スランプと物理的に忙しかったことが相まっていたことで今になりました。
遅筆ですが、よろしくお願いいたします。
相模湾 某所
エイミー中佐SIDE 深度550m
01:12:56 1560-(112+48)=1400m 自艦移動距離40m
【魚雷爆発音を確認】
00:00:01目標との距離 約3900m
少なくとも潜ったか悪手である浮上で距離を稼いだであろうが、軽くやった程度では気休めにしかならない。
爆発の気泡とかき混ぜられた物の雑音がおさまるのに早くても20秒は必要だが現状はまだそこまで離れていないはずで30ノットに増速していてもいいが、深度700m以上となれば我々の手を出せる領域ではない。
深度1000mまで潜れる兄上たちの出番になるが、ほぼ追いかけっこになる。
1500mの経験を持ち合わせている艦がたかが100mの誤差で怯むわけもないかと考えて次弾発射と兄上たちへのバトンタッチのタイミングを見計らうために海図を睨んだ。
【艦長、何を考えているかはなんとなく分かりますが、1400mでも十分な揺りです】
魚雷起爆安全距離は2000mが推奨されていて副艦長の言うことは正しく、
しかし、相手はすでに1500mの味を占めたわけで1400mは大した距離ではく、ただの誤差だ。
【ソナー、まだ聞こえないか?】
【少しずつクリアにはなっていますが、、、探知しました】
00:24:45
【目標 方位および深度に変化なし 距離約3800m 速度30ノットです】
【30ノットは確かだな?】
【間違いありません】
やはり、あの艦は最低でもロサンゼルス級と同程度の能力を保持していることが確実になり、残すところは我が国の最高傑作とも言えるシーウルフ級に並ぶかどうかの確認でやることは決まった。
【1、2、3、4番管 注水 起爆安全距離は1350m 自爆設定は深度650mに設定せよ 機関後進30ノットに増速せよ】
00:34:67 目標との距離およそ3750m
【『1から4番発射 目標の上を覆うような形で上を全体的に爆発で蓋してやれ』】
00:00:10
魚雷を少し広めにばら撒けば浮上する隙を失くし、強制的に潜航させればそこで兄上たちへのバトンタッチが完了する。
【目標増速した模様・・・35ノットです】
向こうは速度で逃げることもそこからこっちに起爆安全距離を巻き込むのもできないことも無理だと分かっているはずだ。
現在3700mで約45秒後に起爆し、我々はその間にも後進を続けているおかげでまだ3000m以上の余裕があり、向こうは浮上ができない。
何の意味があるのか、、、
後方には障害物もないことは確認した上で後進を続けているし、艦の調子は決して悪くない。
【艦長、目標の探知が精度が悪化しました・・・変温層に入ってしまったようです。海面付近で着水音? 、、、新たな目標を探知! 方位060 深度25mですが現在も沈降中、距離は現在計算中です】
【ソナー、今なんと言った?】
着水音と言ったのか?なんでそんな音がしている。
水上艦に役目は水域封鎖で浮上するまで攻撃は禁じており、少なくとも目標はまだ攻撃可能範囲内まで浮上していないのになぜだ?
【新目標を探知しまし・・・クソッ、水上艦のソナーと干渉しているせいで正確な位置の特定が困難です】
【水雷は魚雷の速度を最低巡行速度まで減速させ、誘導線に注意しろ 作戦目標をジュリエット、新たな目標をボギーと呼称し、双方の位置を見失うな 事細かに報告せよ 深度250mまで急いで浮上せよ 有線魚雷のケーブルは切断させるなよ】
敵前でこんなことは本来やりたくもないが、明らかに作戦の遂行に支障をきたす要因を無視することは出来ないし、打ち合わせ通りのキルゾーンにジュリエットを誘い込んでいる以上は私は邪魔になる。
ここに乱入してきたということは間違いなくここで何が行われているかは知っており、悪意を持っていると断定して良いだろう。
【ソナー、変温層から抜けた様子はあるか?】
【少しクリアになってきています しかし、まだ精度を保証できる段階ではありません ボギーの速度は推定15ノットで大したことはないのですが、やけに小回りが利くハエのように・・・魚雷でもない。循環音?なんだこれは・・・俺は何を探知した?】
混乱に混乱を引き起こすような情報しか入って来ない中で少なくとも上空から水上艦の監視を搔い潜って
【ボギーの位置は?】
【方位045 距離2000m 深度150m、なおも沈降中 速度は現在、特定不能】
【ボギーの推定進路上に魚雷を向かわせろ。但し、周囲に味方とジュリエットがいないことを確認せよ】
【艦長、ボギー周囲はオールクリアですが、ジュリエットの距離が少し不安があります】
【魚雷をボギーの推定進行方向に向かわせ、自動起爆させろ ワイヤー切断 圧壊危険深度に注意せよ 下げ舵一杯 急速潜航 『傾斜に備え』】
ソナーから味方が周囲になく、ジュリエットの距離が些か近いということの確認が取れた上でボギーへと向かわせ、爆発範囲から逃れるべく限界までわずか350m程しかないが少しでも逃れないと船体がダメージを負うことになるが、正直誤差の範疇でしかないから船内で鳴り響く警報が鼓膜を叩き、傾斜に耐えるべく近くにあった手摺に掴みながら神に祈った。
【魚雷はまもなく指定地点へ到達 ボギーの進路に変化なし】
【圧壊危険深度まで15秒、潜航停止 下げ舵戻せ 『衝撃に備え!』】
その直後に魚雷が起爆し、比較的離れたおかげでマシなものの直線距離では一応2000m以上を確保できているかどうかだで船体から嫌な軋み音が聞えてくるが、今のところは損害はまだないもののわずか傷一つでも致命傷になるのが我々の世界だ。
【機関後進20ノットまで減速】
爆発ではしばらくなにも聞き取れないし、作戦は自動的に中止となる判断が下されるだろう。
(兄上たちならそう判断する)
【艦長、ボギーと思わしき音を探知 まだ生きています・・・こ、こちらに真っ直ぐ向かっています 爆発の残響で距離不明】
普通の潜水艦ならば確実に撃沈されるのにもかかわらず、この状況で生き残って向かってきているのは地球上ではISしか出来ない芸当のはずだ。
なぜなら奴らにはシールドバリアーがあって無理を可能にしやがるとんでもない代物で接近しているならばこれ以上
【『機関 後進最大船速 1番から2番に無弾頭装填 注水および発射後は直ちに艦首を閉鎖し艦尾に退避せよ』】
【か、艦長?!】
自分が狂っていることは百も承知だが、相手がISならばここで倒さないわけにはいかない。
【向こうがやる気ってならぶちかましてやろうじゃないか。ここで引けばどん底へ引きずられるぞ】
どん底の意味は分からんとは言わせるつもりはないが、ここで死ぬ間抜けな真似をするつもりは微塵もない。
【『1、2番 発射 艦首を閉鎖せよ』】
せっかく修理した後にまたドック行きは可哀想だとは思っているが向こうはこちらが誰かを分かっているのかは知らないけど、間違いなく攻撃を仕掛けた艦であることくらいは認識しているだろう。
【艦長、ジュリエットがピンガーを打ちました ジュリエットの位置 方位360 距離2000m 深度700m ボギーの距離推定800m・・・あと約1:30分で接触します。ッ?! ジュリエットが魚雷4本を発射 さらに方位280及び070から魚雷8本接近中 ボギーへ向かっています】
まさかこの場に居合わせている艦が事前ブリーフィングもなく、利害はともかくやろうとしていることが一致しているのは流石に予想出来なかったが、今の私にとっては天から垂らされた蜘蛛の糸の如き希望だ。
全方位を
【すべての魚雷がボギーを囲みつつあります。ボギーの進路は変わらず、真っ直ぐ向かっています】
【『艦長、機関室 これ以上最大出力を維持出来ません 30ノットまで減速します』】
魚雷が間に合ってくれることを期待しつつ、うっすら認めるわけにもいかない諦観を感じながらソナーの報告を待って心の中で兄上たちへ謝った。
【ボギーの衝突まで15びょ・・・14本のうち5本の魚雷がボギーに命中 こちらから遠ざかりました】
私、いや、この艦はまだ神様には見捨てられてはいなかったかと無意識に握りこんでいた拳を緩んだその刹那、また
【ボギーから何かが射出され、か、回避不能!】
【『衝撃に備えろ!!』】
小さな衝撃が伝わった直後に船体の前方から聞こえて欲しくなかったものが届き、無人で閉鎖している箇所から浸水が発生したと見なくても分かるし、最も危機的な状況にあって最悪の事態はもう目の前まで迫っていることを突き付けられる。
緊急浮上を宣言した直後に前方で発生した亀裂の影響で人員がいるエリア、発令所でパイプなどが破損して水が漏れて始めた。
【『損傷箇所の特定及びダメージコントロール急げ』】
【艦長、先ほどの爆発による損傷で艦首ソナー使用不能】
【発令所で配管の漏水発生】
【現在深度650m】
わずかな道具と資材で水漏れを防ぎつつ機材にかからないように着ている上衣で被せたり、かかった水を素早く拭き取るなどの作業で発令所は生き残るための戦場に豹変し、些細なミスも許されない。
【緊急浮上!】
今はまだ良いがこのままでは爆縮で艦が沈むことになるが、それを敵が許すかの問題になるものの当然敵がそんな悠長なことをやらせてくれるはずもなく、間違いなく次で息の根を止めてくる。
しかし、我が艦にはもう探知する術はなく、ただ無事に浮上する以外の道はない。
【ボ、ボギー追撃してきます!】
【『衝撃に備え!!』】
攻撃型原子力潜水艦「ニール」
浪川2佐
『新目標の探知急げ』
『どれほど素晴らしいものであろうと地球上の物理的な法則からは逃れられない・・・特に人の手で生まれたモノは必ずその制約下にある以上は撃破可能である』というのは藤川艦長からの受け売りだが、全くもってその通りだ。
「方位280 深度500m 進路推定・・・ロス級1アルファへ突進へしている模様」
『水雷長、貴官のセンスに一任する 新目標を撃破せよ アクティブソナーを頻発して構わん』
水雷長は次期水雷長教育のために乗艦している数少ない藤川艦長時代の乗組員で海上自衛隊において創設以来、彼の右に出る者はいないと断言できるほどの男で俺の無茶苦茶ぶり、否、藤川艦長の要求を常に期待以上の正解で応えてきて我が艦の精強さの大部分を構成すると言っても過言ではない男だ。
水雷長のところにはソナーの画面が共有されているが、厄介な動きをする新目標の動く先はある程度予測できるとはいえ、魚雷は一度で当てなければならないが彼ならやり遂げられるという安心感がある。
ソナーのパターンと性能を露見されることを覚悟でアクティブソナーを一定間隔で放って捕捉精度を向上させつつ、水雷長が魚雷の軌道を適時修正していき・・・
「艦長、魚雷全弾が命中」
「や、やりやがった・・・」
「ソナー、相手はまだ健在か?」
およそ3600
なんせ、本来空中機動する奴が出来もしない潜水でシールドバリアーに無茶をさせている時点で丸裸変わらず、絶対防御はあくまでも死なないための装置であって無事を保証するものではないのだから溺死寸前にはなる。
「、、、新目標の動きは緩やかなに浮上していると思われます」
やはり、ISに
『水雷長、よくやった、、、と言いたいところだが、祝福するにはまだ早い』
相手が先まで新目標の撃破で協力した仲で先刻まで互いに銃口を向けていたとしても、一
例え、それが艦の性能の露呈に繋がったとしてもだ。
「艦長、ロス級アルファは緊急浮上しようとしている様子だが、芳しくありません。距離は4000m 深度600m 速度は5ノットですが、まもなく停止します」
「・・・本艦の船体中央部付近なら船体への影響は最小限に留めれます」
なにも言わなくても私がやろうとしていることに対して必要な情報を提示した上で命令にいつでも応じられる状態にあり、俺は間違いなくこの艦に乗り込んでいるのは最高練度を有するクルーを有して育成出来たと胸を張って言える。
水雷長の育成に関しては時間を要するとはいえれどだ・・・
『脱出は一時中断、ロス級アルファの
はっきり言って無茶苦茶なことをやろうとしているのは百も承知で1mmの傷が許されない深海において自殺そのものだが、今のクルーなら成せると判断して補助という名の救助を実施する。
さて、敵に撃たれないで辿り着くことが出来るのかという最初の難所が降りかかってくるのだが、きっと些細な問題だろうと思えた。
なぜなら、相手が真っ当な海軍軍人ならこんな状況で撃つような真似はしないという妙な勘がしているからだ。
無論、味方の損害を嫌がる米軍らしい事情も加味しているが、もっと違う理由で撃てないだろうと踏んでいるし、補助相手がただの味方である以上に海軍軍人としてのプライドが彼らにはあるはずだ。
指示通りに40ノット回してから惰性で緩やかに接近し、ピタリとアルファの真下に着いて艦橋を底部に当たらないように右回転ををしつつ数センチ単位でメインタンクブローをしながら一定間隔でアクティブソナーソナーで距離を測って超ソフトタッチで接触するように細心の注意を払って残り5センチになったところでミリ単位を感覚で調整する船体にコツンという音が聞こえるが、接触箇所から浸水の報告が来ていない。
『メインタンクブロー ロス級アルファがズレ落ちないように舵で微調整せよ アクティブソナーは1分間隔で打て ただし、必要あればその限りではない 目標は深度50mまで』
毎秒10mからのスタートし、相手の状況に合わせて増減速を行いつつ自分たちの船体に傷が付かないようにするという緊張感が先ほどの戦闘よりも遥かにあって冷や汗が全く止まらないし、うっすらと嫌な音も聞こえてきている気がしてならないけど、それを気にできるほどの余裕はない。
先の戦闘と比較にならないほどの緊張が艦全体に走っている。
目標深度まで500mという数字はかつて私が人生で忘れることがないほどには最も果てしない距離であり、誰にも知られない偉業であると自負できるが、私の顔に緊張を出せないという自信は一切ない。
深度計の数字が目標に近づくにつれて浮上速度もわずかに上昇しているものの、まだ遠いことに変わりはなく艦内は針が落ちたような音すら聞こえないほどに静まり返っており、戦闘時の緊張感以上で口の中でアドレナリンが渇きを凌駕する弾けっぷりで極限状態になっていた。
不測事態が発生することもなく、目標深度に達した瞬間に深度400mまで潜航した後に呉基地を目指して進路をとったが後続に追尾艦はおらず、我々はなんとか難を逃れることに成功し、戦闘で得た経験とデータの分析に励んだ。
ノーマン少将
【『浮上せよ・・・』】
潜水艦の性能は我々のシーウルフ級相当であることは判明したが、人員の練度が我が国の情報機関が推測しているよりも上方修正しなければならず、日本は余程良い人材を掘り当てて育成にも成功しているという事実が私に決して小さくない衝撃を与えた。
同盟国であれど、戦い方でなく海軍軍人としての精神性ははっきり言ってまだ第二次世界大戦の悪しき文化を引き継いだ連中だと思っていたが、評価を改めなければならんようで報告書と妹が申請していた面会を実現させることに頭を悩ますことになりそうだ。
(いつか、あの艦を指揮と育成した藤川大佐に会わねばな)
そう思いながら、この戦闘に介入してきたISの意図について考えていたものの、合理的な答えを導き出せそうになかったことがだけは明確であれが我が国の癌であることを再認識するには充分だった。
今回の失敗は大きな糧となるだろう・・・
IS学園 真夜中
藤川SIDE
ISのメンテを終えて寮に戻る途中から尾行と言えるのかすら怪しいが、監視がキツくなってきたが、学園内で潜伏している我が社が誇る『S』へとデータを受け渡しながらどこの誰が監視をしているかを把握して部屋へと帰った。
ここ数日で寮の構造を密かに持ち込んでいる機械や外観等の目視などで地道に把握しただけでなく、学園の警備員や『ストーカー』の行動パターンを割り出し、最適な死角を探していると寮内はベランダ側の窓からの監視以外の手段が多く存在していない。
寮長のネームバリューだけでなく、本人への不利益を被らせないようにする配慮、そして私の存在発覚が遅かったことも相まって向こうの監視する万全な環境の構築が間に合っていないことで廊下側はわざわざ人を派遣しないと出来ない状態にある。
寮長と諜報機関とは一切関係のない白紙の警備員の巡回、私が潰した室内の監視システムと初期人員が欠落していることでさらに自分の行動範囲が広がったことも判明した。
誰も彼もが本格的に監視していてまるで冷戦時代のKGBのような状況になる前に大掃除を実施しようとさっき受け渡されたUSBに以前提出した意見具申に対して実施の命令という解答が帰ってきており、必要な物資も指定場所に配達されている。
学園の夜間作業員に扮し、少しずつ開けていた穴で空いている隣室へ入って死角が最も多い時間帯を待った。
学生と大半の職員が夢の世界へ旅立って静まり返っている夜中に合わなずに跋扈するドブネズミ共も偶然休みで偶々ほぼ我が社の連中が勤務しているというレアな状況で悠々と物資を拾いつつ用務員寮に辿り着いて、センサー類などの警報装置を注意しながら出来る範囲痕跡が残らない形で一時的に無力化する。
建物は生徒寮と校舎から離れており、この成金学園にしては質素な作りをしている3階建てで一部屋に数人が同居する形で各階に約10部屋で生活に必要なものを完備している。
まもなく過去形になるんだろうけど、それはそれとして潜入した感じでは流石に分かりやすく煌々となっている部屋はないようで人気もないながら密かに活動しているという雰囲気はヒシヒシと伝わってくることが余程のことがない限り用はない。
裏口から入ってすぐにあった給湯室に潜り込んでドアをバレない程度に隙間を市販の断熱材で塞ぎ、給湯室に細工を施してから人がすぐ入らないようにドアの開きを悪くしてから事前情報で割り出した非番の工作員が寝ている部屋の前へと移った。
廊下に人を検知する装置もなく、誰も入って来ないと驕っていると思えるほど無警戒な部屋に静かに入室して寝てるであろう連中を起こさないようにドアを抉じ開けつつ、物理的な損壊を避けるべくサプレッサー付きで麻酔弾を装填した拳銃を取り出した。
入ってドアを閉めた直後に起きた奴がいたが状況をイマイチ把握出来ないまま、麻酔弾を撃ち込んで他が起きる前に処理すると手足を不自然な形にならないように拘束した上で口をテープで塞ぎ、強力な弛緩剤を打ち込んで拘束に使ったロープを外して身体に彼女らが過去に使用した事のある爆薬を身体に巻きつけつつ、部屋の中に座らせるような形で引き摺って座らせた。
そして、部屋の真ん中に組み立て中の起爆装置もセットしてから現時刻を確認しながら巻きつけた爆薬の時限信管を起動して部屋を後にしてドアが開かないように壊す。
運のない連中だと思いつつ、即時逃走できてかつ安全に爆破を見届けられる位置につき、すぐに用務員寮は吹き飛んでガス漏れと馬鹿な工作員の爆弾の組み立てミスによる事故現場が完成すると同時に部屋へと最短で露見しないように戻った。
仮にバレたとしても表に出せない疚しい事情でなかったことにされる上にしばらく工作活動が出来ない空白が生まれるから依頼の遂行が容易になる。
久方ぶりに感じた人を殺めた感覚は私がかつてやってきた工作員としての感覚を少し戻してきていることが何とも言えない高揚感に似てているけど、違うものとして込み上がっていた。
「目標達成」という四文字が死んでいた感情を僅かに動かす。
部屋に戻ってから急いで隠蔽し、さも爆発で飛び起きたかのように振る舞って安全確保をしにきた寮長の指示に従ってそのまま学生としての一日が始まる。
続く・・・