心にデュエリスト魂を持って転スラ世界に・・・   作:風月八泉

136 / 175
136話 進化と思い

 

 

 

 

 

 

 

  ▲△▲△視点:ライナ△▲△▲

 

 

 

 

《告》

《個体名リムル=テンペスト、個体名ウィン=テンペストの魔王への進化が開始されます》

 

 

 急に空から降り注ぐような声を聴いて、住民達も私も空を見上げて聞き入っていた。

 

「これは……」

「世界の言葉じゃな。リムル様とウィン様はやり遂げなすったのじゃ」

『これからが大変よ。気を引き締めていきましょう』

 

「リムル様、ウィン様」

 

 一人が空を見上げ、祈りを捧げるように跪いて両手を手の前へと組んで静かに祈り始めると、周りに居た者達も次々に同じように祈り始めた。

 

「ライナ様の言う通りだ。気を引き締めろ‼ 我等が主達の勝利だ‼ 次は我等がその力を振るう番だぞ‼ 直にご帰還なされるお二方を、祭りが終わるその時まで、全身全霊を傾けてお守りするのだ‼」

 

「道を開けろ‼ 下がれ下がれい。リムル様のご帰還である」

『やっほ~、ウィンの方も来たよ~』

『悪いわね。本当だったら私が迎えに行きたかったんだけど……結界の維持もあるし』

『問題なしだよ。ライナちゃんも色々と忙しいんだし、しょうがないって』

 

『さぁ、皆さん、少し離れて下さいましね』

『リムル様や主様を拝見したい気持ちはわかるけどね。今回は遠くから見るだけだよ』

『そこ、押さない……前の人は屈んだり座ったりして』

 

 ニニ、ハレ、フゥリの三人も結界の維持を手伝ってくれている。

 

「手伝うぞ」

 

 ヨウム達も一緒に住民達の整列や、広場の整理を手伝い始めた。

 

 ランガがゆっくり真ん中を歩きながら、シュナの元までくるとリムルを口から放して、シュナが大事そうにスライムボディのリムルを抱き抱える。

 

『それじゃあ次はボクの番かな』

 

 アウスが中央広場に魔法で玉座を形作り、そこにカイジン達が素早く加工や細工を施して座り易くしてくれる。

 

「ハルナ、マントをお持ちしろ。熱変動耐性が機能していないかもしれない」

「はい‼」

 

 ランガが何かソワソワとした様子でいる。

 

『ランガは何か気になることがあるのかな?』

「リムル殿に頼まれた事があるのだ。今はダルク殿が付いていてくれているが……リムル様が呼び出した悪魔達の顔を知っているのは我くらいでな……本当はリムル様やウィン様のお近くに居たいのだが……」

『なるほどね』

「ランガ、戻るのですね」

「シュナ殿」

 

 シュナは周りを見回し、グルーシスの方を見て止まる。

 

「グルーシス様、ランガに同行してくださいませんか?」

「ん? ああ、いいぜ」

「宜しく頼むグルーシス殿」

「おう‼ しかし俺でいいのか? なんかあった時、ゴブタあたりの方が連携出来るだろ」

『ん~、シュナが言うんだし。間違いないと思うよ?』

「ライナ殿の言う通りだ、シュナ殿が言うのだ。間違いはあるまい」

「へぇ……」

 

 そんな会話をしている内に、エリアやアウス達がリムルやウィンを玉座にすわらせ、寒くないようにとマントを羽織らせている。

 

 

 

『さて……いよいよ、始まるって感じね……』

 

 

 ダルクの方は……まぁ、放っておいても大丈夫でしょう。

 

 

 

 

  ▼▽▼▽視点:ライナ(end)▼▽▼▽

 

 

 

  ▲△▲△視点:ウィン▲△▲△

 

 

 

 

 

 微睡み……というより、なんか中途半端に目覚めているのか、自分の身体っていう感覚がない感じで、霊体のようにふわふわと浮いているような感じなのかもしれない。

 

 

《告。ハーベストフェスティバルによる変化が開始されました。身体組成が再構成され新たな種族へと進化します》

 

 

 前の方でフヨフヨと浮いているのは……リムルだろうか……。

 

 

《種族:スライムからデモンスライムへの超進化……成功しました》

 

 どうやらリムルっぽい。

 

 スライムの進化なんてリムルくらいだろうし。

 

《種族:魔女から蒼翠精霊魔女への超進化……成功しました》

 

 自分の進化も始まっている。

 

《全ての身体能力が大幅に上昇しました。続けて旧個体にて既得の各種スキル、及び、耐性を再取得……成功しました》

 

 リムルと自分の進化していく感じをぼんやり眺めていると、次第に薄くぼやけた人影が見え始めてきた。

 

《新規固有スキル『無限再生・万能感知・魔王覇気・強化分身・万能糸』を獲得……成功しました》

 

 姿がハッキリしてくると、それがヒータやシオン達……殺されたはずの皆の姿だとしっかり認識できるようになってきた。

 

 スライムの身体から手を伸ばすリムルの手と同じように、自分もヒータ達の方へと手を伸ばしていた。

 

《新規耐性『自然影響無効・状態異常無効』『精神攻撃耐性・聖魔攻撃耐性』を獲得……、――成功しました》

 

 少し時間が掛かった気がしたが、成功と世界の言葉はしっかりと成功したことを告げる。

 

《以上で進化を完了します――》

 

〈告。ユニークスキル「大賢者」より、世界の言葉へ請願。「大賢者」の進化を申請〉

 

『ちょっと、アンタは本当に抜け目ないわねっ‼ ユニークスキル「遊戯王」より世界の言葉へ請願するわ。「遊戯王」の進化を申請』

 

《…………了。ユニークスキル「大賢者」並びに「遊戯王」の申請を受理。「大賢者」が進化へ挑戦――失敗しました。

 再度、実行します。――失敗しました。

 再度、実行します。――失敗しました。

           ●

           ●

 

 

   ▼▽▼▽視点:ウィン(end)▼▽▼▽

 

 

 

           ●

           ●

 ――失敗。

 

〈告〉

《「大賢者」が「変質者」を統合に魔王への進化の祝福を得て進化に挑戦》

『ふ~ん、生け贄ねぇ……』

『なら良いもんがあるぜ、アウス達が確保してた遺体から頂いた能力がな。こっちもコピーした「変質者」それに「切裂者」と「狂言師」を生け贄に捧げるぜ』

『遅かったじゃない』

 

『ちょっとな……悪魔達の道案内に分身を作っていて、遅れただけだ』

 

《――――成功しました》

 

《ユニークスキル「大賢者」は究極能力「智慧之王(ラファエル)」に進化しました》

《ユニークスキル「遊戯王」は究極能力「遊悠久王(デキウス)」に進化しました》

 

《「暴食者」の進化を希求「心無者」を統合に実行――》

『へぇ、良いじゃんか。なら俺達も「コレクト」の進化を希求する――』

『ちょっとダルク、リンク召喚も出来るようにしとかないと――』

 

 

 

 

《告。個体名リムル=テンペスト、及び、ウィン=テンペストの魔王への進化が完了しました。続いて系譜の魔物への祝福の授与を開始します》

 

 

 

 

  △▲△▲視点:ダルク▲△▲△

 

 

 

「ギフト? そういえばさっきからそんなようなことを……」

 

 世界の言葉を不思議そうに聞いていたベニマルが呟いたのと同時くらいに、全員が急激な眠気にでも襲われる様に倒れていく。

 

「ぐ……っ、なんだこの眠気は⁉ シュナ……」

『安心しろ、眠ってるだけだ』

「ダルク様か⁉ これは……」

 

 ベニマルはなんとか眠らないように気を張っているようだが、それじゃあギフトの授与に影響が出かねない。

 

『まぁ今は寝とけ、俺が見ていてやる。ウィンもリムルもしっかり守ってやるから』

 

 俺がそう告げると、ベニマルの表情が少しだけ緩まり、次にリムルとウィンが立ち上がったのを見て驚きの表情で見ている。

 

 

「……告。後は任せて眠りにつきなさい」

 

 そう言われて、リムルの身体を代行しているラファエルが歩き出す。

 

「あ……あなたは……だれ? あなたは魔王リムルなの?」

『へぇ、案外と鋭いヤツもいるな』

 

 確か名前はミュウランとかいったかな。

 

「代行者」

「え……?」

『まぁ、俺が見てるから大丈夫だ』

 

 戸惑いながらも、俺が近くに居る事で心配そうにリムルを見ながらも彼女は頷いてくれる。

 

「告。「智慧之王(ラファエル)」の名において命ずる。「暴食者」改め、究極能力「暴食之王」よ、結界内の全ての魔素を喰らい尽くせ――ひと欠片の魂さえも残さずに」

 

 リムルが結界内の魂を集めていると、遅れてウィン……を代行して行動しているライナがリムルの横に立つ。

 

 

 さて、俺の分身体もこっちに向かってるし……とりあえずは問題なしだな。

 

 本番はこっからだ……上手くいってくれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の解放テーマ、ワルプルギス終わりまで

  • ウィッチクラフト
  • エクソシスター
  • 蟲惑魔
  • 妖怪少女
  • 六花
  • 海晶乙女
  • アロマ
  • ティアラメンツ
  • 白き森
  • イビルツイン
  • ドラゴンメイド
  • ラビュリンス
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。