if呪術 ネット意見取り入れ小説バージョン   作:パワーボム

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呪力ゼロ。拳のみ。勝者あり。

虎杖VS宿儺のFINALゴリラバトル。




エネルギー…吸収…アリーナ…〜ゴリラ廻戦

虎杖は先手を取るべく動き出す。

 

虎杖の攻撃を受け止めるべく宿儺は腰を下げ、手を広げる。

 

(宿儺はオレよりもデケェ)

 

体格差、重量差、格闘技におけるそのアドバンテージは凄まじい。

 

点での戦いでなく、線での戦いをしなければ、虎杖に勝ち目はない。

(と思ってんだろ)

 

虎杖は宿儺より低く体を落とす。

宿儺がより腰を沈めた瞬間ーー。

 

虎杖は全身で前に倒れ込み、素早く起き上がると、自身より低くなった宿儺の顔面に膝蹴りを食らわせる。

 

その一撃が加速し切るより速く、宿儺は頭を下げ額で受け止める。

とっさの判断だとしても、その動きは、近代格闘技を“知っていなければ”下せない。

 

宿儺がニヤリと笑う。

 

「ッざっけんなよッ!!」

 

つまらぬ、下らぬ、興が乗らぬ。

そう言い続けながら呪いの王、両面宿儺は『西中の虎』虎杖悠仁の内に居た際に“近代格闘技”を学び取っていた。

 

虎杖は宿儺の左腕の一本を掴み、体重をかけて引き倒す。

純粋な殴り合いは不利であることに代わりはない。

ならば宿儺を殺す為に虎杖がすべき事は、その四肢と二肢を全て破壊した上で、頚椎を折り頭蓋骨ごと脳を潰し、生命活動を確実に停止させること。

 

(先ずは一本ーー)

 

腕拉ぎ十字固めに、宿儺は腕力で抵抗する。

 

「くれてやる」

 

地面を蹴り、宿儺はその反動で身体を起こす。

決めた腕の筋が切れる。

 

虎杖は手を離すが、足を宿儺の右手が握る。

 

「ッ゙!!」

 

顔面に衝撃。宿儺の掌の無い腕が、本気で虎杖を殴りつける。

 

(一本は潰した)

 

虎杖は足を開き宿儺の手を払いのけ、再び仕切り直す。

 

宿儺は折れた腹部の左腕をだらりとさせ、虎杖に対し掌の残る右側を隠す。

 

虎杖が息を吐く。

 

宿儺が動く。すり足を初動に縮地ーー。

 

その拳の軌道を読み切った虎杖が宿儺の視界から消える。

 

宿儺に心臓を抜かれ、仮死となった際、生得領域とは違う。

真正面、宿儺の鼻っ柱を虎杖の蹴りが炸裂した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

斧が刺さったままの腹部から、出血と激痛が伏黒を苛む。

気を緩めれば、そのまま意識を失ってしまいそうだ。

 

(全ては俺のわがままだ)

 

たとえどんな結末でも俺は虎杖を呪わない。虎杖を呪わせない。

 

掌印を崩さず、伏黒は虎杖の闘いから決して目を背けない。

 

「だから……勝て…虎杖ッーー」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

鼻が折れる鈍痛に宿儺は顔を歪める。

血が詰まり、息が上がる。

 

呪力による身体強化を失った躰が“当たり前”を宿儺に与える。

 

虎杖は宿儺の脚を払う。

体制が崩れ、よろめいた宿儺の顔面に向けて、虎杖の拳が突き刺さる。

 

異形の眼球が潰される痛み。

視界が閉ざされ、さらに動脈を圧迫するように虎杖は宿儺の首を極める。

 

「がぁあアアぁ゙ァ゙ッ!!!」

 

宿儺は生命の限りに叫び、虎杖の後頭部を地面に叩き落とす。

 

呼吸を整える暇など無い。

宿儺は虎杖を振り払うと、両手を抑え、その右足に腹の口で咬みついた。

 

人体で最も発達した筋肉である背筋と、腹筋による咬合力は虎杖の肉を裂き、骨にまで即座に達する。

 

腕を封じられて尚も虎杖は藻掻かない。

 

宿儺を見据え、その腹の奥に向け喰われる足を蹴り上げる。

腹の中を抉られる様な痛みに咬合が緩む。同時に虎杖は左脚で宿儺の横腹を蹴る。

 

噛みつきが取れた腹に向けて、心中線の前歯が虎杖に蹴り折られる。

 

宿儺と虎杖が血に染まる。

 

宿儺は虎杖の脚を足で抑え、四肢を封じると、残された左腕で、虎杖の腹に何度も拳を撃ち込んだ。

 

「虎杖悠仁ィ゙ィ゙ィ゙ッ!!」

 

「宿儺ァ゙ァア!!!」

 

虎杖は潰れた目に向けて頭突きを繰り出す。

一度、二度、三度目、宿儺の拘束が弱まると同時に折った腹の左腕を捻り、宿儺の顎を殴りつける。

 

虎杖の右腕が伸び切った瞬間に、宿儺は3本の腕で虎杖の全身を万力の様な力で抱きしめ、体重で押し倒す。

 

だが、虎杖は左足を軸に力を受け流すと、逆に宿儺の頭部を地面に叩きつけた。

 

幾度となく圧された顔が抉れ、眼球がまろび出る。

虎杖は宿儺の腕を解き、左足を抱え極め、そのまま反対に捻った。

 

ブチィイイチッ!!

 

靭帯の断裂が領域に響く。

宿儺は脚を返し、逆に虎杖の左足を極め、自身と同じ様に捻り折る。

 

靭帯が千切れる残響が再び響く。

 

宿儺は腹筋を使い、起き上がると虎杖の首を絞める。

 

「はっがあァぅ……ぐぉおっ!」

 

虎杖は宿儺の右手を掴み、肉に指を喰い込ませる。

 

手を離し、宿儺は虎杖の頭部に蹴りを加えると、その反動で伏黒の下へと力を向ける。

 

虎杖の脚は咬み傷と、靭帯の断絶で動かない。

 

『りゅゔりん、はんばづ。っがいのリュウゼイっ゙ーー』

 

伏黒の腹を裂くように、宿儺は斧を引き抜いた。

 

伏黒は掌印を崩さない。

 

宿儺は残る右腕を伏黒の腹に刺し、内蔵をえぐり潰す。

 

まだ伏黒は掌印を崩さない。

腸が溢れ、血を噴き出して尚もまだ宿儺を領域に捉え続ける。

 

宿儺は腕を引き抜き、伏黒の掌を握り潰し、ようやくその印は崩れた。

 

全身に呪力が戻る。

 

「解」

 

宿儺の斬撃が伏黒の領域を完全に切り裂き、影の外から青空が眩しく射し込んだ。

 

影は再び躍りでる。

呪力を取り戻した虎杖悠仁。

 

振り向いた両面宿儺との刹那ーー最期の攻防。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





次回、宿儺戦ラストです。
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