幸薄&何故か人気がないあの魔法少女です!
召喚時セリフ
「ど〜も〜!! 正義の魔法少女、さやかちゃん見参! あたしなんかで良ければ力を貸すよマスター!!」
【クラス】/セイバー
【真名】/美樹さやか
【属性】/人、善、秩序、
【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷E 魔力A 幸運D 宝具A +
【クラススキル】
対魔力:A
自身の弱体耐性アップ
騎乗:A
自身のArts性能アップ
【保有スキル】
スキル1:正義の魔法少女 B
美樹さやか自身の在り方。困っている誰かを助けたいと願う心は、彼女と言う存在の正義を証明するもの。
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味方に防御を付与(3ターン)&自身にスター集中付与
スキル2:癒しの祈り A
幼馴染の怪我を治したいという願いを対価に魔法少女になった為、治癒能力が高い。英霊となった際にはより向上し、人体部位の切断・欠損という怪我を負っても難なく再生することができる。
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自身のHPを半分回復&Arts付与
スキル3:武器生成 B +
愛剣のサーベルを生成・顕現させる。これは彼女自身の固有の能力ではなく、魔法少女が共通して持っている能力。
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自身の攻撃力アップ&防御アップ(2ターン)
【宝具】
独壇場の人魚姫(オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ)
ランク/A +
種別/対軍宝具
自身の愛剣であるサーベルを胸に突き刺す事で発動する。その本質は魔女化。
魔法少女にとって最悪の結末とも言えるソレは、己のみならず周囲に絶望を与え、負を撒き散らす災害そのもの。
しかし、今の彼女にとっては明確な力となり、暴走の危険性も皆無。
更には周囲に固有結界を形成し、使い魔を利用した集団戦も可能。
【プロフィール】
魔法少女が存在する世界の出身。人知れず、誰も知られない存在の魔法少女は本来なら英霊にはならず(必要な要素である信仰・畏怖が無い為)
、サーヴァントとしてタイプムーン世界に召喚される事もない。
しかし、『円環の理』と呼ばれる概念的抑止力の介入により、英霊にしてサーヴァントとして顕現することが可能になっている。
それに伴って座に登録された為、召喚も可能(前提として人理が不安定になっている場合に限る為、通常は不可能)。
円環の理の意思によりカルデアに協力するよう派遣されたらしく、何らかの外的要因(型月世界の外側)が絡んでいるようで、その対処が目的である。
現代に生きた女子中学生なおかげでマスターと気兼ねなく友達として交流できている。
【会話集】
『&巴マミ』
美樹さやかは魔法少女だ。
メルヘンチックな響き、と呆れられても仕方はないだろう。
魔術という神秘と現代科学が融合して成り立つカルデアでも、聞けば失笑か苦笑を買うだろう。
しかし生憎、頭の痛い話だが、経緯も過程も根本から違う魔法少女が既にいる為、当初彼女がサーヴァントとして召喚された際も意外性も驚きもなかった。
とは言え、だ。
既にいる魔法少女……イリヤ、美遊、クロの3人はカルデアのマスターである藤丸立香が存在する世界線と同一の並行世界からサーヴァントとして召喚されたのに対し、さやかの場合は世界のシステムが全く違う並行世界『異種並行世界』から召喚された魔法少女になる。
ともあれ、彼女が何処から来たのか。
どんな経緯があったのか。
それらを深く追求する必要性はない。
カルデアのサーヴァントになり、人理を救う為に協力してくれるのであれば。
カルデアに歓迎しない道理はないのだ。
「あ、おーいマミさん!!」
宇宙船、あるいはSFの秘密基地を連想させる近未来的な外装の廊下を歩いていたさやかの視界に見慣れたロールの金髪が入る。
隣にはマスターである藤丸もいて、気付けば思わず声をかけていた。
「あら美樹さん!」
金髪ロールのツインテールを下げた少女は、さやかの声に反応するな否や、振り返って笑顔を見せる。
喜びと驚きの混じった声で、急ぎ足で近付いて来るさやかを出迎えた。
「本当にすごい久しぶりに感じるわ……貴方もカルデアに喚ばれたの?」
「はい!! ま…じゃなかった。円環の理のお遣いってやつですよ」
事前に藤丸から先輩の魔法少女『巴マミ』が召喚されていたことは知らされていたが、こうして面と面で向かい合うのは、カルデアでは初めてだ
。
巴マミ。巴御前と同じ『巴』の名を持つ彼女は、さやかの先輩になる魔法少女だ。
さやかと同じ世界の出身でご覧の通りの知己の間柄。
良き戦友とも言っていい。
「これから昼のディナーに行くんだけど、美樹さんもどうかしら?」
「いっきますよ! 行かせて下さい!!」
『&坂田銀時』
「かぁぁぁめぇぇぇはぁぁ………」
「………何やってんの銀さん」
広大な森林を舞台としたシュミレータールーム。魔術と科学の融合が成し得たソレは立体映像を明確な形として再現でき、更には空間魔術
による拡張を行うことでルームそのものを通常サイズよりも大きくすることができる。
主にサーヴァント同士の模擬戦闘や訓練などに使われているが、気分転換も兼ねてピクニックや海水浴も楽しめてしまう為、利用目的は多岐に渡る。
そんなシュミレータールームの端っこで、銀時は一人かめ◯め◯の練習をしていた。
「銀さん……この世界に願いを叶えてくれる七つの玉も、ヤバいくらい強い宇宙戦闘民族も、宇宙の帝王も、人造人間もいないよ?」
「やめろォォォォォォォォッッッ!!!!! なんかすっごい優しさと憐れみの目で俺を見るんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「私もさ、そーゆー時期はあったよ」
「いや、ホントやめてぇ! 銀さんの少年のような繊細の心が傷付くから
!! 心は硝子だからさアアアア!!!!!」
「なーにやっとんのじゃ、アイツら」
「さぁ? それより見てくださいよノッブ! スペース技術によってより神速化した私の剣技を!!」
そんなシュールな二人の光景を、ノッブと沖田は遠巻きに見ていたそうな。
『&エミヤ』
「ねぇ、赤アーチャーさんはさ、正義の味方ってやつに憧れたある?」
カルデアの食堂は、いつも大勢のサーヴァントでごった返している。今日も酷かった。
客として利用しているサーヴァントたちはともかく、注文を聞いて抜かりなく迅速に料理しているサーヴァント勢。
俗に『カルデアキッチン組』と呼ばれる彼等は多忙を極めてしまう。
だが、食堂は夜7時には閉まる。
よって夜に近い夕方の時刻には何人かサーヴァントとはいても、少数だし基本的に他愛ない
話をしてるだけだ。
さやかも、その一人だ。
しかし話し相手は厨房で仕事の後片付け(皿洗い)をしている赤い弓兵……エミヤという名のアーチャーだ。
そして、開口一番が上記の通り。
何てことのない質問だ。
けれども、その内容は。
『正義の味方』というフレーズは彼の手を僅かだが……止めるには十分過ぎた。
「君は確か……セイバーの、美樹さやかだっか
?」
「はい、そうです。はは……なんか英雄の先輩に名前覚えてもらえるのって、むず痒いですねー」
カラカラと陽気に笑う。
それ自体はポジティブな空気が強い彼女には似合って然るべきものだ。
しかし、なんと言うか。
それだけじゃない仄暗さがあるようにエミヤは感じた。
「……これは私の個人的な意見なのだが、正義の味方に憧れるのは、まぁ
、子供の感性としては正しいだろう。それがきっかけで大人になってから警察や消防士など、人命救助や治安維持を担う役職に入ることだって、そう珍しい話じゃない」
"ただ"
「それ自体を目指すと言うのであれば、オススメはしないな」
カチャリ。
洗い終わった皿一枚が既に積み上げられていた皿の塔に加わり、無機質な音を奏でる。
「個人的な主観だが、正義の味方とは、ボランティア以上に人助けにのめり込んでしまった異常者だ。利益と損失の釣り合いが取れず、救えればいいと人としての正しさだけを追求するだけのマシーン。そんなものなんだろうさ」
「マシーン……」
「ああ、誤解無きよう言っておくが、私は人助け自体を否定している訳じゃない」
捻くれたような言い分だったが、エミヤ本人は別段そうしたシステムそのものを無用と断じてはいない。
それを弁明する為、エミヤは皿洗いの手を止めず話を続ける。
「医療、警察、消防士、介護サービスといった人助けを仕事の一環としている職種があるのは事実だし、人間社会には必要な要素には違いない」
「まぁ、そうなりますよね。そういうのが無いと困ると思いますし」
「ああ。必要なのは間違いないんだ。ただ私が言いたいのはそうした人種は『利益があるから結果的に人助けをしている』ことが前提なんだ」
「……えっと? それって、職業としてだから
、正義の味方がやる人助けとは違うってことですか?」
「鋭いな。ああ、その通りだ」
カチャリ。
また皿が一枚、音を立てて積み上がる。
人助けの役職にある属する人間は、感情的にも善意だろう。誰かの助けになれば嬉しいと感じるし、それを精神的な糧にもできる。
だが、それだけだ。
現実的な面として、形ある報酬は必須だ。
報酬が無ければ、人は命を懸けてまで尽力しようとはしない。
余裕があればその限りでは無いにしろ、逆に言えば、余裕が無ければ無いほど、人は他人の手を救い取ろうとはしない。
我が身可愛さ。エゴ。
そう言ってソレ自体を悪く言う者もいる。
だが、余裕が無ければ人は救えない。
それを理解せず、『自分でやるから』と独善で尽くすだけの人間は、ああ、確かに結果だけなら正義の味方には違いない。
けれど。
大概結末は、ろくなもんじゃない。
「利益と損失の釣り合いを捨てて、人助けという救済活動を理念として掲げ、それを夢として挑めば……間違いなく何処かで破綻する」
カチャリ。
皿の音がまた一つ味気なく、気のせいかやたら大きく聞こえる。
「理想に溺れ、溺死するしかなくなる。少なくとも私は正義の味方という概念をそのように認識している」
「………」
エミヤが語る無情な現実論は、身も蓋もありはしない。
救いもない。
だが意外なことに、
「うん。だよね。そんなもんだよね」
それに対し、さやかは同意した。
「けど、何一つ間違ってないって思います。正義の魔法少女になって、まぁー、色々後悔とか悲しい事とかいっぱいあったけど。少なくともそれを選んだ自分は間違いなんかじゃなかったって、私は思います」
「………ああ、そうだな。何故か私もそう思ってしまうよ」
本来なら否定はしてしまうところだが、彼には
それがある以上、彼がそれを否定することは決してない。
「はは、突然ごめんなさい。なーんか赤いアーチャーさんって他人には思えなくて」
「奇遇だな。何故だか私も君に妙な親近感を覚えてしまう。存外似た者同士かもしれんな」
「あ、そう言えば名前、まだ教えてもらってないんですけど、いいですか?」
「構わんよ。通常の聖杯戦争ならいざ知らず、
ここではサーヴァントは皆が人理修復を目的とした同士。エミヤと、気軽に呼んでくれ」
「エミヤさん……なんか日本人っぽい名前ですね」
「生まれが日本だからな」
(……日本人だったんだ……)
赤い弓兵からの意外な出自に軽く衝撃を受けたさやかだった。
個人的にはさやか好きなんですけど、他と比べて人気がないんですよね
。
何故だ……。