この"沢山の歌声"で、"曲"で、ヒーローを目指します   作:伽華 竜魅

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ちびたXtreme様、誤字報告ありがとうございます!
高評価もありがとうございます!!

モンハンワイルズがまだ発売して2日目だけど楽しすぎて執筆が遅くなっちゃう……でもやり込んじゃう……楽しいィ!!




第二次試験と裏での目的遂行

 

 

 

 

私たちが通過してから10人、20人とさらに通過者が増えていき、その中にはA組の面々もいて、出久くんもいてホッとした。

だけどA組全員が集まったと言えばうそであり、合格の枠は次々に他校たちによって埋まっていっていた。既に合格している私たちはただ残りのA組が全員合格することを祈るしかない。

そして結果は…——

 

「よっしゃあ!」

 

「スゲェ! スゲェよこんなん!!」

 

「雄英全員、一次試験通っちゃったァ!!!」

 

——残りがギリギリ滑り込みという形で何とか合格し、雄英A組である私たちは全員が一次試験を無事合格したのだ。

そして無事にみんなが控室に集まり、A組が改めて全員通過したことに喜んでいる中。

 

『——えぇ、一次選考を通過した100人の皆さん。これをご覧ください』

 

アナウンスと共に控室壁面の大型モニターに映像が流れ始めた。

そこには私たちが一次試験で競い合っていた試験会場であるそこにはビル街や住宅街が映し出されている。

 

「えっ」

 

そしてすべてが爆発していった。

 

『次の試験でラストになります。みなさんにはこれからこの被災現場で、『バイスタンダー』として救助演習を行ってもらいます』

 

「「パイスライダー……?」」

 

「バイスタンダー! 現場に居合わせた人のことだよ! 授業でやったでしょ?」

 

「一般市民を指す意味でも使われたりしますが……」

 

あぁ、授業でも聞いた覚えがあるような、ないような……。

 

『一次選考を通過した皆さんは()()()()()()()()()()()()()()、どれだけ適切な救助が行えるかを試させていただきます』

 

救助……神野区を模してのことかな。

あの時の私もまた、容疑者としても扱われてたからそういう活動まではしなかったし出来なかったけど…今回はそれらをやるってことか。

 

「む、人がいる…!」

 

「え…なっ!? 老人に子ども!? 危ねぇよ! 何やってんだ!?」

 

爆発して崩壊し、荒れ地となった会場に人影が映った。なぜ?というかいつから!?

しかも服はボロボロの血糊まで!?

 

『彼らはあらゆる訓練において今や引っ張りだこの要救助者のプロ『HELP(ヘルプ)US(アス)COMPANY(カンパニー)』。略して『HUC(フック)』の皆さんです。現在、傷病者に扮したHUCがフィールド全域にスタンバイ中。皆さんにはこれから彼らの救出を行ってもらいます」

 

あぁ、学校とかだと救助者と要救助者として振り分けられてたけど、ここではよりリアリティを高めて、より本当に救助するようにしているって感じか。だから会場もあえてぶっ壊す……いやそれでもこの試験の為だけに使用したお金をすぐに水の泡のようにするのはいろいろと…その、こういう建設している人たちは泣くよ?

「せっかく頑張って建てたのに」って……。

 

『なお、この試験では皆さんの救出活動をポイントで採点していき、演習終了時に基準値を超えていれば合格とします。10分後に始めますので、トイレなど準備は済ませておいてくださいね~……』

 

10分後にスタート……もしこれが神野区を模しているのなら…みんなはともかく、私を見る目は……いや、そんなの考えないようにしないと——

 

「「緑谷ァァアア!!!」」

 

「ん?」

 

——…っと、いきなり上鳴くんと峰田くんが出久くんに突っかかってた。

 

「何してんだテメェは! 俺たちが大変な時にテメェはァ!」

 

「試験中だぞ! 舐めてんのか人生を!!」

 

「い、痛い! やめて! 何!?」

 

なんか、話してる……それを見て瀬呂くんはニヤニヤしてるし。

 

「…ねぇ、試験の時なんかあったの?」

 

「え? あぁ……」

 

私がこっそり聞くと、瀬呂くんはまたもニヤけだした。

 

「実はな~…緑谷の奴、試験中にあの士傑のボディースーツ、あの女な? 素っ裸で緑谷と岩陰にいたんだよ!

 

「…………………は?」

 

素っ裸で…出久くんと…岩陰…いた…………は?

 

「あれ? あ、天堕…? あ、天堕さ~ん……?」

 

瀬呂が少しばかり困惑しながら幻神を呼ぶも、幻神は俯いたまま緑谷へと脚を動かす。

緑谷は上鳴と峰田に身体を揺さぶられたりして理不尽に怒られているが、幻神が近づいているのに気づいて止まった。

その理由は、なぜか自分たちに襲い来る謎の殺気を感じたからだ。

上鳴と峰田は思わず緑谷から離れ、そして緑谷の前に幻神が止まる。

 

「あ、あの……天堕さん…?」

 

——私、ちょっと出久と『お話』しなきゃいけないなって思うんだ

 

「——ヒッ!!」

 

幻神は無意識に声質、声帯を『小日向未来』へと変え、光の無いつつじ色の瞳をしながら微笑んでいた。緑谷は思わず一歩後ずさる。緑谷は無意識に危機感を覚えており、逃げなきゃいけないと悟るが身体が動いてくれない。

そんな中幻神は緑谷との距離を詰める。

 

「あ、天堕さん…! じ、時間とかもあるし、そ、そういうのは……」

 

10分も時間あるから大丈夫だよ。それと幻神って呼ばなくなってるのも『お話』しないとだね

 

幻神は緑谷の手首を掴む。

掴まれた緑谷は『シンフォギア』を纏っていないにも関わらず強く握られているのが伝わり驚く。

そして振り解こうにも、振り解けない。

 

「ま、待って——」

 

悪い子な出久には…しっかりと『お話』しないとね……

 

幻神は緑谷を連れて、10分という許された時間の間に控室へ——

 

「お願いだから話を聞いてぇぇぇえええッ!!!!」

 

——緑谷出久の悲鳴を残して消えていった。

 

 

——◆——

 

 

(ヴィラン)により、大規模破壊(テロ)が発生。規模は○○市全域、建物の倒壊により傷病者多数。道路の損壊が激しく、救急先着隊の到着に著しい遅れ。到着するまでの救助活動は、その場にいるヒーローたちが指揮を執り行い——』

 

出久くんと『お話』を終え戻ってきた途端ブザーが鳴り響き、演習の想定内容(シナリオ)が語られながら控室が展開されて行く。

 

『——1人でも多くの命を救い出すこと……それでは試験、スタート!!

 

そして控室が完全に展開し切るのと同時に試験開始の合図が鳴り響くと、みんな一斉に走り出した。

 

「(シナリオでは大規模テロって言っていた…そしてこれらが神野区を模しているのなら……私の立場を考えるに、きっと……)」

 

私の…美音の立場を考えれば、意外にも答えは簡単に出てくる。

そして『シンフォギア』は決戦兵器とも言えるから、救助とかそこらはやり方次第だけど、全面で活かせるかと言われたら即答で「はい」なんて言えない……いや、だとしてもだ。

 

 

——Various shul shagana tron(純心は突き立つ牙となり)——

 

 

ドクンッ!と心臓が高鳴ると同時にピンクの輝きに包まれる。

 

肌にピッタリと張り付くピンクと白を基調とするバトルスーツを身に纏い、両脚にはピンクの機械装甲である細いガントレットとグリーブが装着される。

頭部はロングがツインテールに結ばれ、そのツインテールを包み込むようにピンクのコンテナとヘッドセットを装着された。

 

輝きが消え、『シュルシャガナ』を纏い終えると同時に脚部のグリーブ先と頭部のツインテールコンテナから、身体の周囲に円形の刃を縦向きに展開。

 

- 非常Σ式・禁月輪 -

 

回転させながら一気に滑走する。

 

「天堕君!?」

 

「私はこの近くの所に行く! 今回は本当に多く固まって動くのはかえって意味がないから!」

 

それだけを言い残して私は市街地であってもみんなとは違う場所へと向かって行った。

正直『ガングニール』が肉弾でもあるから一番適任かもしれないけど、機動力は『シュルシャガナ』が結局一番高い。

それに…まだ美音と比べたら劣って完璧には扱い切れてないけど、『ダウルダブラ』を通しての錬金術だって…!!

 

「(耳を澄ませ…声じゃなくとも、歌という名の声でなら…!!)」

 

移動しながら、眼を閉じて、周囲の音に集中する。

 

「——!!」

 

「ッ!」

 

聞こえた!方向は……9時と10時の間!!

ヨーヨーのアームドギアを出し、左側の瓦礫の中に伸ばして埋め込ませる。そしてエネルギー状のピンクの糸を握り、そのまま方向転換した。

そして- 非常Σ式・禁月輪 -を解除して、声が聞こえるところに着く。

 

「救けてくれぇ!」

 

「(瓦礫の中!? 早く救けないと!) 大丈夫です! すぐに救けますからそこから動かないで! 冷静に呼吸を整えていて下さい!!」

 

『シュルシャガナ』の刃でも瓦礫とかは簡単に切断できる。ツインテールコンテナを変形させて、アームを伸ばしてその先に円盤の刃を出す。

そして瓦礫でダメなところと大丈夫なところを確認しながら切断していく。

そうやってうまく瓦礫を削っていき、小さな穴の中に要救助者(役のHUCの男性)を見つけた。

 

「大丈夫ですか!?」

 

「た、救けてくれ! 抜け出せない…!」

 

「今出させます! 身体に痛みは!? 何かが刺さってしまっていたりしていますか!?」

 

お義母さんに戦いと同時にこういった救助に関することもプライベートで教えられていたのが今活きてる。そして手で退かせる分の瓦礫を退かしながら聞けば、「瓦礫に挟まれてるだけだ」と答えてくれた。

 

「(上の瓦礫が邪魔だ!) 少しの間目を瞑っていてください! すぐに済みますので!」

 

アームを伸ばして円盤の刃で上の瓦礫を削っていく。それを終わらせて、要救助者の身体を掴み穴から引き上げ出した。

すぐに横にできるスペースをアームを伸ばして瓦礫を押し退かして作り、そこに男性を横にさせる。

 

「身体に異常は? 近くにご家族か友人はいますか?」

 

「か、身体は瓦礫で打たれてあまり動かせない……周りに人はいない、俺1人だ……」

 

「わかりました。すぐに救護所へ向かいます。痛みがあったらすぐに言ってください!!」

 

男性を抱き上げ、再び- 非常Σ式・禁月輪 -を発動させて、そのまま救護所へと滑走する。

なるべく瓦礫などを切り刻んで飛んできたりしないように、瓦礫の少ない平面を最短で真っすぐに滑走していくと、救護所が見えて来た。

 

「もうあんなに人が…!」

 

救護所には既に他校の人が多くの要救助者の手当てなどを行っていた。

救護所の直前に- 非常Σ式・禁月輪 -を解除してから、ヒールの電ノコで滑走して到着する。

 

「! その格好…天堕幻神ね! その男性をこっちに!」

 

「ッ! はい!!」

 

1人が私に気づいて指示してくれた。

私は言われた通りにそこに行って、男性の状態を説明する。

 

「全身を瓦礫による衝撃で打たれて動かせない状況です! それ以外の出血などと言った目立った傷はありません!」

 

「わかった。なるべく身体に響かないようにそこに寝かせて! 誰か! 痛みを抑えるために濡れた毛布などをこっちへ!」

 

男性を寝かして「もう大丈夫です」と言ってから、他校の人に後のことを頼み、私は再び他の人の救助に向かうべく動こうとすると、見覚えのあるシルエットがこっちに走って来ていた。

 

「出久くん!」

 

「ッ! 幻神!」

 

その正体は子供(役のHUC)を抱き上げている出久くんだった。

 

 

——◆——

 

 

薄暗い控室。

そこに数十人の黒一色にサポートアイテムを装備した大人と、『シャチ』の顔をした大男が先頭に立っていた。

 

「調子は?」

 

『初動はまあ、至らない者も多いですが……それでもフックの皆さんが下す減点判断は、想定していたより少ないです』

 

大男が通信機で目良と会話をしている一方で、その最後列……そこに他の者たちとは異なる戦闘服(コスチューム)を身に纏い、サポートアイテムを装備している3()()()()()()()()()()()()()

 

『それに、今回の演習のシナリオをしっかり理解しています。おおむね、いいんじゃないですかね』

 

「そうか……市井の人々を守るため、ヒーローには複合的な動きが求められる。すなわち…救護と対敵。全ての並行処理」

 

そして待機している彼らも動き出す……——

 

 

——◆——

 

 

出久くんが子供(役のHUC)を連れてきて、それを私が預かろうとした瞬間突然爆発が起こり始めた。

しかも救護所の近くでだ。

建物の崩壊や可燃物が引火したとかじゃない……明らかに意図的な爆発だ。

爆発したところを見れば土煙が上がっており、そこから数十人の人影が現れた。

 

「あれって…!」

 

「ギャングオルカ…!?」

 

No.10のヒーロー…ギャングオルカ……!?じゃあその周りにいる黒ずくめのような人たちはそのサイドキックか!?

しかも迷うことなくこっちに向かってきてる!

 

(ヴィラン)が姿を現し追撃を開始。現場のヒーロー候補生は(ヴィラン)を制圧しつつ、救助を続行してください』

 

戦いながらの救助……やっぱり神野区で、私たちが戦ってる中、それでも多くの人を救おうと動いていたヒーローもいるから、そういうことだったんだ…!!

 

「みんなを避難させろ!」

 

「真堂さん!?」

 

「奥へ! (ヴィラン)からできるだけ距離を置け!」

 

「は、はい!」

 

真堂さんが真っ先に前に出た。

その間に私たちは要救助者の人達を避難させるべく、救助者を担いで離れようとした。

だけど次の瞬間、超音波のような振動的な音が聞こえ、咄嗟に振り返る。

 

「ッ! 真堂さん!!」

 

「まずい!!」

 

真正面からギャングオルカの超音波攻撃を受けたのか、白目をむいて倒れる真堂さんがいた。

 

「この戦力差に殿1人とは…舐められたものだ」

 

神野区にも出向いていたギャングオルカ……このままじゃ本当にマズい!

 

「(こうなったら、『イチイバル』に切り替え武装を……)」

 

私が担いでいる救助者を、手の空いている他の人に託し前に出ようと考えた時、ギャングオルカにいきなり氷結が襲い掛かった。

 

「轟君!」

 

その氷結の正体は轟くんのもので、ギャングオルカは超音波で粉砕することで防ぐも、完全にターゲットを轟くんへと変えていた。

 

「緑谷、天堕、避難か!?」

 

「ッ! みんな!」

 

その後から尾白くんに芦戸さん、常闇くんが駆け付けて来た。

 

「すまない、遅くなった!」

 

「俺たちも手伝う!」

 

「てか轟、早っ!」

 

私と出久くんは担いでいる救助者を尾白くんと芦戸さんに預けながらいろいろと聞けば、3人は水辺付近にいて、(ヴィラン)が現れたことで撃退と救護所の防衛に来てくれたらしい。

そして他の皆は残って救助を続行しているみたいだ。すると風がいきなり強くなり始めた。

 

「吹ゥきィ飛ォ飛べェェエエッ!!!!」

 

チラッとギャングオルカ達の方を見れば士傑の夜嵐イナサが風を利用して轟くんの頭上にいた。

うちのツートップである轟くんと、その轟くんを推薦では凌駕してトップにいた夜嵐イナサ……夜嵐イナサも見た感じ広範囲の攻撃や制圧も可能な"個性"なのはわかる。

あの2人でならきっと大丈夫なんだろう。

 

「戦力が集まってる…今のうちに避難を進めよう!」

 

「うん! 行こう幻神!」

 

「あ、うん!!」

 

私もみんなに続き、脚部の電ノコで移動する——

 

 

「——テメェは別だ。ヒーロー気取り」

 

 

「——がっ!?」

 

——瞬間だった。

私は後ろから首を締められるように強く掴まれ、そのまま地面に叩き潰される。

 

「幻神!?」

 

そして地面を抉られながら引きずられ、一気に救護所とは反対の方向へと投げ飛ばされた。

地面に何回かバウンドして、最後には転がってしまったけど、『イガリマ』のアームドギアである大鎌を出してから、ツインテールコンテナと一緒に地面に突き刺してなんとか勢いを消して止まることに成功した。

 

「ケホッ、ゴホッ…! (今の…的確に喉を狙ってきてた…!!)」

 

喉に思わず片手を添えて咳き込んでいると、私の目の前にズンッ!足を強く踏み込みながら、立ちふさがるように3人の影が現れた。

するとそのうちの1人が剣らしきものを振りかざしてきて、それに気づいた私は咄嗟に『イガリマ』のアームドギアで受け止めるも、キンッ!!と金属音が鳴り響いた。

 

「ッ! あなた達は…!?」

 

()()()()()()()…歌姫…」

 

その人物、いや、人物たちは見覚えがあった。

互いに弾いて距離を取りながらその人物たちをしっかりと見てその正体がハッキリした。

 

 

「公安…直属ヒーロー……!!!」

 

 

その正体は、神野区で私と美音を殺そうとしていた、公安直属ヒーローだった。

 

 

 

 





ハァイ公安直属ヒーロー、ここでも乱入……!
これは彼らの独断か、それとも公安が秘かに仕向けた行為か……まぁともかく、幻神はどうなるかですね。

あと『シンフォギア』で救助ってのが私個人の意見(?)ですけど、どれも難しい……原作でも敵の撃退とかで避難とかそういうのはSONGの人達がやってたから……でも頑張ってほしいですね本当に。

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