マナ(陰キャオリ主)とマナ(ブラック・マジシャン・ガール)の異世界転移デュエル・アカデミア   作:SOD

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内倉(マナ)(15)

出来の良い妹に両親の愛情が全て向いていた為に、愛に飢えるようになった少女。 

食事も栄養価もクソだったので痩せ型。胸が無いのは隔世遺伝。妹は有る。


生前、一度もデュエルに勝ったことがない。



当初はぼっちざろっくの後藤ひとりみたいな転生者にしようかと思っていたが、気が付いたら黒髪メッシュで絶壁で脳筋で精霊にブラック・マジシャン・ガールが憑いていた。
 理由? 俺が知りたい。



決着! ブラック・バーニング炸裂。地縛神も魚も人も、全て丸焦げ。

 『地縛神Ccapac Apuの効果発動。

 戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える』

 

 貌亡き骸(ノーバディ―)の無情な声が、空しく響き、デュエルディスクは無感動にライフを計算した。

 

 (マナ)・朝田 LP4200→1600→700

 

 『ターン終了』

 

 

 貌亡き骸(ノーバディ―)Aのターンが終わり、(マナ)にターンが移行した。

 

 「(マナ)ちゃん……」

 

 だが、(マナ)はドローフェイズも行わないまま、ただ倒れ伏した朝田の横で座り込んでいた。

 

 「…………」

 

 「(マナ)ちゃん! 立って!

 まだデュエルは終わってない! アイツを倒して、みんなを助ければ……!!」

 

 「…………マナさん。

 ケンカってね……勝っても怪我した人は治らないんだよ」

 

 「え?」

 

 「息してないの、朝田さん……」

 

 「!? 嘘……っ」

 

 べちゃり、と(マナ)は自分の手が汚れるのも構わずに朝田の血まみれのカラダに触れた。

 

 「…………マナさん。魔法で朝田さんは治せますか?」

 

 「それは……」

 

 ブラック・マジシャン・ガールが師事するブラック・マジシャンは、黒魔術師。その主な用途は呪いや攻撃。

 回復には使えない。まして……修行中のマナならば、尚更だ。

 

 

 「………………」 

 「……ごめん、(マナ)ちゃん。

 私のせいだ」

 

 「え……?」

 

 「私が、(マナ)ちゃんを巻き込んだからこんなことになったんだよね。ごめんなさい」

 

 「そ…………そんなことは、ない……です」

 

 「(マナ)ちゃん。デュエルディスクを貸してもらえる? 後は私が自分で頑張ってみるから」

   

 「でも、マナさんデュエルは……!」

 

 「あんまり、やったことは無いけど……でも、やるよ。

 

 私が()()()()()()せいで迷惑かけちゃって、なのに戦ってもらうだけっておかしいもんね」

 

 「何も出来ない……」

 

 『どうしてお前は出来ないんだ』

 

 「お師匠様も、こんなわたしのこと、嫌になっちゃったのかな?」

 

 (私も……そうだ)

 

 『『なんてどうしようも無い役立たずなんだろう』』

 

 「私がちゃんとしてれば、朝田君も死ななかったのかもしれないのに……」

 

 『貴女がちゃんとしてれば、妹は助かったかもしれないのよ!?』

 

 (私も……もっと、してれば)

 

 「……役、立たず……で、ごめんな、さ、い……っ」

 

 『この役立たず!! どのツラ下げて生きてんのよォ!!!』

 

 

 「私も……っ、生まれてこなければ、朝田さんは--!!」

 

 

 《生きてるだけで、みんな偉い》

 

 

 「「--え?」」

 

 突然、脳内に声が響いた。

 

 「つまり、俺も偉い。ってか、勝手に殺すなよ……(瀕死)

 

 「あ、朝田さん!!」

 「朝田君!?」

 

 「…………あー……いや、やっぱダメだわ。死ぬかも」

 

 「そ、そんなあ!! 嫌です! 死なないでください朝田さん!!」

 「朝田君、お願い死なないで!!」

 

 「あー……死んじゃうなぁ……今すぐ二人のマナちゃんがデュエルに勝って、保健室の鮎川先生に治療してくもらわないと、朝田今すぐ死んじゃうなぁ…………」

 

 「「--!!」」

 

 朝田の、嘘だろお前と言いたくなるような言葉に、二人のマナの表情は変わった。

 

 (う~ん、チョロi--ゲフンゲフン。良い子達ダナー)

 

 

 

 「やろう、(マナ)ちゃん! 私たちで、あの地縛神を倒して朝田君と、地縛神の生贄にされたみんなを助けよう!」

 

 「は、はいっ!」

 

 「これでも私は、師匠の弟子。

 ううん。いつか師匠を超える魔導士。ブラック・マジシャン・ガールなんだから!

 勝ってみせるよ。もう誰も死なせたくないから!!」

 

 「わ、私もです! 死なせたくありません。

 何がどうとかは何にも無いけど……わたし、生きてて偉いからっ!!」

 

 「行こう(マナ)ちゃん!」

 「はい!」

 

 (マナ)とマナ、二人の手がデッキの上に掛かる。

 

 「「ドロー!!」」  

 

 『ブラック・マジシャン・ガール』

 

 「行きます、マナさん!」 

 「はい!」

 

 「フィールドのキャッツ・フェアリーをリリースして、『ブラック・マジシャン・ガール(マナさん)』をアドバンス召喚!」

 

 (マナ)がブラック・マジシャン・ガールのカードをディスクに設置すると、それまで後ろにいたマナが一瞬消えてフィールドに舞い降りた。

 

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK2000

 

 「私、登場!」

 「でも、マナさんの攻撃力じゃ地縛神に勝てません……どうしたらいいんだろう?」

 「(マナ)ちゃん、手札には何かない?」

 「何かって言うか、なんか長文過ぎて使い方が良く分からないカードで……『魔導書の審判』っていうカードなんですけど」

 

 (二枚もハンデスされたのに残ってたのソレなのか……!?)

 

 「(マナ)ちゃん、それは……わたしも全然分からなかったよ」

 

 (キミが分からないのはダメだろう!? デッキの持ち主!)

 

 「困ったなぁ……何か他に手段ないかな……」

 「何か、手札以外のカードがあれば……」

 

 二人の少女が悩んでいると、朝田が業を煮やした。

 

 「ふたりともー。俺の伏せておいたカード忘れてない?」

 

 「「あ!」」

 

 朝田に言われて、ようやくパートナーのカードを使うことを思い出したらしい。

 (マナ)がディスクを操作して、伏せカードを確認した。

 

 「え……? 朝田さん、このカードって……」

 「? どうしたの(マナ)ちゃん?」

 「あ、いえ……。

 伏せてあるってことは、使えってことですよね……。

 

 私は伏せカードの『馬の骨の対価』を発動します。

 フィールドの『パワプロ・レディ三姉妹』を墓地へ送って二枚ドローします!」

 

 

 (頼むぞ(マナ)ちゃん。しっかり引いてくれよ……恐らく入っているであろう(入って欲しい)()()()()()を……!!)

 

 (マナ)がドローしたカードを確認する。

 一枚目。

 

 「えっと、『コンセントレイト』」

 

 (守備力を攻撃力に加算する速攻魔法か。悪くねえ)

 

 二枚目。

 「えっと………………くろ……マ?」

 

 (くろま?)

  

 「あ、(マナ)ちゃん。それブラック・バーニングって言うの。私の必殺技だよ」

 

 「--キタアアアアアアーー!!」

 

 「「(--ビクッ!??)」」

 

 ブラック・バーニング。その名前を聞いた瞬間。死にかけの朝田は立ち上がり、踊り狂った。

 

 「今こそ、ふたりはプリキュ--じゃなくて『黒・魔・道・爆・裂・破』(ブラック・バーニング)を使うんだ!

 そのカードこそ、地縛神を焼き滅ぼしてデュエル・アカデミアを救い、ついでに、オマケに、割りばしに付いてる爪楊枝程度の重要度で、オシリスレッド生も助けられる魔法のカードだ!!」

 

 「な、なんだか分からないけど、朝田さんが言うなら信じます! 行きます、マナさん!」

 「うん。行こう(マナ)ちゃん!」

 

 (マナ)がカードを挿し込み、マナが構える杖を背中合わせで支えた。

 

 

 「「黒・魔・道・爆・裂・破』(ブラック・バーニング)!!!!」」

 

 ドン……と鈍い音が響き、爆炎の黒魔術がCcapac Apuに直撃した。

 

 『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ…………!!!!』

 

 これが、本当の地縛神。或いはその使い手であったなら。これほど呆気ない幕切れは無かっただろう。

 しかし、Ccapac Apuを使っているのは限りなく悪霊か世界のインクの染み程度の存在でしかない貌亡き骸(ノーバディ―)

 

 これが、突然異世界の来訪者から叩き起こされて戦わされた地縛神Ccapac Apuの不幸だった。

 

 『ガアアアアアアアアアアアーー!!』

 

 不幸な神は爆散。そして、立っていたその場所にはクレーターが焼き上がった。

 

 『『ーー!??』』

 

 自分たちが掘り当てた一番協力な力だったはずの地縛神Ccapac Apuが破壊されて焦る様子の貌亡き骸(ノーバディ―)達。

 

 「良し、このターンで決めてやれ。マナちゃんズ!!」

 

 「「はいっ!!」」

 

 強大な敵がいなくなり、残るは無防備になった貌亡き骸(ノーバディ―)だけ。 

 ここで行かずにいつ行くものか?

 

 「えっと、このカード使わせてもらいます、朝田さん!

 装備魔法カード『魔導士の力』を発動。マナさんの攻撃力と守備力を、自分の魔法・罠ゾーンのカードの分だけアップします。

 

 『斬り裂かれし闇』があるので、攻守1000ポイントアップ!」

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK3000

 

 「そして『魔導書の審判』をセット!」

 

 「これで更に私の攻守が500アップだね!」

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK3500

 

 「行きます! マナさんのダイレクトアタック!!」

 

 「はあああああああああー!!」

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK3500

 

 『www!!』

 

 貌亡き骸(ノーバディ―)が笑っている。まだライフが残ると高をくくっている。

 

 「ぶっ飛べ、部屋の隅の埃共。

 生を諦めたお前らの居場所(イス)は、(ここ)にはねえよ」

 

 「速攻魔法発動! 『コンセントレイト』。

 

 マナさんの攻撃力を、守備力分アップします!!」

 

 ブラック・マジシャン・ガール ATK3500+DEF3200=6700

 

 『『ーー!!???』』

 

 

 「「--ブラック・エクスプロージョン!!!!」」

 

 ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーン…………! !!

 

 『ーーーー』

 

 貌亡き骸(ノーバディ―) LP-1400

 

 カタチあるモノに嫉妬した闇の影たちの悲鳴も怨嗟もかき消す爆裂が響き渡り、このデュエルの勝者たちの祝砲となった。

 

 

 

 

 

 

 

 「か、勝った……?」

 

 「勝った…………と思う」

 

 目の前の光景を何処か現実離れしたような妄想か勘違いのように感じつつ、お互いがお互いを見合う。そして…………。

 

 「「勝った〜!!」」

 

 窮地を脱した互いの健闘を称えるように抱きしめあった。

 

 「わた、私……! 二度目の人生を迎えて初めてデュエルに勝ちました!」

 

 「私も! お師匠様の力を借りずにトドメの役をしたのなんて初めてだよぉ〜!!」

 

 

 目尻に涙をためて、最高の笑顔で笑い合う。勝者に相応しい姿。

 

 

 「うんうん。良い話だな……お?」

 

 

 次第に、デュエルに使われたオレイカルコスの結界が縮小していき、貌亡き骸(ノーバディ―)2体を封じ込めるように光を放つと、一つのカードになった。

 

 

 「………………フン。

 死ねば霧散して、世界に吸収される以外の末路が無かったはずの貌亡き骸(ノーバディ―)すら封印するか? オレイカルコスの結界」

 

 朝田が歩み寄りカードを拾い上げると、本来のオレイカルコスの結界なら封印対象がイラストに描かれている筈のところに、何故か『魔力カウンター』が描かれていた。

 

 

 (巨大な魔力を感じる。

 

 そうか。やはりオレイカルコスの結界と言えど、貌亡き魂を封印することは出来ないか……)

 

 

 「このカードは、ただの魔力のタンクに成り代わりましたとさ。めでたしめでたし……ってか」

 

 

 

 

 

 「「「「「何がめでたしだゴルァ……!!!!」」」」」

 

 

 

 「え?」

 

 朝田が良い感じに締めたと見せかけたところで、クレーターから丸焦げでアフロになったオシリスレッド生達が続々と現れた。

 

 「よう、同志諸君。生還おめでとう。

 

 ところで何を怒ってるの? 俺、悪くないよ?」

 

 

 「「「「「レッド寮粉砕の件……忘れてねえぞおおおおーー!!!!」」」」」

 

 

 「ちょ!? ま、待て! 待てって!!

 

 オシリスレッドの寮を押し潰したマグロ覚えてるだろ? あんだけ巨大なマグロなら、売れば数百万はいく。オシリスレッドを綺麗に建て直そうぜ? な?」

 

 

 「焼けたマグロでか?」

 

 「…………へ?」

 

 

 全員が一斉に指差したその先には、ブラック・バーニングによって光熱を発するクレーター。

 そして……遠火で焼かれていく巨大マグロだった。

 

 

 

 

 「………………………………………………………………………………」

 

 

 ソレを見た朝田は、そそくさとマグロに走り寄ると定規を使って身を切り出してヒョイと口に運ぶ。

 

 もぐもぐもぐもぐ。

 

 

 「ーー美味い☆」

 

 テーレッテレー♪

 

 

 「「「「「「「「「「死ねえええええええええええええええええーーーーー!!!!!」」」」」」」」」」

 

 

 「うわあああああーー! 落ち着けお前ら!! 人を殺すのはいけないことなんだぞ! 話し合おう!!」

 

 ボカッ!! バキッ!! ドゴッ!!

 

 「って言いながら、しっかり反撃してんじゃねえ!!」

 「レッド寮が無くなりエログッズを失ったテメエは、ただの顔が良いイケメン! つまりオレらの敵だァ!!」

 「滅べ!! 滅せよイケメン!! エログッズが無くなったテメエに価値はねええ!!」

 「テメエの面の皮剥いでオレがイケメンになってやらああああー!!」

 「そしてオレが(マナ)ちゃんと付き合うんだぁ!!」

 「ブラック・マジシャン・ガールは貰ったァ!!」

 

 

 「冗談じゃねえぞオラァ!! ブラック・マジシャン・ガールの巨乳は俺のもんじゃ!!

 真の巨乳好き舐めんなあああああー!!!」

 

 

 「ーー!!???」

 

 モブのセリフに怒号で返した朝田の言葉に、(マナ)がこの世の終わりのような表情になった。

 

 「あ、朝田さん…………巨乳好き……な、の……!?」

 

 自分の平たい胸をペタペタする(マナ)。絶壁。女性らしさをまるで感じないAAカップの胸だ。

 

 「………………あ、ああ……あああ……!!!!」

 

 打ちひしがれる。初めて自分に優しくしてくれた相手は、巨乳好き。

 自分と対局にある存在。

 

 「(マナ)ちゃん、大丈夫!? どうして急に崩れ落ちたの!?」

 

 「あああああああ………!!!?」

 

 崩れ落ちた(マナ)を心配し、身体を支えようとするマナの大きく、柔らかな胸が肩に当たる。

 

 それは、持たざるものにさらなる絶望を齎すだけだった。

 

 

 

 「…………は、はは…………」

 

 「(マナ)ちゃん……?」

 

 「マナさん……魔術で胸を大きくすることって、出来ませんか?」

  

 「え…………ど、どうかな……? 私がもっと成長して精密な魔力コントロールが出来て、必要な魔力が有れば出来るかもしれないけど……」

 

 「なら約束してください!! マナさんが一流の魔術師になった暁には、私を巨乳にしてくれると!!!!」

 

 「一体何があったの!? 何でそんな鬼気迫る顔と声でそんなこと言うの!?

 胸が大きくても良いこと無いよ!?」

 

 「これが持つ者の余裕かあああああああああアアアアアアアーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はーヤレヤレ……デュエルよか疲れたぜ」

 

 暫くして、オシリスレッド生全員を返り討ちにした朝田が(マナ)達の元へ戻ってきた。

 

 「………………………………朝田さん……」

 

 「やあ、お疲れ(マナ)ちゃん。どうしたのそんな膝を抱えて。

 

 頑張って疲れちゃったかな?」

 

 気遣うような声色を聞かされた(マナ)は、うるうると涙目になりながら脳内では朝田の巨乳好き発言が無限リピートしていた。

 

 「わた……わたし…………頑張ります……っっ!!」

 

 「……? ああ、そうか。キミはブラック・マジシャン・ガールと修行の旅をしているんだったね。

 

 けど、ここに来てまだ半日も経っていない。少しは身体を休めた方が良いよ」

 

 「うう…………っ、朝田さん。やっぱり優しい…………」

 

 「ハハハ。俺が優しいって? アレを見ても言えるかい?」

 

 そう言って、朝田が指差したのは未だに熱を発し続けているクレーターに捨てられて直火焼きされているオシリスレッドの面々。

 

 

 (((((朝田……殺す……………)))))

 

 

 「ああ、そうそう。

 コレはキミたちにあげるね」

 

 「え、あ、はい……カード?」

 

 「魔力カウンターのカード? 

 

 でも、物凄い魔力を感じる……!!」

 

 「ああ。やはり精霊のキミには分かるか。

 コレは、さっきデュエルしてた奴らの魂を魔力に変換したものを封印したカードだ。

 

 これ一枚あれば、まず大抵の大魔術を賄える」

 

 

 「ーー!!!!」

 

 朝田の説明に、(マナ)の方がくいつく。

 

 「あ、あのっ!! こ、ここ、これでわた、私の胸を……!!」

 

 「巨乳にするのは止めたほうが良いよ。

 魔力そのものを胸に固定化するにしたって、皮膚が伸びて胸骨はへし折れる」

 

 「…………それは……ちょっと」

 

 「そうだろう?

 俺も、そんなことをする必要は無いと思う。

 

 

 綺麗事の他人事だけど、それでもやっぱり……女の子のカラダを手術するってのは、どこか悲しい気持ちになるからな」

 

 「……………………でも、巨乳の娘が好きなんですよね……?」

 

 「うん。俺は巨乳大好き」

 

 「あああああ…………」

 

 

 

 「でも、何より大事なのは……やっぱり生きてることだと思う」

 

 

 「生きてる……こと?」

 

 「朝田くん、さっきも言ってたね。生きてるだけで偉いとかって。

 

 生きるってことに、何か想いがあるみたい」

 

 

 

 「うん。もちろんあるよ。

 

 生きていないと……おっぱいは硬いし、冷たいからね……」

 

 

 

 その発言は、どう聞いてもただの変態の言葉。何かいいこと言った風にしようにも出来ないはずの言葉。

 

 

 「…………朝田……さん?」 

 

 

 なのにどうしてだろうか。朝田朕のその言葉には、悲しくなるほどの実感が籠もっていた。

 

 無意識に、涙が溢れてしまうほどに。

 

 

 もしも、その言葉の真意を知ってしまえば……その言葉の、情景を()()しまったら…………。

 

 

 「……………………あ、朝田さんっっ!!!!」

 

 「うん? ……え?」

 

 そんな朝田の手を取った(マナ)は、自分の着ていたパーカー捲り上げて、胸が見えるギリギリまで肌を晒して朝田の手を胸に当てた。

 

 「…………(マナ)ちゃん?」

 

 「すみません、ぺたんこでっ! で、でもっ!

 

 あ、ああ、温かいですか!? 柔らかくは無いかも知れないですけど、どうですか!?」

 

 「……………………」

 

 呆気に取られて目をパチクリしているだけの朝田。

 

 顔面が火を吹きそうなほど真っ赤な(マナ)

 

 「…………クスッ」

 

 「ーー!?

 

 あ、ああ……やっぱり、わ、私なんかじゃ……!!?」

 

 

 「温かいよ。身体も、心も」

 

 

 ふんわりと笑った。

 

 

 「ーーーー!!!!」

 

 美形の顔が、子供のような笑顔で、自分を見つめた。

 

 

 それは、(マナ)には全く免疫の無い事態だった。

 

 

 「ふわ…………」

 

 ふらり……。

 

 「うわっ!? また倒れた!!」

 

 (マナ)は再び意識を失い、両脚が力を失い重力に身体を預けることになる。最初と同じだ。

 

 でも、ひとつだけ違うところもある。

 

 

 「ーーおっと……! 今度はちゃんと守れたな」

 

 

 地面に頭を打ち付ける前に、助け起こす人がいたことだ。

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……………………ありがとう、(マナ)ちゃん。

 

 

 

 キミには何か、お礼をしないとね。キミの旅路を、支える何かを………………」

 

 




次回、朝田編。最終回。


次はどの世界へ行こうか。

コメント、高評価、その他。お待ちしてます。

タッグデュエルの内容はどうでしたか?

  • マジで主人公他力本願だった
  • これからもこんな感じなんですか?
  • ブラマジガールが活躍するからヨシ
  • 最強主人公デッキでやれ
  • 短い
  • 長い
  • 台本演出系デュエル、ヨシ
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