祓い屋の地下から出てきた呪霊は一級、もしくは特級クラスだと思う。
私はどうやって払えばいいかわからないので、ここは五条君たちの指示に従うとしよう。
でもまずは帳を降ろさないとね!
「闇より出でて闇より黒くその穢を禊ぎ祓え」
よし!これで一般人には見えないから問題ない!!
「夏目いい判断だよ」
帳をはったら夏油君に褒められた!ちょっと嬉しい。
「悟、完璧には祓わないでくれよ?後で取り込む」
「いや傑、こいつはやめといたほうがいい」
「何故だい?」
「あの呪霊、いろんな呪いが複雑に混じり合ってるから食べたら呪われるよ」
五条君がサングラスを外しながらそういう。
きっと五条君の六眼にはものずごい物が映し出されているのだろう。
「とりあえず歌姫と星羅はそこで待機で!」
「ちょっと五条!!」
「歌姫は弱いからあの呪霊に近づいたら速攻で呪われるけど?それでもいいなら行けよ」
「・・・まじ?」
「オオマジ」
「大人しくしてるからさっさとやつけなさい!!」
一度は噛みついたが五条が真剣な顔をしてそう言ったので、歌姫先輩は大人しくなった。
「傑、今度呪霊集め手伝うから何体か突っ込ましてくんない?」
「わかった。集めるのは一級以上で頼むよ?」
「了解!」
夏油君が呪霊を5体突っ込ませると、蠱毒呪霊はその呪霊を捕まえて捕食した。
「やっぱりあの呪霊他の呪霊を食って力を増してる」
「そうなると私の呪霊は出さないほうがいいてことかい?そうなると素手で戦うしかないか」
「そうだけど、あんまし長い時間あの呪霊のそばにいるとあいつから吹き出してる呪いにかかるぜ?しかも何の呪いにかかるかはわからない呪いガチャ!」
「いやなガチャもあったもんだ」
「とりあえず攻撃してみっか!」
そう言って五条君は蒼で攻撃してみるが、全く効果がない。
「マジで相性悪いなこれ」
五条君の無下限も効かないとなるとどうすることも出来ない。
「どうしよう先生」
「流石の私でもあれとは戦いたくはない」
先生でも駄目だといよいよ手がない。
どうするか考えていると、壊れた屋敷に大きな壺があるのが目に入った。
そして前に見た壺に呪霊を封印する光景を思い出した。
「先生!あの屋敷の方に行って!」
「夏目?」
「祓えないなら封印するしかない!!」
「なるほどな」
先生はそう言って私を屋敷の方に連れて行ってくれた。
「五条君!夏油君!暫く時間稼ぎお願い!!」
「わかったよ夏目」
「俺にお願いごととか!ご飯のあとにデザートも追加だかんな!!」
2人はそう言って呪霊を引き付けてくれる。
私は壺が割れていないか確認して封印の用意をする。
するとそこに祓い屋の男性が近づいてきた。
「その壺では封印に耐えられないですよ。これを使ってください」
そう言って札を何枚か差し出してきた。
「これでも不安ですが、あなたほどの呪力で強化すれば問題ないでしょう」
「ありがとうございます」
私はお礼を言って札を壺に貼り付ける。
準備ができたので私は呪文を唱える。
「古土に御座す影ならぬ者、これを掴むは是、示されよ!!」
呪文を唱えた瞬間壺から大量の黒い手が出てきて呪霊に巻き付いていく。
大量の黒い手に巻き付かれて壺に引きずるこれていく呪霊は激しく抵抗するが、抵抗虚しく最後には壺に引きずり込まれてしまった。
呪霊が入った後、蓋をして御札をはり封印は完了した。
「はぁ〜、初めてだったけどできてよかった〜」
封印が終わった瞬間、私はその場にへなへなと座り込んだ。
「なつめー!!」
「わっぷ!歌姫先輩?」
歌姫先輩がいきなり抱きついてきた。
「ごめんなさい!先輩なのに何も出来なくてごめんなさい!!」
歌姫先輩が泣きながらそう言ってきた。
ああ、きっと先輩は物凄く責任を感じているんだ。
「大丈夫ですよ先輩」
そう言って私は歌姫先輩を抱きしめ返す。
「夏目?」
「先輩がそばにいてくれたから私は安心して術を発動できたんです。だから何も出来ないなんて言わないでください」
「なつめ〜!!」
「そうそう、歌姫が何も出来ないなんて今に始まったことじゃないじゃん!」
「悟、ホントの事だけど今はそういった事を言うのはひかえたほうがいい」
いつの間にかきていた五条君と夏油君が笑いながらそういったもんだから、歌姫先輩の目から涙が引っ込んでしまった。
「五条!!夏油!!」
歌姫先輩は怒り狂って2人を追いかけ回すが、全く捕まらない。
その様子を猫の姿に戻ったニャンコ先生を抱っこしながら眺めていた。
「やはりあなたは素晴らしい」
いつの間にか祓い屋の男性が横に立っていた。
「夏目さん、あなたは此方にくるべきだ」
「えっ?」
「呪術師は呪霊を祓うことしか考えていない。しかし我々は呪霊を使い人々を守っている。夏目さんはその方がむいているのではないですか?だから呪霊をそばに置き、封印なんて考えも生まれるのでないですか?本当は呪霊を祓う事が嫌なのではないですか?」
祓い屋の男性の話を聞いて確かに思うところはあるのは確かだ。
しかし私は呪術師を辞めるつもりはない。
この道は自分で選んだ道なのだから。
「私はこれからも、この先も呪術師を続けます。なので私は祓い屋にはなりません」
「そうですか。でももし考えが変わったら此方に連絡ください。いつでも歓迎しますので」
そう言って名刺をわたしてきた。
名刺には祓い屋的場誠司と書かれていた。
「それでは私はこれで」
そう言って的場さんは帰ろうとしたが、夏油君の呪霊に捕まった。
「おい、何帰ろうとしてんだよ?」
「君には夏目を誘拐した事についてしっかりとけじめをつけてもらわないとね?」
さっきまで追いかけっこしていた五条君と夏油君がなんともいい笑顔(目は全く笑っていない)で立っていた。
「はははっお手柔らかに」
的場さんは冷や汗を流しながらそう言っていた。
的場さんと封印した呪霊を連れて東京の呪術高専に夏油君の呪霊に乗って帰ってきた。
あっ歌姫先輩は一緒にきたがっていたけど、京都の呪術高専に説明知るために泣く泣く分かれた。
校庭に降りると夜蛾先生と硝子ちゃんが走ってきた。
「夏目!!」
硝子ちゃんが私に抱きついてきた。
「ただいま、硝子ちゃん」
「大丈夫?どこも怪我してない?」
硝子ちゃんは私の体をあちこち触りながら心配してくれる。
「大丈夫たよ硝子ちゃん。五条君と夏油君、歌姫先輩がいたからどこも怪我してないよ」
「よかったぁ~」
硝子ちゃんはそう言ってまた私を抱きしめる。
ちょっとタバコ臭いけど硝子ちゃんのぬくもりを感じて安心する。
夜蛾先生は的場さんを連れて上層部の元にいくらしい。
私達は何時までも外にいるのもあれだと思って食堂にきた。
「おい夏目!酒だ!!つまみだ!!」
食堂にはいった途端にニャンコ先生がそう言ってきた。
「はいはい。今日は先生頑張ってくれたから特別に2本飲んでいいよ」
「ホントか!!」
「うん」
私の許可がでたら先生は急いでお酒が置いてある棚に向かってどのお酒を飲むか選び始めた。
何故が硝子ちゃんも一緒に見ていた。
「えっ!このお酒結構いいやつじゃん!!どうしたのこれ?」
「五条の小僧がよこしたのだ」
「あー、なるほど~」
先生の言葉に納得した硝子ちゃん。
あのお酒そんなにいいやつなの?
そう思ってると夏油君もお酒を見始める。
「これってなかなか手に入らないお酒だよ。これ1本で30万でオークションで落札されてたよ」
えっ!30万円!!そんなお高いお酒を五条君は毎回ホイホイ先生にあげてたの!?
「へぇ〜、そうなんだぁ〜」
お酒に全く興味がない五条君。
「そうなんだって、流石お坊ちゃまだね」
「私にもお酒ちょうだーい」
「いいよー。家に帰れば蔵にまだいっぱいあるし、毎年大量に送られてくるから〜」
もう驚きすぎて開いた口が塞がらないよ!!
こんなお高いお酒が蔵にいっぱい?毎年大量にくる?その蔵の中身売りに出したら一財産稼げるのではないだろうか!と思いながらおつまみと遅くなってしまった夕飯を作っていく私でした。