この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します   作:伽華 竜魅

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ちびたXtreme様、白金様、白ピンク様、煉獄騎士様、誤字報告ありがとうございます。

そしてもうお気に入り登録400突破しとるの?えぇ??なんでぇ!?
わけがわからないよ……!でもありがとうございます!嬉しいデェス!




昨日の敵は今日の友とはまさにこのことであり、背負った思いは無駄にしちゃいけない!!

 

 

 

 

「ようやく終了ね。それじゃあ、結果をご覧なさい!」

 

私たちがゴールしてからようやく1年各クラスが全員ゴールした。

そのうちの上位42名が次なる種目への予選通過者となる。その上位42なのだが、40名はヒーロー科で、その他2名は普通科とサポート科。

だけどA組は21人いる。だからおかしいのだが……。

 

「青山くん、"個性"の反動で遅れたから43位だったらしいよ」

 

「あぁ……」

 

どうやら青山くんは"個性"の反動での腹痛に苦しみながら頑張るも、上位42名に入ることはできなかったらしい。

後日相澤先生に言われそうだね。オープニングライブをした私と一緒に……。

 

「そして次からいよいよ本選よ! ここからは取材陣も白熱してくるから、キバリなさい!!」

 

スクリーンから上位42名が載っている映像が映り、次には次なる種目が『騎馬戦』と表示された。

 

「第2種目は騎馬戦よ! 参加者は2~4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!」

 

騎馬戦か……前世では友達あまりいなかったし、クラス人数が奇数だったのもあったから、私だけベンチで待機だったなぁ……そしてルール説明のつもりなのか知らないけど、13号先生とマイク先生でオールマイトを担いでいる映像が映し出されている。絶対重くて崩れそうなのに、体格的に。

 

「基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど1つ違うのが……先ほどの結果に従い各自にポイントが割り振られること!」

 

「入試みたいなポイント稼ぎ方式か。分かりやすいぜ」

 

「つまり組み合わせによって騎馬のポイントが違ってくると!」

 

「あんたら私が喋ってんのにすぐ言うね!!!」

 

砂藤くんと葉隠さんがミッドナイトの説明中に理解した内容を口に出し始めた。

それに対して、ミッドナイトは勢いよく鞭を振って怒りながら説明を続ける。そりゃそうだ。自分の回なのに取られちゃやだもんね。

 

「えぇそうよ。そして与えられるポイントは下から5ずつ! 42位が5ポイント、41位が10ポイントと言った具合よ!」

 

てことは×41で……2位の私のポイントは205ポイントか。てことは緑谷くんはそれに+5で……210——

 

「そして……1位に与えられるPは1000万!!」

 

——ではなかったようだ。思わず緑谷くんに視線を向けてしまう。それは他のみんなもだ。そう、全員の視線が緑谷くんへと向けられている。

 

「上をいく者には更なる受難を与える。上位の奴ほど狙われちゃう、下克上のサバイバルとも言えるわ!……だけど、雄英に在籍する以上何度でも聞かされるはずよ。これぞPlus Ultra! 予選通過1位の緑谷出久くん! 持ちポイントは1000万! Plus Ultraの精神で騎馬戦に挑戦なさい!」

 

1周回っていじめに思えちゃうのはいけないだろうか?私だったら「いじめだよ!!」って叫んじゃうかも……。

 

「制限時間は15分。振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなり、騎手はそのポイント数が表示された"ハチマキ"を装着! 終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ。取ったハチマキは首から上に巻くこと。取りまくれば取りまくるほど管理が大変になるわよ! そして重要なのはハチマキを取られても、また騎馬が崩れてもアウトにはならないってところ!」

 

「(時間的には他の『シンフォギア』で行ける。()()()()()()()()1()()()()()()()()()()3()0()()。これならいける…はず……!)」

 

「"個性"ありの残虐ファイト! でも……あくまで騎馬戦! 悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード、一発退場とします! それじゃこれより15分のおチーム決め、交渉タイムスタートよ!」

 

さらっと舌打ちが聞こえたのは気にしないでおこう。うん、気にしないでおこう。

そして説明が終わると同時にいきなりスタートの合図をして、唐突にチーム決めが始まった。

 

「天堕さん!」

 

「オーケーだよ。緑谷くん」

 

「ッ! うん!!」

 

隣同士でいた私と緑谷くんは開始と同時にすぐに互いを見て、チームとして組んだ。

まさに昨日の敵は今日の友。

 

「となると、後は2人だね」

 

「うん、と言ってもやっぱりみんな避けていってる……」

 

周りを見ればさすがに全員からの的である1000万のチームに加わるのは躊躇しちゃうようだ。

しかも私がそっこーで組んだことに驚いていた。中に「緑谷この野郎!!!」って怒りの声が聞こえた。峰田くんだってすぐに分かったよ。

 

「僕と天堕さんが互いの"個性"をトレーニングですでに把握済みだからいろいろできる。後は……——」

 

「デクくん! 幻神ちゃん!」

 

誰を組ませようか話し合っていたら声がした。声のほうを見れば、麗日さんがいた。

 

「ウチも組んでええ?」

 

「麗日さん!!」

 

まさかの麗日さんが自らチームになりたいと言ってきた。これはとても嬉しい。理由を聞けば、「ガン逃げすれば勝てるし、仲いい人とやったほうがいい」って言ってきた。

待って可愛い。この子守りたくなってくる……!思わず胸を押さえてしまった。緑谷くんもすごい顔になってるし。

 

「と、とりあえずこれで3人。あと1人…!」

 

「私と緑谷くん、そして麗日さんだから……」

 

「お茶子でええよ! うちも幻神ちゃんって呼んどるし!」

 

「え、そう?」

 

まぁ体育祭まで来たならもう下呼びでもいいか。

 

「それで後1人はどうするの?」

 

「……(時間的には天堕さんは他の武装もうできるはず。なら…!)」

 

緑谷くんはある人物のほうへ歩み寄っていった。

 

 

——◆——

 

 

『さぁ起きろイレイザー! 15分のチーム決め兼作戦タイムを経てフィールドに12組の騎馬が並び立った!!』

 

『……なかなか面白い組が揃ったな』

 

『さァ上げてけ鬨ときの声! 血で血を洗う雄英の合戦が今!! 狼煙を上げるぅ!!!』

 

マイク先生の声にスタジアムに歓声が鳴り響く。各チームが騎馬を組んで立っており、スクリーンには『READY?』という文字が表示された。

 

「みんな、気張っていくよ!」

 

「うん!」

「はいっ!」

「あぁ…」

 

天堕チーム。

騎手は私で、前騎馬に緑谷くん。右翼に常闇くんで左翼にお茶子ちゃんという構成になっていた。

ポイントは10000520ポイント。そのハチマキは手に持っている。

 

『準備は良いかなんて聞かねぇぞ!!』

 

胸の上に手を乗せる。

 

『3…! 2…! 1……!』

 

 

——Killter Ichaival tron(銃爪にかけた指で夢をなぞる)——

 

 

『イチイバル』の『聖詠』を口ずさむ。

ドクンッ!!心臓が高鳴り、私は赤い光に包まれた。

 

肌にピッタリと張り付く赤と白を基調とするバトルスーツを身に纏い、両足には白と赤の足首の左右に装備が付いたストッキングが装着され、腰には正面が開いた輪っか型の装甲が装備され、更にその背面には尖ったリボンのような大きなスラスターが装着された。両腕には装甲が薄いガントレットが装備され、頭部には上面に3枚の装甲、左右の耳には真ん中に楕円型、そしてその上下に六角形の筒のようなものが装備された。

 

『イチイバル』を纏い終えた私は、ハチマキを首に垂らすように巻いた。

 

『スタート!!!』

 

スタート合図とともに……やっぱり来るよねぇ!!

 

「実質1000万の争奪戦だ!!!」

 

「はっはっはっ!! 幻神ちゃん、いただくよぉー!!」

 

そんな雄たけび上げならって、大群の押し寄せかっての!!

 

「来たよ! 天堕さん!!」

 

「選択しろ!」

 

「選択は逃げの一手! そのためにも…——」

 

両腕を上げて、腰部のパーツを横にスライドしてミサイルポットを展開する。

 

「——…道を切り開くッ!!」

 

- MEGA DETH PARTY -

 

- MEGA DETH PARTY -を前方全体に放った。みんなには当たらず、地面に着弾して、土煙で視界を塞ぐ。

 

「全速前進! 走って!」

 

「うん!」

 

緑谷くんが【フルカウル】になって、後ろ騎馬の2人と一緒に走り出す。

 

「クッソ見えねぇ!! 骨抜!!」

 

「もう移動してるからできねぇよ!」

 

土煙を抜け出して走り続ける。とりあえず序盤からの大量接近は免れ——

 

「ッ! 黒影(ダークシャドウ)!!」

 

「ッ!?」

 

——と思ったら、常闇くんの"個性"『黒影(ダークシャドウ)』が私に向かってきていた何かを防いでくれた。

その方向を見れば、葉隠さんのチームがいた。

 

「常闇…!」

 

「耳郎か……おそらく奴の"個性"なら土煙の中でも俺たちがどこに向かっていたのか分かっていたんだろう」

 

「それって地獄耳——」

 

「誰が地獄耳だ! 索敵って言えぇ!!」

 

「うぇ!?」

 

思わず口にしたことが聞こえたのか耳郎さんの怒鳴り声が聞こえた。やばい、怒らせちゃった……!

と、とりあえず離さないと……み、緑谷くん速度アップして!早くぅ!!!瞬間、聞き覚えのある爆発音が聞こえた。

音のほうを見れば、ハチマキを巻いた爆豪くんが飛んできていた。

 

「調子乗ってじゃねぇぞ! 歌女にクソナードォ!!」

 

「かっちゃん!?」

 

「ッチ!!」

 

ガントレットをクロスボウに変形させて、爆豪くんにエネルギーの矢を連続で放ち続ける。だけど爆豪くんはそれらを華麗に避けながら接近してきた。てか本当に華麗だな!?

 

「死ねェ!!」

 

「常闇くん!」

 

「オットォ!!」

 

咄嗟に常闇くんの名を叫べば、黒影(ダークシャドウ)が身体を張って守ってくれた。

 

「んだ、こいつ……!?」

 

攻撃を防がれた爆豪は背後から伸びてきたテープに巻かれて引っ張られてった。

 

『おおぉぉおぉおお!!? 騎馬から離れたぞ!? 良いのかアレ!!?』

 

『テクニカルなのでオッケーよ! 地面に足ついてたらダメだったけど!』

 

地面につかなければ、騎馬から離れてもいいの!?

 

「アァーッハッハッハッ!!」

 

ッ!聞き覚えのある声、いや笑い声!この声は……!

 

「奪い合い? 違うぜこれは……一方的な略奪よぉ!!」

 

「障子君!? あれ1人? 騎馬戦だよ!?」

 

緑谷くんの言う通り、障子くんは1人で走って来ていた。それ騎馬戦じゃないんじゃ……。

 

「ちゃう! 障子くんの背中におるんや!!」

 

「正解だぜ麗日ァ…!」

 

な!?それありなの!?

 

『ありよ!』

 

ありなんかい!!確かに峰田くんの身体なら障子くんが覆って守りを完璧にすることもできる……意外と頭いいんだね…!

 

「前方からも来ている! とにかく複数相手に立ち止まってはいかん! 距離を取るんだ!」

 

前方を見ればB組の騎馬が来ていた。このままだと本当にマズい!

 

「天堕さん!」

 

「今度はな——…うぁ!?」

 

緑谷くんは叫んでいたけど、その顔は峰田くんたちの方を見ていた。そっちに振り返れば舌が迫って来ていて、ギリギリ避けれた。

 

「梅雨ちゃんまで!? 舌+もぎもぎって、くっ!!」

 

クロスボウを構えて、峰田くんたちの攻撃に迎え撃つ。

 

『峰田チーム! 圧倒的体格差を利用し、まるで戦車だぜ! だが天堕チームも負けじと反撃する!!』

 

「くっ!! (舌が意図的だから、うまく狙えない!! こうなったら…!) お茶子ちゃん!!」

 

「はいっ!!」

 

背中から巨大ミサイルを2つ出し、そのまま点火させて、私たちは繋がったまま空中飛んだ。

騎馬はお茶子ちゃんが"個性"で無重力にしてくれたおかげで、総重量は大丈夫だ。

 

『おぉ!? 天堕が巨大ミサイルを生み出して、騎馬ごと空へ飛んだァ!! まるで人間ロケットだァ!!』

 

巨大ミサイルの点火を止めて、お茶子ちゃんが"個性"を解除して落下する。地面に近づいてから再び点火して、落下を抑えて着地した。

 

「パージ!」

 

パージされた巨大ミサイル2つはそのままパージされて、空中へ飛んで行き爆発した。

 

「ありがとうお茶子ちゃん!」

 

「うん! それにしてもあんなことまで出来るなんて、幻神ちゃんの"個性"すごいね!」

 

「ありがとう…! (私というより、元の作品やこれらを思案したりして作り上げた人たちがすごいんだけどね…!) 常闇くん」

 

「わかっている。黒影(ダークシャドウ)、常に周囲を警戒しろ」

 

「アイヨ」

 

遠距離特化の『イチイバル』。一応近距離もある程度対策はしているけど、対応は常闇くんの『黒影(ダークシャドウ)』のほうが早い気がする。爆豪くんの攻撃も防いだレベルだからね……ここからはお茶子ちゃんの『無重力(ゼログラビティ)』+緑谷くんの【フルカウル】を掛け合わせて高めた機動性、私と常闇くんの"個性"で耐える……あ、これは最初からか。

 

『さぁさぁ、7分経過した現在のランクを見てみよう……ってあらっ? ちょっと待てよコレ……! A組天堕以外パッとしてねぇ……ってか爆豪、あれ…!?』

 

あれ、爆豪くんのチーム、0って……あ、B組に取られてキレて——……ッ!?

 

「(B組は予選を捨てた長期スパンの策ってわけか! 確かに体育祭前からA組が食っていた空気を覆すことでより強い印象を与えられるな……でも、それは発想から察するに僕たちを狙うことに必ずしも固執していない……!) 天堕さん、ここからは逃げ切りがやりやすく——」

 

「前ッ!!」

 

「——ッ!?」

 

声を上げて騎馬を止める。全員が前方を見れば、1つの騎馬が立ちはだかっており、それによって会場から歓声が湧き上がっていた。

 

「そろそろ取るぞ…」

 

「一番厄介なのが来ちゃったか…!」

 

「もう少々終盤で相対するのではと踏んでいたが……随分と買われたな」

 

「時間はもう半分! 足を止めたらまずい!」

 

騎馬の方は緑谷くんが指示とかしてくれるから、私はハチマキを守るのに集中できる…!ありがたい!!それに私は轟くん対策だって考えているんだ。クロスボウを変形させてリボルバーに変えた。

 

「仕掛けてくるのは、1組だけじゃない!」

 

轟くんチームの背後から計4組が迫って来ていた。それに、轟くんたちが仕掛けてくる!!

 

黒影(ダークシャドウ)!! 防御だ!!」

 

「【無差別放電130万ボルト】!!」

 

上鳴くんの放電。私たちは黒影(ダークシャドウ)が防いでくれて、轟くんたちは自滅しない対策を取っていた。

自滅すればこっちも嬉しいのに!!!

 

『何だ何した!? 群がる騎馬を轟一蹴!』

 

『上鳴の放電で確実に動きを止めてから凍らせた……さすがというか、障害物競走で結構な数に避けられたのを省みてるな』

 

『ナイス解説!!』

 

私たちは後方に下がりながら、黒影(ダークシャドウ)が牽制するけど、八百万さんが"個性"で装甲を作って防御した。

 

「八百万さんの『創造』……厄介すぎるね」

 

「いや、それ以上に上鳴だ。あの程度の装甲、太陽光ならば破れていた……!」

 

そうか。騎馬戦が始まる前に聞いた常闇くんの弱点……雷も光(・・・)だからか!

 

「ならっ!!」

 

リボルバーを構えて、銃爪(トリガー)を引き3発放つ。放たれた弾丸は赤い光線を放ち、轟たちくんへと軌道をあちこちへ変えながら向かっていった。

 

- HORNET PISTOLS -

 

「(軌道が…!?) 八百万!!」

 

「はい!」

 

八百万さんは先ほど黒影(ダークシャドウ)の攻撃を防いだ装甲を創造したけど、- HORNET PISTOLS -はその装甲を避けて後方に飛んで行き、軌道を変えて轟くんたちへと戻っていった。

 

「そんな!?」

 

「あれありなのかよ!?」

 

「くっ!!」

 

轟くんが氷結を器用に自分たちの背後に回しながら出した。それは着弾ギリギリで出したからか、弾は命中して止まってしまった、

 

「嘘!?」

 

「天堕さんの攻撃も……!」

 

なら、追加をくれてやるまでだ!!

 

3発撃ってからリロードして、更に3発追加で発射!!!

 

「今のうちに!! 向こうの主な攻撃は氷結だから、距離を保って相手から見て左に!!」

 

「うん!」

「承知!」

「はい!」

 

それに向こうはまだ私の- HORNET PISTOLS -を止めるのに苦戦してる。これなら持って少しは耐えれるはず。

今のうちにリボルバーをクロスボウに戻してから、さらにガトリングに変形させる。そして近くの氷結にぶっ放して、破壊を試みる。

 

「分厚く出してる感じか、すぐには壊せそうにない!」

 

「ミサイルは!?」

 

「やったところですぐに張られる可能性がある!」

 

「となると、タイムアップまで耐えるしかないね…!」

 

轟くんたちを見れば、着実に弾丸を氷結で防いで動けなくしていた。

 

「もう突破したん!? ど、どないするん!?」

 

そろそろ歌うか?そもそも向こうは歌わせる隙をくれるのか?

 

「ッ!」

 

だけど、私は気づいた。飯田くんの顔がさっきまで以上に真剣に、本気の顔をしてこっちを見ていた。

 

(何か仕掛けてくる!!) 防御メインに"個性"を最大にしろ!! 何か来るぞ!!!

 

「「「ッ!?」」」

 

飯田くんが足を1歩踏み込み、こっちに向かおうとしている。撃って軌道をずらせばいい!ハチマキを、守れば——

 

「——【レシプロバースト】!!!」

 

「——…………は?」

 

声が、後ろに……?え、さっきまで前にいて、来る直前までは見えてたはず……ッ!?ハチマキが!!!

 

『なぁぁーー!!? 何が起きた!!? 速っ速ーーー!! 飯田! そんな超加速があるんなら予選で見せろよォ!!!』

 

「み、見えなかった…!」

 

「先生に届くかもしれない速度……!?」

 

あんな速度、私ですら出せない…これが……!

 

「反動でしばらくするとエンストするが、クラスメイトにはまだ教えてない裏技さ。言っただろ、緑谷君……君に挑戦すると…!」

 

飯田くんの"個性"『エンジン』の本気の速度……!?

 

『逆転!! ライン際の攻防! その果てを制したのは……! 轟が1000万!! そして天堕、急転直下の0ポイントォォ!!』

 

冷静になれ。周囲は氷結で塞がれている+他の騎馬その外にいる。それに、どの騎馬がどのポイントか把握できていない。

それに、確実に通過するには、目の前のを取るのが1番だ!だったら……!!!

 

突っ込め緑谷ァァアア!!!

 

突っ込みあるのみだ!!!

 

「うんッ!!!」

 

私の指示に緑谷くんは即答えて走り出した。

 

「待て! 上鳴がいる以上攻めでは不利だ! 他のポイントを狙いに行く方が堅実では……!?」

 

「ダメだ!! ポイントの散り方を把握出来てない!」

 

取るとしたらここしかねェんだよ!!

 

「……よっしゃぁぁああ!!!」

 

「「ッ!?」」

 

常闇くんが他に行くべきだと行動を抑えようとするけど、逆にお茶子ちゃんは押して、轟くんたちへと向かっていった。

 

「取り返そうデクくん! 幻神ちゃん! 絶対に!!!」

 

「麗日さん……うん!!」

 

緑谷くんは【フルカウル】を纏いなおし、改めて轟くんたちへと迫る。こうなったら何があっても絶対取り返す!!!

腰部を横にスライドしてミサイルポットを展開する。歌うなら、今だ!!!

 

 

♪【Take this! "All loaded"】♫

 

 

♪ 鼻をくすぐるGunpowder & Smoke ♫

 

- MEGA DETH PARTY -

 

ミサイルが全弾先に轟くんたちへ向かっていく。

そして私は声質を『雪音クリス』に変換して歌いだす。

 

♪ ジャララ飛び交うEmpty gun cartridges ♫

 

「(歌いだした!) 飯田!」

 

「あぁ——…ッ!?」

 

向こうは避けようとしていない!「反動でしばらくするとエンストするが」……それってつまり、動けなくなるってことでOK!?

 

♪ 紅いヒールに見惚れて ♫

♪ うっかり風穴欲しいヤツは 挙手をしな ♫

 

「麗日さん! 天堕さんを無重力に!」

 

「はい!」

 

お茶子ちゃんに触られて、無重力状態になる。私は緑谷くんの肩に脚を乗せる。

 

「僕の肩はいい! 行って天堕さん!!」

 

♪ 血を流したって 傷になったって ♫

 

私はそのまま緑谷くんの肩を踏み台にして跳躍する。一方轟くんは氷結を出してミサイルを防いだ。

私は背面に巨大ミサイルを2つ出して、ジェットパックのようにして飛ぶ!無重力だからより速く行ける!!

ミサイルは着弾して氷結の冷気と地面の土煙で見えていない……!

 

♪ 時と云う名の風と 仲間と云う絆の場所が ♫

 

「(予測と、見えなくなるまでの轟くんたちの位置……!)」

 

手を伸ばせ!

 

♪ 痛みを消して カサブタにする ♫

♪ …あったけえ ♫

 

「(ここだァ!!!)」

 

土煙を抜けて、轟くんの首元に巻いてある、裏返しのハチマキの1番上を掴み、奪った!

そしてすぐさま背後から来た黒影(ダークシャドウ)に掴まれて、騎馬に戻った。

 

♪ 現在(いま)を120パーで生きて行きゃいい ♫

 

そうすりゃちったぁマシな——……は!?

 

「どうしたの!?」

 

だけどそのハチマキは、70ポイントのはずれだった。上が1000万だと思わせるフェイク……!?

 

「万が一に備えてハチマキの位置は変えてますの! 甘いですわ天堕さん!」

 

「まだだ! まだ終わっていない!」

 

「デクくんの言う通りや! 時間はギリある! 幻神ちゃん!」

 

……未来はいつだってこの手にある!!♪

 

みんなに押され、再び歌いだして轟くんたちへ向かう。

 

黒影(ダークシャドウ)!!」

 

「上鳴!!」

 

常闇くんの黒影(ダークシャドウ)が先に向かうもそれを上鳴くんが放電を放ち防いだ。

 

「くっ!」

 

「ウェ~イ……!」

 

♪ (Fire!)疑問?愚問だッ! (Fire!)挨拶無用 ♫

 

「うぉぉぉおお!!!!」

 

緑谷くんが【フルカウル】を駆使して、私は背中の巨大ミサイルを点火させて更に加速させて、一気に駆け抜けた。

 

「ッ! (なんだ、この圧力(プレッシャー)…!?)」

 

「は、早い!? もうすぐそこまで来てますわ!」

 

♪ (Fire!)全身凶器の 鉛玉を ♫

 

ッ!轟くんが左の炎を……!でも、関係ない!!

 

喰らいやがれェェェエエ!!!!♪

 

一気に私たちは接近して、私は手を伸ばす。そしてガントレットを変形させて、轟くんの炎を出している左腕にぶつけて、外の方へ向けさせた。

 

「ッ! (何でおれは左を…!?)」

 

貰ったァ!!

 

「ッ! 下がれ!!」

 

だけど轟くんたちはすぐに後方に下がりだした。だとしても……!!

 

逃がすかァ!!!

 

もう片方のガントレットも変形させて、クロスボウにした。

 

「ぐぁ!? なっ!?」

 

そしてそのクロスボウは轟くんより先に変形したことによって、輪っかの部分がうなじ部分に引っかかり、動きを止めた。

すぐに片手のクロスボウをガントレットに戻し、手を伸ばす。

 

時が経つってのも、悪くねえもんだな!♪

 

「ッチ!」

 

♪ 一人だけじゃわからない ♫

♪ 生きる意味を 問いかけ合える ♫

 

轟くんはクロスボウを退かそうとするも、私が力いっぱい抑えてるから手こずっていた。

 

「くっ! (退かせねぇ……!!)」

 

♪ 泣いてなんかいねぇ まだ終わっちゃいねぇ ♫

 

だけど、氷結の壁から爆発音とともにこっちへ飛んでくる者がいた。

 

♪ …あったけぇ ♫

 

「クソデクゥ!!!!」

 

まさかの乱入者、爆豪くんが現れた。だけど今は、取るために!!!

 

♪ 繋いだ手を引っ張るくらいにゃなった ♫

♪ まっすぐ選ぼうFuturism ♫

 

『そろそろ時間だ! カウントダウンいくぜ! エヴィバディセイヘイ!!』

 

「くっ、八百万!」

 

「はい!」

 

♪ 重ね合った歴史が ミチシルベに ♫

 

「1000万が!? テメェか半分野郎ォ!!」

 

『10…9…8…』

 

♪ (Fire!)最大出力(Fire!)照準クリア ♫

 

三すくみのような形になり、それぞれがハチマキを目的に身体を動かす。

 

『7…6…5…』

 

♪ (Fire!)解放ぶっ飛べ ♫

 

私たちと爆豪くんは轟たちへ向かう。そして轟くんは反撃するために八百万さんが創造した棒を凍らせて氷柱のようにする。

そしてそれで私が轟くんを抑えていたクロスボウをを押し返し始めた。

 

「1位は、俺だァァアア!!」

 

♪ 全部乗せを…… ♫

 

『4…3…2…』

 

「もう終わる! 諦め——…ッ!?」

 

『1……!』

 

手を伸ばせ!みんなが託してくれた思いを、無駄にするなァ!!!

 

喰らいやがれェェエエ!!!♪

 

TIME UP(タイムアップ)!!!!』

 

私の手が轟くんの氷柱を超えて顔の目の前で止まり、爆豪くんは空中でバランスを崩し、地面に落ちてしまった。

それぞれの騎馬が距離を離して、崩していく。

 

『早速上位4チームを見てみよか!!』

 

また……あと1歩、届かなかった…!

 

『1位、轟チーム!』

「……クソッ」

「すまない、俺のせいで迷惑をかけた……!」

「そんなこと……飯田さんがいなければ、私たちの勝利はなかったですわ」

「ウェ~イ……」

 

1位は1000万を取った轟くんたちだ。

でも轟くんだけが、悔しそうにしていた。

 

『2位、爆豪チーム!』

「あぁ、もう少しだったのに……」

「まぁ、2位なら上々だって。結果オーライだ」

「そんなこと思うかよ、あいつが……」

「だァァァアアアッ!!!!」

 

2位でも怒る……1位にこだわるのはわからなくもないけどさ、そこまで怒る?

 

『3位、鉄て——…アレ!? 心操チーム!!? オイ! いつの間に逆転してたんだよ!!?』

 

心操……?あ、確か宣戦布告してきた普通科の…いつの間に?

いや、でも結局私のミスで……私たちは……『イチイバル』を解除してみんなの前に行く。

 

「ごめんみんな……みんなの思い、無駄にして…」

 

「天堕さんだけじゃないよ。僕もちゃんと注意していれば——」

 

「2人とも何言っとるの?」

 

「「え?」」

 

緑谷くんも落ち込みながら謝罪をしてきていたが、お茶子ちゃんの言葉に思わず顔を上げた。お茶子ちゃんは笑顔で後ろにいる常闇くんを見て指を指した。

 

「緑谷の初撃から轟は明らかな動揺を見せた。1000万を取るのが本意だったろうが……そう上手くはいかないな」

 

「う、うん……ッ!?」

 

そう、1000万は取れなかった。だから私たちは……え!?

 

「それでも1本」

 

「「ッ!?」」

 

「警戒の薄くなっていた頭の方(持ちポイント)を頂いておいた。天堕、そして緑谷、お前らが追い込み生み出した…轟の隙だ…!」

 

あ、あぁ…!常闇くん、黒影(ダークシャドウ)…!!

 

『4位、天堕チーム!! 以上4組が最終種目へ、進出だぁぁーーー!!!』

 

「うわぁぁぁあああ!!!」 

 

「…ッ! ありがとう常闇くん、黒影(ダークシャドウ)!! お茶子ちゃんも!!」

 

「フッ…」

 

「オウヨ!」

 

「ええってええって! うちなんて最後あまり活躍できんかったし……」

 

そんなことない!お茶子ちゃんが背を押してくれたから、残れたんだ……!!

 

『それじゃあ今から1時間程の昼休憩を挟んでから午後の部を始めるぜ! じゃあな!』

 

私たちは無事に通過することができた。

というか緑谷くん、涙の量どうなってるの?噴水レベルで泣きまくってるけど……。

 

 

 

 





当初の予定は『シュルシャガナ』で行くつもりでしたが『イチイバル』でもよくね?って思いました。
そして今回あまり歌わせられんかった……!

そして念のためにもう一度伝えておきます。
オリ主は感情が高ぶると、歌詞としての『キャラ』の声に無意識に変換して喋ってしまう癖がありますので、そこを理解していただけると幸いです!
自覚してる部分もあれば、指摘されないと変換して喋ってるの気づかない子です……(笑)
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