NEWGAME P.S2   作:しゅみタロス

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CHAPTER1 目を覚まして……

2019年 令和元年 4月16日

 

大手電機企業によって次世代型ゲームハードの概要が発表され、世界に激震が走る事になる。これに伴い各ソフトメーカーによる実質的な次期覇権ゲームの座を巡って開発競争が本格化、大手メーカーによる大作ゲームの数々が秘密裏に開発され、その規模はより大きくなっていた。

 

そんな中、現在のイーグルジャンプは新作のゲーム、PECOの開発が決定すると同時に名倉マークによってもたらされた禁忌の力を使う事に決める。

 

アンリアルエンジン5、この時代で勝ち残るために多くのソフトメーカーが導入を待ちわびている次世代型ゲームエンジン、偶然にも名倉によって開発中の新エンジンを手にしたイーグルジャンプは次世代型ゲームハードでの発売を視野に入れ、名倉のいなくなった新体制でオリジナルゲームの制作へと乗り出すのだった。

 

これは、始まりの時代に約束を胸にゲーム制作を通じて困難に立ち向かっていく、2人の主人公の物語。

 

そう、戦いは既に始まっていた。

 

七海「ヒャダルコ、ベホマ、メラゾーマ♪ファイガ、サンダガ、スリプル、ケアル♪」

 

ドラクエの呪文とFFの魔法を歌にしながら通勤する男、藤原フレデリカ七海。彼は今日から大手電機企業から出向する形でイーグルジャンプに部門監査役としてやって来た。

 

七海「ここか、イーグルジャンプ……」

りん「あの~」

 

中に入ろうとすると後ろから声をかけられた。

 

七海「あ、ここの会社の方ですか?」

りん「ええ、もしかして、例の部門監査の……」

七海「はい、そうです。藤原フレデリカ七海です、よろしくお願いします」

りん「遠山りんです、えっと……入る前に、少し入口で待っていて欲しいんだけど……」

七海「構いませんが、何か事情が?」

りん「皆、残業明けなので見るに堪えないと光景になってると思うから」

七海「ああ、なるほど、それなら待たせて貰います」

 

意図を理解するとエレベーターでオフィスへと上がり、待つことにした。

 

しばらくすると……

 

りん「お待たせしました、入ってください」

 

オフィスに足を踏み入れる。

 

りん「こちらへどうぞ」

七海「はい、失礼します」

 

その背後では

 

青葉「あれが例の部門監査官?男の人なんだね?」

はじめ「何でも大手電機企業の若き天才って言われている人だって」

ゆん「なるべくあの人みたいな魔王は堪忍してや……」

ひふみ「名倉君みたいな人は流石にそう何人もいないと思うけど……」

青葉「でも、この声、なんか覚えがあるんだよね」

ひふみ「青葉ちゃん?」

 

七海「それでは、よろしくお願いいたします。コウさん」

コウ「まあ、仲良くしてやってよ。名倉の代わりにあいつら導いてやってくれ」

しずく「こちらもぜひお願いしたい、君のゲームクリエイターの才能に期待するよ」

うみこ「何かあれば、いつでも聞いてください。こちらも頼もしいクリエイターに出会えて良かったです。あ、このゲームのパッケージにサインよろしいでしょうか」

七海「ええ、喜んで」

 

サインをするとしずくが資料を渡す。

 

しずく「これで、企業会議は終わりだ。クリエイターたちと仲良くやってくれ」

七海「はい、任せてください」

りん「それじゃあ、案内するわ」

 

そしてキャラ班へと案内される。

 

りん「皆、ちょっといいかしら?」

青葉「例の新しい人!!」

はじめ「誰誰!!」

ゆん「ちょっと!?」

ひふみ「ええ……」

りん「まあまあ、落ち着いて、どうぞ」

 

それぞれ興味津々なメンバーをよそに、七海は姿を現した。

 

七海「キャラ班の皆さん、どうも、大手電機企業から出向してきました。藤原フレデリカ七海です。よろしくお願いします」

 

すると

 

青葉「ふ、藤原先輩……」

はじめ「え?」

ひふみ「先輩?」

 

七海「久しぶり、青葉ちゃん」

 

そして青葉は感極まったかのように……

 

青葉「ふ、藤原先輩だ―――――!!」

七海「ちょ、青葉ちゃん?!」

 

盛大に七海に抱き着きながら青葉は喜んでいた。

 

 

 

はじめ「じゃあ、七海先輩は青葉ちゃんの高校時代の先輩って事?」

 

コーヒーと七海が持ってきたお茶菓子のチーズフィナンシェでコーヒーブレイクを楽しむキャラ班のメンバーが七海について色々話をしていた。

 

七海「中高で一緒の学校に通っていて青葉ちゃんとは結構長い付き合いなんだ」

青葉「まさか藤原先輩が私の新しい上司だなんて驚いたよ、言ってくれても良かったのに」

七海「いや、これには名……大手電機企業との取引の問題もあるから」

ひふみ「???」

 

微かな違和感を感じるひふみ。

 

ゆん「ほんで、2人は高校ではどんな感じやったの?」

青葉「中学から高校時代、一緒に寄り道して遊んでたしお互い生粋のゲーマーだったよ。特に夏休み中はモンスターハンターフロンティアZで4人で戦ってたよね」

七海「そうだったね、ねねちゃんは今も元気にしてる?」

青葉「一時期、一緒にここで働いてたよ」

七海「成程、僕とほたるちゃんみたいなものか」

青葉「ええ?!藤原先輩ほたるんと仕事を?!」

七海「とある企業でゲーム開発のメインクリエイターの一人として一緒にフランスで働いていたんだ。まだ学生だけど彼女とは今もビジネスライクで一緒に仕事をしてるよ」

青葉「良かった~、2人とも元気そうで」

ゆん「話についてかれへんよ……」

はじめ「でも楽しそうだね!!」

 

するとひふみが何か言いたそうに七海を凝視する。それに気づいた七海は声を掛けた。

 

七海「ひふみさん、視線が気になるのですが。何か聞きたい事が?」

ひふみ「あの……」

 

ひふみは一本のゲームソフトを見せる。

 

ひふみ「間違いだったらゴメンナサイ、藤原さんって……このゲームの開発に関わっていませんでしたか?」

 

はじめ「あ、コールオブデューティ ブラックオプス4だ」

青葉「え、そうなの?」

 

すると七海は答えた。

 

七海「はい、そのゲーム。ブラックオプス4には僕も制作に関与しています。一時期ACV社に仕事を頼まれてその縁で」

青葉「ええええええええ!!普通じゃそんな仕事回ってこないよ!!」

はじめ「じゃあ、制作者の一人なんだ」

ひふみ「やっぱり……」

 

一同驚愕する中青葉はあのワードを出す。

 

青葉「でも、そういう仕事を受けられるって事は昔からの幸運体質は変わって無いって事だよね?」

七海「青葉ちゃん正解」

ゆん「幸運体質?」

七海「話すよりも試すのが分かりやすい」

 

七海はコインを取り出すと指に乗せる。

 

七海「表3、裏1」

 

パキン!!

 

4回弾かれたコインは見事に表3、裏1になった。

 

はじめ「すごい、本当に宣言した通りになった」

七海「僕は昔から思った事が本当になる幸運体質なんだ、今の立場にいるのもそのおかげ」

青葉「高校時代はよく超高校級の幸福とか呼ばれてたね」

ひふみ「ダンガンロンパだよね、それ……」

七海「ご名答」

 

メンバー「アハハハハハハハハハ」

 

 

 

コウ「キャラ班も楽しそうだな~」

りん「また、楽しい仲間が増えて良かったわね」

 

そう言いながら青い缶ドリンクを開けるコウ。

 

コウ「それにしても、あの七海って奴。資料見たところクリエイターとしての仕事スタンスに何かが引っ掛かるんだよな」

りん「どういう事?」

コウ「これまで七海が関わったゲームを色々調べてみたんだ」

 

PADのゲーム一覧を見せる。

 

りん「これは……」

 

コウ「大手電機企業からの監査官とは言っていたけどさ……

 

この案件、意図的にあいつが絡んでるように思えるんだ。偶然だと思いたいけどあいつならきっと……」

 

 

 

名倉エンタープライズ

 

名倉「しっかり頼むぜ、あいつ等の事。FF7……」

 

 

開戦(ゲームスタート)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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