なにも当ても無いまま密林の中をさまようこと数時間。今俺の手の中には2、3個の木の実がある。
といっても食べられるか、食べられないかは置いてだが
「こんなことなら、植物図鑑でも持ち歩いていくべきだったなぁ」
だが今更こんなことを嘆いていても何も解決するはずも無く、無常にも腹の音が響くだけであった。
「まぁ、こんな状況だしかたのないことだろう」
そう自分に言い聞かせ大きな口でその実を頬張ろうとしたときだった。
ベチャリ
と言う音と共に俺の肩に何か透明な粘着性のものが付着した。
「うわ、なんだ」
それと同時になにか巨大な影が俺を覆う。なにかと思い振り返ってみるとそこには、強固な鱗に覆われた巨大な生物が俺の目の前に居た。
その生物は昔子供の頃、図鑑でしか見たことの無い生物だった。
「恐・・・・・・・・竜・・・・・・・・・・・?」
そう今俺の目の前には数億年前に絶滅した恐竜が目の前に居たのだ。
俺は逃げたわき目も振れずに、ただひたすらに。
「なにか居・・るんじゃ・・・ないかと、なんとなく・・・予感していたがここで・・くんのかよっ畜生」
そうして必死に逃げるが、相手もしつこいもので他の獲物には眼中にはなくこちらへと迫ってくる。
そうした鬼ごっこも長くは続かず、ついに俺は脚をもつらせ転んでしまった。
急いで立ち上がろうとするも恐怖心からか、足がもう限界なのか立つことはできなかった。
「まじかよ・・・ついてねぇな」
それから来るであろう悲惨な運命はすぐに来た。大木をなぎ倒して。
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それから俺が目覚めたのは、日もとっぷり暮れた真っ暗闇の頃だった。
「あれ?なんで俺生きているんだ?」
あの恐竜が見逃してくれたのだろうか?いや、そんなはずはない。どんな様子だったかはなんとなく覚えている。
恐竜が目の前にやってきて、大きな口を開けてそれから・・・・・・・・・ここから先はあまり思い出さないほうがいいだろう。
だがますます疑問が残る。なぜ自分は生きているのだ?恐竜に××られた時のことをこんなにもはっきりと覚えているのに。
突然ふとこんな言葉が頭をよぎった。
『老いる事も死ぬ事も無い程度の能力』と
「マジかよ・・・・・・・」
このとき俺は人智を超える存在となってしまった。