φ月◯日
つい心配でモモトークをたくさん送っちゃった。でも最後におやすみなさいって返ってきたってことは嫌われてるわけじゃないよね?
φ月×日
今日は先生を呼んで、あの子について相談をした。
先生もあの子について知っていたけど自分じゃ助けられないと言っていた。理由はあの子が助けてと言っていないからだと。先生という職業上、本人が望んでいるかわからないから助けることはできないって。それにあの子の頑張りを全て無駄にする可能性もあるからって。
でも先生は「私じゃあの生徒を助けることはできない。でもミカ…君は違う」と言った。
ナギちゃんやセイアちゃん、先生は知っていても動けない立場にいる。それは権力や派閥と言ったしがらみが多いから。だけど今の私には無い。だからこそ自分で動ける。
それに元々は私の問題。あの子を巻き込んだのも私。だから祈ることはしない。誰かに助けてほしいって祈りなら、あの子がずっとしていたことだから。
私は祈る前に動く。
φ月△日
今日は仲間作りを行った。先生を仲介人として事情を知っていたけど動けなかったサクラコちゃんなどに協力を仰ぎ、あの子を本当の意味で助けるために過去を探った。
元々虐められていたことは前回知っていたけど詳しいことまでは知らない。ナギちゃんが調べてくれたのも半日で集めた情報だけだから。
そんな時に昔のあの子の写真を見つけた。昔のあの子は今と違って、髪色と翼色が青色だった。今の真っ白とは違う。
青と言ってもミネ団長のような水色じゃなくて青色と言った髪色。写真のあの子を見ていると『青い鳥』という童話を思い出した。人を幸せにする『幸せの青い鳥』。探しに行っても見つからなくて、実は自分の家にいた。幸福は遠いところじゃなくて身近にある。ということが書かれた童話。
まさにあの子は青い鳥だったのかもしれない。本の中で病気を治したように、虐めから人を救う。違う点があるとすれば青い鳥は逃げた、あの子は逃げなかった。
その結果が庇った相手に虐められるという悲惨なものだった。あまりの酷さに無意識のうち、強く拳を握っていた。
φ月⬜︎日
今日は朝からミネ団長にあの子について質問しに行った。この前救護騎士団に連れて行った時にミネ団長が不思議な反応をしていたから。
どうやらあの子とミネ団長は遠い親戚関係らしい。そして小学生の頃から保健室に連れていき、中学生の頃には保健室に寄らずに帰ろうとするあの子をミネ団長が担いで運んでいたらしい。
虐められてからは虐めてきた相手に強度の高い救護をしようとするとあの子が止めるらしい。なんでもミネ団長が助けてくれる相手だと虐める側が知ったら、別の相手を虐め始めるからだと。でもそれぐらいなら無視して殴ってでも止めそうなのにと思って聞いてみた。
するとミネ団長を止めたときの顔が怯えていたからだと。自分が虐められるよりも目の前で起きている虐めを黙って見ている方が嫌な性格だからだとミネ団長が言っていた。
………本当に優しい子。
ということで私と先生で再度尾行することにした。今回は意識して『今』のあの子を知るために。
φ月☆日
あの子が虐められている現場に遭遇した。私の体は考えるよりも前に動いていた。あの子を守るように腕と翼を広げて、「私の大切な青い鳥に何をしてるの?」と言ってしまった。
……すっっごい恥ずかしい!先生が私にくれた言葉を真似て言ってみたけど本当に恥ずかしい!でも時間にしたら僅か2分ほどだけど初めて会話ができた。
今でも嬉しくて心臓がうるさい。
それとナギちゃんが準備が終わったって言ってたけど何の準備だろ?