭ない。

 

兄上たちも今頃目標の後ろについていることだろうと思いながら事前ブリーフィングの手筈通りには進行させるものの、相手がどう出るかを予想するがこのまま爆発させるか不活性化させるかは決心距離2500mまでに決めないといけない。

 

見失って再補足するまでのロストを考えれば仮にここで不活性化したとしても海底に刺さった音はそれなりに響くが、爆発されるよりはマジだろう。

 

会計隊に魚雷を無駄にするなと怒られるだろうけども、、、

 

我が軍の誇るMk 48は高性能故に価格も高く、保有数も決して多くはないのだ。

 

特に鉄屑(IS)のせいで潜水艦およそ60隻に対して900本程度しか保有しておらず、IS関連を削減した新予算案が可決されたもののラインクローズしている状態から生産再開するまでに時間を要する都合上、本来こんなことで無駄にするという行為は許されていないが、日本が原潜を保有したとなれば話しは変わる。

 

だからこそ、盛大に魚雷をお見舞いすることは正当化される・・・はずだが、これはノーマン兄上の評価に傷がつかないか少しばかり心配になってきた。

 

【目標、こちらに20ノットで接近中 深度変わらず】

 

【3、4番注水せよ】

 

まだ大きな動きを見せない辺りは向こうがどうやら一応肝が据わっている人間らしいなと思いつつ、次弾の発射のタイミングを逸しないように事細かに更新される海図を見ながら迫られる決断に対して脳内で天秤にかけてたが、このまま爆発させることにした。

 

見失うリスクを負ってでもこの任務の目的である目標の限界を試すべきで兄上たちなら同じ判断する。

 

【魚雷は予定進行させる】

 

01:05:89 目標まで3680m-目標が前進した分:340m=3340m

 

【目標は依然変わらず真っ直ぐこちらに向かっています】

 

性能を晒す気はないということだろうが、当然そんな逃げ勝ちはさせる予定はない。

 

01:45:56 目標まで2940m−400メートル=2540m

 

この距離なら普通の艦長は焦るだろうが、まだこっちに全身してくる辺りは相当覚悟がキマッテいる奴だが、どこまで続くことやら。

 

まもなく起爆するがソナーは少しの間は使い物にはならないがそれは相手も同じで水上艦も展開しているだけでなく、裏に兄上たちが待ち伏せているだろうから逃げ道は実質的に我々の下かギリギリ上を通るしかない。

 

爆発は長く持たないから速度と深度を晒す他ないだろう。

 

02:05:01 目標まで2000m-200m=1800m

 

【艦長、爆発音を確認】 自艦から目標までの距離およそ4600m

 

00:00:44

 

もう一つ持っているストップウォッチをスタートさせ、魚雷発射スタートになっていた方は止めてリセットした。

 

【目標はこの間に逃れる魂胆だ。聞き逃すな】

 

ここが第一の山場であり、ここで逃すことは許されないが非現実的な超加速をされなければそうそう簡単に見逃す距離ではない。

 

起爆までで1000mも進んでいないからなおさらだ。

 

【ソナー、まだ聞こえないか?】

 

【比較的海底に近かったせいか、泥などがかき混ぜられている音でまだクリアに聞こえません】

 

水温の反動時間帯も迫っているからあまりここで時間をかけたくないが、ソナーの耳を信じる他あるまい。

 

【雑音混じりですが、、、目標をロストしておりません。少し時間をください】

 

【構わん】

 

やはり、1800m程度では動じないなら次弾の起爆セーフティーの距離は決まった。

 

【三、四番の起爆セーフティーは1400mにセットせよ】

 

【艦長、些か無茶過ぎせんか?】

 

【目標1500mを耐え抜いただけでなく、見事に逃げ仰せた艦だぞ。このくらいしないと奴の本気は掴めん。そして、最終的には1350mという数字からすればまだ余裕だ】

 

兄上たちが信頼している数字に疑問などない。

 

【・・・その距離は演習でもやったことありません。あと、シーウルフとロサンゼルスのスペックが根本的に違います】

 

【ノーマン少将の言葉だが、演習とは指揮官が限界を確認するためのものだ】

 

少なくともこの副艦長はここ数日共に行動していて私の敵になる存在では無さそうで寧ろ育て甲斐がありそうな奴だ。

 

【やってみなければ分からないし、それは相手も同じだ】

 

部下からしたら命知らずの最悪な上官だろうけど、我々は最小限の被害で与えられた目標に対して最大限で結果で遂行しなければならない。

 

特にこの艦を一度強制浮上させているからなおさらだ。

 

【艦長、目標の方位変わらず 距離はおよそ4100m 深度650m 速度は、、、』

 

【25ノットだ】

 

00:45:09

 

爆発開始からスタートさせていたストップウォッチ、距離とここまで音していなかったことからダウントリムで機関を大きく稼働させずに速度を微増させている。

 

あくまでもデータを取らせる気はないと言わんばかりの動きだが、そうはさせん。

 

【三、四番発射 発射後に1から4番に有線魚雷を装填せよ】

 

捉えているならば他の艦を催促する形ですぐに撃つと同時にまたストップウォッチをスタートさせた。

 

00:00:12

 

次弾のタイミングを考えないと無駄弾を放つことになるが、先にやるべきことがある。

 

【機関20ノット後進、進路そのまま】

 

00:15:57 目標まで4100-(420+180)=3500m

 

距離の優位性を保つことだが、これはそこまで重要ではないものの兄上たちが心置きなく撃てる環境を保っておきたい。

 

他の3隻も自艦に追随するように後進をはじめつつ散開する間に魚雷が起爆した後に兄上たちの追い込みが始まり、その間に逃げ道を防ぐ第二段階に移行する。

 

1350mという数字に私は到達してもいなければ全面的な信頼を置けない未熟者だけど、兄上たちがそこに達する必要はないと必死に説得してきていたが、私も兄上たちが見た世界に行きたいと思っている。

 

不満に思うことはあれど、身内だからと甘くなる兄上たちではないからしっかりとした理由が存在しており、ロサンゼルス級では爆発と深い深度に耐えられる構造を持ち合わせていないということは百も承知だ。

 

頭では分かってはいるが、それでもその領域へ踏み込みたいという願望は傲慢すぎるものである。

 

00:23:67 3680m-(224+96)=3360m 自艦移動距離80m

 

同級の他3隻は手筈通りに発射せずに大回頭と同時に速度を上げてこちらからの距離を取りつつ想定される逃げ道を塞ぎに行ったが相変わらずクリアな音紋を取らせてはくれないし、仮に地上の設備で雑音を取り除いたとしてもある程度近い距離でないと照合が困難である。

 

音紋ももちろん極めて大事な要素あることに変わりはないが、向こうの潜航可能深度などの情報を収集するのも任務の範疇でその環境を整えるのが私の役目だ。

 

01:08:68 3360m-(1260+540)=1560m 自艦移動距離450+80=530m

 

まもなく起爆するが現時点で我々と目標の間は4000mを切ったが、私の勘が合っていればそろそろ30ノットまで増速してくれるはずである。

 

なぜなら、はじめから気が付いているのだろう。

 

私の()()()なパーティーへようこそ・・・

 

【パーティーの時間だな】

 

【こんな物騒なパーティーは勘弁です】

 

【ハハ、言うじゃないか】

 

続く

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。

次回の更新はなるべく早く出来るように致しますが、リアルで忙殺されている状況がまだ続いていますが、首を長くしてお待ち頂けると幸いです。

今後もよろしくお願いします。
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