炎がぼうぼうと燃え、あたりが建物の残骸まみれになった場所に一人の青年・イザナが立ちすくしており、イザナは顔を青白くなりながら呟く。
「そんな……アザエル、アリス、ザギリ、シズ……」
イザナはそう言うと地面に膝をついて倒れ、両手を強く握りしめながら静かに叫ぶ。
「してやる……テイコウしてやる……!」
イザナはそう言うと顔を上げ、怒りと憎悪の炎を瞳の中でギラつかせる。
────────────────────────────────────────────
イザナ達は今、カゲヒサとドライと共にワルクロ世界の某企画の修復作業を行っていた。
ドライはがれきを何でもゴミ箱に入れ、少しあたりを見渡しながら言う。
「にしても、すごい惨状だね」
「まぁ、メンヘラ女が武器を持ってきて暴れまくったからな」
ドライの言葉にザギリは眉を寄せながら応える。
ザギリの言うとおり、メンヘラ女が某企画に乗り込んできたあげく、ガトリングを乱射しまくって破壊しまくったのだ。
メンヘラ女が暴れてから数分後、お仕置き班に連行されてベーリング海のカニ漁に連れて行かれた。
そして今、カゲヒサとドライと共に修復作業を行っていたと言うわけだ。
掃除している中で言葉通り真っ黒な人物がイザナとシズの背後に現れて語りかける。
「理不尽が憎いか……?」
「イザナ、このがれきアリが集ってきている」
「いや、おかしいだろ? もしかしてお菓子で出来ているのか?」
しかし二人は背後にいる人物に気づかず、アリが集ってくるがれきについて放していた。
その様子に黒い人物は困惑しながらもう一度質問する。
「あの、理不尽が……」
「アッ、これチョコだ」
「まさかのマジでお菓子の家!?」
「えっと、りふじ──」
「これ、ヒサメちゃんが聞いた食べるかな?」
「確かに、あいつなら虫がついても食いそうだな」
全く聞いてくれない二人に黒い人物はついに切れて叫ぶ。
「ちょっと!」
「うん? って、誰!?」
「もしかしてお客さん?」
「違うわ!」
黒い人物は声を荒げて叫ぶとイザナは驚き、シズは某企画に用があるお客かと考える。
シズのぼけに黒い人物は軽く切れながら叫ぶ。
するとカゲヒサがやってきて、謎の黒い人物を見て驚く。
「何だ、ありゃ!?」
「なんかどこぞの犯人みたいな姿をしたがいるんだけど!?」
カゲヒサはそう言いながら驚いていると、黒い人物はカゲヒサを見て忌々しそうにしながら叫ぶ。
「ちっ! 余計な連中が出てきたし、この二人とペンギンとパンダを除いた奴全員消してやる!」
黒い人物はそう言うと一枚のカードを取り出し、ディエンドライバーに近い武器・スクランブルを構えてスライドする。
そうすると待機音が流れだし、上に向けて叫ぶ。
「侵略変化!」
黒い人物はそう叫ぶと黄色く光り輝く侵略のマークを纏い、姿を変えていく。
黒い素体の上に白い装甲を纏い、鼠のような兜をかぶった戦士になった。
突然『極まる侵略 G.O.D』に近い姿になった黒い人物にカゲヒサは困惑し、二人の後から出てきたドライは首を傾げながら言う。
「あれって新入社員の人かな?」
「だから違うつってるでしょ!」
ドライの言葉に黒い人物が切れながら手に持つハンマーに黒い何かを纏わせ、それを三人に向けて振り回す。
ちょうど良く現れたペンギンとパンダはハンマーに纏う何かの正体に気づき、ペンギンはカゲヒサを、パンダはドライの肩を掴んで叫ぶ。
「みんな伏せろ!」
「ハッ? それって──」
「良いから伏せて!」
ペンギンの言葉にカゲチヨは困惑するが、パンダは強気に叫ぶ。
それを聞いたカゲヒサとドライは困惑しながら伏せる。
すると黒い人物が持つハンマーが三人の頭があった所通り過ぎ、その背後にあった壁と扉が消滅した。
それを見たカゲヒサは驚きながら叫ぶ。
「嘘だろ!? 通り過ぎたのに背後にあった壁と消滅しやがった!?」
「それどうなっているの!?」
「とにかく今は逃げるぞ!」
二人の困惑にペンギンは声を荒げながら二人を引っ張りあげながら逃走する。
ペンギンの後に続くようにイザナ・シズ・パンダ・ドライは黒い人物から逃走する。
それを見た黒い人物は頭から湯気が出そうになりながら叫ぶ。
「お前ら逃がすか!」
そう叫びながらこっちに向かって走り出す。
ペンギンたちが逃げる中でザギリとアリスを合い、ザギリが黒い人物に向けて乱射する。
しかし弾丸が触れてもすぐに消滅し、それを見たペンギンたちは慌てて某企画からでる。
某企画から出たペンギンたちは息を切れ切れになり、イザナは額に出来た汗を拭いながら言う。
「ふぅ、これで何とか逃げ切れ──」
「ついに追い詰めたぞ、お前ら!」
イザナが言い切る前に黒い人物が追いつき、黒い何かを生み出してペンギンたちを動けなくさせる。
ヒサメはこの状況を見て驚く。
「嘘でしょ!? 一気に追い詰められちゃったよ!」
「でも、どっかで見たことあるよ?」
「そんなこと言っている場合か!?」
ヒサメの叫びに、シズは黒い何かを見ながら首を傾げ、シズの様子にザギリは的確に突っ込む。
黒い人物はその様子を見てゆがんだ笑みを浮かべながらハンマーをあげ、空を裂くように叫ぶ。
「これで終わりだぁぁぁ!」
「「うわぁぁぁぁぁぁ!?」」
黒い人物はそう叫びながらハンマーを勢いよく振り下ろし、カゲヒサは抱きながら叫び、イザナ達は悔しそうにしながら歯を食いしばる。
すると後ろから機械音があたりに響き出す。
機械音が鳴り出すと後ろからピンクと緑と赤が混ざった兎のエネルギー弾でハンマーを弾き、黒い人物はハンマーを弾かれて後ろに数歩下がる。
黒い人物は攻撃を邪魔されたことに苛立ちながら叫ぶ。
「クソッ! 誰だ、邪魔する奴は!」
黒い人物はそう叫ぶと、後ろからベルトを着けた青年とチャラそうなペンギンが現れた。
チャラそうなペンギンを見たイザナ(ペンギンとパンダを除く)達は驚きながら叫ぶ。
「「ペンギン!? 後、隣にいるのは誰?!」」
「どうやら間に合ったようだな」
「うん。後俺は──」
イザナ達の言葉にチャラそうなペンギンは安心し、青年はイザナ達の疑問を答えながらどこからステカセを取り出し、昭和ライダーっぽいBGMを流す。
青年はBGMを背にしながらボトル状のアイテム・カキマゼボトルを持って叫ぶ。
「友情オブ希望!」
カキマゼボトルから音声が流れるとベルトに装填し、レバーを回転させる。
機械音が鳴り出すと青年はレバーから手放して叫ぶ。
「変身!」
そう叫ぶと機械音が響き出す。
機械音が鳴り出すと青年の真上にある丸フラスコの液体が青年にかかり、仮面ライダーとスーパー戦隊を混ぜた戦士に変身した。
カゲチヨは変身した青年を指さしながらイザナに質問する。
「おい、あいつイザナ達の仲間なのか!?」
「知らねぇよ! あんな奴初めてだぞ!?」
カゲチヨの言葉にイザナは否定するが、青年はポーズを構えながら叫ぶ。
「人が呼ぶ! 嵐が叫ぶ! 戦隊とライダーが混ざり合う! 仮面ライダーマゼット参上!」
青年はそう叫ぶとシャンパンが吹き出し、黒い人物はハッと我に返って叫ぶ。
「訳の分からないことを言いやがって!」
黒い人物はそう叫びながらハンマーを持って襲いかかるが、チャラそうなペンギンはシャンパンタワーを生み出し、カゲヒサやイザナ達を黒い壁から脱出させる。
青年は手に持つフラスコがついた銃・カキマゼブラスターを持ち、腰にあるカキマゼボトルを二つ装填する。
カキマゼボトルを装填すると機械音が鳴り出し、引き金の近くになるレバーを回転させる。
黒い人物はハンマーの射程範囲内に入ると、ハンマーをマゼットに向けて振り下ろそうとするとき、血液と鋼の鎖で拘束される。
黒い人物は拘束されたことに困惑し、それを見たマゼットはカゲチヨとドライに感謝する。
「二人ともありがとう! 行くよ、ホストペンギン!」
「おう、ドンドンよしこ~い!」
マゼットの言葉にホストペンギンはそう答えながらシャンパンタワーで黒い人物を拘束し、レバーの回転を止めて構える。
必殺音声が鳴るとカキマゼブラスターからレインボーのレーザーが放たれ、黒い人物はもろに受けて叫ぶ。
「く、クソがぁぁぁぁぁ!?」
黒い人物はそう叫ぶと爆散し、それを見たヒサメが呟く。
「なんかもうめちゃくちゃだね」
「そうだな」
ヒサメの言葉にカゲチヨは頷くと、マゼットはディケイドのカキマゼボトルを取り出して装填する。
機械音がなって引き金を引くとオーロラカーテンが開き、マゼットはカゲヒサとイザナ達の襟を掴んで言う。
「ごめんけど、ちょっと急ぐよ!」
「「えっ? うわぁぁぁぁぁぁ!?」」
マゼットの言葉にカゲヒサ達は首を傾げながら言うが、マゼットが勢いよく投げられたことで驚きながら叫び、カゲヒサ達がオーロラカーテンも投げ飛ばされてからホストペンギンと共に入る。
────────────────────────────────────────────
投げ飛ばされたカゲヒサ達は床に転がり、イザナは埃を払いながら立ち上がる。
「いてて、いきなり何するんだよ……って、何じゃこりゃー!?」
イザナは最初文句を言うが、目の前に写る光景を見て驚く。
驚くイザナを見てカゲヒサ達は意味が分からず首を傾げるが、目の前に写る景色を見る。
それは数多のペンギンと四人の青年がいた。
〈マスターゼノンへTo Be Continued〉