異世界TS転生曇らせ愉悦部員が失敗するだけの汚話 作:アスタロット
前略
前世の父さん、母さん。
あなたの息子は異世界で女の子になり、元気な赤ちゃんを出産しました。
出産はとっても、とっても痛くて。
すごく、気持ち良かったです。
本当はもう少し落ち着いてから、出産に入る予定だったのです。
しかし、転移が無事に完了して、気を抜いたのがダメでした。
成長を抑制していた分、みるみる内に胎児は成長し、いとも簡単に腹部は膨れ上がりました。
すると今度は、股から液体が伝って滴ってきました。
最初はお小水かと思いましたが、明らかに量が違いました。
その直後に激しい痛みが私を襲い、お産が始まったのです。
出産に関して私は全くの素人ですが、幸いにも転移先の住人達が助けてくれました。
私の住居が盛大な光を放っていたので、念のため様子を見に来てくれたようです。
発光に関してはおそらく、肉体を再構築する際に集まった粒子が原因でしょう。
(赤ちゃんも同時に再構築されたのは、本当に驚きでしたが)
その住処から呻き声が聞こえるので、念のため訪問したそうです。
すると、いつの間にか家に帰っていた私が全裸で産気づいていたので、さあ大変。
ワラワラと集まる男性陣を追い払って、村の女性総出でお手伝い。
結果として、元気な赤ちゃんが産まれました。
ちなみに女の子でした。
娘はフィサリスと命名しました。
素敵な名前でしょう?
将来はこの娘を曇らせるために、立派な親として振る舞おうと思います。
仲間を曇らせるのは十分に味わったので、新鮮味を感じる方法としては丁度良いでしょう。
そのために、色々と筋書きを考えています。
この色々と考えている時が、一番楽しいですね。
仮の計画としては、モンスターの群れや賊をけしかけて、住んでいるこの村を壊滅させようかと思っています。
娘を守るため目の前で、母親が無惨に殺される王道パターンです。
これなら最高のトラウマを、愛する娘に植え付けられると思います。
想像しただけで、ムラっときちゃいますね。
ともあれ、私の願いが達成されるよう、どうかこれからも草葉の陰から見守り下さいませ。
草々
♢
ある日突然、その女は村に現れた。
そこは国の命令で、賎民の手により開拓が行われていた、北限の僻地。
村では農業もままならず、狩猟どころか魔物の襲撃に怯える日々。
村人は慢性的な食糧不足に苛まされていた。
そんな不遇の地で女は、パン屋を開業した。
手から小麦粉を生み出す女に、村人は大いに驚愕した。
はじめに女は「シショク」と言って、その小麦粉から作られたパンを無償で村人に施した。
店で売られているパンの価格は、学の無い村人から見ても明らかに安過ぎるものだった。
しかも客に金が無ければ、女は物々交換でパンを譲った。
客に物がなければ、女は神への祈りと引き換えにパンを譲った。
女が焼き上げたパンは、不思議と食した者に力を授けた。
そのパンにより力を得た村人は、農作業や狩猟に励んだ。
村人は食の安心を得られ、心から女に感謝した。
彼らは飢えから解放された。
次に女はパン屋の隣に、簡易の教会を設えた。
辺境の開拓地に信仰はなく、村人はただ日々を生きることに精一杯であった。
そこへ、女は神へ祈る場を村人へ提供した。
また教会で村人を集め、しばしば説教も行った。
肉体と精神の充足を得た村人にとって、女は代え難い存在になった。
ある日、女は巡礼の旅に出ると言った。
多くの住人は女の旅立ちを悲しんだが、それを止める事はなかった。
ある村人は言った。
「きっと、我々と似たような存在を救済しに向かったに違いない」と。
女は惜しまれながら、村から旅立った。
村では女がいつ帰って来ても良いように、その住宅兼店舗や教会は丁寧に管理されている。
女の旅立ちからしばらく経った、そんなある日。
あるじの居ない、女の家が突如眩い光に包まれた。
村人は何事かと思い、女の家に駆けつけた。
そこには村人達が慕う女が、光を纏いながら裸体を晒していた。
なんたる奇跡、女が帰って来たのだ。
しかし、女は苦しそうにしていた。
その腹は大きく、女は産気づいていたのだ。
駆けつけた村人は村中の女性を集めて、女の出産を手助けした。
結果、女は健やかな女児を産んだ。
村人は大いに喜んだ。
常ならば旅における、行きずりの関係で子を身籠ったと考えるべきだろう。
だが、彼らはそう思わなかった。
女は生娘として見られていたのだ。
そう思わせる、犯し難い神聖さが女にはあった。
その女が、光を放ち戻ってきた。
しかも処女のまま、子を授かった状態で。
奇跡を齎す女は、娘を産んでから以前にも増して村人から神聖化された。
一方の赤子は、普通ではあり得ない速さで成長した。
生後僅か半年足らずで、歩行と会話をするようになったのだ。
村人はその娘を”奇跡の子”と呼んだ。
女の甲斐甲斐しい育児や村人の協力もあって、娘は健やかに育った。
それからも女は母として娘を愛し、娘も母を愛した。
それからも村人は、この母と娘を大切に見守る事にした。
パン屋の親子は、村において心の拠り所となっていたのだ。
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