NEWGAME P.S2   作:しゅみタロス

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CHAPTER2 イッツミーマーリオ!!

幸運体質、それは100年に一度生まれるか分からない奇跡の体質。自分の望んだ全てを思い通りに出来る能力。だがそれは幸福の定義にもより、自分以外がどうなるか分からない能力でもある。

 

藤原フレデリカ七海はその幸運体質に選ばれた人間、この令和の世で最も幸福を享受している。

 

七海「やっぱり、昼食の弁当は大廉時中華飯店に限るな~」

 

満ち足りた顔で会社に向かう七海。

 

すると……

 

バキッ!!

 

路地裏からの物音に気付く、七海は路地裏をそっと、陰から覗く。

 

小学生「返して、僕の遊戯王カードだ」

中学生1「怠けたこと言ってんじゃねえ、ここは俺達の縄張りだ。俺達の占拠するこの場所で遊んでたお前が悪いんだぜ」

中学生2「このカードはこの場所を使ったショバ代としてもらってくぜ」

小学生「そんな……」

中学生1「行こうぜ」

 

その現場を見た七海は路地裏を出ると思考する。

 

七海(遊戯王カードを奪った中学生2人、私服警察官に職質される)

 

そう思うと七海は後ろに一歩ズレてコーヒーの缶を開けて隠れる。

 

すると中学生2人が出てくると……

 

私服警官「君達、この路地裏で何やってたの?」

中学生1「なんだアンタ?」

私服警官「怪しいモノじゃないよ、ちょっと路地裏見せてくれるかな?」

中学生2「い、いやそれは……」

私服警官「じゃあ入るねー」

中学生「だ、ダメだアアアアアアアア!!」

 

七海「自業自得だね……やったの僕だけど」

 

幸運体質とは自分が幸福だと思えばそれが現実になる。だが、それは自分の幸福が例え人の人生に干渉するものであっても適用される。

 

自分の幸福とは時として人の不幸を意味する。そしてこの体質の裏を語るなら疑わしき無罪の証明。

 

この体質の恐ろしい事は自分の幸福に該当すればその人の行いが無実であっても自分が有罪と思えばそれが適用され、罪無き人を罪人にする事すらできる。

 

七海はその事を知っているからこそこの体質の使い方を人の為に使っている。これだけ語るとデタラメな特性ばかりが目立つがこの体質にはある制限がある。

 

それはこの幸福により引き起こされる事象の多くは自分を中心に半径4メートルの範囲内でしか適応されない事。

 

つまり遠くの事象には干渉できないし4メートルより少しはみ出すとその事象は発生しない。その為、事象が起きる前に対象者が外に出るか自分がその場から離れれば自動的にキャンセルになる。

 

こうした事から七海はその場に応じてこの幸運体質を使っている。こうした体質を当時名倉マークを以ってしてワンサイドゲームを大量に起こすチート能力と言わしめていた。

 

カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 

パソコンで只々渡されたモデリングを精査していく七海、世界観を構成するキャラの採用と没に振り分けていく。

 

七海(はじめさんにアンリアルエンジンについて教えるべきだな)

 

すると後ろから……

 

はじめ「七海さん?ちょっといいですか?」

七海(来た)

 

狙ったかのようにはじめがやって来る。

 

七海「ああ、構わないよ。要件は?」

はじめ「いや~、新しく導入されたアンリアルエンジン5についてまだまだ分からない事多くてさ~。でも昔使ってたエンジンよりもグラフィックも挙動もハイスペックで使ってて楽しんだけど手に余るんだよね。キャラの作り方についてもうちょっとコントロール出来たら良いんだけど」

七海「それについては僕もそう思ってた、いきなり新型のゲームエンジンに触れるって慣れないからね」

はじめ「なんかいい方法ない?」

七海「まずはアンリアルエンジンのシステムを知る事から始めようか?このゲーム遊んでみたらどうだい?」

 

そう言うと七海はゲームのパッケージを渡す。

 

はじめ「おおおおおおお!!これって鉄拳7だ!!これ大好き!!」

七海「それなら良かった。3時間ぐらいはそれをやって学ぶと良いよ」

はじめ「ありがとうございまーす!!」

 

そう言ってはじめが去ると七海はスイッチを取り出す。

 

七海「息抜きも大切だからな、ちょっとだけマリオカート8DXでも……」

 

青葉「ぜひ混ぜてください!!」

 

ビックウゥゥゥゥゥ。

 

七海「びっくりした……青葉ちゃん、仕事は?」

青葉「行き詰ったのでちょっとインスピレーション得るためにここに来たんですよ、そしたら藤原先輩がマリオカートやろうとしてたので便乗しようかと」

七海「はは、やりたいならいくらでも相手になるよ」

青葉「それじゃあ、失礼します」

 

いくら幸運体質と言えどもその力は使わななければこうした想定外に巻き込まれて当然、何よりゲームにおいてもこの幸運体質は理不尽なチートでしかなく七海はこれらのゲームにおいて幸運体質を使う事を極力避けている。反面負けられないゲームや何らかの賭けにおいては問題にならない程度に使う。そうでもしなければゲームの公平性が無くなってしまうからだ。

 

 

お昼時

 

青葉「マリオカート楽しかった~、やっぱ藤原先輩は安定して強いですけど所々穴があると言うか」

七海「別に僕はプロゲーマーじゃないからね、勝っても負けても楽しいのがゲームだから」

青葉「昔から藤原先輩はエンジョイ勢だったからウィーの時のマリオパーティ8は本当に楽しかったな~」

七海「最近スイッチの新作出ましたしまた4人でやりますか?スーパーマリオパーティ」

青葉「良いですね!!あ、それならあの人も誘おうよ」

七海「あの人?」

青葉「名倉さんだよ」

七海「ああ~絶対面白そう!!今度誘ってみよう!!」

青葉「よし決まり!!」

 

そうして七海は食堂に座ると弁当のフタを開ける。

 

青葉「うわぁ、藤原先輩のお弁当中華だ」

七海「行きつけの店のお弁当なんだ、今日はかに玉、回鍋肉(ホイコーロウ)弁当。これが美味しいんだよね~」

青葉「今度連れてってくださいよ、そのお店」

七海「いいよ、マリオパーティ遊ぶついでに皆で打ち上げで行こう」

青葉「やった!!週末が楽しみだよ!!」

 

食堂の背後

 

ひふみ(皆でマリオパーティ……名倉君も来るなら私も参加したいな……)

 

ひふみは最近の事、青葉が七海と仲がいい事、自分を頼ってくれない事にちょっとした疎外感を感じていた。

 

だが、七海自身はそれに気付かないほど愚かではない。名倉の彼女であるひふみの事もよく見る様に名倉に言われていたのだから。

 

七海(ひふみさんも流石に青葉ちゃんとの接点が少し無くなって不安だろうな、少しでも関係に偏りを出さない為にも接点を持てる環境を作る必要があるな)

 

すると七海は思考する。

 

七海(コウさん、ひふみさんをキャラ班リーダーに選ぶ)

 

すると突然

 

コウ「ひふみん、ちょっと話良い?」

ひふみ「はい、いいですけど……」

コウ「実はさ、ひふみんをキャラ班のリーダーにしようと思うんだ……」

 

ひふみ「え……

 

えええええええええ!!わわわわたしが!!」

青葉「ええ!!凄いじゃないですか!!ひふみ先輩、是非やってください!!」

ひふみ「あ、青葉ちゃんまで……」

 

するとコウは肩を叩き、ひふみに囁く。

 

コウ「頑張れ、ひふみんならできる」

 

トドメの一撃を刺され、七海の思惑通りとなった。

 

 

 

 

自分の幸福とは誰かの不幸、この幸運体質はそれを明確にしているが使い方によっては人の為にもなる。必ずしも自分が願う幸福が自分だけの為とは限らない。誰かの幸福を願う事だって自分の幸福でもある。

 

そう思いながらも一日の業務が終わった。

 

 

 

屋上

 

一人缶コーヒーを片手に夜風を浴びるコウ。すると……

 

七海「夜が似合いますね、あなたは」

コウ「上手く言ったつもりかな、名倉エンタープライズの差し金が」

 

 

 

七海「ははは……やっぱり気付かれてましたか

 

 

僕の所属先と名倉社長の存在に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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