戦国†恋姫~世界変革の弾丸~   作:しゅんとも

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後半からかなりオリジナル展開していきます。


chapter1-18

 

 

 

久遠に策の許可をもらったことで、準備が始まる。

 

 

 

初めの七日間、転子が傭兵となる野武士の募集、ひよ子が物資の購入と準備をする一方、遼太郎はと言うと……

 

 

 

「……ふぅ、今日もお茶がうまいなぁ」

 

 

 

久遠の屋敷で縁側に腰掛けながらお茶を啜っていた。

 

 

 

「あなた、全然働いていないわね。そんなんじゃ今日のご飯は抜きなんだからね」

 

 

 

そんな様子の遼太郎を見かねて、帰蝶が声をかける。

 

 

 

「そんな!?俺だって出来ることなら手伝いたいんだ!けど……」

 

 

 

遼太郎がそんな帰蝶に対して反論をする。

 

 

 

実のところ、遼太郎はひよ子に待機してくれとお願いされてしまったのだ。それは遼太郎にそんな雑用のようなことはさせられないとするひよ子の気づかいもあるが、遼太郎があまりにも物の価値などこの世の常識に疎すぎるが大きかったのだ。

 

 

 

困り顔でひよ子から

 

「お頭、出来ればお屋敷で待っていてもらっても……」

 

などと言われてしまえば遼太郎とてそうせざるを得ない。

 

 

 

 

 

と言うわけで、遼太郎は人手が集まるまでとりあえずという形で待機という名の職無しになってしまったのだ。

 

 

 

一応遼太郎も、地理の把握や準備段階の報告を聞いたりして指示を出したりするものの、端から見れば帰蝶のようにサボっていると思われても仕方ないのだ。

 

 

 

 

 

ようやく、七日が経ち人手が集まれば遼太郎は改めて詳細を説明しながら資材の組み立て、堀の作り方など作戦の密度を高めていく。

 

 

 

 

 

そうして、あっという間に決行の日を迎えたのだった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

太陽が西の空に沈み辺りがだいぶ暗くなってくる。

 

 

 

普段は何てことない川岸に、今は多くの人々と木材工具をはじめとした資材が積み重なる。

 

 

 

「木材よし、縄よし、しゃべるよし」

 

 

 

「なかなか便利っしょ、シャベルって」

 

 

 

最終点検をするひよ子に遼太郎が声をかける。

 

 

 

「はい!これならあっという間に穴が掘れますよぉ!さすがお頭です!」

 

 

 

先日、遼太郎が部隊の軽い打ち合わせをする際に、なぜか兵達が農具で使う鋤で穴を掘っていたがこれでは遼太郎が理想とする堀を作り終えるのに予想の数倍かかってしまうとわかったので急遽説明して作ってもらったのだ。そして結果として、穴を掘る速度は爆発的に速くなったのだ。

 

 

 

「よし!皆聞いてくれ!これから自分の割り当てに従って動いてもらう!手勢の半分以上の堀作成組はすでに別行動で蜂須賀さんに率いてもらって別口の所からすでに墨俣へ移動してもらってる!ここにいる俺達物資運搬組はここにある建築物資を川を使って確実に墨俣へ送ることだ!手勢は少ないけど気合い入れていこう!!」

 

 

 

ここの川岸にいる者たちへ遼太郎が檄を入れる。これよりこの世での遼太郎初の大仕事が始める。

 

 

 

 

 

遼太郎のこの作戦、堀の作成に人手を大きく使うため物資運搬の移動は少ない人数で多くの物資を運ぶため、一人辺りの運搬量がかなり多くなる。従って、いくら川での移動でもあまり速度が出せない。しかも川幅にも限度があるので大量の物資を運ぶにも時間がかかる。

 

 

 

つまり、大量の物資を順次川に流していくので、運搬組の中にも真夜中に墨俣に着くものもいれば、最終的に朝方になってようやく到着するものも出ることになる。その辺の時間差も考え、土台に必要な物から送り出すことにした。

 

 

 

そして、その割り当てとしてひよが先頭になり到着次第、建築指示を出してもらい、遼太郎が最後の最後まで上流に残り物資の防御に徹することにしたのだ。昨日この場に物資を運び入れてからすでに丸一日経過している。いつどこで誰が見ているかわからない状況であるため、少数になっても戦える遼太郎が残ると決めたのだ。

 

 

 

 

 

「それじゃお頭!行ってきます!どうかお頭もお気をつけて!」

 

 

 

先頭のひよ子が簡易的な船のような物に乗りながら、遼太郎に向けて言う。

 

 

 

「ああ!ころにもよろしく頼む!」

 

 

 

ここ数日で転子をころ呼びするようになった遼太郎がひよ子を下流へと送り出す。

 

 

 

そんなひよ子を皮切りに一つ、また一つと船が川岸から離れて川を下っていく。順番が後ろのもの達も暇ということはなく、次から次へと物資を運び船へと運び込む手伝いをする。

 

 

 

ただ、電気も街灯もない月明かりだけで作業をするためペースはあまり上がらない。

 

 

 

力仕事ならお手のものと、遼太郎もその作業に加わる。

 

 

 

そんな遼太郎が、川岸から離れた物資を取りにきた時のことだ。

 

 

 

(ん?これは……?)

 

 

 

纏められた工具の箱の上になにやら球状のシルエットの物が数個置いてある。

 

 

 

木材や金属材以外はすべて運びやすいように統一された箱に詰め込まれているので、このように資材が単体で置かれているのは奇妙な光景なのである。

 

 

 

遼太郎は近づいてその物を確認するために手に取る。

 

それはなんと……

 

 

 

 

 

「しゅ、手榴弾っ!?」

 

 

 

 

 

そう、あのお馴染みの兵器が三つ置いてあったのだ。

 

かのサバイバルゲーム同様の兵器の入手、これにより遼太郎は体の緊張度を一気に最大にする。

 

 

 

(何かまた来るのか!?)

 

 

 

前回ハンドガン入手時に化け物に教われた遼太郎はそのときのとこを思いだし、すぐに辺りを確認する。

 

しかし川岸からは物資運搬をする野武士達の声、反対の森からは鳥や虫の鳴き声しか聞こえてこない。

 

 

 

(前回が異常だっただけなのか?)

 

 

 

確かに武器入手は、前回のハンドガンが初めてだ。武器入手を化け物の出現と決めつけるのは時期尚早であろうか。

 

 

 

しばらく、臨戦態勢でいるも何も起こらないため、遼太郎は気持ちをリセットして改めて物資運搬を始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

しかし遼太郎は後に、この時の判断は間違いではなかったと思い知ることとなるのは、もう少し後のことで……

 

 

 

 

 

 




銃器の補足説明



・手榴弾:別名攻撃手榴弾。スチール缶サイズの武器で円形のピンを抜いて投擲する。ピンを抜いてから投擲する必要があるので、爆発するまでにタイムラグが生じる。

威力はハンドガン100にたいして、炸裂中心地は2000ほど。炸裂位置から離れるほど威力は落ちる。範囲は半径2メートルまで有効。





感想、評価いただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

戦国恋姫とバイオハザードのプレイ経験について

  • 戦国恋姫(X.EX)プレイ済み
  • バイオハザードシリーズプレイ済み
  • 両方プレイ済み
  • 両方未プレイ
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