心にデュエリスト魂を持って転スラ世界に・・・   作:風月八泉

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144話 力の制御修行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は……暴風之王!? しかも究極能力って……」

『まぁ、気になっちゃう感じかもしれないけど、今はヴェルドラを見てあげなさいよ』

「お前のせいだよ⁉ なにやらかした‼」

 

 もうライナのせいで色々と滅茶苦茶な感じになっているが、まぁヴェルドラは気にせず自分の姿を作っている。

 

「クアハハハハ‼ 我、完全復活‼」

 

 姿はリムルを男性型に特化させた感じになった。

 

「究極の力を手に入れたぞ‼ 逆らうものは皆殺しだ‼」

「……何処かで聞いたセリフ?」

『気にしちゃダメよ。そういうのは聞き流しなさいウィン』

 

 ライナもいつの間にやら自分の中から飛び出して、自分の隣に立っている。

 

「礼を言うぞリムル、ウィンよ‼ あとライナ‼ お前もな。再びお前達と相まみえる日が、こうも早く訪れるとはな‼ さすがは我が盟友達だ」

 

 リムルに腕を回して肩を掛けるようにヴェルドラが飛びついていた。

 

「ところで、さっきの台詞……なんでヴェルドラが知ってるんだ?」

「うむ、実はな……退屈だったんで、お前の記憶にあった漫画とやらを読み込んでおったのだ‼」

「おいオッサン!?」

 

 あぁ、やっぱり何処かで聞いた台詞だと思ったら、リムルの中で漫画を読みふけってたんだ。

 

「とりあえず、ヴェルドラ? 力、抑えられる?」

「ふむ……こうか?」

「むしろ出まくってるぞ⁉」

「むむ! ならば、これで⁉」

『全然ダメね』

「なんで力入れるの? もっとこう、自然体に……」

 

 自分もやってみるが、自然と一つになる感じで力を抜いていく。

 

「なぬっ⁉ なんと、まるでウィンの気配が感じられないだと⁉ 目の前に確かに居るのに、しっかり見ようとしないと見失いそうだ」

「……ここまでやれとは言わない、つうか俺も出来ないと思う……このレベルは」

『ウィンならではね……かくれんぼとかで遊んでると、絶対に見つからないのも納得ね』

 

 何故か皆から呆れられている。

 

「難しいぞ⁉ もっと何か分かり易く教えてくれ‼」

「そう言われても……ん~、とりあえず、ゆっくりやっていこう?」

『それしかないわね』

「それじゃあ、俺はその間、スキルの把握でもしてるかな」

 

 

   ★☆★☆  ★☆★☆

 

 

 

〈解。究極能力「暴風之王」の権能は「暴風竜召喚」、「暴風竜復元」、「暴風系魔法」となっています〉

 

 魔法と召喚は分かるけど、「暴風竜復元」ってなんだろう。

 

【ん? 「暴風竜復元」ってなんだ?】

 

 リムルも気になってラファエルさんに聞いている。

 

〈解。“魂の回廊”の確立により、マスターに個体名ヴェルドラの記憶が複製されます。よって、なんらかの要因でヴェルドラが死亡したとしても、マスターより復元可能となります〉

 

 なるほど、リムルがバックアップ元って感じらしい。

 

「はあああぁぁっ」

「違うよ、外に出さないの。内側に溜め込むイメージ。あるいは箱やボールに力を籠めて出さない感じ?」

「なるほど、たしかそんな感じのモノをリムルの中で読んだな」

 

 何かヒントになるモノでも思い浮かんだか、徐々に力を抑え込めてきている。

 

「――おお、大分抑えられるようになってきたじゃん。あともう少しだな」

「うむ、仕上げて見せよう‼」

 

〈告。系譜に連なる魔物たちの進化が完了しました。「食物連鎖」により、貢物が大量に届いております。取捨選択して「能力改変」を実行しますか?〉

 

【あぁ、よろしく頼むよラファエル先生】

 

 ちなみに、いまリムルがやっている「食物連鎖」とは、究極能力の「暴食之王」であるベルゼビュートの権能の一つだそうだ。

 魂の系譜に連なる魔物たちのスキルはリムルや自分に集約し、自分とリムルの力の一部が彼らにも備わる。

 

 食物連鎖では自分とリムルは同列の位置に居る。

 リムルの場合は「暴食之王」だが、自分のは究極能力「幻想心域」というスキルにより受け取りが可能らしい。

 ちょっとしたコピースキルだとライナが説明していたが、自分にさっぱりだ。

 

 後は「連結網」と書いて『リンク』というスキルもあるのだが、ちょっと文字化けしていて詳細は不明……究極能力ではないらしい……リンクと聞くと、リンク召喚くらいしか自分では思いつかないが、それだけでは、ないとライナが苦笑いしながら言っていた。

 

 しかも、自分から必死に目を逸らせて、詳しくは説明してくれなかった。

 

 その他にも、ダルクが言い淀んで説明を省いたスキルもある。

 自分もリムルとラファエルさんみたいな相棒が欲しくなる……ライナにダルクはいったい、自分のスキルに何をしたんだよ。

 

【でもさ、本来自己研鑽の果てに獲得できるかどうかってスキル……大量に獲得しても、どうせ使いこなせないよね】

【全くだな……把握も、ラファエル先生に俺は任せてるしな】

 

〈告。能力の統廃合が完了しました。ユニークスキル「無限牢獄」が究極能力「契約之王」へと進化しました〉

 

【ちょっと待て、ちょ―っと待って】

【待っても意味ないと思うなぁ~】

 

『ねぇヴェルドラ。たしかリムルの中で漫画を読んでたのよね?』

「む、そうだが?」

『そこでさ――――――って感じのあったんじゃないの?』

「おっ! あったなそんな話‼」

 

【今、能力の統廃合と改変をやってたんじゃないの⁉】

【さすがはラファエル先生だね。自分の所の二人とは大違い? っていうか、無限牢獄ってヴェルドラを封印してた勇者の能力だよね?】

 

〈是。解析完了時に獲得しました〉

 

【おい!? しれっと……】

 

〈能力の統廃合は「無限牢獄」を基礎にしています〉

 

【あぁ、そう……】

【究極能力って……そんな簡単に獲得できるの?】

【俺に聞くな、ラファエル先生に聞けよ……ラファエル先生、ちょっと怖い】

 

「あ、いつの間にやら上手くいってるみたいだね」

『ふふ、ちょっと良いモノが役に立っただけよ』

「能力の把握は済んだか、リムルにウィンよ」

「――ああ」

「自分は把握したくても、出来ない? 詳しく教えてくれないし」

 

 ジト目でライナの方を見ると、口笛を吹いてすぐに誤魔化しに入る。

 

「そっちも上手く妖気を制御できるようになったじゃん」

「クァーハッハッハッハッ! 我にかかれば、この程度造作もないことよ‼」

「さてと、じゃあそろそろ行くか」

「賛成? ……でも、急に出来るようになった? コツは教えてたと思うけど……」

「うむ、実はな。ヒントは聖典の中にあったのだよ。アレにはこの世の全ての叡智が収められておるようだな‼」

 

「マンガの知識かよ‼」

 

「教えたのはライナだぞ⁉」

 

「え? ライナ?」

 

『ふふ、こういうのは言葉よりも、楽しかった記憶から当てた方が早いのよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の解放テーマ、ワルプルギス終わりまで

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