ワールドクロニクル 平穏なる日常   作:佐々牙嵯峨兎

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前回のあらすじ
バベルは偶然ゼノンと出会い、ゼノンの質問で自分の過去を語るのであった。
ゼノン「てか、誰が生い立ちから話せって言ったよ!?」
バベル「お前が一から話せって言っただろ!」
それじゃあ、本編へどうぞ!


バベルの悲しい過去 後編

 バベルは今日も異宙の怪物をサクッと倒し、ゲージに戻ろうとする。

 その時に彼は研究員の話を偶然聞いた。

 

「そろそろ正凰(アーシュラ)の処分は確定だな」

「あぁ、戦闘能力中々良い。だが奴はほかの混血児と話し合い、我らに牙をむく恐れがある。明日、富士樹海に向かわせて処分するぞ」

「分かりました。明日、対異宙兵器を武装した兵士を連れて行かせます」

「……何!?」

 

 それを聞いたバベルはあ然としてしまう。

 まさかそんな理由で殺されるなんて冗談じゃない。

 バベルは驚きながら考える。

 

(クソ! アイツはただ他の連中と仲よくなりたいだけなのに、そんな理由で殺されてたまるか!)

 

 バベルはそう考えながらゲージに戻り、アーシュラにこれまで聞いた情報を全て話す。

 それを聞いたアーシュラは頬を引きつり、顔を青ざめながら言う。

 

「明日、殺させるの……? 嘘でしょ?」

「本当だ。だから俺と共に逃げるぞ」

「エッ?」

 

 バベルはそう言うと、アーシュラはあ然とする。

 トッププレデターを裏切ると言う事は、自殺行為に等しいのだ。

 それを知っているアーシュラは驚いているが、バベルは真面目な表所で言う。

 

「安心しろ、俺には作戦があるんだ。信じてくれ」

「うん……分かった」

 

 バベルの言葉にアーシュラは頷き、作戦内容を聞いて眠る。

 そして明日になれば……。

 

「オラァ!」

「ハァ!」

「グァァァァ! まさか暴滅(バベル)正凰(アーシュラ)の力か……」

 

 二人の攻撃に対異宙兵器で武装した兵士は倒れ、二人は即座に上り始める。

 バベルは樹海に遭難した時に登れば、登山者に出会って生還すると聞かされたのであった。

 トッププレデターは数少ない混血児を回収するために、様々な対処法が利用されているとは思わなかったのだろう。

 バベルはアーシュラの手を掴みながら喜ぶ。

 

「よし、このままいけば……!」

「その思い込みは死亡フラグだぞ?」

「何!?」

 

 一人の男の言葉にバベルは驚き、動きを止めて辺りを見渡す。

 しかし辺りに二人以外はおらず、どこから声を発しているか分からない。

 すると木の上から一人の男が下りてきた。

 男は黒のローブを羽織っており、右手には黒いボウガンを持っていた。

 男はバベルに向かっている。

 

「『このまま大丈夫』とか『俺、この戦争に勝ったら結婚するんだ』って言えば死ぬ。それが死亡フラグで、白と黒のガキはビンビンに立っているぞ」

「そんなの……」

 

「信じられるか!」とバベルは言おうとするが、アーシュラはバベルの背中を押して叫ぶ。

 

「ふせて!」

「ウォ!?」

 

 バベルはいきなり押された事に驚き、前にたおれると同時に数多の弾丸が降り注ぐ。

 バベルとアーシュラは首を隠しながらうめく。

 

「グゥゥゥ!」

「キャァァァァ!」

「まさか武装ヘリを使ってくるなんてな……」

 

 しかし黒ローブの男は眉の一つを動かさず、トッププレデターが使ってくる武装ヘリに感心していた。

 バベルはどうやってこの場を乗りこえるか考えていた。

 すると男が言った言葉を思い出し、バベルは男に向けて叫ぶ。

 

「おい、あんた死亡フラグについて知っていたよな!?」

「あぁ、俺は死神№323654・サジタリウスだ。死亡フラグについて知っているし、この状況を変える事だって可能だ」

「だったら……!」

 

 バベルはサジタリウスに助けてもらおうとするが、サジタリウスは目を鋭くして聞く。

 

「だが、その代償としてお前の命は貰うが、それでいいよな?」

 

 サジタリウスはバベルを鋭く睨みながら、対価を要求する。

 普通の人なら迷うところだが、バベルは即答する。

 

「あぁ、やってくれ!」

「へッ、腹を決まって面白いな!」

 

 バベルの即答にサジタリウスは獰猛な笑みを浮かべると、神速でバベルの心臓を抜き取る。

 するとバベルの心臓が赤黒い矢として変形し、ボウガンに装填すると武装ヘリに向けて矢を放つ。

 矢はどす黒い極光と化し、容易く武装ヘリは消滅させた。

 バベルはサジタリウスに向けて声細く伝える。

 

「……!」

「オウ、あとは任せろ」

 

 サジタリウスはバベルの言葉を聞いて頷くと、バベルは力が抜けて意識を手放した。

 

 

 

 ────────────────────────────────────────────

 

 

 

「──その後は、エマのクソ野郎に地獄に落とされたけど、閻魔大王のおかげで地獄の獄卒として働き、今に至るって訳だ」

「そうか、色々と苦労したんだな」

 

 ゼノンはバベルの過去を聞いて、申しわけなさそうに言う。

 バベルは頭を掻きながら言う。

 

「いや、大丈夫だ。俺はネオ・plotヴィランを止めるし、復讐屋としてやるから、よろしく頼む」

「オウ、今後ともよろしくな」

 

 ゼノンはそう言うと、バベルと別れる。

 そしてバベルはネオ・plotヴィランを止め、薄汚れたマンションに家具を置き始める。

 家具を置き得ると、バベルはザイアサウザンドライバーと紫の王冠を乗せたハエ(グラトニーベルゼブブゼツメライズキー)赤黒い魔剣のようなイナゴ(エンドアバドンプログライズキー)を見ながら呟く。

 

「さて、ラモンから頼んだものは手に入れたし、あとは実行するのみだ……」

 

 バベルはそう呟き、瞳の奥がどす黒いなる。

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