この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します 作:伽華 竜魅
体育祭と書かれておりますがまだ体育祭はまだです。その前の訓練期間デェス!
そして投稿が遅れてしまい申し訳ございません!
一緒にトレーニング+大きな成長の1歩
ヒーロー科1年A組出席番号19番、緑谷出久。
彼は普段から背負っている黄色いバックに、片手には旅行バックが握られてぶら下がっていた。
「(じょ、女子の家に泊まるって、いろいろと問題とかないのかな…!?)」
そんな彼は今、看板に『天堕』と書かれた、1つの一軒家の前に立っていた。
前回幻神が「私の
ただ、ただトレーニングをしに来ただけではない。彼は泊まり込みで一緒にトレーニングをしようと誘われたのだ。
「ふぅ…よ、よし…!」
緑谷は緊張しながら、カメラ付きインターホンを押そうと指を伸ばす(手はプルプルと震えて)。そしてカチッと押した。そしてピンポーンと音が鳴り、しばしの沈黙が続く。
『は~い! いらっしゃい緑谷くん!』
「こ、こんにちは天堕さん……!」
『今開けるから待ってて~』
それだけで会話は終わり、インターホンが切れる。次にはすぐに扉がガチャリと開き、そこから幻神が出てきた。
「ごめんね~! 本当なら学校からでも案内したかったんだけど……」
「い、いいよ! 住所さえ教えてくれたら行けるし、こ、こっちもトレーニングのお誘いありがとう…」
「そっちこそいいよ。私が一緒にやりたい+お詫びを兼ねたお誘いだからね! さっ、上がって上がって!」
「お、お邪魔シマス!!」
「(緊張で声が裏返ってる……)」
幻神は緑谷を招き入れ、緑谷をガチガチになりながらも、幻神の家に上がった。
緑谷くんを家にあげて、荷物を貸し部屋に置いてから家内部の説明……あ、手土産どうもありがとう。後でいただきます。
お風呂にキッチン、トイレといろいろ説明していく。
「ご、ご両親は…?」
「今買い出し中。でもトレーニングルームとか好きに使っていい。先にやってていいって言ってたし」
「そ、そうなんだ……」
ハイとりあえず、緑谷くんにあらかた説明をさせてから、貸し部屋でトレーニング用の服に着替えてもらう。その間に私も自室で、ダンスレッスンとかで着る練習用の服に着替えた(ちなみにお腹が露出してる)。
「はい、準備はできてる?」
「で、できてるけど、その……//(目のやり場が…!)」
「? とりあえずついてきて。案内するから」
廊下にある1つの扉の前に立つ。でもこの扉は普通では開けられない。左側にある認証装置があるから、専用のカードキーをかざさないといけないのだ。ポケットからそれを取り出してかざすと、認証されて、開かれる。
先生が元プロヒーローだったってのもあって、貯めていた貯金を使いこういった近未来的なものを作ったらしい。理由は、"個性"訓練を周りを気にせずやるためようとか。
「エレベーターになってるから、入って入って」
「(家に、エレベーター…!?)」
扉が閉じると、エレベーターが動き出す。徐々に下に下がっていく。
「家にエレベーターって、大きいマンションぐらいでしかないと思ってた……」
「アハハハ、まず普通のプライベートハウスにこんなすごいのがある時点でおかしいと私は思ってるよ……」
前世では100%ない家。あったとしても何億か何兆は行くと思うよ。うん。絶対。
そしてエレベーターが止まり、扉が開く。そこには、大きなトレーニングルームが広がっていた。
「ふ、普通の一軒家に…こんな広すぎるトレーニングルームがあるの…!?」
「あ~うん。その気持ちはわかるよ。私だって最初は絶句して夢なら覚めろ状態になってたもん……」
先生がいきなり家のリフォームをすると言い出して、終わってから見せられた時にはもう絶句も絶句。しばらく先生に口出しできなかったもん……緑谷くんのリアクションは正常だから私も安心した。今世の人たちだと当たり前かもって思ってたから……。
「まぁともかくとして! ここでなら"個性"の使用ができるから、トレーニングしよ」
「え、ほ、本当に大丈夫なの!? 僕の"個性"だと、ここいらも破壊しちゃう可能性が……」
「う~ん……"個性"の調整は?」
「あ、えっと、この前の事件の時に一応自爆しない程度の感覚は掴んだから、それだったら……」
ならよし。私は緑谷くんを一緒に中央に移動してから、お互い距離を取って、緑谷くんの少し先のところに的を出した。
「んじゃあ、使ってみて。私は見ておくから」
「ほ、本当にいいの?」
「いいのいいの! じゃないとトレーニングできないし」
「そっか…ふぅー…」
緑谷くんが腕を構える。ちなみに私は少し離れた位置の横で見ている感じだ。
「スマッシュ!」
緑谷くんがスマッシュと言いながら手を突き出す。すると風圧が発生して、その風圧で的が吹き飛んだ。
「(自爆なしのギリギリかな? それであの威力……意図的にセーブしているとはいえ、やっぱり強い……最近発現したばかりにしてはいろいろとやばいけど)」
あの"個性"をエネルギーとして捉えるなら、緑谷くんの身体は容器……そのエネルギーの溜と放射するための容器にして装置だ。
だけど、その容器が不完全。正確にはエネルギーを放つための土台が不完全。もしくはエネルギーの調整ができず放つか放たないしかできない状態。
今でこそそれができていても、それは動作に遅れがある。溜が必要ということだ。溜なしでできる方法……。
「緑谷くんはさ、"個性"をどういうイメージで使用してるの?」
「え? えっと……」
緑谷くんに"個性"の使用時どういうイメージでやってるかをまず聞こう。
私の場合は大技や規模のデカい物ほど体力や生命力の消費が大きいけど、小技で規模の小さい物は少ない。どっちにしても減り続けることに変わりないが、小技なら少しでも長く戦える。大きいほど時間は短くなる。
「……『感覚』です」
「……へっ?」
「だから…その、『感覚』…です」
「『感覚』……」
「うん、『感覚』……」
沈黙が走り出した。
『感覚』……え、『感覚』て……えぇ?
「何故?」
「えぇ!? えっと、か、身体を鍛える時からなんだけど、今でもお世話になってる人から教えてもらったものだから……」
う~ん!その人絶対努力家じゃない!絶対天才肌だ!上鳴りくんが爆豪くんのことを「才能マンだ…」って言ってたけど、その人も絶対そういう人種だ。なんでも感覚で出来ちゃう、うらやましいタイプだ畜生め……!!
「その人さ…絶対教えとかそういうの向いてないでしょ? 何でもできる人は感覚系で説明することもあるから、その人はそういう分類じゃない?」
「どうしてわかるのぉ!?」
「その反応で確定したわ」
これは……その緑谷くんの教えさんはどういう人なんだろう……?まぁとりあえずとして。
「ちょ~っち待ってて」
「え、うん……」
胸に手を当てて、息を整える。
『ガングニール』の『聖詠』を口ずさむ。
ドクンッ!と心臓が高鳴り、身体が黄色い光に包まれた。
肌にピッタリと張り付く黄色と白を基調とするバトルスーツを身に纏い、両腕両脚には白色と黄色の機械装甲であるガントレットとグリーブが装着され、頭部には白色と黄色のヘッドセットとブレードアンテナを装着。首元には足先まで伸びている白色のマフラーが巻かれていった。
『ガングニール』を纏い終えると風圧が起こり、マフラーや髪がなびく。
「今私が纏ったのは『ガングニール』。この状態での私の戦闘法は近距離の手足による肉弾戦」
「う、うん…」
「だけど動かすのは手と脚だけじゃない。上半身を捻ってとか、下半身を動かしてとか、頭とか、『ガングニール』を纏ってる私は、
「全身を……(アレ…?)」
すると緑谷くんは何かに気づいたのか、深く考えこんだのか、ブツブツと言い独り言を言い始めた。
何言ってるのかはわからない。めっちゃ早口でおまけに噛まないって、一周回ってすごいよ。
「そうだ。そうだったんだ!!」
「おっ。うぇ?」
緑谷くんは答えに気づいたみたいだけど、どこからノートとペンを出した!?当たり前かのように出したんですけど!?
しかも気にせず床に座り込んでガリガリと書き込んでいった。
「(一瞬だけドラ〇もんになった…?)」
「僕はスマッシュを、超必殺技のように考えていた! けどそうじゃない。"個性"は身体の一部なんだ。もっとフラットに考えるんだ! 無意識に使えばいいんだ! かっちゃんは攻撃だけじゃなく、移動や姿勢制御、威嚇にすら『爆破』をうまく使ってた。相澤先生も威嚇で、オールマイトだって戦う時、必ず土台を……ブツブツ」
なぁに言ってるんだろう?
とりあえず私もしゃがんで、緑谷くんがノートにガリガリ書いてるのをただ見て待つ。
「(書くの早い+字が綺麗って……すごいな)」
緑谷くんの字はめっちゃ綺麗で逆さまでもある程度読める程だった。すると緑谷くんは立ち上がって、身体に力を入れるような体制に入った。
私はノートとペンを回収して離れた位置に置いてから彼の前に移動する。
「(オールマイトだってトゥルーフォームで戦ってはない。マッスルフォームは『OFA』を扱うための土台!! それに、もっと参考にできる人が今目の前にいる!!)」
緑谷くんは私をジッと見ていた。
「(天堕さんは"個性"を自身の身体に纏わせている! 一々武器とかを具現化させてじゃなく、一度に全身に! 今の状態に……!! 天堕さんの武装のように! オールマイトのマッスルフォームのように!! 身体全体に巡らせるんだ…! 今の僕が出せる最大で、身体が壊れないギリギリの%を!! 全身に…!!)」
緑谷くんは身体に力を入れてる。するとキュイーンって音が聞こえだした。そして緑谷くんの身体に赤いラインが出てきて、次の瞬間、彼の身体は緑色に輝きだして緑の稲妻を身体が漏らしだした。
「(全身常時5%『ワン・フォー・オール』……!) 【フルカウル】!!!」
「……ッ! すごいじゃん…!」
「くっ! うぅ……!!」
「その状態で動ける?」
「わからない……けど——」
すると緑谷くんはニヤつきながら私を見た。
「——相手、お願いしてもいい?」
「……ヒヒッ!」
私は両脚を前後に、拳も前後にして構える。
緑谷くんも態勢を少し変えて、身構えた。
「準備はいい?」
「うん…! よろしく、お願いします……!!」
と言っても、最初っから歌いながらだと緑谷くんがついていけない気がするし、普通に——
「天堕さん…!」
「んっ?」
「僕への気づかいはいいよ…! 僕ばかり気にしないで、2人で一緒に、それぞれの課題をやりながらやり合おう!」
緑谷くんはそういいながら構えた。バレてたか……まぁ、本人がそう言うなら…!
「お言葉に甘えて……!」
私は息を吸った。
♪ 一番槍のコブシ 一直線のコブシ ♫
「ッ!!」
私は声質を変換して『立花響』にし、歌いだす。
そして歌いながらパワージャッキで一気に緑谷くんへと駆け出し、ガントレットで殴った。緑谷くんは反応はしたもののまだうまく動けないのか、ガードで精一杯だったみたいで、防御して後方に押された。そして緑谷くんは【フルカウル】と言っていたその全体の稲妻が途切れてしまった。
♪ Gan×2 (進め) Gan×2 (歌え) ♫
♪ 撃槍ジャスティス ♫
「くっ! (体力テストの時とUSJ事件で見た動き……やっぱり、天堕さんは歌わずとも戦えはする。だけど、歌いながらの戦闘は、歌なし以上に動きが良くなっていってる……!)」
緑谷くんの背後に回り、拳を構える。だけど緑谷くんはそれをギリギリで避けてから距離を取るために離れようとする。
だけど、それを私は許すはずがない。
♪ 私が選ぶ正義 固め掴んだ正義 ♫
♪ 離さないこと此処に誓う ♫
「なっ!? (マフラーで拘束!? 具現化させたものなら全て意のままってことかッ!)」
マフラーを伸ばし、緑谷くんを拘束する。そしてそのまま引き寄せながらガントレットを構え、パイルバンカーを撃つためにガントレットが動く。
♪ 突っ走れ 例え声が枯れても ♫
♪ 突っ走れ この胸の歌だけは… ♫
「(動けない……! いや、むしろこれを——)」
「絶対たやさなぁぁぁぁぁいッ!!!!♪!!」
「(——利用する!!)」
だけど、私の拳が当たる前に緑谷くんが指だけに"個性"を発動させて、その風圧を地面に放った。そしてその風圧で私は攻撃をやめて吹き飛ばされないように耐える。だけどそれによって緑谷くんは無理やりマフラーの拘束を抜け出した。
「マジッ!?」
「(今ッ!!)」
緑谷くんの身体が緑の稲妻で包まれて、光り出す。そして右拳を構えた。私も左拳を構える。
「スマッシュ!!」
「はぁッ!!!」
そして互いの拳がぶつかり合った。その勢いにより生まれた風圧で互いの髪や布部分が揺れる。
「くっ!! (装甲が固い…! やっぱり、強い…!)」
「(掴んだばかりで『ガングニール』の拳と渡り合ってる…!? 私の未熟だけじゃない…緑谷くんの成長がとても早くて、その成長の1つ1つが大きいんだ…!)」
そして私たちは弾けて、互いに後方に飛んだ。
「…ッ」
「ハハッ、すごいよ緑谷くん……!」
「天堕さんのおかげでもあるよ…! でも、まだまだだ!!!」
「いいよ……とことんやろう!!」
私たちはまた同時に駆け出す。そして私は息を吸った。
♪ 一度だけの恋なら ♫
♪ 君の中で話そう… ♫
「(声と歌が変わった……!?)」
歌え。胸に流れる歌を。
「わがままなキスをしよう!!!♪」
「(複数の声…!? これも"個性"の応用とかなのか!?)」
声質を『戦術音楽ユニットワルキューレ』メンバー5人の声質に変換して、同時に歌いだす。
♪ ひらひらと舞い散る この花を ♫
♪ まだ 数えたりない 星空を ♫
私は脚部のグリーブとパワージャッキで蹴りかかる。緑谷くんはそれを避ける。その時に彼の顔が見えた。彼の顔もまた私と同じように——
「……!」
——笑っていた。
♪ すべてが君のせいだと 涙こらえても ♫
♪ 誰にも言えない胸騒ぎ ♫
「スマッシュ!!」
緑谷くんが殴ってくる。私はそれを防ぐ。拳を握り締めて、ガントレットを変形させる。
緑谷くんはそれに気づいて、急いで後方に下がる。
♪ 届け ♫
♪ 壊れるまで ♫
♪ 届け ♫
♪ 羽ばたくまで ♫
私は追いかける。スラスターとガントレットを噴射させて加速する。
「(ダメだ! 向こうのほうが速い!! ならっ!!!)」
♪ 時の ♫
♪ 胸の奥に ♫
♪ 果てに ♫
♪ 秘めた祈りを ♫
緑谷くんは止まったと思ったら駆け出して来た。
「(真正面から!! ぶつかる!!)」
「そういうの、カッコいいと思うよ!!!」
♪ 感じるまま 信じるまま ♫
♪ 何もかも飛ばせ ♫
♪ GYUN ! GYUN ! GYUN ! ♫
私の変形したガントレットの拳と緑谷くんの緑の稲妻纏う拳が——
「スマァァッシュ!!!!」
「ガントォォォオ!!!!」
——ぶつかり合った。
そして次の瞬間にはそのぶつかり合う衝撃によって私たちは吹き飛び、互いに壁に激突してしまった。
「うぁ……!」
「痛っ……!」
痛い……けど、まだ——
「そこまでッ!!!」
「「ッ!?」」
——瞬間、第三者の声が入り込み、私たちは反射的に声のほうを見た。
そこには、膝とふくらはぎの間の関節部分まで伸びている
オリ主は一般的一軒家に住んでいますが、その地下は大きなトレーニングルームが広がっています。
いや、ヤクザもとんでもない地下とかあるし、ね?
次の投稿も間が空く可能性が高いですが、頑張ります!