パッ!
「な、何事ですか?停電!?」
「い、いったい誰が!?パソコンの電源も落ちているじゃないか!」
ダダダダダッ!ダダダダダッ!!
「うわっ!ああああっ!」
「うわああっ!」
「なっ、何が起きて…うああっ!」
パッ!
復電された銀行には俺含め6人が顔を隠してまるで戦隊もののヒーローかのように並んでいた。
シロコ「全員その場に伏せなさい!持っている武器は捨てて!」
ノノミ「言うこと聞かないと、痛い目にあいますよ☆」
普段ならそういうことは言わなそうなことを言って、銀行員を脅す。
…普段なら言わなそうなことかな?
ヒフミ「あ、あはは…みなさん、ケガしちゃいけないので…伏せてくださいね…」
「非常事態発生!非常事態発生!」
ナツム「黙れ。」ゴンッ
「うぐっ!」
バタンッ
銀行員を手持ちの武器で殴り、気絶させる。
外部へ通報する警備システムの電源はすでに落としてあるから外のマーケットガードもすぐには来れない。
セリカ「ほら、そこ!伏せてってば!下手に動くとあの世行きだよ!?」
「ひ、ひいっ!」
ヒフミ「みなさん、お願いだからジッとしててください…あうぅ…」
ここまで襲われている側の心配をする銀行強盗(?)がどこにいるのだろうか。
ホシノ「うへ~、ここまでは計画通り!次のステップに進もうー!リーダーの黒マスクさん!指示を願う!」
ナツム「…え?俺?俺がリーダーなの?」
ノノミ「リーダーです!ボスです!ちなみに私は…
覆面水着団のクリスティーナだお♧」
何そのよくわからん名前。
偽名はもうちょい真面目な名前にしようよ。
ダサすぎだろ。
セリカ「うわ、何それ!いつから覆面水着団なんて名前になったの!?それにダサすぎだし!」
ノノミ「…」
共感者いたわ。
やっぱそう思うよな。
ホシノ「うへ、黒マスクさんは怒ると怖いんだよー?言うこと聞かないと怒られるぞー?」
ナツム「もうお前は黙っててくれ。」
シロコ「監視カメラの死角、警備員の動線、銀行内の構造、すべて頭に入っている。無駄な抵抗はしないこと。」
シロコ「さあ、そこのあなた、このバックに入れて。少し前に到着した現金輸送車の…」
「わっ、わかりました!何でも差し上げます!なので命だけはどうかお助け下さい!」
ナツム「じゃあ集金記録の書類を…」
「どっ、どうぞ!これでもかと詰めました!」
ナツム「…」
これさぁ、多分なんだけど金も詰められているよな。
どう見てもバックがパンパンなんだけど。
別に金盗む気でここに来たわけじゃないんだけどなぁ…
まあ銀行強盗なんて金盗みに来たとしか思われんか。
セリカ「あの、ナツ…い、いや、リーダー!ブツは手に入った?」
ナツム「なんとかな。」
ホシノ「それじゃ逃げるよー!全員撤収!」
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アル「…」
さて、どうしましょうかしら。
ハルカに虚勢張ったからにはどこかアウトローみたいなことをしないといけないわよね?※そんなことありません。
例えば銀行強盗をしたりするとか?
今どきそんなことをしようとする人はいないけれど、一番アウトローよね。
でも銀行強盗なんて…
カヨコ「…?あそこの銀行何か変。」
ムツキ「どこどこ~?」
カヨコが指さした先には慌てて銀行から出る人が何人もいた。
まるで銀行の中で“何か”が起きているように。
アル「どうしたのかしら?」
気になって、近づこうとしたら…
カヨコ「…!危ない!」
私がドアの近くに寄った瞬間、カヨコが腕を引っ張って思いっきり引き寄せられる。
引き寄せられた際の力が強かったのか、私は近くにあった電柱に投げ飛ばされた。
アル「ぐはぁ!!」
カヨコ「あ…」
ムツキ「あちゃ~」
ハルカ「アル様ー!」
心配して駆け寄ってくるハルカの後ろでは銀行のガラス扉の破片が飛び散っており、その扉より少し離れたところに覆面を被った集団がいる。
アル「な、何よあれ…」
その集団に私は…
尊敬の眼差しを向けた。
か、かっこいい!この人たちは何なの!?ブラックマーケットの銀行を襲ったの!?
こんな大胆な計画を立てるアウトローは誰なのかしら!?
そこにシビれるあこがれるぅ!
これぞまさに真のアウトローって感じだわ!
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ムツキ「あれ?あの中にナツム混ざってない?」
カヨコ「え?」
ムツキが指さした集団の中に、黒いマスクをした人がいる。
あのマスクは私がナツムに初めてプレゼントしたものだからはっきりと覚えている。
ムツキ「ほらあそこ。あのマスクしているのナツムくらいでしょ。」
カヨコ「嘘…なんで…」
ムツキ「アルちゃんは気づいてないみたいだけどね~」
ムツキ「あっ、こっちに走ってきた。」
カヨコ「!」
カヨコ「待って!」
ナツムの腕を掴もうとして手を伸ばすが、ナツムの腕ではなく、バックの方を掴んでしまう。
ナツムは私の存在に気付いていないのか、気にも留めず、走り続ける。
すぐに追いかけようと私も走ろうとするけど、ムツキに止められる。
カヨコ「離して!今行かないと…!」
ムツキ「多分カヨコちゃんの心配事は起こらないと思うよ~」
カヨコ「…そう。」
ムツキの言う通り大丈夫よね。
だってナツムは私たち“便利屋”のメンバーだもんね。
裏切るようなことなんてナイヨネ?
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ガシャァァァン!
ガラスのドアを蹴破り、急いで外へ出る。
銀行から何人も逃げだしていたのか、少し人だまりができている。
ナツム「全員いるか?」
ホシノ「大丈夫だよ~」
ナツム「OK。ブルー、案内を頼む。」
シロコ「ん、了解。」
逃走経路を知っているシロコに案内を任せ、バックの中から集金確認の書類を取り出す。
今は落ち着いて読む時間ではないが、バックの中に入れておくよりかは手に持っていた方が安全そうだと判断した。
シロコ「ん、こっち。」
シロコの後ろを走りながらついていく。
その時、人ごみの中から手が伸びてきて肩に掛けていたバックを掴まれる。
幸い、必要な書類は手に持っているのですぐに肩からバックを外す。
どうせ金が入っていたんだ。
今回の目的のものではない。
ノノミ「なんか少し楽しいですね~☆」
多分サイコパスの素質あるよノノミ…
そんなことを思いながら、先生が待機している場所へと向かう。
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ムツキ「ところでそのバックの中には何が入っているの?」
カヨコ「お金だね。」
ムツキ・カヨコ「「…」」
ムツキ「…やめておく?」
カヨコ「そうしよう。」