心にデュエリスト魂を持って転スラ世界に・・・   作:風月八泉

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170話 支配領域

 

 

 

 

 

 

 

 満場一致で魔王達の名称が決まった後に、魔王ギィが手を上げてメイドさん達に地図を配らせていった。 

 

「――さてワルプルギスもそろそろ終いだが、最後に一つやることが残ってる。支配領域の分配だ」

 

 自分とリムルはジュラの大森林全域、ヴェルドラが封印されていたため、不可侵となっていた一帯が正式にリムルの支配領域となったわけだ。

 

「お前、なんか一人納得して頷いてるけどな。ここは俺とお前の支配領域な。しっかりとウィンも頑張ってもらわないと、だからな」

 

 新参で破格の待遇だとは思うが、そこには自分とヴェルドラが居るからというのもあるらしい。やっぱり魔王達には自分が覚醒した魔王の力があるとバレてるっぽい。

 

 ミリムはもっと凄くて、フレイ領、カリオン領、そしてクレイマン領が統合され、その全てをミリムが支配することになった。

 もっとも、実際の領地運営はミリムの仕事ではないらしく、頼れる配下である元魔王の二人が手腕を発揮していくだろう。

 

「傀儡国ジスターヴは東の帝国と隣接しているわ、改めて防衛線を築く必要がわるわね」

「ああ、まずクレイマンがどんな管理をしていたか、調べねぇと」

 

 ちなみに、支配領域の話し合いになった途端にミリムの方は飽きたらしく、目が虚ろになっている。

 

「……気になってた事が一つある? クレイマンって元々魔王だった?」

 

 クレイマンって力を欲していたけれど、彼の性格では王の補佐をしていた方がしっくりくるタイプなのが、どうしても引っ掛かる。

 それにクレイマンが亡くなる前に、か細くだけれど名前の最後に様と付けて呼んでいた様な気がした。

 

「……ふむ、そういえば傀儡国ジスターヴは元々前の魔王の支配領域だったな」

 

 魔王レオンが何かを思い出したように言う。

 

「ああ、そういやそうだ」

 

 次に声を上げたのはカリオンだった。

 

「奴が死んで、クレイマンがそのまま地盤を引き継いだってことは、アイツらは裏で繋がっていたんだろうな。二人共も妖死族だったし」

「前の魔王? 誰のことだ?」

 

 ミリムは忘れているっぽい……その前の魔王が何かしたのか、純粋にミリムの記憶にも残らない程に存在感が薄かったのか。

 

「お前と奴が俺を魔王に推薦してくれたんじゃねぇか‼ なんでお前が覚えてないんだよ‼」

 

【……死んだ魔王】

【リムル、妖死族なら、アストラル・ボディーを離脱させる事で肉体的な死から復活できるよね?】

【あぁ……そのかつての魔王が生きているとしたら――、ひょっとしたら黒幕本人か、或いはそれに近い人物か――】

 

「レオンさん、教えてくれませんか?」

「そいつの名は?」

「……カースロード、カザリーム」

「カースロード? 呪術王……」

「二百年前、私が殺した魔王だ」

 

 今回の計画は少なくともクレイマンが覚醒魔王となる作戦なのは確実。

 それ自体はクレイマン自身が考えたとして……、それ以上に生贄を欲しがったとしたら、それはクレイマンの上に立っていたカザリームという人の為だという事だとしたら、カリオンさんの支配領域の住民達を皆殺しにしようとした説明も、納得できる。

 

 少なくとも、あの仮面を付けた道化連なるメンバーは、その元魔王であるカザリームという人物と繋がっている者達と考えるのがしっくりくる。

 

「あれ? そういえば……なんで自分はずっと此処に座らされているの?」

 

 魔王ギィが楽しそうに微笑みを浮かべるだけで、なんで此処に呼ばれたかについての説明はしてくれない。

 

「はっはっは、そんなもの我と同じく無視できない存在だからだろう」

「お前、ラミリスに気に入られて、ミリムを遊びとはいえ出し抜ける実力に、俺と同格なんだぞ……他の魔王さん達もウィンを見ておきたかったいうのが大きいんじゃないか?」

「ワタシの親友だからな。ウィンは凄いのだぞ‼ 面白いモノをいっぱい作るのだ‼」

「ベレッタ達の身体はウィンが作ったんだものね」

「すみません、やめてください……」

 

 ただ魔王ギィの反応を見るに、リムルやヴェルドラの言っている事の半分くらいは合って良そうだ。

 

 そんな感じで会場が盛り上がってきたところで、魔王レオンはさっさと帰ってしまうし、魔王ルミナスさんも帰っていった。

 

 

 ==その後はギィ主催の食事会が開かれたわけだが……未知の食事マナーがあるのかとリムルと一緒に少々緊張していたけれど、どうやら作法などはないらしい。

 

 ミリムが食事を貪るように食べている事から、気軽に食べて良いらしい。

 

「あ、おいミリム‼ それ酒だぞ‼」

「リムルが持って来たヤツ?」

「わははは、良いではないか。頑張ったご褒美なのだ‼」

「頑張った?」

「……リムル、演技じゃない?」

「あぁ、確かに我慢は覚えたようだったな」

「それだけじゃないのだぞ! 無表情を保つためにこっそり生ピーマンをかじったりな‼」

 

 そんな事をして、無表情を作ってたのミリム……。

 

「操られたフリはもっと早く止めても良かったんじゃないか? 結局クレイマンは黒幕のこと喋らなかったんだろ?」

「うむ‼ だが、せっかくリムルやウィンと戦えるチャンスだったのでな‼ まぁ、ウィンには最初の方で気付かれてしまったのは、失敗だったのだ」

「おい⁉」

「変な事に巻き込まれて大変だった?」

 

 ミリムがお酒を飲む前に、リムルが取り上げてしまう。

 

「本当に旨い、蒸留酒だな……原料はユーラザニアのブドウか?」

「よくわかるな。果実の輸入で最近やっと安定して作れるようになったんだよ。まぁ主にウィン達のおかげだけどな」

「うむ、ではもう一本頂こう」

「ヴェルドラ? もうちょっと自重して?」

「ウィンの言う通りだ‼ お前は遠慮を覚えてくれ‼ 帰ったら飲めるだろう」

 

 ブーブー文句を言うヴェルドラからお酒を取り返す。

 

「勿体ないのぅ、バレンタインめ……あやつは絶対に気に入るだろうに」

 

 ルミナス教との関係は探れなかったけど……、クレイマンの排除は完了したし、リムルは魔王の座にもついた。

 

〈分析が終了しました。コース料理の再現が可能となりました〉

 

 リムルは世界最高峰のレシピを盗んでいるみたいだし、ワルプルギスでの戦果はかなりのモノになったと思う。

 

 

 気分よくテンペストへと帰ってみると、街の全員が跪いて道を作るように自分達を出迎えてくれている。

 

「お帰りなさいませ、リムル様‼ ウィン様‼」

 

 第一声はリグルドの嬉しそうな叫び声から始まり、次にディアブロが待機していた。

 

「この度は八星魔王、襲名の儀。誠におめでたき事にございます。何よりも、よくぞご無事でお戻りくださいました‼」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






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 本当はもうちょっとウィンがらみのオリジナルストーリーを混ぜようかと思ったのですが、いやはや……脱線したり余計な設定が増えたりと、物凄く長くなってテンポも悪くなりそうだったんで、原作ストーリー通りの展開となりました(-_-;)

 まぁ、映画版のストーリーや、サブシナリオ的な感じで、魔国暮らしのトリニティでウィンやその仲間達の話を書いていこうかなと思います。



 そんなこんなで、長く募集していたアンケート結果はこちらになります。(>_<)

(38) ウィッチクラフト
(32) エクソシスター
(64) 蟲惑魔
(18) 妖怪少女
(14) 六花
(9) 海晶乙女
(7) アロマ
(43) ティアラメンツ
(11) 白き森
(17) イビルツイン
(119) ドラゴンメイド
(43) ラビュリンス


 という結果になりました。

 ドラゴンメイドが人気ですね。二位の蟲惑魔の二つのテーマが解放という感じになります_(._.)_

 三位のティアラメンツとラビュリンス……同着ということで、どういう扱いにしようかは考え中なので、ちょっと保留で( ;∀;)

次の解放テーマ、ワルプルギス終わりまで

  • ウィッチクラフト
  • エクソシスター
  • 蟲惑魔
  • 妖怪少女
  • 六花
  • 海晶乙女
  • アロマ
  • ティアラメンツ
  • 白き森
  • イビルツイン
  • ドラゴンメイド
  • ラビュリンス
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