今回短いです。あと糖分あり。
今夜はきれいな満月。
妹紅さんは「ちょっと散歩にいってくる」と言ってどこかへ行ってしまった。
庭に座り込み月を見上げながら、今日出会った白髪少女、藤原妹紅に説明されたことを思い出す。不老不死の薬に、かぐや姫。そして薬を飲んだ妹紅さん。
「かぐや姫といえば竹取物語ですね…」
竹取物語。かぐや姫が竹から生まれ、月に帰っていく話。確か不死の薬は物語の最後に燃やされていたような気がする。燃やされる前に強奪でもしたのでしょうか?悪い子ですね。
にわかには信じがたいが、妖怪が跋扈するこの世界ではありえない話ではない。
「不老不死なんて夢があふれまくりんぐです」
「そうでもないよ」
「ひえっ!?」
いつの間にか帰ってきていた妹紅さんに声をかけられ驚く。心臓が止まるかと思いました。
「そんなに驚くことはないと思うんだが…」
「急に声をかけられたら驚きますよふつう!?」
大げさではないと思う。誰だって夜一人でいるところに、急に後ろから声をかけられたら驚くでしょう。だからこれが普通にの反応なのです。
「ふう。妹紅さん、おかえりなさい」
落ち着くために深呼吸をしてから、久しく言っていなかった挨拶をする。
「……ああ、ただいま」
少し驚いたような顔をして妹紅さんでしたが、ちゃんと返してくれました。
なぜでしょう、恥ずかしくなってきました。それになんだか顔が熱いです。落ち着け私!挨拶ごときであわてるな!
顔を隠すように膝を抱え俯く。こんな顔人に見せられません。見られたら自害ものです。
「どうしたんだ縛理?気分でも悪いのか?」
「別に何でもないです」
ああ、もう。どうして挨拶ごときでこんなになってしまうんでしょう。私にも困ったものです。
「それよりどこへ行ってたんですか?」
逃げるように話をそらす。
「言っただろ、散歩だよ。あとこれと」
幾分かましになったので、俯いていた顔をあげる。するとそこには、私がいつも使っているかごを持った妹紅さんがいた。かごの中にはたくさんのきのこ。もしかしなくても取ってきてくれたんでしょうか、私のために。
「あー、昼間全部食っちまっただろ?だからお詫びにと思ってさ。」
照れたように頬を掻きながらいう妹紅さん。
「別に気にしてなかったんですが……」
「散歩のついでだよ、そこらへんにいっぱい生えてたしな」
嘘ですね。この辺りにはきのこなんて滅多にありませんし。それについでならかごなんて持っていきません。私が分かっていないとでも思っているのでしょうか。お馬鹿さんですねぇ。……でもまあ、そうですね
「ありがとうございます」
感謝してますよ、妹紅さん。
きのこは二人でおいしくいただきました。
甘い… カフェオレより甘い気がするぜ…
次はそろそろ紫さん再登場させたいところです。もしかしたら飛ばすかもしれませんが