ナル「ここが、ボスの間か」
モチ「皆、準備は良い?」
ブルーボン「いつでも大丈夫だ、回復頼んだよ。ネオン」
ネオン「初めてのクエストですがよろしくお願いします」
かつて、このドラゴンクエストⅩのゲームにおいて存在したパーティー、魔剣士ブルーボン率いる黒閃同盟。パーティーの中では珍しく仲間と言うより高め合うライバルとしてお互いがチームを組んでおり、決して周りの助けに甘えない高潔な同盟であった。
数多くのボスを倒してようやく辿り着いた呪術師マーリン討伐戦。
その扉が今開かれようとしていた。
ブルーボン「行くよ」
3人「おう」
そして迎えたボスとの対面、広いフィールドに佇むマーリンが自分たちの前に立ちはだかった。
ブルーボン「いざ勝負!!」
お互い距離を詰めながら広範囲の呪文を警戒し慎重に行動を起こす。そして……
ナル「いっくよ~、サイクロンアッパー!!」
モチ「ライイガークラッシュ!!」
モチとナルの先制攻撃でマーリンに通る、その後も立て続けにタイガークローやゴールドフィンガーで次々にダメージを通していく。
ブルーボン「はやぶさ斬り!!」
ブルーボンも負けずにアタッカーとしてマーリンを追い詰めていく。更にギガスラッシュと繰り出し、順調に波動ゲージを溜めていくが……
ブルーボン「のあ!!」
マーリンのギガントハンマーが襲って来るが回避行動を入念に行っていたためノーダメージで済んだ。
ナル「ネオン、回復お願い」
ネオン「わかりました!!」
堅実に攻撃を行っていくが……
ブルーボン「ヤバイ、あの構えは……」
モチ「ネオン、伏せて!!」
マーリンは長火力攻撃、痛恨を発動、ネオンは死んでしまった。
モチ「ネオン……」
ナル「よっくもネオンをオオオオオオオオ!!」
ブルーボン「よせ、ナル!!」
その瞬間ギガントハンマーの直撃を受けたナルは……
モチ「ナルウウウウ!!」
仲間を2人失い、窮地に立たされる黒閃同盟。ブルーボンはモチだけは助けようと切り札の闇のヴェールを発動する。
ブルーボンははどうスキルを解放し、マーリンと一騎打ちに持ちかける。
ブルーボン「暗黒連撃いいいいい!!」
なけなしのダメージを叩きこみ、それを背後で見ているしかなかったモチ。
そして僕らは呪術師マーリンを倒すことが出来た。
青葉「うわぁ……」
ねね「結局物理攻撃頼りでボス倒したわけ……」
七海は苦笑いしながら続けた。
七海「この一件以降黒閃同盟は物理攻撃主義と言う枠から外れた結果お互いに口論になって解散、皆それぞれソロプレイヤーの道に進んだわけなんだ。今思えば攻撃至上主義の中で勝ててたのが不思議なくらいだよ」
そこからつばめと紅葉がジュースを飲みながら語る。
紅葉「とはいえあのゲームのおかげで事実ドラクエシリーズに興味が持てたという部分では嬉しい事だよ」
つばめ「ももあの後ドラクエのぬいぐるみに狂っていくらクレーンゲームで使ったか分からないぐらいだよ」
つばめ「それは言わないでよ」
青葉「あはははは……」
ねね「あ、あのさ……話聞いてて思ったんだけど……」
七海「何か?」
ねね「一緒にパーティー組んでたネオンって人は何者なの?」
七海「ああ、そういう事。あのネオンって言うプレイヤーは当時一緒に仕事をやっていたほたるちゃんその人だよ」
青葉「え?
うぇえええええ!!」
ねね「あれ、ほたるんなの!!」
七海「一応あの時はまだ始めて右も左も分からない初心者だったけどね、まあ今はそれなりにプレイヤースキル向上して大分活躍できるぐらい成長してるよ」
青葉「ホントに何やってるんですか……」
次々に明かされる先輩の周辺事情に青葉はツッコミが追い付かなくなっていた
すると背後から……
コウ「盛り上がってるねぇ、と言うより顔なじみだからこそ話せるのかな?」
青葉「ええ、おかげさまで……」
コウ「七海、さっき電話があった。向こうの準備はもう終わってるってさ」
七海「成程、それなら都合がいい。少し早いけど行くとしようか」
ねね「どこへ?」
七海は笑顔で答えた。
七海「ねねちゃんたちの歓迎会、事前に大廉時中華飯店で予約してたんだ」
つばめ「歓迎会!!」
青葉「おお!!大廉時中華飯店ですか!!あそこの中華凄く美味しかったのでまた食べたいと思ったんですよ!!」
ねね「それなら皆で行こ――――!!」
コウ「あははは」(また賑やかになりそうだな~)
そして一同、
大廉時中華飯店へ
コウ「では、新入社員の入社を祝って」
全員「カンパ――――――イ!!」
厨房
孔「出来た料理はどんどん持ってけ!!今日は団体だからがっぽり稼げるぞ!!」
風「腕がなるわね~、点心とチャーシューどんどん作らないと。二人とも、運ぶの頑張ってね!!」
すると七海たちの前には……
凛「お待たせしました、エビシューマイです」
小泉「こちら、酢豚になります」
凛と小泉の二人が次々料理を運んでいく。その様子を見ながら……
コウ「最近の高校生は働き者だねぇ」
七海「あの二人、実は恋人同士なんですよ」
りん「え?そうなの?」
つばめ「いいね~私ゲーム一辺倒だから青春なんて一瞬で浪費しちゃったよ~」
紅葉「耳に痛い話だよね」
ゆん「うわぁその話シャレになれへんわ……」
はじめ「青春なんてそんなものだよ、私なんか恋愛もせずに当時流行ってたポケモンカードゲームで強さを求めるバトルジャンキーも良い所だったから」
ねね「でも、今ってもうポケカほとんど買えないカードになってない?」
青葉「わかる、なんかじわじわ高額趣味になって来てる気が」
紅葉「寧ろそういう時代はこれからだと思う、それは涼風青葉たちが今やっているゲーム開発も並行してゲームジャンルもいずれは高額な趣味になっていくんだと思う。だからこそ私はゲームデザイナーとして自分の才能を活かしたい」
青葉「負けないですからね、私も勝ちたい相手がいるので」
紅葉「勝ちたい相手?」
青葉はウーロン茶を飲み干し机に置いた。
青葉「名倉マークさんだよ」
アメリカ 名倉の別荘
名倉「アイツ、うまくやってるみたいだな」
ねねから送られた歓迎会の写真を見て呟く。
名倉「さて、そろそろラストゲームも近いな」
ピッ
名倉「クリスティーナ、一つ頼みがある。
PECOの発売ハードにXボックスを加えるように上と話を進めてくれ」