進撃のサイヤ人   作:ただのトーリ

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お久しぶり&長らく更新できなくてごめんなせぇ
俺です。

超絶スランプに入ってたけど、少しかけたのでアップロードしますぞ。


前話から一気に時間が飛んでトロスト区に超大型巨人が来たところよりスタートです。

修行風景?
書こうかと思ったけど、大抵ダイジェストになりそうだったからバッサリカットだよ!


トロスト区防衛

「……!?」

 

 強い気の膨らみを感じ、俺を含めた数名が反応する。

 リヴァイ兵長、ミケ、ハンジ、エルヴィン団長だ。

 

「感じたか?」

 リヴァイの言葉に皆は顔を合わせて頷く。

 

「バルト、今のはなんだと思う?」

 エルヴィン団長に問われ、即答する。

「5年前のやつと同じだ」

 俺の言葉にミケが目を見開く。

 

「5年前……まさかっ」

「ああ、超大型巨人の出現した時と同じ気だ……方角はトロスト区の方だ」

 

 言うやいなやエルヴィン団長は立ち上がり号令をかける。

 

「全隊撤退の準備を始めろ!」

 

 事情を掴めない兵士たちだが命令には忠実で、よどみなく編列が行われる。

 

 

「バルト、早速特殊作戦班として活躍してもらうぞ」

「そのためにこいつらを鍛えたんだ。行けるなゲルガー、ナナバ」

 

「「ハッ!」」

 2人は敬礼の姿勢で答える。

 

「よし、ならばお前たちはトロスト区へ戻り全力で事に当たれ。制限は無しだ」

 

 その言葉に俺は頷いて班員に向き直る。

 

 

「気は十分だな?」

「問題ありません」

「いつでも行けます」

 

 漲る気を迸らせる2人に周囲の兵士たちは驚きを露わにする。

 今まで力を一部の団員以外には隠していたからな。

「行くぞ!」

 

 白いオーラを纏い空へ飛び上がると少し遅れて2人も飛び上がる。

 

 空を飛ぶ中、俺は2人に命令を下す。

 

「到着したら基本的には舞空術だけに納めろ、気功波は二次災害を増やす可能性がある。ただし緊急の場合はその場の判断に任せる。またこの個体だけは絶対に殺すな」

 

 そう言って前もって用意しておいた巨人エレンのスケッチを2人に渡す。

「……何故でしょうか」

 作戦中という事で敬語で問うナナバ。

 

「ソイツは味方だ」

「み、味方? 巨人なんですよね?」

 ゲルガーも困惑の顔でこちらを見る。

「……時間が無いから端的に言うぞ」

 

 

 本来はトロスト区での戦いを俺一人で対処する気だった。しかし班をもって2人が使い手になった事もあり、万が一エレンを仕留めたらエライ事になる。

 

 だから最悪の場合を想定して、プランBを利用することにした。

 

 プランBとは「サイヤ人という種族特性による未来察知」という嘘。

 

 本来はバーダックがカナッサ星人に受けた技が原因で未来を見る、という話だがそれを利用する。

 

 

 

 俺は後ろを飛ぶ2人に「ランダムではあるが未来を見ることがある。その中にエレンが巨人の中から出てくる姿を見た」と説明をした。

 

 

 

 

 

 突然の事にゲルガー達は困惑しつつも、トロスト区が襲われている為、疑問は後に回して命令に従ってくれた。

 

 5分ほど飛ぶと煙の上がったトロスト区の壁が見えた。

 空中で止まるとナナバは青ざめた顔でつぶやく。

 

「そんな……!」

「ちくしょう、マジで穴が……!」

 

「ショックを受けてる暇はないぞ! 俺たちが居ないということは駐屯兵と訓練兵が総動員されてる可能性が高い! 被害が増える前に巨人どもを一体でも減らすぞ!」

「「ハッ!!」」

 

「ナナバは後方に向かい特殊作戦班の参加を伝えてから後方支援の援護を、物資の供給が無ければ戦線は維持できない。

 ゲルガーは街中に残された一般人をとにかく救え。

 それが終わり次第訓練兵の援護に入れ。優先順位は一般人、訓練兵、駐屯兵の順だ」

 

 

「「了解!!」」

「作戦開始!」

 

 

 指示に従い散開する2人を見送ったあと、俺は1人でも助けるために動き始めた。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 

 屋根の上を飛び跳ねるように移動しつつ、巨人の首を切り落とす。

 時折俺を見て唖然とする駐屯兵が居るが、やはり実戦不足だ。

 敵を前に固まるなんて油断もいい所だ。

 

「何をやってる!」

 

「す、すまん!」

「俺は調査兵団所属バルト・ロメオ班長! 作戦はどうなってる!」

 班長と聞いて敬礼の姿勢を取ると現在行われている編成について説明をしてくれた。

 

 まず破壊された門を先頭に駐屯兵団で構成された迎撃を行う前衛部、情報伝達と支援班が率いる訓練兵で構成された中衛部、後衛を駐屯兵団の精鋭で構成された後衛部の3層となっていた。

 

 これに対して僅かに苛立ちを感じる。

 

 なぜ精鋭を後ろに置くのか。今まさにその精鋭が力を振るうときでは無いのか。

 訓練兵を前に出したところで結局、囮にすらなれずに死ぬだけだというのに。

 

 確かに後衛を実力あるものが支えることが必須。でなければ戦線維持など不可能だ。

 であれば前衛に置いた兵士でも事足りるはずだ。

 

「作戦指揮は?」

「キッツ・ヴェールマン隊長です!」

 

 その名を聞いて顔をしかめる。

 俺が班長になってから何度か顔を合わせたのだが、やたらと余裕のない小物というのが俺の印象だ。

 悪い奴ではないのだが、いざと言う時に保身と保留を選ぶ性質で指揮官としての才能はかなり薄い。

 

「チッ、腰抜けキッツが指揮官とはな、道理でクソッタレな配置なわけだ」

「な……」

 俺の罵倒が聞こえたのか唖然とする兵士。

 

「既に俺の部下が戦いに参加している。さらに調査兵団も異変を察知し最速でこちらに向かっている。この情報を前線に伝えて少しでも士気を維持しろ」

「了解しました!」

 

 その言葉を背に再び舞空術で空を飛ぶ。

 後ろから驚くような声が聞こえるが無視だ。

 

 

 

 酷い有様だ。

 既に中衛部まで巨人が入り込んでおり、逃げ遅れた一般人や訓練兵たちの死体が既に何ヶ所も見受けられる。

 見覚えのある顔もあり、腹の奥底から怒りがふつふつと湧き上がる。

 

「クソッタレめ」

 

 不意打ちのように巨人が飛びついてくるが、それを裏拳を顔面に叩き込んで殴り落とす。

 そのままうつ伏せに倒れた首筋に気弾を打ち込み即死させる。

 

 気による攻撃で巨人を絶命させるには気円斬などの斬撃系は不向きだ。

 深い切れ込みを入れたくらいでは死なず、大きく欠損させなくてはならない。

 むしろ切れ味のよすぎる気円斬だと、切った後にその切り口が癒着してしまうのだ。

 ならば着弾点に荒い損傷をもたらす気弾や気功波の類の方が確実だ。

 

 それにしても……。

 

「気が入り乱れすぎてエレンたちの位置が分からねぇ……無事だといいが」

 

 リヴァイ兵長達みたいな卓越した兵士ならその気は差別化できる程に見分けがつく。だがエレンたちの気はまだ未完成故に、優秀とはいえまだ見分けがつくほど……という訳では無い。近寄ったり平時であれば分かるが、巨人やら駐屯兵団、さらには一般人の気が入り乱れすぎだ。

 

 そう思った矢先、悲鳴が聞こえてきた。

 

 それほど離れていない距離だったため、駆けつけるとそこには壊滅寸前のエレン班がそこにあった。

 

 エレンを探すよりも、今まさに食われそうなミーナを見つけ救援に入る。

 

 

 

「オラァ!!」

 気を解放し、全速力で駆け寄ると今まさにミーナの頭をかじり取ろうとしていた巨人の首から上を蹴りで首筋を吹き飛ばし絶命させる。もう一人を助けるが既に両足を食われ重傷だ。

 屋根の上に避難させて止血を行う。

 

「痛い、痛いよぉ……」

 痛み止め程度にしかならないが気を僅かに分け与え止血を早める。

 ミーナは脳震盪から復活し始めたのか、青ざめた顔で震え始める。

 

「ミーナ、怖いだろうが教えてくれ。トーマスはどこだ」

「トーマスは、奇行種に……」

 

 その言葉を聞いて察した。

「わかった、俺はエレンたちを助けてくる、お前は後衛に下がれ」

「ま、まって! 行かないで! 置いてかないで!!」

 

 縋るように手を取られる。

 ……兵士として覚悟が決まる前に心を折られたんだ、そりゃあ一人になるのは怖いだろう。

 

「ミーナ、怖いのはわかる。だけど俺は仲間を見捨てる訳には行かない。安心しろ、俺は強い。どんな時でも必ず駆けつけるから。怖いならここで待っててくれ」

「……っ、ごめん。ごめんなさい。わたし、迷惑を」

「気にすんな、誰だって初陣は怖いもんだ」

 

 そう言って頭を軽く撫でてから飛び上がる。

 周囲を見回すとアルミンを見つけた。

 

 まさしく、エレンが食われた直後だった。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 

 失意の悲鳴が上がる。怒りでカッとなるがまずはアルミンとミーナ達を避難させなくては。

 

 アルミンの声が響いたこともあってほかの巨人が集まりつつある。

 

 

「アルミン、立て!」

「っ、バルト?」

「呆けてる暇あるなら立って逃げろ! お前をみすみす死なせるためにエレンは犠牲になったんじゃねぇぞ!!」

「ーーっ」

 

 俺の言葉に泣きそうな顔になりながらも何とか立ち上がる。

 腕を掴んで無理やり飛ぶとアルミンは驚き固まる。

 

「立体機動無しで飛んでる!? これはいったい……、ミーナ! ナック! 無事だったの!?」

 

「何とかギリギリで間に合ったんだよ。だがナックのやつは足をやられてもう戦線復帰は無理だ。とりあえずこいつらを運ぶからお前は自力でついてこい」

 

 そう言うと困惑しながらも俺の後ろを付いてくる。

 

 ナックをアルミンの背中に縛り付け、ミーナは俺の背中だ。

 

 道中、襲われている訓練兵を助けると一時的に俺の指揮下に入れる。

 

 気がつけば14人規模の大人数になった。

 

 巨人が居ない屋根の上に到着すると、集団を見かけてか続々と他の訓練兵も集まってくる。

 

 その中にはジャンやマルコ、ライナー達の姿もある。

 

 ……なにやら顔色が悪い。

 

「何があった」

「バルト!? なんでここにっ」

 混乱した様子のジャンに一喝する。

「ジャン・キルシュタイン訓練兵! 答えろ、何があった!!」

 かつては同期とはいえ、今は班長と訓練兵だ。戦場において上下はハッキリさせておくべきだ。

 

「ーーっ、失礼しました! 実は今まで巨人との戦闘を行っていたのですが、どうにも補給班が現れないのです! 不審に思い様子を見ていたところ、補給施設が巨人に囲われ我々への援護に来られないようなのです!

 また、ほかの班員の話では室内には3〜4m級が多数いると思われます」

 

 その言葉にほかの兵士や訓練兵も青ざめる。

 

 この状況下でガス切れは死に直結する。

 絶望的な情報に何人かが涙を流し腰を抜かす。

 

「チッ、後衛は何やってんだ。いや、腰抜けキッツの事だ、再編成の任とか言って後ろに逃げるんだろうな」

 

 俺の独り言に「正解ですバルト班長」と答えつつ降り立ったのはナナバだった。遅れてゲルガーも到着した。

「ゲルガー避難民の様子はどうだ?」

「まだです。一部のバカが駐屯兵団を黙らせて道を塞いでるせいで時間に遅れが出てます。ちょうどミカサ・アッカーマン訓練兵がそれを解決してくれましたが、今しばらくかかりそうです」

「そうか、引き続き避難民の護衛を行え、しかし権力者や駐屯兵団に従う必要は無い。調査兵団の特殊作戦班として動け!」

「ハッ!」

「それと気を消耗し過ぎだ。少しだけ分けてやるが無理をするな」

 

 肩に手を乗せて気を送り込むと驚いた顔をして見つめてきた。

「すげぇ……ほぼ全快だ!」

 

 まぁ、いくらゲルガーが鍛えたと言っても俺の戦闘力に比べたらまだ低い。俺の1割の気ですら彼にとってはほぼ全回復に等しい量だろう。

 

 

 

 ゲルガーは気を回復したことで気合いを入れ直し、再び舞空術で移動を開始した。

 

「……アイツ、せっかく回復してもらったのに」

 ナナバも気が付いたようで顔を顰めている。

「そう言うな、恐らく避難民誘導に張り切り過ぎたんだろう。それにこの状況で全力を出すのは悪いことじゃない。……それより後ろの状況はどうなってる」

 

「先程バルト班長が呟かれていた通り、キッツ隊長は再編成と言って内門の中へと移動しました。それに抗議していた部下に反逆罪をチラつかせて」

「チッ……アイツの面倒なところは法的には間違ってねえ事だ。少しでも隙を見せてくれたらバッサリ切ってやるのに」

「班長、流石に訓練兵の前ですから」

 

 

 ちらりと見ると皆が不安そうに俺を見ていた。

 サシャが皆を鼓舞しようと試みているがなんの実績もない訓練兵では限度がある。

 

 しばらくするとミカサもやってきて、アルミンからエレンのことを聞かされへたり込んでしまった。

 

 

 これは少しばかり希望を見せる必要があるな。

 

「顔見知りもいるが改めて自己紹介しよう。俺は調査兵団所属、バルト・ロメオ。特殊作戦班の指揮官を任されている! 既にトロスト区襲撃について調査兵団も把握してこちらに向かってきている!」

 

 その言葉に皆が喜びの声を上げる。

 

「だが! 調査兵団はウォールマリア周辺まで接近していた事もあり、どんなに最速で走っても後数時間はかかる!」

 

「数時間!?」

「そんな、それまで私達だけで生き延びろっていうの!?」

「無理だ!」

「上官がまだ話してる最中だぞ!」

 

 ナナバが叱責すると再び沈黙する。

 

 するとアルミンが手をゆっくりあげた。

「なんだアルレルト訓練兵」

「調査兵団は数時間の距離にいると言いましたが、ではなぜ同じ調査兵団のバルト……班長はここにいるのでしょうか」

 

 その問いに皆も気がついた様でハッとする。

「いい質問だ。答えは簡単、文字通り飛んできたからだ」

 

 そう言うとミーナが目を見開く。

 他にも似たようなリアクションをする者がいる。どうやら俺を戦場で見たやつがいたらしい。

 

 

 皆の前で空中に浮び上がる。

 

「飛んでる……」

「ワイヤーは、つかってないよな」

「どういうこと?」

 

 困惑する皆んなの前に降り立ち、宣言する。

「これが調査兵団の新しく獲得した戦闘技能だ。舞空術と言う……さらに」

 

 額に手をかざし、気を貯めた直後に手を遠目に見える巨人目掛けて突き出す。

「魔閃光!」

 人一人分ほどの光線が放たれ、その首後ろを抉り取る。

 ドスンと倒れそのまま動かなくなった。

 

「見ての通り、俺は1人で複数の巨人を殲滅するだけの力がある。お前たちを護衛しつつ補給拠点まで誘導することも可能だ。出来れば壁の上まで連れて行ってやりたいがこの人数をガスなしで連れてくのは無理がある。だからお前らにも働いてもらうぞ!」

 

 ようやく目に光を取り戻し始めた訓練兵達。

 俺はミカサの隣に立って、彼女にだけ聞こえるように告げる。

「エレンはまだ生きてる」

「!?」

 振り返る彼女を見ながら告げる。

「全ては語れないが、これが終われば奴と再会出来る。そんな諦めた目で生き残れるのか?」

「なにを、アルミンが嘘をついたと言うの?」

「時として現実は誰もが想像し得ない事実を突き付けてくるもんだ。俺みたいにな」

「……わかった、何をしたらいい?」

 

 俺は頷いてから全員にナナバ達に見せたスケッチを見せるように告げる。

 

「この巨人を見つけたら攻撃するな。奴は巨人を殺す奇行種、なるべく利用して少しでも巨人を殺させろ!」

 

「巨人を殺す奇行種?」

「そんなの聞いたことがないぞ……」

「でも調査兵団が言うんだし」

「とりあえず覚えておこう」

 

 ナナバもなにか言いたそうだが流石に自重してくれている。

 

「アッカーマン訓練兵はアルレルト訓練兵及びスプリンガー訓練兵を連れて道を切り開け。アルレルトは2人の代わりに頭脳担当だ、思いついた奇策はどんどん試せ! ナナバは怪我人だけでも連れて壁上に向かえ!」

 

「了解!」

 

 

 

 

 ここから如何に被害を減らすか……腕の見せ所だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ようやくトロスト区防衛戦にたどり着いた。
そろそろ力を隠すのを辞めます。

俺TUEEEEしたい欲が抑えきれなんだ……。



やめて!バルトのサイヤ人能力で大あばれしたら、ただでさえ巨人の侵攻でボロボロなトロスト区が色んな意味で燃え尽きちゃう!

お願い、死なないでモブたち!

あんたが今ここで倒れたら、一々その描写を書かなきな行けない作者の疲労はどうなっちゃうの?

ライフはまだ残ってる。ここを乗り切れば次のお話も直ぐに投稿出来るんだから!

次回「モブ、死す」デュエルスタンバイ!
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