遺恨のIS   作:アルファデッド

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スランプからの復活のために書いたもので若干ストックみたいなものです。

本編を期待していた方に非常に申し訳ないのですが、少々お待ちください。

なんとか書きます・・・

この世界線では白騎士事件後にISの有用性が認められたことで防衛予算が大幅に削られて退職予定者の早期退職では間に合わず、防衛省が苦肉の策として若手幹部早期退職計画によって転職がまだ有用な若者を優先的に割り当てられて運悪く、二人がその対象として選ばれてしまったことから始まる。


Ifルート2『アメリカン•ドリーム』 前編

1969年3月3日、米海軍はトップ1%のパイロットのためにエリート学校を設立した

 

目的は失われつつある空中戦の技術訓練

 

世界最高のパイロット学校の呼び名は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TOP GUN(アメリカ海軍戦闘機兵器学校)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ合衆国ネバダ州

ファロン海軍航空基地周辺

 

この日、海軍戦闘機戦術教官コースの卒業式が執り行われており、異例中の異例の学生がその中に参列していた。

 

元日本国海上自衛隊、艦艇勤務の幹部の日本人という肩書き待つ学生の2名だ。

 

短期米留において優れた成績を残したことで名前を覚えられ、予算の都合による人員削減で退職したことが判明すると米海軍にそのまま拉致られるように採用され、米国市民権を取得、入隊という小説でも無理な設定の流れで米海軍の戦闘機パイロットになってしまい、本人たちはなんでこんなことになっているのか困惑しつつ、優秀な成績を残しているせいで辞めるに辞めれなくなっている。

 

式典と学校主催の卒業パーティーが終わって、生徒たちで最後の打ち上げという名のパーティーで二人は周りが別れを惜しんでいる中でひっそりとカクテルを飲んでいた。

 

 

藤川翔SIDE

 

「夢ではないんだよな?」(死んだ目)

 

「夢ならばどれほど良かったでしょうね、、、なんでこんなことになった、、、」(白目をむいている)

 

お互い少佐へ昇任して米海軍の将校としては出世コースの如く、順風満帆な人生ってのはずなのにイマイチ喜べるようには見えない。

 

「酔っ払いの脚本でもこんなパイロットは作り出せないのに、、、IS共同開発者という肩書きが悪さしているとしか思えん」

 

「それしかないでしょうけど、、、バレてないはずだし、非現実的のような話だから向こうが真に受けるはずもない、、、」

 

※CIAおよびアメリカ海軍情報局には思いっきり露見しているが、本人たちが自ら明かすまで特段の処置をするつもりは一切ない。むしろ、このまま軍人として居てくれる方が非常に都合が良いため、放置されている。

 

「主役がこんな端っこで飲んでてどうする。さっさと来い」

 

「OMG、、、このまま静かに過ごせると思ったのに、、、」

 

「首席と次席が目立たないでどうする。そのままでは納豆菌が繁殖するだけだ」

 

「妙に日本要素を無理に絡めようとしないでくれ」

 

「はいはい、言い訳はホットラインにでも言って」

 

絡みに来たのはベイツ家の長女にして才女であり、勝手にライバル視されているが決して悪い意味ではないエイミー少佐で彼女は歴とした身分の出身だが、本人は大した気にしていないものの気品は決して落としていないフランクな人ではある。

 

ただ、負けず嫌いがあまりにも激しい故に手段の選ばなさが少し目立っている。

 

「テキーラショット勝負の時間だ」

 

前言撤回させてほしいところだが、何を言っても聞く予定もないつもりなのか、このままやるしかないという悲しい末路しか残ってない。

 

「おい、馬鹿やめろ」

 

「私が勝つ道筋がそれしかない」

 

「そんなことは絶対にない」

 

「あっち側に立つんは私や!」

 

「酒カスになるんじゃない!」

 

こうなると彼女は勝負を引き受けるまでは絶対に引かないので、彼女が体力の限界を迎えるまで続行するしかなく、明日は二日酔い確定している。

 

周りの連中も悪ノリして要らん盛り上がりを見せてやがるし、目の前にドンと置かれたショットグラスには「ホセ・クエルボ 1800 アネホ」がなみなみと注がれているし、ワンショットが地味に高い、、、

 

(こいつらはついでに自分たちの財布を空っぽにする気かよ)

 

塩、ライムショットとスパイスが置かれているから味変出来るのは助かると思っていたらライターも一緒にある。

 

いよいよ殺しにでも来たかと思えるほど万全の体制だが、これもおそらく悪知恵を吹き込まれたんだろうけど、ここで引けば次席を取った私と主席の明美が永遠にお小言を貰いかねないのでやるほかなし。

 

音楽が某ショットガンルーレットゲームらしい感じになり、店内のテンションら最高潮へと向かおうとしていたところで先攻はエイミー少佐、

セカンドは自分、後攻に明美となっている。

 

一杯目だからか勢いよく飲み干して「ダンッ!」という音を立てて私と明美も見習って同じように飲んで途中で味変である塩とライム、フラミン•テキーラで盛り上がって6周目を終えて7周目でエイミー少佐がフラフラし始めていた。

 

「ま、まだだ、まだ終わってない!!」

 

だが、彼女の負けず嫌いが悪い意味で発揮されてショットを飲み干すと同時に辛うじて立っているのがやっと姿を見せるも応戦する気が衰えていない。

 

自分とアケミも限界はうっすら見えてきつつあるが、ここで引けばアメリカ海軍軍人として矜持と面目が立たないと自分を奮い立たせて飲みきって8週目に入ったところでエイミー少佐の寝息が聞こえてきた。

 

「この勝負は藤川夫妻の勝ちだ!!!」

 

「「「ヒャッハーー!!!」」」

 

どうも賭けをしていたようで自分たちにベットしていた連中が大儲けしたようだが、それよりもエイミー少佐の様子を気にしていた。

 

ショットグラス7杯はシンプルに危険な領域で急性アルコール中毒になってないかが心配で明美も同じことを思っていたのか、彼女を介抱しようとしていたので自分はバーテンダーに水をお願いして周りに横になれる場所を急いで作ってもらった。

 

「すまん、止まれば良かったな」

 

比較的仲が良い方の同期で日系人二世のジョージ・アリカワ大尉でエイミー少佐のWSOだ。

 

「いや、言っても止まらんかったと思うぞ」

 

「、、、だろうな」

 

わざわざ比較的仲が良いというのはISの誕生によって対日感情がかなり悪化しており、日本人への偏見は第二次世界大戦時へ逆戻りしかけているほどになっており、同胞とも言えるはずの日系人すら純日本人に対しては知らんぷりを貫くほどにはよろしくない。

 

この場に至るでもかなり厳しい現実に晒されてきたが、折れることもなく実力と地道なコミュニケーションでなんとか乗り越えて少なくとも我々がISとは無関係の無害な存在として認識してもらえるまでにはなった。

 

(もう二度とISなんてもんに関わるものかという鋼の意志でアメリカにやってきたんだ)

 

 

このパーティーが終れば自分の原隊である第7艦隊 第5空母航空団 第195戦闘攻撃飛行隊『ダム・バスターズ』、明美は同じ第7艦隊 第5空母航空団 第27戦闘攻撃飛行隊『ロイヤル•メイセス』に帰るということだが、すぐに異動があって私と明美もそれぞれ違う配置先になるだろう。

 

新婚3年目でこれは辛いものの、自分たちの選択したことである。

 

ちなみにエイミー少佐は第3艦隊 第9空母航空団 第41戦闘攻撃飛行隊『ブラック•エイセス』だ。

 

もう顔を揃えて集まることはほとんどないと言えるから今はしっかりと楽しんでいくとしよう。

 

そう思っていたのだが、ISの呪いはそう簡単に自分たちを解放してくれないことをこの時は知る由もなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーティー後は周りが止めれなかったというお詫びを込めてお酒代は免除となり、エイミー少佐は明美が責任を以てしっかりと隊舎まで送り返したことで事なきを得たが、実は良い意味でも悪いでもベイツ家に目を付けられることになる・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は原隊復帰を果たして数ヶ月後の部隊異動が間近に迫っているところまで進み、母艦である『ジョージ•ワシントン』の艦載機をF-35Cへの完全転換の方針が決まり、トップガンパッチ持ちの自分たちは先行転換要員指定となったことで異例とも言える配置延長となるが、再び機種転換のために学校へと行くことになるのは少し先の話だ。

 

さて、一足先に見れる範疇の資料を読んでいるが当然これまではF-35Cはこれまでの乗ってきたF/A-18Eとは全くの別物であり、これまでの経験したや学びを活かすことが難しい。

 

そもそものコンセプトが異なっているせいで、どちらもマルチロール機ではあるものの、F-35Cはステルス性に重きを置いているだけではないが、対地攻撃を比較的重視している部隊にいた自分にとって固定武装がないのは割と困ったことだ。

 

機銃は割とよく使うし、ドッグファイトになった際の精神安定剤兼保険としてはかなり優秀でもあるが、機体が変われば任務特性もそれに伴って変わるから致し方のないことではある。

 

(しかし、機銃は欲しかったな)

 

なんて思いながら残り少ない岩国での日々をほとんど訓練で過ごしつつ、ある日妻と出かけていると海自時代の同期*1と会ってしまった、、、

 

「藤川と冬川、、、おまえどこに行ってたんだ。心配したぞ」

 

「和田か、久しいな」

 

「ええ、久しぶりね・そして、冬川はもう旧姓よ」

 

「結婚したのか!!!やっとか、この馬鹿どもは!!祝儀ぐらい贈らせろ!!」

 

連絡なしでいなくなったことかと思ったらそっちで怒っているのは流石に困惑しているものの、あまり変わってないようで安心していた。

 

「すまん」

 

「いや、それよりまさか米海軍でパイロットをしているとは思わなかったぞ。広報映像でチラッと見えた時は椅子から落ちるくらいには驚いた・・・あと、海幕の連中もな」

 

聞くにどうやら割とすぐに呼び戻そうとしていたが、その頃には連絡がつかなかったようだが、同時期は米留で知り合った当時のトーマスの計らいによってすでに渡米して米海軍士官候補生採用および強制アメリカ市民権取得事件に遭っていたのでどうすることも出来なかった時期だ。

 

「それは・・・ずいぶんとアメリカンらしいな。優秀な人材を市民権で囲うのはな。幸運なのか、不運なのか判断つかんな」

 

「トップガンに行かされて少佐に仕立てられてしまったよ・・・」(死んだ目)

 

「ええ、夢なら早めに覚めてほしかった」(地獄を見た死んだ目)

 

「あッ、スゥーーーーーーー・・・」(全てを察した)

 

彼らは知ることはないがアメリカ軍および政府が二人を絶対に逃がしてはならないという強い意志の下で行われ、成績優秀者ということも相まって当初の計画よりも厚遇されることとなっている・・・そう、米留時代*2の成績とIS共同開発者である故の悲劇であろう?

 

 

「これはどうしようもないなぁ・・・どう海幕に報告すれば良いんだ・・・」

 

頭を抱えてダークフォースに闇落ちしそうな同期を横目に士官学校とトップガンでの地獄を振り返って燃え尽きたヒトのような何かになっている二人という異空間はしばらく続いた。

 

「なあ、ここで会わなかったことにしないか・・・お互いのために」

 

「ああ、そうしよう」

 

「きっと、その方がいいわ。世の中には知らなくても良いことはあるものね」

 

この後は疲れて近くの居酒屋でお酒を飲んで割り当てられている家へ帰って忘れることにした・・・

 

そして、二人の運命を変える日は密かに近づきつつあり、それは世界を巻き込むこととなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに彼は本当に報告しなかったというか、報告してしまうと海幕どころか防衛省内で悲惨な責任問題と諸々に関しての争いが起きるので闇のうちにに葬られたのである。

 

海幕でも二人は日本に配置されたことは察知されていたものの、辞めさせてしまっていることと米軍からの報復が怖いのか、公式的な復帰の要請はされず、彼が二人に会ったのは本当に偶然でしかなく、この遭遇は監視役兼護衛として見張っていたCIAと軍情報部のエージェントによってしっかりと見られているが、その時は特段の処置はされずに終わっている。

 

しかし、和田の幸運はそこまでであり、米軍情報部との会合の際に前触れもなく「賢明な判断に感謝するよ」とボソッ告げられ、安心な夜はその日から消え失せてしまった。

 

アメリカ合衆国・・・恐るべし・・・

 

続く・・・

*1
第19話『クラス代表決定戦』の内調の分析官主任

*2
歴代最高の圧倒的な成績を残した主席(明美)次席()




悪ノリの産物にお付き合いいただきありがとうございます。

まだ続きますが、どうかご容赦して頂けると助かります。
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