評価、お気に入り登録やコメント等を本当にありがとうございます。
誠に勝手なことではございますが、私自身は仕事などが増える都合で執筆する時間を確保するのが難しく、当作品とその他の作品の更新が遅くなってしまいますが待っていただけると幸いです。
これからもよろしくお願いいたします。
相模湾で発生した爆発は深夜帯のにもかかわらず、トップニュースとなった。
ISが飛んでいるという珍しさから撮影した人の動画にはISが低空で停止したのちに突然の閃光が現れ、消えるとそこにいたはずのISがいなかった。
その動画が公開されるとすぐさま削除されていたが、インターネットで一度投稿されたもの簡単には消えず、世界中に広まった。
ISが撃墜されたかもしれしれないというニュースはISに殺され、苛まれ、苦しめられてきた人々の希望となった。
ISは倒せる存在であると•••
対IS戦術の効果は眉唾物でないと•••
政府と防衛省からの発表があった。
『相模湾において発生した空中爆発は事実であり、当該地域において飛行していた不審なIS、3機の撃墜も確認されている。不審なISを対処したのは海上自衛隊の潜水艦である。なお、事態対処をした当該潜水艦の艦長は本日、IS適性が確認された二人目の男性である』
この発表は世界を駆け巡った。
国際IS委員会、女性人権団体やそれらに関連すべてに対しての世界規模の抗議活動や暴動の発生、核軍縮撤廃の兆し、世界は怒りに満ちた。
希望の灯は人々の消えつつあった焔を燃え滾らせ、狂気を巻き起こしてそれが新時代への扉か、終焉の始まりとなるか、誰にも分からない。
そして、止まることはない。
引き返すには遅すぎた。
ISが齎した死と苦しみはあまりにも大きすぎた。
藤川艦長SIDE
「艦長、IS3機分の着水音以降、離水音を探知できておりません」
「・・・艦長、我々はやり遂げた・・・」
『諸君、我々は世界の新たな1ページを刻んだ。これまで耐え忍んできた苦しみも悲しみも今日を以て終わりだ。ありがとう!』
この潜水艦の乗組員は全員ISによって人生を狂わされ、大切なものを奪われた者たちが乗り込んでいる。
家族も自身も捨てて自らここに志願し、来るかどうかも分からない復讐の時を待ち、その時という終わりなきゴールのために腕と勘を磨き続けた。
それが今日の戦果という形で実を結んだ。
対IS戦術の弱点とも言えるコストの大幅削減を目に見える形にするために潜水艇単独での撃墜をやる必要があった。
前回は水上艦および航空部隊の全滅を覚悟で足止めしてありったけの弾薬をぶつけたことでできたが、これでは効果はあるが・・・と躊躇しまう。
それではあまり意味はないし、まだIS神話に大きな綻び入れるに至っていないことを示してしまっている。
対IS弾頭とそれの誘導に必要な有線UUVを開発し、それの運用に適切な深度、時間帯やタイミングなどを綿密にシミュレーションし、それに合わせて訓練を繰り返した。
対IS弾頭はドイツが開発している潜水艦発射型の対空対地両用ミサイルを参考にして弾頭は燃料気化爆弾を小型化したもので周囲百メートル以内の加害範囲となっており、気化爆弾の特性による持続性、連続性と全方位への加害によってシールドバリアーを削って絶対防御の発動まで追い込んで、持続性のおかげで発生する火傷と酸欠で確実に無力化する。
しかし、加害範囲を広げるため燃料を増やしたことによる撃ち上がりの初速を犠牲にしてしまっている都合上で不意打ちかつ先制攻撃をすることを前提としなければならない。
そのための有線誘導のUUVである。
有線とすることで操縦だけでなく、UUVが搭載するカメラやレーダーからの情報を得られる。
UUVは当然の如く低視認化をしており、日中での使用も考慮した少し明るい目の青色を塗装しただけでなく、カナダの軍服メーカーが開発した『量子ステルス』もしっかりと使用して徹底的に見つけさせない。
そして、相変わらず考慮されていない操縦者の特性に付け込んで向こうが疲れて動きが鈍るか休憩で油断するまで待ち続けてタイミングよく発射する。
これが今回IS3機を撃ち落とした方法であり、圧倒的コストの安さを実現した方法だ。
あとは無事に帰ってこれを公開することで予定とは全く異なってしまった実戦実験の任務を終えて大人しく地団太を踏んで
(見せてもらう、
『横須賀へ 進路をとれ』
ISを単独撃墜した潜水艦の情報は一般向けには大部分が暈されているもの、軍関係者向けは必要な部分のみを秘匿にしたものが公開され、低コスト化によってハードルが下がった対IS戦術の有効性が見直され、対IS兵器の開発競争が激化するだろう。
一般においては二人目がIS適性を有しているのにもかかわらず、ISはISでしか倒せないという神話を対IS戦術で真っ向から否定し、希望の錦旗として祭り上げられた。
現場海域では撃墜されたパイロットの身柄は発見されたものの虫の息で絶対防御によって死ねず、生き地獄を味わされたであろう。
一人目は体表面積の20%を浅達性II度の火傷を負い、二人目は発見時の一時、血中酸素濃度が90%を下回って軽程度の意識障害、三人目は両眼の失明と難聴を負った。
生き残ったとは言い難い状態である。
しかし、領空侵犯した可能性のある不審ISの操縦者ということで事情聴取をできる状態まで治療はされたが痛みによって嬲られた身体は精神を犯して異常をきたしているが、ISの操縦者を考慮しない設計の悪影響の典型的な標本として彼女たちは自ら死ぬことは許されてない。
装備していたISは調べられた上で国際IS委員会日本支部へ搭乗者のカルテル付きで返却された。
これらの情報はIS学園へ届けられることはなかったが、二人目の男性は研究所送りは少なくとも表面的に永久凍結となった。
エイミー少佐SIDE
世界が憤怒に飲まれようとしている中で精神錯乱と命令違反に対するロサンゼルス級原子力潜水艦『シャイアン』艦長、メイ海軍中佐の処断が下され、身柄はアメリカ本国にある海軍の刑務所へと移送されることになった。
何かしらの処罰が下されると覚悟をしていたが、今回の件は特異的な部分があり、艦長の命令違反に気づいて素早く拘束したという判断に対する評価がなされて実質的な無罪放免で許されたようだ。
少なくとも米海軍内において異例の大規模人事整理が行われて粛清人事と言える人事配置によって運が良ければ左遷、首の皮一枚で生き延びた人もいるが、大半は即時身柄拘束の上、略式裁判で軍の刑務所送りとなっている。
採用に際しても危険思想の有無の調査も厳格化され、ISの癌を除去するという強い意志を外部にも内部にも示した。
ISとそれに関連する部隊への予算は大幅にカットされ、それらは対IS兵器開発へと投入される予定となっている。
当初はここまでの大変革になるつもりではなかったが、実家への恩義を感じている議員や将校などが次々と立ち上がり、父上の無念の死を晴らすかのように先鋒を仕切った。
【我が国は忌々しいISによって捨てさせられた建国の精神である神の前の平等と自由を取り戻す!真の愛国者達よ、己の銃を持って立ち上がれ!神の名の下に平等と自由のために戦え!!】
全米ライフル協会の呼びかけは多くの人の心を刺激し、ラジオで蜂起を呼びかけるに至っており、少し•••大分危ないことになっている気がする。
第二次独立戦争という人もおり、私自身もそう思っている。
しかし、このままではただの深刻な国の分断を引き起こしただけになってしまう。
アメリカは独立戦争のように団結し戦い抜くことが強さである。
だからこそ、誰かがその大いなる一歩のための小さな一歩を踏まなければならない。
『IS配分問題によって引き起こされた安全保障と経済格差は深刻なものである。配分すらされなかった中小国家はISを独占する大国の核の傘ならぬISの傘の下に身を置かざるを得なくなり、実質的な植民地としての再支配を受け・・・』
『対IS戦術は非IS保有の中小国家の希望となるのか・・・』
『国際IS委員会への負担金は極めて不公平なもので経済状況が悪化国が多く、過去に何度も負担金に関する交渉が呼びかけられているものの黙殺されている』
『ISが齎した深刻な人権侵害は・・・』
NATO本部 軍事委員会
※【】内は英語である。
【全員集まったな?始めよう、欧州統合防衛プロジェクトの方向性について】
【先日、日本が潜水艦単独で不明ISを3機撃墜したことで対IS戦術の実施が容易であることが示されたことによってIS主体として計画について見直してより汎用性があるものとするべきであると考える】
【ISが主体では操縦者を集中的にやられる可能性があったことについては初期から懸念点であった。それに関して賛成である】
【しかし、今回がまぐれで成功したという可能性についてはどうお考えですか?】
【いや、それについては君がもっとも分かっているではないかね。
【安易にあれだけを根拠にするなという考えで質問はしている。あれがまぐれではないことは分かっている】
【はははは、相変わらず慎重だな】
【用心は臆病にせよですから】
【話が若干脱線している。さて、対IS戦術を前提としてた場合にIS操縦者リスクの低減を図れるだけでなく、これまでアラスカ条約による軍事利用の禁止条項で操縦者のジュネーブ条約およびハーグ陸戦条約の非適用問題の回避が可能となる。成人した者はともかく、年頃の少女を戦場に送り出すという良心的呵責の影響も局限化できる。メリットが多いと考える】
【しかし、大きなデメリットも存在している。相手の操縦者が成人女性で戦時条約適用対象であった場合にあれが「不必要な苦痛を与える兵器」に該当するのかどうかという問題がある。今回は不審ISが呼びかけ、退去および強制着陸に応じなかったテロリストであったからできるものである】
【ISはISによってしか倒せないという神話が長らく浸透し、元々あれは通常兵器では倒せないという代物であることは周知の事実である。ISのシールドバリアーと絶対防御を無力化する必要があるのだが、現状はあれの許容を超える破壊力のある兵器しか通用していない。ISに対して何が過剰で不必要に苦しめるかどうかはまだ分かってすらいない。対IS兵器が「不必要な苦痛を与える兵器」に該当すと言うのであれば、ある意味ISも立派に該当する。
【結局、操縦者リスク問題にたどり着くわけだ。本来であれば戦闘員であることとは何かや武力行使の意味について教えるべきなのにアラスカ条約のせいでそれを教えることができず、奴らが自分たちと同じ認識を持たせることも合わせることも難しい】
【特に国家代表や代表候補生については大会のことで余裕がなく、力の行使の意味についてようやく教え始めているところだぞ】
【白熱しているところで悪いが方向性としてIS主体から対IS兵器を中心に据え、ISはあくまでも最終手段であると考えて良いか?】
【【【【異議なし】】】】
【結論については下達し、審議の上、正式に決定する】
【ただし、それでIS操縦者の連中が納得するのかという非常に低レベルでありながら面倒な問題が待ち構えている…】
【オルコット中将、それについては今から考えるところだ】
【今日は帰れそうにないな】
各国の将校たちが質素な会議室で翌日の朝までIS操縦者に対してプロジェクトの方向性変更をどう穏便に伝えて影響の最小限化をするかという軍人らしくもない議題で頭を真剣に悩ませていた。
その中での休憩の一幕・・・
【議長、抗議をして頂いてありがとうございます】
【オルコット中将、ヨーロッパ各国の意思だ。彼が奔走したおかげで自国民が平和を享受できている。彼がヨーロッパのために戦ったのだ。我々が彼のために戦う番だ】
IS学園 学園長室
学園長SIDE
ISに対する評価は二人目の男性によって逆風にさらされており、学生たちに対して計りきれない悪影響が襲い掛かることは容易に想像がつく。
二人目の男性の受け入れをすぐに打診し、IS学園への謂れのない誹謗中傷などを避けつつ悪く言えば利用させて貰うほかないだろう。
学生たちを守るために難しい舵取りについて考えていると先刻呼び出した人来たのか、ドアからノック音が聞こえた。
「失礼します。私をお呼びであるとお聞きしたいのですが」
「ああ、入ってきて椅子にかけてください」
「失礼します」
「ご用件はやはり二人目の男性についてですか?」
「その通り、彼の受け入れに必要な手続きをすぐに完了させてほしい。私はこれから政府に受け入れの旨を伝えに行かなければならない」
「・・・あまり言いたくはないですが、生徒たちへの影響が大きいと思うのですが?」
「彼を受け入れなかったらそれこそ学生たちに火の粉がかかってしまう」
「受け入れることで無害かつISは平和的なものであるというアピールに必要ということですか」
「ああ」
青春の園であるはずなのに暗雲が立ち込んでおり、学園の行く末は誰にも分からない。
ようやく原作に入れそうだ・・・
所々設定がガバガバとなってしまっているかもしれませんが、目をつぶっていただけると助かります。
シリアルな雰囲気は原作に入ると減ると思います。