一日二話とか狂っているんか?
ブゥゥゥゥゥン!
聞き間違いじゃない。
何かがこちらに近づいてきている。
車のエンジン音のようだ。
イオリ「なんの音だ?」
チナツ「カイザーのヘリとかでしょうか?」
ブゥゥゥン!
イオリ「うわ!前から車が!」
ガシャァァァン!
イオリ「ぶべらっ!?」
チナツ「イオリ!」
突如現れたバギーによってイオリが撥ね飛ばされる。
勢いが強かったのか空中を舞ってる。
大丈夫かな…キヴォトス人は頑丈だし大丈夫か。
「うわ!こっちからも来た!」
ドォォォン!
目の前のトラックがバギーの体当たりで吹っ飛ぶ。
ホントにバギーかよ。
中身戦車とかじゃないんか?
シロコ「ん、助けに来た。」
ナツム「まさかそっち側から来てくれるなんてな。」
セリカ「早く乗りなさいよ!」
ナツム「手錠で拘束されててな。うまく動けんのよ。」
後ろを向いて手錠を見せる。
シロコ「ん、ならば…」
動いているバギーからシロコが飛び降りて俺を担ぎ、バギーに投げ込む。
ナツム「いて!?」
ホシノ「それくらいは我慢してねぇ~」
ちょうどバギーの上に投げ込まれたが、ホシノがキャッチしてくれてた。
ただ皮膚を直接つかまれたので普通に痛い。
ノノミ「ナツムちゃんの救出も終わったし、逃げましょう☆」
シロコ「ん、了解。」
シロコもバギーに飛び乗り、この場から離れる。
ナツム「それにしてもよくバギーなんてあったな。」
アヤネ「校舎の奥の方で埃を被ってました。」
運転してんのお前かよ。
免許持ってんのかよ。
ナツム「もう一台のバギーは?」
シロコ「ん、便利屋と先生が乗ってる。」
…え?
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“ねぇほんとに大丈夫だよね!?”
カヨコ「大丈夫。」
“にしては運転荒くない!?”
アル「ちょっと!?カヨコ!?狙いが定まらないんだけど!?」
ムツキ「アルちゃんの腕が落ちたんじゃな~い?」
アル「誰でもこうなると思うのだけど!?」
ハルカ「許さない許さない…」
アル「ハルカ!手榴弾をそんなに投げ込まないで!爆発に巻き込まれちゃうから!」
ムツキ「おっ!ナツムの救出成功したみたいだよ。」
カヨコ「分かった。」
“ねぇ運転もう少し大人しくできない!?”
カヨコ「無理。」
アル「もぉぉぉ!」
こっちはこっちで大変そうでした。
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ホシノ「うへ~、大変だったね~」
ナツム「ほんとにそうだな。」
手錠の跡が付いた腕をなでながらバギーを降りる。
アビドスの校舎まで行けばさすがの風紀委員会も追って来れない。
アル「う、うぷ…」
“だい…じょう…ぶ…アル?”
アル「せ、先生こそ…うぷ…」
あのアルは乗り物酔いでもしたのかな。
今にも吐き出しそうな顔してる。
シロコ「ん、トイレはこっち。」
アル「あ、ありが…うぷ…」
アヤネ「こちらです先生。」
“ありがとう…アヤネ…”
先生はなんか疲れ切った顔になってるし。
そんなに運転荒かったか?
…人、撥ね飛ばしてたな。
ムツキ「いや~、危ないところだったねナツムw」
ナツム「目の前でイオリが轢かれた時はビックリしたぞ。」
カヨコ「…早く戻るよ。」
ナツム「結構時間経ってしまったな。」
アル「うう…今日は散々だわ…」
ハルカ「だ、大丈夫でしょうかアル様…」
こうして便利屋全員揃うとは思わなかったな。
しかし、まさかヒナがあんな暴挙にでるとは…
なにか裏で働いているのか?
また今度調べてみるか。
“もう帰っちゃうの?”
ホシノ「もう少しゆっくりしていけばいいのに~」
ノノミ「そうですよ!体も心も疲れているはずですよ?」
シロコ「ん、同意。セリカもそう思うよね?」
セリカ「ふんっ!好きにすればいいじゃない!」
アヤネ「お互い大変でしたね。」
アビドスで一休憩していってからでもいいかもしれないが…
生憎と事務所の場所が風紀委員にバレてしまったから早めに引っ越さんとまずいことになるのよな。
引っ越し先も決まってないし。
ナツム「こっちも少し急いでやらなければいけないことがあってな。」
ムツキ「また今度遊びに行くからね~」
ハルカ「え、えっと…また来てもいいんですか?」
アル「アウトローは華麗に去るわ。」
なんでお前そんなに切り替え早いんだよ。
ホシノ「じゃあねぇ~」
―――――――――――――――――――――――――――
???
ホシノ「…来たよ。」
本当はこんなところに来たくなんかない。
来るたびに反吐が出そうになる。
黒服「おや、ホシノさんですか。今回はどういったご用件で?」
ホシノ「…あんたらの傭兵になる契約を結びにきた。」
そうすればアビドスのみんなの借金負担額は減らせる。
私だけが犠牲になれば…
黒服「おや、そのことでしたか。それことでしたら白紙になりましたよ。」
ホシノ「…え?」
白紙?
なしになったの?
それじゃあアビドスの借金は?
ホシノ「…っ!じゃあアビドスの借金はどうなるのさ!」
黒服「半額こちらで負担してます。」
ホシノ「は?なんで…」
黒服「おや?もしかして聞かされていないのですか。ホシノさんの代わりにナツム様が契約にサインしてくださったのですよ。」
ナツムが?
どうして…?
黒服「ですので、私どもはカイザーへの支援もやめましたし、アビドス高等学校に関わることもないでしょう。」
ホシノ「ちょっと待って…どういうこと…?」
黒服「うーむ、少々説明が必要でしょうか?
~黒服説明中~
ホシノ「は、はは…私の知らないところでそんなことが行われていたんだね…」
黒服「ええ、ですので、私からはこれ以上あなた方に求めません。」
ホシノ「どうしてナツムが代わりに…」
黒服「彼にしか分からぬでしょう。」
ホシノ「…帰る。」
黒服「またのご利用お待ちをしております。」
ナツムが…私たちのために…
また“ユメ先輩”みたいになるのが怖い。
ナツムが…
護らないと…
ホシノ「私が…護らないと…」ハイライトオフ
―――――――――――――――――――――――――――
ナツム「よっと、これで全部か?」
カヨコ「…うん。」
ムツキ「こんなに時間が掛かるなんてね~」
ハルカ「すみませんすみません…!私がもっと早く運んでいれば…!」
アル「誰がやってもあまり変わらないわよハルカ。」
「この度はキヴォトス引っ越しセンターのご利用ありがとうございます。」
「こちら全部でよろしいでしょうか?」
ナツム「はい、お願いします。」
にしてももう引っ越し先決めてたのか。
俺がいない間に随分と準備していたんだな。
“お~い。”
ムツキ「あっ、先生。」
“引っ越しするんだってね。”
アル「ええそうよ。同じ場所にアウトローは居座らないわ。」
ナツム「俺らが引っ越すの聞いたのか?」
“うん。ナツムがヒナと一緒に居た時にカヨコが話してくれてね。”
カヨコ「…見送りに来てくれるなんて思わなかった。」
“みんな大事な生徒なんだから当たり前だよ!”
ナツム「別にもう会えないってわけじゃないけどな。」
教育者の鏡だな先生は。
ムツキ「ありがとうね先生♡」
ハルカ「ありがとうございます…」
“引っ越し先でも頑張ってね。”
ナツム「先生もシャーレの仕事頑張れよ。」
噂で聞いたがシャーレの仕事は地獄見たいなんだってな。
“はは…何とか頑張るよ。”
ムツキ「無理だけはしない方がいいよ~」
“善処しておくよ。”
カヨコ「…さっさと行くよ。」
ナツム「そんな急かすなよ。じゃあな先生。」
“うん、またどこかで。”
ムツキ「ばいばーい。」
アル「先生も頑張るのよ~」
ハルカ「が、頑張って下さい…!」
俺らも車に乗って引っ越しセンターのトラックを追う。
先ほど業者に渡された書類に目を通しておく。
ナツム「え~と何々?次の引っ越し先は…
は?」
次の引っ越し先はトリニティだとぉ!?
何を考えているんだうちの社長は…(呆れ)
ナツム「おいアル、何で次の引っ越し先トリニティにした?場合によっては撃つ。」
何故か回収されていた拳銃をアルに向ける。
アル「お、お、落ち着いて!?これにはキヴォトスの闇よりも深いわけが…」
ナツム「一番アウトローに似合うとかだったら許さんぞ?」
アル「…」
図星かよ。
単純すぎだろ。
ナツム「前の事務所でも家賃払うのがやっとだったのに…」
トリニティの家賃なんてキヴォトスの中で一番高いぞ。
何とかなるかな…
カヨコ「私は止めたから…」
どーせ、ムツキがアルに悪乗りさせたんだろ。
簡単に想像できる。
ナツム「つーかゲヘナとトリニティは仲悪いだろ。よく行こうと思ったな。」
アル「今度その二校の間で条約が締結されるって聞いたから…」
はぁ…先が思いやられる。
ナツム「まぁ、なってしまったことはしょうがない。」
どこ行ってもやる事は変わらない。
ナツム「それが俺たち、便利屋68だ。」
対策委員会編はこれにて終了となります。
原作のストーリー的に次は時計じかけの花のパヴァーヌ編になるんですけども、申し訳ありません。
エデン条約編まで飛ばさせてもらいます。
理由としては便利屋で登場がなんか難しいような気がしまして。
その代わりといっては何ですが、ナツムの過去編とかを投稿しようかなと考えております。