進撃のサイヤ人   作:ただのトーリ

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ちょいと短め。
リヴァイのキャラをイメージしながら書く時、確認を兼ねて音読してるんだけど正直オルオみたいになってる俺がいちばん恥ずかしい。


能力を見せ始めてからが主人公のオフザケ癖がチラ見えしてくる頃合い。


面談

 そして通されたのは調査兵団屯所。

「ここにね、君に合わせたい人がいるんだ」

 

 どうぞ、とばかりに扉を開けるよう促すハンジ。

 

 あからさまな罠の匂いだが乗ることにした。

 

 扉を開けると、その隙間を縫うようにして立体機動装置のブレードが突き込まれた。

 軌道は俺の鼻先を掠める程度だがかなりギリギリ。下手に避けようとしたりすると逆に大怪我を負うコースだ。

 

 避けても良いんだがソレだとビビったと思われそうなんだよな。……よし、逆にビビらせるか。

 

「おっと」

 

 そう言いつつわざと手を伸ばしてブレードを掴む。

「バッーー!?」

 

 鋭く突き込まれた刃物を掴むなんて馬鹿な行動をしたせいでハンジと、扉の向こうにいる人物が驚くのがわかった。

 ブレードを引こうとするのが分かったがそれをさせる前に掴む。

 

 次の瞬間、バキィンと音を立ててブレードが砕け散った。

 

「ええぇぇぇぇ!?」

 驚きの声を上げるハンジにわざとらしく謝る。

「すみません、つい驚いて壊しちゃいました」

 

 

「白々しい奴だ。ハッキリと目で追ってたじゃねぇか」

 扉越しに声が聞こえるとゆっくりと扉が開かれ、俺にドッキリをしかけてくれた人の姿が見えた。

 三白眼の鋭い目付きと小柄な体格……人類最強と言われ1個師団並の戦力と称されたリヴァイ兵士長の姿がそこにはあった。

 

 

「入れ、中にエルヴィンが居る。ハンジ、テメェもだ」

 

 促されて中に入ると今度こそドッキリは無く、デスクに腰掛けた金髪の男性が出迎えた。

 七三分けでどこか学者然とした雰囲気を醸し出す彼はエルヴィン・スミス。調査兵団13代目団長だ。

 

 

 中に入るとリヴァイ兵士長はエルヴィン団長の右隣にある本棚にもたれ掛かり、ハンジは逆側に立つ。

 

「私は調査兵団13代目団長を任されているエルヴィン・スミスだ。名を改めて聞こうか」

「ハッ! 第104期訓練兵団所属バルト・ロメオであります!」

 

 敬礼の姿勢を見せつつ真っ直ぐ見つめ返す。

 

「前日の夜君は訓練所にキース教官を呼び出し、轟音と共に大木をへし折った……と報告にあるがこれは事実か?」

 

「事実です」

「しかしその大木は実際に見たが直径2メートルを超える巨木だ。人の腕でなせるとは到底思えないが?」

「ご希望であれば同じことを目の前で行いますが」

 

 ちらりとエルヴィン団長はリヴァイ兵士長を見るが、鼻をフンと鳴らせるだけだった。

 

「どうやら嘘では無さそうだが……では質問を少々変えよう。

 何故このような行動に出た? 聞けば君は直前、エレン訓練兵らと共に雑談していたそうだがその時に『訓練内容が物足りないから申請してくる』と言っていたそうだな?

 その結果が今回の結果に繋がった訳だが、君は座学でも優秀な成績を残している。そんな君があのような真似をして拘束される可能性を考慮しなかったとは思えない。なにか思惑があったのか?」

 

 その問いに俺は一言返した。

 

「強いて言うならば時間短縮です」

「……」

 

 何も言わないがその目は「続きを」と促しているのがわかる。それに従って俺の真意と目的を口にする。

 

「まず先に申し上げますが、私の力は間違いなく唯一無二かつ人類が巨人に対して特効を持つ能力です。それを最も運用できる人物の下で使って欲しかったのが一番です。第二として、守りたかったからです」

「守りたかった、とは人類をか?」

「いいえ、それはあくまでついでです。私が最も守りたいのは家族と親しい友です」

 

 その言葉にエルヴィン団長の目つきは変わらない。

 

「その思いは誰もが思うものだ。君一人の特別なものでは無いな」

「その通りです、ですがそれを実行できるのは限られた人物だけなのは団長が最も知るところかと」

「……そうだな、守りたいと願ってもそれを実現できるだけの力を持った人間は極わずかだ。さらに必要な時に必要な力を揮える者はさらに少ない。

 では少し戻るが時間短縮というのは、訓練兵としての卒業を早めたいという考えで間違いないか?」

「はい、とはいえそれが如何に無茶であるかは理解しております。このような前例を作れば今後の組織運営に破綻が生まれる危険性も理解しています」

「そうだな、一人を特別扱いしてはどこかで矛盾が生じる」

「――ですが同時に私の力をあと一年も遊ばせている無意味さもご理解頂けたはずです」

 

 俺の言葉を聞いて理解した様子で頷く。

 

「なるほど、つまりあえて騒動を起こし自らの力の異常性を無理やりにでも知らしめ、その結果調査兵団が目をつけスカウトに動く……という形を作る。これが君の言う時間短縮か」

「その通りです」

 

 そのやり取りを聞いていたリヴァイ兵士長が目を細める。

 

「てめぇらのやり取りはまだるっこしいんだよ。こいつが口先だけの馬鹿野郎じゃないってんなら大歓迎だ。こっちは1日も早く巨人共を駆逐してやりたくて仕方ねぇんだ。本人がやる気があって実力もあるってんなら受け入れてやればいいじゃねえか」

 

 

 その言葉にエルヴィン団長は小さく「そうだな」と頷く。

 するとこちらを再び真っ直ぐ見つめ、告げる。

 

「ならばこの後リヴァイと訓練場にて模擬試験を執り行う。森の中に設置されたダミーを攻撃し有効打数を同等もしくはそれ以上可能にしたのならば私の全権をもって特別に君を調査兵団へのスカウトとしよう」

 

「リヴァイと競走? さすがにそれは無茶が過ぎるんじゃないかな?」

 ことの成り行きを見守っていたハンジが慌てた様子で口を挟む。

 しかしそれをリヴァイ兵士長が鼻で笑って流す。

「仮にもこいつは騒動を起こしてまで俺たちに直談判をしたんだ。それくらい出来なきゃ困るってもんだ。それに出来なかった時は問題を起こした罰として即開拓地送りだ。問題を起こす無能は団体には不要だからな」

 

 暗に「有能でも問題を起こすようなら容赦しない」と言われた気がする。まあ、今回はちょっとばかり無茶した気がするし仕方ないか。

 

 

「わかりました。ただ一つだけ」

「なんだ、今更怖気付いたってんなら――」

「立体機動無しでやってもいいですか?」

 

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