この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します   作:伽華 竜魅

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ちびたXtreme様、誤字報告ありがとうございます!

UAも90.000突破もありがとうございます!!




"個性"伸ばしに定番のカレー……え?女子会にこ、恋バナァ!?

 

 

 

 

空もすっかり水色に染まった朝。

普通ならいい天気だと気分が上がり、洗濯日和などと思うだろう。

だけど現在進行形で私たちは今——

 

「クソがァァァアアアッ!!!!」

「おァァアアァアッ!!!!」

「いやァァァアアアッ!!!」

「アァァアアァアアッ!!!」

 

——森の中で悲鳴のごとく叫びながら、過酷で地獄絵図と言えてしまう"個性"伸ばしをしていた。

みんながみんな、各々の課題があまりの過酷すぎて悲鳴を上げ続ける者もいる。

爆破の拡大に氷と炎で風呂の温度を一定にしたり、髪を千切り続けてたり、食べ続けてたり、筋線維を切ろうとしたり。え?私は何をしているんだって?

そうだね、今の私は……——

 

「し、死ぬ……消耗やばくて死ぬぅ…!!」

 

【『体力』の大幅アップと『シンフォギア』のエネルギーの消費量を減らし10~15分ごとに切り替え武装し、何度も切り替え武装を行えるようにする】

という課題だ。

いやマジで死ぬ…今日までの3ヶ月で確かに体力は多少増えたりしてるけど、これマジで死ぬ……しかも『シンフォギア』を切り替え武装て…鬼か。

確かに出来たら最高だし魅力的だし最強だけど……私の"個性(ちから)"は私自身から見れば恵まれたものだけど、その分代償がデカすぎるんだよ……その方が割に合ってるんだろうけど。

でも本当にヤバイ……『ガングニール』から初めて『天羽々斬』と『イチイバル』と切り替えて今は『イチイバル』を纏ったまま、私はプレイバウって名前の体勢で倒れてる。

 

「(マジで死ぬ……『立花響』の『ガングニール』と『マリア・カデンツァヴナ・イヴ』の『黒いガングニール』は同じ『ガングニール』だから消耗はある程度解消されてるけど……やっぱり全くの別の『シンフォギア』はしんどい……)」

 

これが"個性"を使用することで"個性"そのものが体力を多く消耗させる。

もしくは私の体力の少なさによるものなのか……まぁ体力増強も兼ねた課題だけど……。

 

「あ、天堕さん…」

 

「んぁ?」

 

名を呼ばれ顔を動かせば、なぜか顔が少し赤い緑谷くんがいた。

 

「どうしたの? てか虎さんは?」

 

「今5分弱の休憩。えっと……その恰好でそのポーズはいろいろとまずいというかなんというか…!」

 

「……」

 

少しの沈黙の末に私は身体を起こし、後ろに振り返ればブドウ頭が頭を千切りながらこっちをガン見していた。

それも目が真っ赤になってるほどに。

 

「——~ッ!?」

 

そこで私は察した。

今の格好は『イチイバル』……というか『シンフォギア』のギアってどれも露出度高めだ。

 

人の身体見んじゃねェこの変態ブドウ野郎(ヤロー)ォ!!!

 

「ゴボォッ!!?」

 

私は咄嗟に片手のガントレットをクロスボウにしてから、撃つのではなくそのままクロスボウそのものを峰田くんの顔面に投げ飛ばした。

コントロールが良かったのか、クロスボウはそのまま峰田くんの顔面へ突撃し、峰田くんの顔はめり込んだ。そして私自身はすぐに緑谷くんの後ろに移動し、盾にするように密着した。

ちなみに私の声と峰田くんの声で周りが気付き、何だ何だと見てきた。

女子らは察したらしく、峰田くんを冷たい目で見て男子も呆れていた。

 

「だ、大丈夫?」

 

「無理…あまりのしんどさに警戒が衰えてた……」

 

「あ、あの…それもだけど……(ち、近いし背中に微かに柔らかいものがががが…!!!)」

 

落ち着く…いい匂いもする。

そして太陽のように暖かい。

『立花響』が『小日向未来』を陽だまりと呼び、『小日向未来』が『立花響』を太陽と呼ぶような、それが一番近い例えとも言えるような、そんな感じがする……ッ!?

私今緑谷くんに後ろから抱き着いているような感じになってない!?

恐る恐る緑谷くんを見れば、緑谷くんも顔が赤い……!?

 

「ご、ごめん! ありがとう教えてくれて! じゃあ私もう再開するからそっちも頑張って! じゃっ!!」

 

「あ、うんそうだね! 僕も戻るからお互い頑張ろうね!!」

 

私たちは互いに赤面+めっちゃ早口で言い、そそくさと離れた。

 

 

——ズキッ

 

 

「…ッ」

 

だけどその瞬間に軽い頭痛が来た。

最近は収まってたのに……いや、今はさっきのことを頭から振り払うためにも"個性"伸ばしに専念しよう。

 

 

——◆——

 

 

夕方。

2日目(実際は1日目)の"個性"伸ばしを終え、私たちA組並びにB組全生徒が「燃え尽きたぜ…炎のようにな…」のごとく真っ白になって立っていた。

私に至っては2回ほどマジで血を軽く吐いてぶっ倒れて数分気絶したりしてた。

そこから20~30分ほど休憩してから再開している。普通なら血ィ吐いてぶっ倒れたら中止だけど私の場合"個性"の関係上仕方ないから……でも口の中はずっと鉄の味がする。

 

「さぁ昨日言ったね"世話を焼くのは今日だけ"って!」

 

「己で食う飯くらい己でつくれ! カレー!!」

 

「「「イエッサァ……」」」

 

ピクシーボブと『ラグドール』が机に置いてある食材と前にそう言ったけど、私たちA組並びにB組は力尽きた声で微かに返事をした。

課題の内容は違っても皆も同じ状況なんだ…そしてカレーか……。

 

「アハハハハ全員全身ブッチブチ! だからって雑なネコマンマは作っちゃダメねッ!」

 

ラグドールが煽るように足をバタつかせながら爆笑してる。一体どういう性格してるのあの人……すると飯田くんがハッと色を取り戻し呟いた。

 

「確かに……災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすのも救助の一環……流石雄英無駄がない! 世界一うまいカレーを作ろう! 皆!!」

 

飯田くんの呼びかけに私たちはぐったりしながらも応える。確かに飯田くんの言う通りでもある。

前世で見たテレビなどでの自衛隊とかもそういうのやってたし。

 

「(飯田、便利)」

 

私たちは班分けをしながら各自それぞれの作業に取り掛かろうとし、みんなが色を徐々に取り戻していった。

 

 

 

そしてみんながみんなそれぞれ班に分かれ、それぞれの作業に取り掛かっている。

 

「幻神ちゃん手先器用だね!」

 

「ん? そう?」

 

玉ねぎなどの野菜類を包丁で切り分ける担当をしていた。ちなみに隣には爆豪くんもいて、彼も意外過ぎるほどに料理がうまかった。

本当に才能マンなんだと改めて理解するけど、ほんっと~になんでこう、才能マンでなんでもできる人に限って性格が最悪(クソ)なんだろ。

っと、そんなこと考えてたらもう私たちに配られた野菜は全て切り終えた。

次は野菜と肉の炒めなどをしないといけない。

肉は鍋の中でもう炒めちゃえば手っ取り早い。

 

「(先生の生活が酷すぎたから頑張った家事や調理の知識が、ここでも役立つとは思わなんだってね……)」

 

先生、朝昼晩全てインスタント麺とかで済ましてないと良いけど、作り置きは初日分だけ置いていったけど心配だ。

 

 

 

そんな調理時間が終わり空はすっかり暗くなっていた。大きい鍋にみんなが食べれるほどの量で作ったから意外と疲れたけど——

 

「店のレベルじゃねぇけど、めっちゃうめぇ無限に食える!!」

 

——切島くんがそういうぐらい、男子も女子も結構がっついてた。

 

「ヤオモモもがっつくねー!」

 

「えぇ、私の"個性"は脂質を様々な原子に変換して創造するので、沢山蓄える程沢山出せるのです」

 

「それってう〇 ——」

 

「やめろ」

 

特に八百万さんは男子と渡れるぐらい早く食べてた。"個性"の関係上食べないと使えないのは大変そうだけど、太らなそうなのは確かに羨ましい。

そこを瀬呂くんが何か言おうとして耳郎さんがすぐに頭をひっぺ叩いて止めた。

 

 

——◆——

 

 

宿泊施設の女子部屋。

夕食とお風呂を終えて戻って来た私たちはゆっくりとしていた。

 

「うぅ~…補習やだよ~…」

 

けど女子サイドで唯一合宿中に補習が設けられている芦戸さんは、自分の布団の上でゴロゴロとしながらそう呟いた。というか朝は5時半集合なのに補習組は夜中まで補習とかおかしいと思う。

相澤先生はよく合理的とか非合理的とか言うけど、これはどっちかというと非合理的に思うんだけど、これは本人には言わないでおこう。

すると扉からノックする音が聞こえた。

 

「拳藤だけど、今いいかな?」

 

そして扉越しから拳藤さんの声が聞こえて、代表で八百万さんが扉の前まで移動し開けたら、拳藤さんだけじゃなくB組の女子がほとんどいた。

 

「どうなされました?」

 

「いや、男子たちがA組の方に行ったから、せっかくだしってことで私たちも来たんだ」

 

「そうなんですか! ではどうぞお入り下さい!」

 

八百万さんが招き入れると、B組の女子たちが部屋に入ってきた。

 

「ついでにお菓子とジュースも持ってきたよ~!」

 

「うっそっ!? わ~い!!」

 

取蔭さんが両手に袋を持っており、部屋の中心において中身を見せれば本当にお菓子やジュースが入っていた。でも、この時間にこれは……。

 

「ゴクリ……」

 

「食べたそうにしてるわねお茶子ちゃん」

 

横にいるお茶子ちゃんが涎を少し垂らしていた。

あぁた夕食も八百万さんの次にガツガツ食ってたでしょ……。

 

「じゃあさ! せっかくAB女子全員揃ってるし、女子会しようよ!!」

 

瞬間、私の頭に雷が降り注いだような衝撃が来た。

(ダメージ的なのじゃないよ)

じょ、女子会!?前世でも今世でも今日まで経験なしのあの伝説と言われている女子会を!?

(幻神が経験ないだけです。伝説じゃないです)

 

「賛成! こういう機会も中々ないしね!」

 

「あの……実は私、女子会は初めてでして、どのようなことが女子会なんでしょうか?」

 

な、仲間いたー!!こんっなにも嬉しいことはない!おばさん1人じゃなかった!!

みんなノリノリの中、私だけ乗り遅れるおばさんみたいな感じになるんじゃないかって思った……!

そう思ってると葉隠さんが「ふっふっふっ」って多分腕組んで笑っていた。

 

「女子会といえば……恋バナでしょうがー!」

 

「YES! 恋バナ!!」

 

こ、恋バナだとぉ!?

まぁた頭に衝撃走ったよ…!!!

そう思ってるうちにみんなもうお菓子の袋とか開けてジュースも人数分注いだりして用意してるし…!?そして芦戸さんはジュースの入ったコップ片手に持って立ち上がり、声を上げた。

 

「それでは女子会を始めま~す! カンパーイ!!」

 

「「「カンパーイ!!」」」

 

「か、乾杯……」

 

全員ってわけじゃないけど、大体は乗り気だった。

……精神年齢はあれな私はちょっと気まずいです。

 

「あの、乾杯はしましたが結局その恋バナとは一体なんでしょうか?」

 

「私もわかりませんわ」

 

八百万さんと塩崎さんはまだあんまりピンと来ていなかったようだ。

八百万さんはお嬢様だもんね。塩崎さんはわからんけど……。

 

「その前にさ、せっかくだしみんなのヒーロー名教え合いっこしない? せっかくだからB組のヒーロー名聞きたいの!」

 

「それいいね。私らもA組のヒーロー名知りたかったんだよね」

 

……oh。

みんなと結構距離空いてる…私だけ遅れてる……思わず片手で顔を隠して俯いちゃったよ……そうしてる間にも葉隠さんが名乗り出た。

 

「私は『インビジブルガール』!!」

 

「まんまだね……でも私も直球で『バトルフィスト』だよ」

 

そこから拳藤が『バトルフィスト』と答え、塩崎さんが『ヴァイン』柳さんが『エミリー』

小大さんが『ルール』小森さんが『シーメイジ』

角取さんが『ロケッティ』

取蔭さんが『リザーディ』と教えてくた。

 

そしてA組でもお茶子ちゃんが『ウラビティ』

梅雨ちゃんが『フロッピー』

耳郎さんが『イヤホン=ジャック』

八百万さんが『クリエティー』

芦戸さんが『ピンキー』と答えていった。

 

「天堕は?」

 

「……ッ」

 

みんなの視線が私に集まる。

 

「そういえば、幻神ちゃんはヒーロー名を決める授業の時はまだ入院中で発表はしてなかったわね」

 

「えっ? じゃあA組も知らないの?」

 

「そうなの! いい機会だし教えてよ~!」

 

みんながなぜか期待の眼差しで見てくる……ほんっと~にごめんなさい。

 

「ヒーロー名は……まだ決めてないんだ」

 

「えぇっ!? 爆豪みたいに不採用とかじゃなくて!?」

 

逆に爆豪くん不採用されたんか。

どんなヒーロー名か気になるんですけど。

 

「どうして!? 轟みたいにそのまんまの名前とかでもなく!?」

 

「轟くんは名前なんだ………うん。まだビジョンというか、そういうのが定まってなかったし、胸を張って名乗れる名前が思い浮かばないんだ。相澤先生には許可を貰ってるから、とりあえず未定で今こうしている感じ」

 

「マジか」

 

「うん。相澤先生も山田先生に適当に着けてもらったのをそのままプロ名で使用してるって聞いたから」

 

そしたらみんなギョッとした。

「マイク先生が名付け親だったの!?」って聞いてきて、迷わずうんと答えたら「相澤先生ならあり得そう」とか言ってた。

 

「だったらウチらが案だそうか? 音楽系ならウチ詳しいよ」

 

「私もいいの付けてあげる!」

 

そう言って勝手に名前の候補とか出し始めたけど、私はストップさせた。

 

「自分でつけたいんだ……この"個性(ちから)"と共に胸を張って進める名を、自分で……」

 

『シンフォギア』を扱う彼女たちも、パイロットたちのために歌う彼や彼女たちも、みんなそれらしい名はなくともとってもすごい人たちだ。

私はその人たちの真似みたいなことをして戦ってる…ヒーローになろうとしている……だから、名乗る名が思い浮かばない。

でもプロになる前には絶対見つける。

そう決めたから……!

 

「そっか……じゃあ楽しみにしてる!」

 

「んじゃあ気を取り直して恋バナ始めよ~!」

 

なんかいい雰囲気で終わったと思ったら恋バナが結局始まろうとしていた。

あ、さっきまでの私の暖かかった気持ちも一気にひんやりとなってしまった……。

 

「ちょっと、マジでやるの?」

 

「やるよそりゃあ! 定番だもん! よ~し、みんな心の準備はいい? それじゃ、今恋人がいて現在も付き合っている人がいる人は挙手をお願いします!」

 

私もちょっとは気になるけど、芦戸さんのそんな質問に誰も手を上げることはなかった。

 

「え、誰もいないの? いや、雄英だから仕方無いのかな…? じゃあ、今まで付き合った経験がある人は?」

 

それに関しても誰も挙手はしない。

まぁだいたい察しはついてたけど……。

 

「中学の時は受験勉強で必死だったし、雄英に入ったら入ったでそれどころじゃないしね」

 

「雄英に合格してヒーローになるためにも恋愛してる暇なんてないノコ」

 

「私は女子中学校でしたので、あまり異性と関わることはありませんでしたわ」

 

「私もです」

 

八百万さんと塩崎も女子中学だったのか。

そりゃあ確かに異性との関わりは他と比べてなさそうだね。

 

「な、なんてことだ…」

 

「くぅ…でもキュンキュンしたいよぉ! この後の補習に耐えるための元気が欲しいよォ!!」

 

恋バナのネタを補習をするためのエネルギーにするんじゃないよ。

逆に気になって頭に入らないでしょうが。

 

「じゃあ気になる男子について語るのはどう?」

 

「「それだ!」」

 

芦戸さんと葉隠さんが勢いよく言った。

 

「じゃあ、気になる男子が居る人!?」

 

………はい。返事なしっと。

 

「まさかのいない!?」

 

「そういう芦戸は? 確か切島と同じ中学出身だったよね?」

 

「え? それがないんだな、それが。雄英受けるまでは切島と喋ったことも無いくらいだったし」

 

「マジでか」

 

えぇ……切島くんと芦戸さん同じ中学出身だったの?初耳~……。

 

「耳郎さんはどうですか? よく上鳴さんとお話されているようですが…」

 

「ないない。そりゃアイツは喋りやすいけどさチャラいもん。絶対浮気するタイプ。峰田よりはマシなのは本当だけどね」

 

上鳴くんは……確かにする可能性は見える。

だって体育祭のトーナメントで塩崎さんと当たった時は開始前にお茶に誘ってたし。

その後もいろいろと話したが、ほとんどが曖昧だしそういうのに発展しないものばっかりだった。

 

「ぐぬぬ……なら、メインディッシュだ…!」

 

「——へっ?」

 

芦戸さんが私のほうを見て来て、思わず声を出してしまった。

そして芦戸さんに続いて皆の視線が一斉に私に集まった。

 

「な、なに…?」

 

「いんや~? ここにいるみんな気になることだからね~♪」

 

芦戸さんと葉隠さん(多分ニヤついてる)、そしてB組でも何名かがニヤニヤしながら見てくる。

嫌な予感……とりあえずジュース呑んで落ちつ——

 

「ぶっちゃけ聞きます! 天堕は…——」

 

 

「——緑谷のこと好きなの!?」

 

 

「ブゥーッ!!!」

 

——こうとしたら、とんでもない質問が来てまたもジュースを吹き出してしまった。

 

「その反応はそういうことだよね!?」

 

「白状しろ~!」

 

ケホッ! コホッ! ち、違っ! 今のは不意を突かれたからで……!!!

 

「声が変わっちゃってるわ幻神ちゃん」

 

目を輝かせながら芦戸さんと葉隠さんが詰め寄ってくる。私は視線で他のみんなに助けを求めたが……。

 

「ゲロっちまったほうが罪軽くなるよ?」

「私も気になりますわ!」

「う、うちも……」

 

「あたしらも気になるな~?」

「私たちから見ると2人は結構一緒にいる」

「ん」

 

誰も助けるどころか聞きたそうにしてるゥ~!!?

 

ち、ちちちちちが! 断じて違う! 私がそんな、防人である私がそんな……!

 

「声も戻ってないし顔が赤いわよ幻神ちゃん」

 

「防人ってなに?」

 

梅雨ちゃんが指摘してくるけど、声帯は感情の昂りで勝手に変換されたりもするから……か、顔はここが暑いから!そう暑いから!!

そう言いながら片手をうちわのようにしてパタパタとした。

 

「でも天堕、あんたI・アイランドの時「緑谷のために」って言ってたじゃん」

 

デェェェスッ!!?

 

「別の声になった……」

 

耳郎さんからのとんでも発言に思わず声を上げると同時に、芦戸さんは「本当!?」って嬉しそうな表情を浮かべた。

 

「これはもうほぼ確定だよね!?」

 

ち、違うデス! そんな…そ、そんなこと言って…うぅぅ…!!

 

私は両手で顔を隠し俯いた。

 

「確かに言っておられましたわ」

 

裏切ったわね百ォ!!!

 

「体育祭で出してた声だ」

 

「口調まで変わるのすごいね」

 

八百万さんも暴露してきて、それを聞いた女子のほとんどはニヤニヤしながら見てくる。

 

「今日のトレーニングでも緑谷の後ろに隠れてたもんね! ピクシーボブの時でも!」

 

「体育祭の騎馬戦でもチーム決めが始まった瞬間に組んだし! そういうことだよね!!?」

 

「……ッ」

 

た、確かに言ったよ……でもあれは私も後から気づいたことだし……。

 

「まだ、よくわからないけど……とっても暖かくなることは…あるよ

 

「えっ!? 何それなにそれ!?」

 

「暖かくなるってどういうこと!?」

 

例えで言えば……そう——

 

「——太陽のような…お日様のような、それにあたってるような感じがする…時が、たまに……」

 

私が言葉を頑張って繋げて言えば、案の定2人は「キャー!」って言いながら興奮していた。

穴があったら入りたい……。

 

「これもうそうだよね!? 確定だよね!?」

 

でも私は…『私』、は……——

 

 

 

どうせ『わたし』は、アイツの商物(コマ)なのよ……。

 

 

 

——……え?

今何を思った?何を心の中で呟いた?

お、思い出せないし、わからない……でも、なぜか心の、いや胸の歌?

1人で混乱していると、扉からノック音が聞こえた。

 

「切島だけどドア開けていいか?」

 

「切島くん?」

 

「いいよ~!」

 

芦戸さんが返事すれば扉が開かれるとそこには切島くんがいた。

 

「うおっ!? B組の女子もいたのか…」

 

「切島どうしたの~?」

 

「もうすぐで補習が始まるから先生に頼まれて呼びに来たんだよ。上鳴達は先に行ってる」

 

「えぇ!? もうそんな時間なの!?」

 

もうそんな時間なのか。

芦戸さんはいやいやと言っていたけど、切島くんが同情したり説得したりして、芦戸さんはノートとペンをまとめて切島くんと一緒に補習へと向かっていった。

 

「それじゃあ、キリもいいところだし私達も部屋に戻ろうか?」

 

「うん、今日はありがとう! 明日もやろうね!」

 

「えっ明日もやるの?」

 

「三奈ちゃんならそう言うよ!」

 

そしてB組も解散し帰っていったことで女子会は終わりを告げた。

私たちもそれぞれ布団へ入り、明日に備えて就寝した。

 

 

 

 




なんか恋バナがメイン回になっちゃいました……あと女子会書いたことないから結構手こずりました。
そして着々と賛否両論が大きく起き始める展開が近づいているのが怖いです……(メタいてぇ!)!!
と、とりあえず最近モチベが下がっていますが、モチベが上がり次第書き、更新しますのでよろしくお願いします。

そしてもしよければお気に入り登録と評価、感想の方よろしくお願いします!

そろそろシンフォギアとマクロス以外の曲歌わせる?

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  • 歌わせない
  • タグにもあるんだから歌わせろ
  • 主さんのお好きなようにしろよ
  • そんなことより深夜のラーメンが食べたい
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