ラブライブリスタートシリーズ ラブライブカーニバル リンクス   作:しゅみタロス

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第1話 島国での生活

7月

 

ザアアアア

 

波の音に照り付ける太陽、ここは西木野さんの管理する静岡の淡島の一角。青い海を見渡す俺はその美しさに見惚れていた。

 

心咲「都会暮らしも良いけど、こういう静かな場所も良いな、心が洗われる」

 

すると後ろから……

 

穂乃果「ヤッホー――うみだああああ!!」

心咲「フグゥ!!」

 

突如として水着姿の高坂さんがジャンプで俺に飛び込んでくる。

 

心咲「高坂さん、ああ、あた、あたって……」

 

柔らかな胸が自分の身体に密着する、幸い俺は今ダイビングスーツな為そこまで身体の感触は分からない、水着だったら完全に危なかった。

 

海未「コラ、心咲さんに迷惑かけないでください!!」

ことり「良いな~ことりも~混ぜて~」

海未ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!「話を聞いていましたか?」

心咲「園田さんはそのリボルバーをしまってください」

 

殺気を放つ園田さんを宥めつつ、立ち上がる。

 

心咲「兎に角皆はしゃぎ過ぎだ、楽しいのは分かるけどもっと節制を持ってくれ。その……男だから……」

 

俺にも男ゆえの羞恥心がある、肌を見せる事への抵抗が拭えず、こっちはダイビングスーツだって言うのに。

 

絵里「あら?心咲君はダイビングスーツ?折角心咲君の身体期待してたのにな~」

希「相変わらずガードが堅いなあ」

にこ「アンタたちが身体良すぎるのよ!!」

心咲「そう簡単に見せられたら見せてますよ」

にこ「ホント、潔癖の権化ね」

 

こればっかりは仕方ないだろうと思うがそもそも女子9人に囲まれてる男の気持ちを少しは考えてほしい。思春期男子にはJKの水着ほど過激なものは無いんだ。と言ってもこの空気感に精神力だけで何とかまともに会話出来てるだけ俺は強いのだろうか?

 

凛「皆~ビーチバレーやるニャー!!」

花陽「ちょっと待って~、水着がまだ着れてな……み、見ないでええええええ!!」

真姫「全く、何したらそんな体になるのよ!!」

 

すると背後から……

 

穂乃果・海未・ことり「じーーー」

 

心咲「うっ!!」

 

小泉さんを見ていたら2年生組が少し不機嫌な眼で俺を見ていた。別に他意は無いんだが……。と言ってもきっとダメなんだろうなーと空気感で察してしまう。

 

穂乃果「かよちゃんみたいな身体が良いの?」

海未「返答次第ではどうなるかわかりますよね?」

ことり「もしかして心咲君ってむ……」

心咲「違うから、皆可愛いしいいと水着着てるなとかその位で。やましい目では見てないよ、それを女の子を測る基準には絶対しないよ」

 

すると矢澤先輩が……

 

バシャァ

 

心咲「うわ、何するんだよ!!」

にこ「今のは失言よ」

心咲「ええ……どこが……」

 

にこ「男ならねえ……

 

女の子に対して身体に正直にならなきゃ女の子の価値を否定してるも同然なのよ!!もっと素直になれえええええうがああああああ!!」

心咲「身体ってそんな重大なのか!!」

 

絵里「あらら、こうなると心咲君は大変ね」

希「誰が収拾つけるんかいな、これ」

凛「ビーチコート準備OKだニャー」

花陽「是非来てください」

真姫「相手になってあげるわ」

希「ほな、にこっち向こうでビーチバレー行こか」

にこ「ちょっと引きずってくなあ、放せええええええ!!」

心咲「行ってらっしゃーい」(助かった……)

 

とまあ、こんな感じで、俺達は夏休みをとても恐ろしいぐらいに満喫している。西木野さんの別荘のあるここ、淡島でただ夏を満喫するかと思いきや……

 

俺の場合は少し違う、ここに来たのは西木野さんの案件で来ているだけだ。遡る事、数日前……

 

心咲「スクールアイドルのサマーライブ?」

真姫「私の別荘のある静岡で、学生を集めたライブステージが行われるの。ついこの前出てほしいと市の役員にオファーが来たのよ」

 

渡されたパンフレットを開く、以外にも地方の音楽イベントにしては結構大掛かりだった。

 

心咲「学生合同の夏フェスか、面白そうだな」

真姫「ただ、このイベントは本番前にラブライブ運営員会のあるイベントの開催も兼ねているの、7ページを見て」

 

西木野さんはそう言われると俺はページを開く。

 

心咲「地域の中学生との交流会?」

真姫「何でもラブライブに関わっているコーチや関係者が後にスクールアイドルを志す中学生に経験談等を通じてその良さを広める。それがこの交流会の目的よ」

 

スクールアイドルの活動もここまで来ていたのか。静岡も侮れないな。

 

真姫「と言う訳で、心咲君にはこれから静岡の沼津で少し一仕事してもらうわ。ラブライブの県大会で2位となった私達だからこそやるべき事なのよ。中学生にスクールアイドルの経験、教えてきなさい」

 

こういう事だ、俺はこうして皆とバカンスに来た訳でなく、スクールアイドル活動の一環としてここへ来たんだ。

 

これは夏の終わりと、始まりの天使に出会う物語である。

 

 


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