遺恨のIS   作:アルファデッド

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やっと原作に入れた・・・

長かった・・・

こんな感じですが、よろしくお願いいたします。

お気に入り登録や評価を本当にありがとうございます。


危険物

相模湾不審IS撃墜事件から数日後

 

 

藤川SIDE

 

数人の護衛を引き連れてIS適性の詳細な検査を受けに行っていた。

 

IS学園への入学の打診が来ており、それを政府の要請で防衛省が応諾したことで未実施であった詳細な検査を受けることになったが、全てはIS運用部隊で行うことになっている。

 

国際IS委員会が不審ISとの関係で警察等の強制捜査がは行っている混乱と信頼の問題で他の機関で行える機関がなく、自衛隊内でそれを完結させざるを得なくなった。

 

一応貴重なIS適性を二人目の男性であり、万が一のことがあって困るということで自身の周囲に数名の護衛がおり、検査場、移動箇所と車両など徹底的な守りで固められていた。

 

今回の検査はIS実機でどこまで動かせるかということでIS適性ランクを決定するようだが、対IS戦術を考案した自分がISと付き合わされるとはな。

 

とんでない皮肉的な運命だと思いながら次の手を考えていた。

 

明美と自分たちが産み落としてしまった罪を償うために

 

水着とラッシュガードのようなISスーツを着て不快なISを展開して指示された動きをその通りに動かして1時間半ほどで終わった。

 

単純な歩行から飛行、展開と解除にかかる時間の測定など項目は様々だった。

 

結果としてIS適性はA A+らしく、ほぼSに近かったそうだ。

 

変にマウント取り合戦に巻き込まれたくもない自分としては非常にありがたいが、当然素直に喜べない複雑な気持ちだった。

 

俺から大切なものを奪ったものを操る。

 

この事実は俺を殺すにはには十分だが、ここで折れる訳にはいかない。

 

俺には成すべきことがある。

 

 

 

 

 

適性検査後に横須賀基地の司令部に赴いてすぐにIS学園入学に伴う艦長職の辞任、次期艦長への申し送り資料等の作成、学修休職及び表面的な予備役登録の手続き、書類の決裁や確認、そして、IS学園入学の必要書類の準備などで忙殺されることになった。

 

それだけでなく、予備役登録で階級が1佐となったと関係で指揮幕僚課程と幹部高級課程を受ける必要が生じているが、入学まで残り数ヶ月しかなく一応艦長になった際は入校していたが原潜機密保持の都合で書類上では記録がない非正規のため、書類上に残せる正規の短縮版を受けることとなった。

 

さらにIS学園から嫌がらせのような必読のIS教本を渡されて下手な辞書よりも厚く、内容も決して簡単ではないがISに必要な基礎的な部分を全て網羅したもので読まないわけにもいかない。

 

(それとなくは分かるが•••)

 

時間と業務量が釣り合っておらず、司令部の勤務員から同情の目が辛い。

 

休みなんてものは存在しないと錯覚するほどで本省勤務の時よりもメンタルに来るものがある。

 

幹部は辛いよ

 

本省勤務の時はちゃんと()()()()という名のベッドはあったし、()()()眠れたのに、今はタイルカーペットが大親友となって1時間ほど眠れたら良い方で喧嘩上等ならぬ徹夜上等で栄養剤と眠◯打破が常に常備されるに至るほどに追われている。

 

パソコンの使いすぎで何度もオーバーヒートさせかけて官品パソコンの担当者にお小言を貰ったり、勤務時間の残業時間がブラック企業も真っ青なほどになって記録上の時間のかいz・・・ではなく、調整を頻繁にしたりしていたら心臓発作を起こしかけたという軽いイベントもあったな。 

 

目の隈が黒くなって疲れによって目が険しく、それだけで人殺せるほどのものだったと後に他の司令部要員から言われてしまうほどには酷かったようだ。

 

やつれてすぎて別人になれるほどの激務だが唯一の原潜の艦長であった都合で他の人に任せるというコマンドが使えず、副艦長は艦長のための教育、その他の幹部も配置異動に伴うもので不在になっている。

 

原潜の運用はまだ手探り状態で後進の育成を考える余裕がなかった弊害がここに来て最大限に発揮されて自分を大いに苦しめるとはな。

 

そんなこんなであっという間に入学の当日が来たわけだが、とても午前中に間に合わないことが判明し、午後に現地へ到着することになる。

 

午前中に形式的な引き継ぎ式、1佐の昇任やIS学園への入学申告や必要荷物の発送確認など一息つく暇もない。

 

厳重な護衛と乗組員の代表者から細やかな見送りを背にモノレールに乗り込めたのは13時前だった。

 

院卒という関係で生徒とするのかどうなのかということが直前までまで決まらず、結局は研修生みたいな立場に落ち着いてIS学園の制服に袖を通すことはなく、今まで通り我が社の制服で向こうの学生寮に入る形となった。

 

アラフォー手前の男が学生服を着るのはどう考えてもヤバいだろう・・・

 

だから、今は第1種冬制服を着たままになっている。

 

入念なアイロンをかけた黒地の制服には新品の1佐の階級章、自衛隊人生を証明する色豊かな防衛記念章、防衛功労章や海外の勲章の略綬、サブマリナーの証である潜水艦徽章と予備役徽章が輝いており、数日前に昇任したとは思えない相応しい貫禄を放っている。

 

正帽のつばには金糸で桜の葉を模った刺繍に海自の佐官用の帽章とそれを映えるような白色の生地。

 

短鞋は丁寧に磨かれて鏡面磨きが標準装備で使い慣らされているもののきちんと手入れされているおかげで新品のように見える。

 

そして左手にはイギリス駐在時代に彼女に選んでもらった革製の四角いビジネスバッグがあり、中には私物のパソコン、必要書類や荷物が届くまでの数日分の衣類等が入っており、表面の革は手入れされているものの長年の使用でついた傷などがあるけど、未だに大切に使っている。

 

モノレールがIS学園へと近づくと国民の血税を投入してここまで見事に機能性や無駄の多い施設を作ったのが見え、任満金や退職金の受け取りを延期され、給料や手当金の大幅削減をされた隊員たちが浮かばれない。

 

駅に着きつつあるのか減速をし始めており、いよいよ敵地の単身潜入任務の始まりだ。

 

なにが待ち構えているかは分からないが、少なくとも連中が自分を受け入れたのはISのイメージ改善と学生へのダメージを軽減するためだということは分かる。

 

利用しているならこちらも利用させてもらう。

 

モノレールの列車が停止し、下車すると無駄に近未来な構造をしている駅舎の改札口まで行き、入学証明書を駅員に見せて出るとこちらの出迎え兼案内役の先生がいた。

 

それも第1回モンド・グロッソの総合部門および格闘部門優勝者である織斑千冬『ブリュンヒルデ』殿か。

 

「貴官が入学予定者ですか?」

 

「ええ、藤川翔です。ブリュンヒルデ殿とお呼びした方がよろしかったでしょうか?」

 

「ブリュンヒルデはやめてください」

 

「では、織斑先生よろしくお願いいたします。あと、私はあくまでも研修生ですので敬語でなくても問題ありません」

 

「それはこちらが構うのですが・・・」

 

まあ、相手が15歳も上だとそれもそうなるか、だが、こちらとしてはやりにくくて仕方がない。

 

「研修生である以上私が敬語であることに問題はありませんが、織斑先生が敬語であることの方が後から問題になるかと思われます」

 

「はぁー、ここまで言われると仕方がないか」

 

「ええ、そうしてください。やりにくいとは思いますけれども。私もその感覚は痛いほど理解できますから」

 

自分は院卒で年齢だけはあったものの、新任3尉時代にみんなが通る道だからなぁ。

 

明らかにこちらよりも経験豊富で現場を一番分かっているベテラン海曹を相手に命令を伝達するのに無意識で敬語を使って怒られ、書類上の階級では下級者かもしれないけど実際は役職上、艦長と同等で敬意の対象で怖い先任伍長にどれほど気を使ったか・・・

 

歩きながら学園の正門を潜って最初に学長がいるところを目指していた。

 

「であれば少しは考慮してほしかったが・・・、そういうわけにもいかんか。遅れてしまったが、IS学園へようこそ。入学おめでとう・・・やりにくいな」

 

「はははははは、スグにナレマスヨ・・・」(死んだ目)

 

そうは言ったものの自分自身も人のことは言えない。

 

「その顔で言われるとかなり説得力がないのだが、それは」

 

やたらに広くデッドスペースが目立つこの学園の構造について考えることをやめて目に見えている範囲で建物の位置などを覚えることをしつつ世間話をし、書類や人伝では分からない情報を聞き逃さないようにさも自然な雑談にしゃれ込んだ。

 

「パンフレットでは見ていたものの、万年予算不足の自衛隊には羨ましい限りの施設とその意地がされていますね。50年以上前に建てられた隊舎が現役だったり、装備更新が10年単位にされて配備した頃に時代遅れか次の装備への更新が始まったり、退職金の受け取りは年単位で延期されたり、突然給与が半分近く削られたり、税金泥棒というありがたいお言葉を大量にもらったりします」

 

「・・・」

 

おっと、どうやら万年予算の怨霊が自分に憑いていたようでうるさい山羊と化していたよ。

 

ワザとではないよ。ワザとではない。

 

どうやら、この税金の無駄遣いの体現者であるこの学園の事実に対してまだ大人になりきれてなかった。

 

「すみません、どうやら私は疲れているようです」

 

「あ、ああ。そうだな。酷い目の隈があるようだが」

 

「5徹のおかげですね。ああ、タイルカーペットというベッドが恋しい」

 

「5徹・・・タイルカーペットがベッド・・・」

 

ヤッチャッタ、防衛省の闇をイッテシマッタヨ(クソ棒読み)

 

そうこうしているうちに学長室の前に着いたのだが、群司令室の倍ほどのサイズで下手すれば講堂のサイズに匹敵し兼ねない事実に呆然としてしまった。

 

もちろん、脱帽*1はもうしている。

 

コンコン「どうぞ」

 

「失礼します。入学者をお連れしました」

 

「入って」

 

ここでもやはり血税をこれでもか使ってると赤ちゃんでも分かる部屋にはIS学園長が座っていたが、たぶん間違ってなければ違う誰かが運営をしているな。

 

そういう匂いがしていると勘が囁いている。

 

「入学をさせて頂く藤川翔です。よろしくお願いいたします」

 

「学園長です。改めて、ようこそIS学園へようこそ・・・」

 

よくあるお世辞と学園の軽い事項説明をされたあとに今日最後の授業の前で紹介されるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれは間違いなく厄介な人物ですね」

 

「ええ、ある意味危険人物であるということは間違いはない。ただの39歳の男性にしか見えないけど、情報収集や工作員を経験している目です」

 

「たぶん、夫が実務をやっていることは見抜いているだけではすまないかもしれない。彼の事柄で些細なことでもいいから調べなさい」

 

「はい、承知しました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤川SIDE

 

 

高校はもう何年前になるか・・・23年前か、年齢という現実は残酷だなと思いながら1年1組み向かう途中で思いながら彼女との出会いという思い出が甦り、感傷に浸っていた。

 

「先に入る。呼ばれたら入ってきてくれ」

 

「わかりました」

 

転校生の目線はこんな感じかと少しだけ関係ないことを考えているとそろそろ名前が呼ばれそうな気がしていた。

 

「手続きの関係で遅れてきた二人目の男性の紹介をする、入れ!」

 

ドアを開けて入るとファーストであろう者を含めて30名の若輩たちの視線は顔より先に制服に来ていることが分かる。

 

学校の制服ではないということが気になるようだ。

 

「自己紹介をしてくれ」

 

織斑先生に促されて直前で考えたものを言うことにした。

 

「藤川翔 39歳です。アラフォー目前の研修生という立場にあるため、学生服ではないが気にしないでもらえると助かる。趣味はドライビング 特技はスキーです。苦手なものはバナナくらいか。年上で目の隈が濃いが、気軽に接してもらえたらと思います。よろしくお願いいたします」

 

「席は窓側の奥だ」

 

「ありがとうございます」

 

ここまでも沈黙されてしまうと何か間違ったことでもしたか錯覚してしまうだろうが、もうそんなことに動揺する年齢ではない。

 

そして、彼女に酷く怒られそうだ。

 

『ダンディーなアラフォー手前の男性の色気で年頃の女の子たちの男性観を壊さないの。可哀想でしょ。まあ、それ以前に5徹の顔が怖いけどねぇ。ア・ナ・タ』とな。

 

席に向かう途中でイギリス駐在時代の懐かしい顔があった。

 

「授業を始める」

 

39歳、高校の授業を受ける・・・字面にすると酷いな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ISという兵器を操る者たちの面ではない。

 

ISをまるで装飾品のように考えてやがる。

 

こんな連中に俺の婚約者が殺されたのか

*1
帽子をとること




次回はいつ更新ができそうかな・・・(遠い目)
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