この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します   作:伽華 竜魅

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今回は短めです……!




委員長?やだよやること増えるもん……

 

 

 

 

「今日は送って行きます」

 

「起きて早々第一声が"おはよう"ではなくそれ?」

 

早朝、いつも通り早く起きて朝食と洗濯など諸々やってから先生を起こしに来て、起こしたら今の状況。パジャマ姿+寝癖で乱れた白緑色の髪のままベットに座ってそう言いだした。

 

「安心して! 運転免許は持ってるから!」

 

「いやいやいやいや。そこではなくてね? なんで突然学校まで送ると言い出すのかを聞いてるんだよ?」

 

ドヤ顔をしながら右手をグッとして言うが、問題はそこじゃない。先生の運転とかそういうのじゃない。なんで送るのかを聞いているんだ。

 

「オールマイトが雄英の教師をやってるじゃない」

 

「うん。え、それがなに?」

 

「人気No.1ヒーローが教師をやってるのよ? マスコミはその姿などを見ている生徒。特にヒーロー科には徹底的に接触してくると思うの。既に校門で待機してたりね」

 

「えぇ……」

 

なんだそれは……普通に嫌だわ。いくら仕事とはいえ、それは迷惑すぎる。

 

「だから私が送るのよ!」

 

「いや送るって言っても、どうせ校門付近で降りるんだから意味なくない?」

 

「? 校門まで送るのよ?」

 

「は?」

 

「え?」

 

それから私たちは少しばかりギャーギャーと言い合いを始めた。

 

 

——◆——

 

 

「(まさか、先生の言う通りになるとは……)」

 

あの後結局車で登校したけど、本当にマスコミが道中にもいっぱいいて、校門前にもいた。てか車で登校したところをマスコミがカメラを問答無用で向けてきたときは驚いた。そこまでするか!?

 

「さてホームルームの本題だ……急で悪いが今日は君らに……」

 

そんなことを思いっているとホームルームが始まり、相澤先生は来て早々爆豪くんと緑谷くんに注意、というか釘刺しをした。

そして溜めを作るかのように話し始めた。

 

「「「(また臨時テストか……!?)」」」

 

「学級委員長を決めてもらう」

 

「「「学校っぽいの来たぁぁー!!」」」

 

学校っぽいの来たって……学校ですがな?てか委員長決めか……って——

 

「委員長! やりたいですソレ俺!!」

「ウチもやりたいス」

「オイラのマニフェストは女子全員膝上30cm!!」

「ボクの為にあるヤツ☆」

「リーダー! やるやるー!!」

 

——君ら以外にもやりたいのか!?わ、私は委員長なんて面倒だからやりたくない……てかメリットとかあるの?

約1名に関してはもはや命令的というか、怒り的というかそんな感じで「俺にやらせろ」って言ってる爆豪くんだと一瞬でわかっちゃったよ。

 

「静粛にしたまえ!」

 

だけど、一番後ろにいる飯田くんの声でみんなが一斉に静かになり、飯田くんへと視線が集まった。

 

「"多"を牽引する責任重大な仕事だぞ……! 『やりたい者』がやれるモノではないだろう! 周囲からの信頼あってこそ務まる聖務……! 民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら……これは投票で決めるべき議案!!!」

 

「いやお前手ぇそびえ立ってんじゃねーか! なんで発案した!?」

 

切島くんのツッコミが決められた。うん。口と行動が全く合ってないよ?

 

「日も浅いのに信頼もクソもないわ飯田ちゃん」

 

「そんなん皆自分に入れらぁ!」

 

「だからこそここで複数票獲った者こそが真に相応しい人間ということにならないか!?」

 

あぁなるほど。まだ入学して3日目だけど、それでも他の人から票をもらった人は信頼できるってことか。うん。言いたいことはわかった。

というか蛙吹さん、「日も浅いのに信頼もクソもない」って言いますが、あなた初対面でいきなり下の名前でちゃんずけ願ってきたからね?普通そっちのほうも、日も浅いのに下呼びは失礼って思うのだが……これは心の奥底に沈めておこう。

 

「どうでしょうか先生!!」

 

「時間内に決めりゃ何でもいいよ」

 

先生もあっさりと承認したし……結局多数決で決めることになった。というかもう寝袋入って寝っ転がった!寝る気満々じゃん!!

 

「てか、そうなると誰が集計するんだ?」

 

上鳴くんが集計に関してどうするか聞いてきた……よし。

 

「じゃあ私がやるよ」

 

「む、いいのか天堕くん?」

 

「うん。私は別に委員長はやりたくないし……」

 

こういうのはやりたくない人がやったほうがいい。相澤先生の言葉を借りるなら合理的にやる。それだけだ。

 

「天堕、効率よく行こう。黒板に書いてくれ。俺が数える」

 

「えっ?」

 

まさかの轟くんも集計に出るとは…!?みんなもいいのか聞いたけど、「人の前に立って導くってのは得意じゃねえ」って言った。轟くんは自分が不得手な部分をしっかりと把握していたみたいだ。

まぁでもそれはそれでありがたい。一々数えて書くとたまにこんがらがっちゃうからね。私たち二人は教壇に立ち、全員に目を伏せてもらった。

そして轟くんが聞いて、私が数を書いてをやっていき、最後に私たちそれぞれ誰に入れるか決めて追加して、終わらせた。みんなに「終わったから目開けて良いよ」と伝えると、すぐに目を開き集計結果を見た。結果は——

 

「僕が…3票……!?」

 

1位が3票の緑谷くん。2位が2票の八百万さん。それ以外の全員が1票ずつで、私と轟くん、あと麗日さんが0票だった。

 

「1票…!? 誰が……くっ! 俺に入れてくれた誰か、申し訳ない……!!」

 

「他に入れたのね…」

 

「一体何がしたいんだ? 飯田は……」

 

飯田くん他の人に入れたんだ……。

 

「なんでデクに……!? おい歌女に半分野郎! 結果は本当なんだろうなァ!?」

 

「大丈夫だ。数え間違えはない」

 

「(歌女って……)もう1回はなしだよ? 結果は結果!」

 

「……クソがッ!!!」

 

そこまで緑谷くんに票が入って自分に入らなかったのが納得いかないのか……ちっさ……んで私と轟くんは机に戻って、入れ違うように緑谷くんと八百万さんが前に出た。

 

「じゃあ委員長は緑谷、副委員長が八百万で決定。昼食後の午後の授業で他の委員も決めるからな」

 

「ま、マジか…!?」

 

「悔しいですわ……」

 

 

——◆——

 

 

お昼。

今日も今日とて教室で手作り弁当を口に運ぶ。

 

「(う~ん……卵焼きがあまり甘くない…醤油の入れ過ぎかな? それとも砂糖が少なかった?)」

 

改善などを考えながら口に運んでいく。すると私に声をかけてきた人がいた。

 

「ケロ、幻神ちゃん。あなたもお弁当なの?」

 

「蛙吹さん。うん、朝食作るついでにね」

 

蛙吹さんだ。前を見れば蛙吹さんが振り返っており、私のお弁当を見ていた。

 

「梅雨ちゃんと呼んで? それと、幻神ちゃん()手作りなのね」

 

「下呼びはもう少し待って……って、()? もしかして蛙吹さんも手作りなの?」

 

「えぇ。私弟と妹がいるの。両親は両方とも家にあまりいないから、基本私がしているのよ」

 

「へ~! えらいね!」

 

「ケロケロ」

 

感心して、素直な感想を言うと嬉しそうに微笑んでいた。てかやっぱり『カエル』なんだ。

 

「幻神ちゃんも手作りのようだけど、兄妹がいるの?」

 

「いんや? せんせ——……ん"ん”ぅ"!! 家族がみんな忙しいから、基本家事は私が全般やってるの」

 

「そうなの? 私たち、結構共通点あるわね」

 

共通点。うん、まぁ確かにあるっちゃあるね。でも私の場合は……いいや。これは黙っておこう。

 

「そ、そうだね——」

 

 

『セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難してください。繰り返します。セキュリティ3が——』

 

 

——瞬間。大音量の警報と共に、そんなアナウンスが教室、学校中に響き渡った。

 

「えっ!? な、なに!?」

 

「セキュリティ3……何かしら? けどこんな警告のようなアナウンスってことは、危険ってことじゃないかしら?」

 

わ~蛙吹さんすっごい冷静~!って、何か学校で大変なことが起きたってこと!?

 

「屋外へ避難してって言ってるけど、今すぐ出たほうがいいのかしら……?」

 

「え、どういうこと?」

 

「雄英には相澤先生やオールマイトがいるのよ? それに、無理に出ても混雑するだけだわ」

 

「え——……あぁ~そういうことか…」

 

廊下を見れば、他の1年生であろう生徒たちが急いで避難しようと廊下に出ていて、まさに混雑状態になっていた。

 

「落ち着くまで教室で待っているほうがいいかもしれないわ」

 

「……そうかもね。こんな状況だけど、お弁当食べよっか」

 

「お弁当を食べるまではさすがに難しいわ」

 

oh……ドストレートに……。

 

 

 

その後、無事ことは終わり、午後のHRにて緑谷くんは委員長を飯田くんに譲り、飯田くんが委員長へとなった。そして飯田くんは『非常口』というあだ名を付けられていた。その場面を少し見てみたかった。

 

 

 

 





戦闘訓練後の放課後に"個性"説明会の回にしようと思いましたが、個人的に別の所でやりたいと思いましたので、ここでは書きませんでした。お許しを……!
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