この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します 作:伽華 竜魅
ちびたXtreme様、誤字報告ありがとうございます!
魔獣の森を歩いて6時間も経過。
空はオレンジに染まってる中、ようやく宿泊施設がある場所に抜け出せた。
「やーっと来たにゃん」
「お昼は抜くまでもなかったわね」
先回りして既に待っていた相澤先生とマンダレイにピクシーボブと子供が1人いた。
「何が3時間ですか!!」
「アレは私たちならって意味。悪いね」
瀬呂くんの抗議にマンダレイはそう答えた。
砂藤くんが「実力差自慢のためかよ……」と言ったけど、まさにその通りって感じだ。
ほんっと大人って姑息で嘘つきだ…。
「ねこねこねこ……でも正直もっとかかると思ってた。私の土魔獣が思ったより簡単に攻略されちゃった」
アレでもっとかかると思ってたのか……てことは夏で日暮れが長いとはいえ夜になる恐れがあったってことだよね。ゾッとするわ……。
「いいよ、君ら……特にそこ5人! 躊躇のなさは
ピクシーボブは独特な笑い方をしながらそう言って舌をなめずり、偶然にも固まっていた私に緑谷くん、轟くんに飯田くん爆豪くんをビシッと指差してきた。まぁ、本物の
(まぁ爆豪くんはそうでなくても容赦ないけど)
するとピクシーボブはじりじりと私たち5人に近付いて来て——
「3年後が楽しみ! ツバつけとこーッ!!」
——突然唾をかけて来た。
って!私女ですけど!!?
「私は女だよ!? なんで私まで——」
「大丈夫! 最終手段でタイかフィリピンあたりで性転換手術してもらうから!」
何だそれ!!!
そう思いながら私は咄嗟に緑谷くんを盾にするように後ろに隠れた。
「ちょ、天堕さん!?」
「ごめん! 今だけ盾になって…!」
それでもピクシーボブはやめようとせず唾をかけ続けて来て、緑谷くんは驚きながらも自分と一緒に守ってくれた。
「マンダレイ、あの人あんなでしたっけ?」
「彼女焦ってるの、適齢期的なアレで」
「あ、あの! 適齢期と言えば——へぶッ」
「——と言えばって?」
緑谷くんが相澤先生とマンダレイの言葉に反応して声を出しと思えばピクシーボブが一瞬で緑谷くんの顔をワシ掴んだ。
「ずっと気になってたんですが、その子はどなたかのお子さんですか?」
「あぁ違う、この子は私のいとこの子供……ほら『洸汰』、挨拶しな! 1週間一緒に過ごすんだから」
洸汰くん……何故にプロヒーローのいとこのお子さんがここに?
訳ありで仕方なく一緒に来たのかな?でもその本人は不機嫌そうな表情のままで、口も一切開こうとしてないけど。
すると緑谷くんの方から洸汰くんに近付いていき、緑谷くんは少々ぎこちないながらも自己紹介をして「よろしくね」と右手を差し出したのだが……。
「——フンっ!」
洸汰くんは差し出された手を無視して、代わりに腰の入った右ストレートを緑谷くんの…あ、その、男性にとっては大切な場所をな、殴った…。
「———……ッ!!!」
「緑谷くん!!!」
飯田くんがすぐさま駆け付けて、大切な場所を抑えながら真っ白になっている緑谷くんを支えた。
「おのれ
「ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねぇよ」
「つるむ!? いくつだ君は!!」
あの年でつるむってよく知ってるね……てか緑谷くんは本当に大丈夫なの……?
「茶番はいい。バスから荷物を下ろして部屋に運べ。それを終えたら食堂にて夕食。その後入浴で就寝。本格的なスタートは明日からだ。早くしろ」
相澤先生が建物の中を親指で指さして、早く入るように促してきた。
私たちはバスの中に預けていた自分たちの荷物を出して、早々に部屋に向かった。
——◆——
夜。
土鍋にて炊かれたお米がとっても美味しかった夕食を終え、私たちは浴場に来ていた。
日中の魔獣との戦いで泥土や汗で汚れている身体を綺麗にするためである。
ちなみにA組が先でB組はその後だ。
「わぁ~! 温泉だぁ~!」
合宿先でもあるここにはまさかの露天風呂の温泉があり、男子よりも数が少ない私たち女子は計7人なため、大きく広く感じる。
既にシャワーで汚れを落としていた私たちは、すぐに湯に浸かるとその温かさが身体に染み渡って来た。
「気持ちいいね~……」
「ほんと~疲れが溜まってたから余計だよね~……」
「まさか合宿で温泉に入れるなんて思とらんかったわぁ……」
みんながみんな温泉に浸かって気持ちよさそうにしている。
そんな中耳郎さんは私の隣で「1人だったら辛かったかも」とボソッと言ってきた。
そこまで気にするかな?いや気にするのが普通なのか……まぁ確かにこう見てみれば、私と耳郎さん以外は去年本当に中学生だったの?
ってぐらい高校生にしては……うん、確かに発育がすごい。
「(でも仮にここから大きくなったら、それこそ今の形のバランスが崩れたりしておかしくなりそうだけど……)」
アニメとかたっだら、その形だからこそ魅力的で推せたりするからなぁ……『月読調』や『風鳴翼』はそれこそそれらに当てはまってるし。
…やっぱり男は大きいほうが好きなのかな……。
「……ッ」
「ん? どうしたの耳郎さん?」
耳郎さんが表情が険しくなった。
すると私たちでもわかるほどの声が、隣の1枚だけの壁を挟んだ奥にある男子湯から聞こえて来た。
「峰田君やめたまえ! 君のしている事は、己も女性陣も貶める恥ずべき行為だ!」
飯田くんの声だ。
しかもそれは行為を止めるための声で、それで誰が何をしようとしたのか一瞬で理解し、急いで湯に深く浸かった。
「やかましいんスよ。壁とは越える為にある! Plus Ultra!」
壁を登る音がする。
峰田くんの"個性"、身長もアレなだけあってなんでこう…変態的なことが可能な感じになっているのだろう。体力勿体ないけど、『イチイバル』纏って登ってきた瞬間にドタマぶち抜いてやろうかなって思いながら、こっそり胸の上に手を重ねた。
だけど、壁の上に別で待ち構えてるような影が見えた。
「ヒーロー以前に、人のあれこれから学び直せ」
「——クソガキィィイイ!?」
壁を超える寸前で、壁の上にいた洸汰くんが阻んで、峰田くんは落とされた。
多分相澤先生に峰田くんのことを聞いて、マンダレイのいとこだからそれで頼まれていたんだろう。
「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
「ありがと洸汰くーん!」
梅雨ちゃんや芦戸さんの声に反応した洸汰くんがこちらを見た。
すると次の瞬間、洸汰くんは突然男子湯の方に落ちてしまった。
でも壁越しで緑谷くんが助けたことが分かり、とりあえずホッと胸を撫で下ろした。
それからもうしばらく温泉を堪能してから上がり、洸汰くんが心配なため一度様子を見たらマンダレイの看病の元眠っており、改めてホッとした。
その後、特に何事もなくお風呂から上がって、無事眠ることができた。
——◆——
翌日、早朝5時30分。
「おはよう諸君」
「「「……」」」
まだ朝日が昇り始めた時間帯。
私たちA組は、寝起きだけど眠気が襲ってくる中、体操着に着替えて外に出ていた。
「本日から本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は全員の強化。それによる『仮免』の取得。具体的になりつつある敵意に、立ち向かうための準備だ。心して臨むように」
相澤先生の言葉に私たちは全員がゴクリと息を飲みこむ。
「というわけで爆豪、こいつを投げてみろ」
「これ、体力テストの……」
爆豪くんが受け取ったのは、入学初日で行った"個性"把握テストでのボールだった。
「前回の……入学直後の記録は『705.2m』……どんだけ伸びてるかな」
相澤先生の説明を片耳に、爆豪くんはすぐに意図を察したのか投げやすいところに移動し、張り切って腕を回していた。
「おお! 成長具合か!」
「この3ヶ月色々濃かったからな! 1kmとかいくんじゃねえの!?」
「いったれバクゴー!」
みんなも伸びていると思って期待の声援を出している。まぁ確かに今日までの日々はとても濃かったから、本当に1kmとか行けそうな気もする。
「んじゃ、よっこら……くたばれやぁぁああッ!!!」
「「(くたばれ……)」」
前回とほぼ変わらない物騒な掛け声に、思わず言ったことをリピートしてしまいながらも、ボールは爆風に乗って飛んで行った。
やがてボールは見えなくなり、相澤先生も端末で確認している。
「……『709.6m』」
「なっ……!?」
「あれ? 思ったより……」
「伸びてない…?」
前回から記録はそこまで差が出ていなくて、爆豪くん本人だけでなく、私たちも思わず困惑してしまった。
「約3ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは最長している。だがそれはあくまでも精神面や技術面。あとは多少の体力的な成長がメインで、"個性"そのものは今見た通りでそこまで成長していない」
あ、確かに。
殆ど授業で習っていたのは"個性"使用時の立ち回りの注意点。
各々の技術的なものや、救助活動でやるべき行動などだ。まぁ、緑谷くんみたいに急成長してる人もいるけど……。
「だから、今日から君らの"個性"を伸ばす。死ぬほどキツイがくれぐれも……死なないように」
相澤先生が悪っそうな笑みを浮かべて忠告し、それを見て私たちは思わず息を飲んでしまった。
もっと書きたかったんですけど、実力不足でこうなりました。ごめんなさい。
そして次回から"個性"伸ばしの始まりです。
今思うと"個性"って発動型や異形型、増強型とかあるけど、オリ主の"個性"って発動型に当たるんだろうか……一瞬だけ疑問に思った。
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