異世界TS転生曇らせ愉悦部員が失敗するだけの汚話 作:アスタロット
人間は知恵の実を食べて文化を得た。
それから今に至るまで人々の関心は、愛と別離が世の常である。
愛と、それにまつわる喜怒哀楽。
邂逅に始まり死に終わる別離。
常に人々は、それらに心を動かされる。
それは普遍的な価値観だ。
ゆえに幾らかの者は、それらが綯い交ぜになった”曇らせ”という感情の発露に対していたく”愉悦”した。
そういった彼らが、拗らせた質(たち)により自ずと人生を狂わせていくのも、きっと無理からぬ事なのだろう。
この私も、そんな愚かな人間の内の一人にすぎなかった。
ただそれだけの事なのだ。
ああ、でも
可能ならば
前世で旅立った愛する彼女たちに
逢いに逝きたいなあ
やはり死は救済なんだ
でも無理だ
私に救済は無いのだから
♢
気付けば娘のフィサリスは、随分と大きく成長してた。
本来ならようやく乳離れをする時期なんだけど、既に彼女は野山を駆け巡るような活発さをゲットしていた。
活発さに加えて、やたらと大人びてきた。
言葉遣いとか、もうすでに大人のそれだ。
今だにフィサリスから、母乳を求められるのは変わらずだけど。
むしろ、物心付いてからの方が乳をねだられる始末。
余程私のミルクが旨いらしい。
まだまだおっぱいが張るし、この娘テクニシャンだから乳を吸われるのは、大いに構わないんだけどね。
娘が私を性的な目で見ているのは、気のせいだと思いたい。
だってまだ※歳だよ!?
はぁ、娘も物心付いてきたし…
そろそろ計画を実行しようかな。
村に魔物を誘引してもいいけど、賊で良いかも。
娘が隠れている目前で、ヤツらに犯されながら殺されるのも良い。
いやむしろ、これ以上ないくらい素晴らしいシチュエーションだ。
よし、動くか。
そう思った矢先だ。
首都で政変が起こったらしい。
圧政してた王様か何かが斃されたみたい。
最近は村に徴税官が来なかったけど、政権交代による混乱か、と納得。
なんか他国と色々と交易も始まったらしい。
珍しく村に来た商人がそう言ってた。
この閉ざされた大地に他国なんてあったか?
まぁいいや。
ここは僻地も僻地なので、とにかく情報が来ない。
情報が来ても、それはすっごく遅れてくる。
まあ、欲すれば幾らでも探ることはできるけど。
首都に興味は無いし、本当に初耳だった。
基本的には、この娘の成長が第一だしね。
今思えば、もっと情報に敏感であるべきだった。
ある日、珍しく村にお客様がやって来た。
旅人のようだった。
リーダーの男が一人に、女が四人。
見た目は地味な彼らだけど、立派なハーレムだ。
男が羨ましすぎる。
彼らは私が営むパン屋にやって来た。
ちなみに営業中は、フィサリスは友達んちに預けてるから問題なしだ。
ここら辺は、日頃の行いの良さが効いてくる。
「いらっしゃい。こんな片田舎のパン屋に来てくれるなんて嬉しいわ。さあどうぞ、ゆっくり見ていって下さいな」
「ど、どうも」
地味男が地味に応える。
見た目は地味極まりないモブパーティーだけど、実力はとても洗練されているな。
男は剣を携えているし、おそらくは前衛か。
それに重武装の女、これも前衛。
身軽そうな徒手の女、これは遊撃手か?
それに魔術師らしき杖を持った女に、聖職者っぽい女もいる。
見た目がモブofモブなパーティーだけど、バランスとしては最高だ。
「うふふっ、素晴らしいメンバーですね」
「あ、ああ…わかるか?」
リーダーとみられる男が応える。
「ええ。私にも、かつて同じような仲間が居ました。それはもう素晴らしい方々で…男性が一人に女性が四人で、偶然にも皆さんと同じ構成でしたね。今はこうして、しがないパン屋をやっていますが…ふふっ、あなた方を見ていると、思い出してしまいますね」
「…すまない事を聞いた」
どうやら男は、私の仲間が死んでいると勘違いしているようだ。
「あっ、死別とかではないですよ。今でも彼らは元気だと思います。理由(ワケ)あって私が勝手に居なくなっただけですから」
「そ、そうか…それで、今でも仲間の事は愛しているのか?」
「はい、もちろんです」
愛していない訳なんてない。
愛しているから、曇らせたのだ。
「その…リーダーの事は、今でも!…いや、何でもない」
なんだァ?
煮え切らない野郎だなぁ。
「?…あ、皆さん本日の宿はお決まりですか?ご覧の通り、村には宿が無く。村長の所なら客室があると思いますので、よければお取り継ぎ致しますが?」
「いや、その必要はないよ………ティアナ」
「あら、そうですか…………え?」
がちゃん、と金属が嵌る音がした。
首が、硬く冷たい物体で包まれる。
「命ずる…動くな、ティアナ。この魔道具を装着した君は、今から俺の奴隷だ。君の意思では、その首輪を取り外す事は一切出来ない。これから君にとって僕の命令は絶対だ」
私は目の前の男から、金属製の首輪を嵌められた。
一瞬の隙だった。
そして彼の言う通り、身体が言う事を聞かない。
「うぐぅ…私はティアナという名前ではありません…それに貴方達は一体…何者………」
彼らの見た目は、先程の地味なものから瞬時に変わっていった。
かつて、私が見慣れた人たちに。
「あっ……あぁ…まさか…まさか…ありえない…私が気が付かないなんて…」
ああ…アルトくん…もう一度会えるなんて
くそっ…見た目をモブに偽装されるとは、油断した。
彼らにそんな芸当が出来たなんて、思いもよらなかった。
それに、この首輪。
他人を隷属するアーティファクトなんて、聞いたことが無い。
それらしきは黄金の首輪だが…
アレは何の変哲もない、ただの換金アイテムだった筈だ。
「ふふっ…久しぶりだね、ティアナ。また会えて嬉しいよ…さて、”我が命じる”、嘘は禁止だ。さあ、改めて名乗ってもらおうか」
「うぐっ…ちがっ…ぅ…わた、し…は…イェン…イェンティアナ・ラブカス…うぅ……」
口を塞げない、勝手に声が出る。
私の意思を無視して、口からは真実が紡ぎ出される。
この首輪はとんでもないアーティファクトだ。
私に対して、絶対の強制力をもっている。
ありえない…
こんな、遺産級のアイテム何処からゲットしてきたんだ…
「フフフッ…ティアナ…やっとだ…また君と共に……」
アーシャ!エリナ!サティア!
それに…この女は…あの刺客だった侍女か!
私の後任として聖女に仕立て上げ、魔王に献上した筈だが。
まさか勇者パーティーに加入していたとは!
「うぅ…もう…やめて下さい…お願いです…私に、構わないでください…」
「諦めてくれ。君の隷属化は俺達パーティの総意だ。君は放っておくと危なっかしいからね。さあ、これで全員が揃った。ティアナ、みんなで首都に行こう。世界を救った勇者達の、真の凱旋だ」
無理だ、逃げられない。
ああ…もうダメだ。
せっかく物語から脱落したのに。
ここから先の物語に、私の存在はあってはならないのに。
だから自分という存在を、彼らの前から消した筈なのに。
あとは遠巻きに、君達を眺め、恍惚に浸るだけだったのに。
それを思い出に、ひっそりと暮らす筈だったのに。
失敗した。
彼等の想いを甘く見ていた。
お願いだから、解放して。
さもなければ、いっそのこと…
私を殺してくれ。
・
・
・
野原の街道に、女の慟哭が響き渡る。
「い゛や゛だぁ゛!!や゛め゛ろ゛ォ!い゛ぎだぐな゛い゛ぃ!!」
「フフフッ…ダメですよ、お母さん♡お母さんは私と一緒に帰るんです」
「ちがう!お゛前な゛ん゛か私の娘じゃないぃ!!」
女に似た聖職者は、女にひっついて離れない。
「アンタ、ほんっとうに最低ね。こんだけ私たちに愛させといて、捨てるワケ?許さないわよ、絶対に」
「アーシャさん゛ん゛!違うんですう゛!これには、ワケがあっでぇえええ!」
魔術師は、女を侮蔑した目で見つめているが、頬を赤らめている。
「私は赦すぞ、ティアナ。キミが最後にキスをしたのは、私だったな。身体を激しく締め付けながら、唾液の交換をしてくれた。あの時の痛みと快楽が忘れられないんだ。だから一緒に帰って、しよう」
「エリナざぁ゛ん゛、そう言うなら!助けてくだざいよ゛ォ!!ゴホーシしますからぁあ゛あ゛あ゛ぁ゛!」
重武装の騎士は、最後に選ばれたのは自分であると、誇らしげにしている。
「哀れな女だ。変態クソ小便垂れ流し聖女には相応しい末路だな。もちろん、帰ったら私もお前をブチ犯してやるからな、覚悟しろ」
「あ、サティアさんですか。それは結構です」
「ムキィイイイイ!!私の時だけ冷静になるなぁ!!クソがぁ!おいアルト!私の番になったら頼むからな!土下座させてブチブチ犯してやるんだ!」
魔族の女は地団駄を踏みながらも、仕返しを宣言した。
「仕方がないなあ、サティアは。だけど、最初は俺だからな。俺がティアナを孕ませる、確実に」
唯一の男は、股にあるイチモツを大きくしながら、そう宣言した。
「ひいっ!?あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ!!!殺せぇ!殺せェ!!今すぐに!オイィィ天のワタシィィィィ!!さっさと遠隔で私を殺せェ!!!………クソッ!!なぜだ!?なぜ天にいるバックアップは応えてくれない!?」
「何を言ってるんだ、ティアナ?ほら、早く帰るよ」
「ッ!?まさか…まさか……裏切ったナァ!!バックアップの…バックアップのクセにぃ゛い゛い゛い゛!!」
女はべえべえと泣き喚きながら、彼らに連れ去られた。
勇者一行は死んだ筈の聖女と共に凱旋した。
聖女は奇跡を起こし復活したのだ。
その後、ローズ王国は歓喜に包まれた。
♢
「フィーちゃん!!フィーちゃん!!大変じゃ!!フィーちゃんの母さんが!」
友達の家で過ごしていると、村長のお爺さんが駆け込んで来た。
「…えっ?母さんが?」
ボクが駆けつけた時、母は既に連れ去られた後だった。
村に来たあの旅人達は、はじめから母が目的だったのだ。
奇跡の聖女。
村を飢えから救い、祈りと信仰を捧げた私の母。
母は間違いなく聖女だ。
母は父の事を一切語らなかった。
村人は処女受胎だとか言っているが、あり得ない。
父については知る術もないが、きっと強大な力の持ち主に違いない。
だってその血が流れているボクにも、大きな力が受け継がれているから。
母はその事を知らない。
ボクが隠しているから。
母が知っているのは、ボクの成長が他の子供より多少早い事くらい。
その成長も、かなりの部分を隠している。
ボクの思考は既に、そこら辺の大人よりも明晰だ。
ボクは母を愛している。
母としてではなく、女として。
娘と母?
同性なんて関係ない。
無償の愛をくれた母を、自分も愛した。
それだけの事。
だから母の乳を求めた。
母を想って自慰もした。
母に近づく不埒な輩は、密かに追い払った。
そうやって過ごしている内の出来事だった。
母を連れ去った盗人は、新たに開かれた大地の住人らしい。
その大地にある人々と戦争があったけど、和睦して交易が始まったばかりと聞く。
ヤツらはそこにいる、一人の男と四人の女で構成されたグループだ。
絶対に、絶対に許さない。
母は必ず取り戻す。
母はボクのものだ。
TOPS:隷属の首輪
被使用者は全ての言動を使用者に強制される。
被使用者の意識によって取り外す事は出来ない。
使用者が死ぬまでの間に、その効果を別の人間に引き継ぐことができる。
これにより奴隷の相続が可能となる。
隷属者が不死の女ならば、男児が産まれ続ける限り、孕み袋に困る事はないだろう。
お色気はお好き?
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好き♡
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嫌い♡
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おっぱい