ある星、地球に赤子の戦闘民族が降り立つ。種族はサイヤ人である。上、フリーザ軍から命令をされて星の征服をしている悪逆の限りを尽くしている種族である。
これは三人のサイヤ人の物語では無い。サイヤ人の内、二人から生まれた一人の純血サイヤ人の物語だ。
地球の300倍の重力が掛かっている部屋で鍛錬している男が一人。孫誠悟、孫朱玲の息子、孫悟浄。汗を掻きながら、必死に鍛錬していた。その行動原因は焦りという感情。両親の誠悟と朱玲はスーパーサイヤ人以上になれる。知り合いのサイヤ人、悟空、悟飯、悟天にベジータ。トランクス。その人達はスーパーサイヤ人になれる。
悟天とトランクスに至っては年下である。膨大な才能を見た。自分では獲得できない程の経験の差を見た。最初の戦は魔人ブウにお菓子にされた。ビルスが来た時も、ザマスの時も、力の大会の時も、全てが駄目だった。ザマス、力の大会では連れて行ってもらえず、ビルスに関しては心が折れた。折れてしまったから、強さを渇望している。もう二度と、折れないように。
ブルマとブリーフが作り上げた機械が悟浄の前に立つ。様々な戦士の力をラーニングしている機械は並大抵な人ならば反応できずに即死してしまう速度で攻撃をしてくるが、悟浄にとっては反応可能だ。機械の攻撃を左腕で抑え、右手で機械に気弾を与える。その一撃で機械が崩れる事は無く、気弾を放ってくる。人造人間のようにエネルギーは無尽蔵では無いのだが、気弾を発射する程度のエネルギーはある。
撃ち放ってくる気弾を避けながら機械に向かう。手の形を鋭利にし、機械の胸を貫通させる。コアがある場所を貫通する。
「そろそろ、学校の時間だったな。行くか」
「早く来すぎたかな?誰も居ないや」
「いやいやいや!居るから、俺居るから!」
「あ、悪い浩介。気づかなかった」
悟浄の独り言に反応したのは遠藤浩介。戦闘民族サイヤ人である悟浄であっても感知が難しい人間だ。気の探知をすれば可能なのだが、探知をしていない素の状態では至難の業だ。
浩介は悟浄の言葉に不満そうにするが、何時も通りという事でため息を吐き、不満を外に吐き出す。他のクラスメイト達はあまり気付いてはくれないので、悟浄はマシな方、というのが関係しているのかもしれない。
「そういえば、昨日のアニメ見たか?期待以上で最高だったぞ」
「おうおう、浩介。お前も随分にオタクに染まったな」
「いやー、どっかの悟浄とハジメと幸利が全力で染めに来たからな。そりゃそうなるわ」
「なんて言うか……ごめん?」
「いや、別に怒ってねえよ。お前達のお陰で楽しく過ごせるからな」
「浩介ぇ……めっちゃ良い事言うじゃん。影薄いくせに」
「おい?最後失礼な事言ったよな。結構気にしてるんだぞ!」
悪い、と言いながら悟浄は浩介を瞳に映す。黒い髪が黒曜石のような瞳を覆い、顔の全てを映さないようにしている。漫画の作家が顔の全体を描くのが面倒臭かったのか、と思う程のモブ顔である。しかし、才能としてはそれに似合わない。暗殺者としての才能。悟浄は暗殺者としての技術はある。才能もある。けど、浩介には及ばない。いつも、いつもそうなのだ。どれだけ努力をしようとも、上には上が居る。
欠伸をする。浩介に一言言った後に机に伏せる。この胸を掻き毟りたい気持ちを抑えながら睡眠を貪る。
悟浄は一体どれくらい眠ったのだろうか。まだ起きたく無いと抗っている瞳を強引に開ける。教室には色々な人が集まっており、騒がしく話していた。起きてみれば分かる雑音。これで良く眠れていたな、と感じていれば、教室のドアが開く。ショートボブの髪をしている少女、南雲ハジメが入って来た。初めに話し掛けたのは香織、続いて光輝、龍太郎、雫だ。
「南雲、おはよ。そして四人衆も」
「おい、悟浄。俺達を勝手に一纏めにするな」
「はいはい、さーせんした。で、大丈夫そ?ハジメ」
「うん、ありがとう。悟浄くん」
ハジメの感謝の言葉に『にはは』と笑いながら「どーも」と返事をする。悟浄が来たからか、ハジメは満面の笑みを顔に浮かべる。女性としての美しい笑み。それに胸が強く反応しているのに目を向けず、そのまま談笑をする。……していたのだが、横から光輝が口を出す。
「ハジメ、君はもっと早く来るべきだと思うぞ?香織や悟浄に甘えていては大人にならない」
「そうだね。頑張らないと」
「分かっているのに何でやれないんだ?それは愚かとしか言いようが無い。どうなっているんだ、ハジメ。君の心は。性根が腐ってでもいるのか?」
「あ、あはは」
ハジメは光輝の言葉に苦笑をしつつ、冷や汗を流す。瞳を悟浄に向ける。それは浩介も幸利も同じだ。悟浄と仲が深い三人は知っているのだ。友を侮辱されれば普通では居られない。悟浄は悟空やベジータと比べれば友を侮辱された怒りの沸点は浅い。サイヤ人としての怒りが放たれるか、と三人は危惧したのだが、放たれなかった。
心で制御をしたのだ。サイヤ人としての怒りを。
「もうそろそろ授業だ。俺は離れるな」
「う、うん」
悟浄は頭を抱えながら自身の机に戻る。怒りを抑えられない己を恥じながら。
四限目の授業が終わり、お昼の時間になったのでハジメの方向に向かっていれば、きゅぽん!という音が鳴っていた。あの音は聞き覚えがあった。ハジメが幾度も食してきた。何という早業、と感心していれば、香織がハジメの側に寄っていた。
香織が居るなら、と思いながら他の友人に向かおうと思ったのだが、光輝と香織の言葉に吹き出してしまった。「寝ぼけたまま香織の手料理を食べるのは許さないよ?」という発言に香織の「何で光輝君の許しがいるの?」という発言で。
ゲラゲラゲラゲラと笑っていれば矛先が悟浄に向いたらしく、光輝は怒りを瞳に閉じ込めて此方に来る。
光輝が口を開こうとするそのタイミングで、動きが止まる。それはクラスの皆も同じだ。その原因となっているのはこの魔法陣。床ごと壊そうと考え、『かめはめは』を使おうとするが、巻き込んでしまう。瞬間移動をするにしても時間が足りない。舌打ちをしていれば、魔法陣が教室を光で覆い尽くした。
「此処、どこよ」
悟浄の体内に追加したい作品
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ワンピース
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ポケモン