=歌姫=
買い物に行った星羅の帰りがあまりにも遅い。
「やっぱりついて行ったほうが良かったかしら?」
私は1人で大丈夫という星羅の言葉を信じでへんてこ猫呪霊と部屋で待っていたのだ。
「まったくアイツは面倒事ばかり起こしおって」
「やっぱり心配だから探しに行くわよへんてこ!」
「誰がヘンテコだ!!先生と呼べ!!」
私はへんてこ猫呪霊を連れて星羅に教えた近くのスーパーに走った。
店の中に入り星羅を探すが見つからない。
店員に聞いてみると、30分も前に会計を済ませて店を出たと言っていた。
「ホントに何処に行ったのよ星羅!!」
あんなに可愛い子だからもしかしたら誘拐されたのかしら!!
そんな考えが頭の中をぐるぐる回る。
「おい小娘!電話すればいいだろうが!!」
「はっ!!そうね!!」
へんてこ猫呪霊に言われて気づき、星羅に電話をかける。
しかし星羅は電話に全く出ない。
「お願い星羅!電話にでて!!」
必死に電話をかけているとかすかに聞いたことのある音楽が聞こえてくる。
この曲は確か星羅の着信音!
私は曲が聞こえる方に行くと、そこには食材が入った星羅のエコバックと携帯が落ちていた。
「うそっ!!ホントに誘拐されたの!?」
「むっ!これは!」
「なにっ!!なにか見つけたの!?」
へんてこ猫呪霊が何かを見つけたみたいだ。
「あのアホォめ、面倒な連中につれてかおった」
「面倒な連中?」
「祓い屋だ。そこに落ちている札の破片は式神に使うものだ」
「祓い屋!?」
祓い屋って、私達呪術師のことよく思ってない連中よね?
そんな連中に星羅が拐われたの!?
どうしようと頭を抱えていると、星羅の携帯に着信が入った。
こんな時に誰よと思い確認すると、五条からだった。
「もしもし」
「あれ?なんで星羅の携帯に歌姫がでんのよ?」
「そっそれは」
なんて言えばいいのよ!!もし星羅が祓い屋に拐われたなんて言ったらこのアホは絶対に祓い屋の家潰しに行くわ!
そんな事になったら祓い屋と呪術師の全面戦争になるじゃない!!ってかなんで私電話にでたのよ!!
そう思いながらうまい言い訳を考えていたら、へんてこ猫呪霊に携帯を奪われた。
「あっちょっと!!」
「おい五条の小僧」
「あれ?今度は猫じゃん。星羅は?」
「夏目なら祓い屋に拐われたぞ」
「はぁっ?」
なんで言っちゃうのよこのへんてこ猫呪霊!!!
「今どこに、いや、歌姫がいるってことは京都か。今すぐ行くわ」
そう言って五条は電話を切ってしまった。
終わった。
祓い屋と呪術師の全面戦争確定だよ!!
頭を抱える私を横目にへんてこ猫呪霊は星羅のエコバッグからチーズを見つけて食べていた。
すごいムカつく!!!!!!!
=歌姫end=
=五条=
帰りが遅い星羅に電話をかけた。
そしたら歌姫が電話にでたから今日は歌姫と一緒だったことがわかった。
電話に出れなかったのはどうせ歌姫が星羅に飯作ってくれって頼んだのだろうと思っていたが、猫からとんでもないことを言われた。
「夏目なら祓い屋に拐われたぞ」
そう聞いた瞬間体中から呪力が吹き出し部屋が半壊してしまった。
「何をしてるんだ悟!!」
「どうしたんだい?悟」
部屋が半壊したので夜蛾センと傑が駆けつけてきた。
「今どこに、いや、歌姫がいるってことは京都か。今すぐ行くわ」
そう言って俺は電話を切る。
「そんなに怒ってどうしたんだい?悟。京都で何かあったのかい?」
「そうだ悟!ちゃんと説明しろ!!」
「星羅が祓い屋連中に拐われた」
「はっ?」
「なにっ!!」
傑は怒り、夜蛾センは驚いた。
「だから今すぐ京都に行ってくるわ」
「私も行こう。私の呪霊に乗っていけば車より早いだろう」
「サンキュ傑!ってことで京都行って祓い屋潰してくるわ!!」
傑の出した呪霊に乗り込み俺達は京都に向かった。
待ってろよ星羅!!
=五条end=
祓い屋の男性に連れ去られた私は今、大きな屋敷の地下牢にいます。
呪力を乱す札を貼られているので呪力があまりうまく扱えない。
見張りは変な人形だけだけど、呪力がないと私は非力なので勝てないだろう。
「歌姫先輩心配してるよね。ニャンコ先生もお腹すいたって怒ってるかも」
はぁ、早く帰りたい。そう思いながら何とか札を外そうとしてみるが全く外れない。
こうなったら一層のこと思いっきり呪力出してみようと思い、呪力を出してみる。
するとお札は私の呪力に耐えられなくなり呪力で焼き切れた。
よし!これで抜け出せると思ったが
「おや、札を外しましたか」
いつの間にか祓い屋の男性がいた。
「巨大な呪力を感じで急いで来てみれば、まさか札を焼き切るほどの呪力をお持ちだったとは恐れ入る」
「いい加減開放してくれませんか?」
「お話が済み次第開放しますよ」
「私は話すことなんてありません」
「そう言わずにもう少し付き合ってくれませんかねぇ」
何を言っても駄目みたいだから、ミスズあたりを呼んで脱出するしかないかもと思っていると、突然天井が吹き飛んだ。
「えええぇぇぇぇっ!!何事!!」
いきなりのことでものすごく驚いていると、目の前に人が降ってきた。
「無事か星羅!!」
そう降ってきたのは五条君だったのだ。
上空には呪霊に乗った夏油君と、本来の姿になったニャンコ先生とそのニャンコ先生に乗ってる歌姫先輩がいた。
「五条君!夏油君に歌姫先輩!ニャンコ先生も!!」
「大丈夫かい?夏目。怪我はしてないかい?」
「大丈夫だよ夏油君」
「星羅!!ごめんねー!!一緒に行けばよかったね!!」
歌姫先輩はそう言って泣きながら抱きついてきた。
「大丈夫ですよ。私こそ心配かけてすいませんでした」
「星羅はホントにいい子だわぁ!!」
歌姫先輩は更に泣き出してしまった。
「全くお前は目を離すとすぐに面倒事に巻き込まれおって!!」
「ごめんね先生。助けに来てくれてありがとう」
「縛りがあるから仕方なくだ!感謝してるのなら夕飯を豪華にしろ」
「うん。今日は先生の好物をたくさん作るね」
「ふん、期待してるぞ」
「あっずりぃぞ!!俺にも作ってくれよな星羅!!」
「もちろんだよ五条君」
「よっしゃ!!」
子どものように喜ぶ五条が可愛かった。
「そんじゃあさっさと終わらせるか」
五条君はそう言って祓い屋の男性を睨みつける。
「覚悟はできてんだろうな?祓い屋」
「困りましたねぇ。私は彼女と少しばかりお話をしたかっただけなんですかねぇ」
「誘拐しておいて話がしたかったなんて言い訳は効かないよ?」
夏油君が最もなことをいう。
「それに、屋敷をこんなに壊してしまって。これではもう駄目ですね」
祓い屋の男性がそう言うと、足元から嫌な気配が強くなってきた。
「ッ!!皆ここから離れろ!!」
五条君がそう叫ぶと、ニャンコ先生は私を咥えて空に上るり、五条君は夏油君の呪霊に飛び乗った。
私達が空に逃げたと同時に、地面からデカい日本人形みたいな呪霊が現れた。
「なにっ!あれっ」
「祓い屋め、面倒な呪霊を作りおって!」
「知ってるの?先生」
「あれは蠱毒を使って生み出された呪霊だ。」
蠱毒とは、古代中国に起源を持つ呪術である。
壺の中に毒虫や小動物を閉じ込めて、共食いをさせる。
そして生き残った最後の一匹を呪いの道具として使うのだ。
祓い屋はその蠱毒を呪霊を使って行い、あの呪霊を生み出したとニャンコ先生が教えてくれた。
「こいつは失敗作ですよ。こっちの言うことを聞かないで誰彼構わず呪ってしまうのでこの屋敷に封印しておいたんですがねぇ。あなた達が屋敷を壊してしまったから封印が解けてしまいました」
やれやれといった感じに祓い屋の男性は言っているが、そもそもそんな危ない呪霊を作らないでいただきたいのですが!!!
こんなもの放おって置くわけにはいかないのでなんとかしないといけない!
五条君も夏油君もいるんだから大丈夫だよね!