心にデュエリスト魂を持って転スラ世界に・・・   作:風月八泉

23 / 175
23話 オーガと名付けと鬼人

 

 

 

 

 

 

 名付けをするという事で、若頭にオーガ達を集める様に言うと。忍者っぽいオーガがすぐに動いてくれた。

 名付けをするって事で気になったのか、ライナがすぐに自分の隣に帰って来た。

 

「お、お待ちください! 名付けとは本来、大変な危険を伴うもの。それこそ高位の――」

 

 巫女姫さんが驚きや心配といった感じで自分やリムルを見てくる。

 

「いいからいいから、大丈夫だって」

「ですが……」

 

 リムルは何ともないというように、気楽に巫女姫さんに笑顔を向ける。

 

【危険ってあれだろ? 魔素を使い過ぎて眠くなるヤツ】

【今回は百単位じゃないからね……6人だしね】

『それならリムルだけで大丈夫だよね……まぁ、何かあってもウィンが頑張るって事で良いでしょう。(オーガが6人ね。ゴブリンとじゃランクが違うって気付いてないわね)』

【ん? 女性は自分が付けようかと思ってたんだけど?】

『二人ね……。まぁそれくらいなら良いかな』

 

 巫女姫さんがライナをチラチラと見て何か言いたげな感じなのに、それに気付きながら当のライナはまるで気付いてないという素振りで、悪い笑顔を浮かべている。

 なんか含みのある言い方と、ニヤニヤとしながらリムルを見ているライナが怪し過ぎて、ライナをジッと眺めて考える。

 

「俺達に名前を付けられるのは嫌か?」

「そういうことでは……」

「異論などない」

「お兄様!」

「ありがたく頂戴する」

「じゃあ始めよう、実はウィンと一緒にちょっと考えてたんだぜ」

「仲間になったらどういう名前を付けようかってね。でも最初に会った時からリムルも自分も、一緒の考えだったみたいでね。名前も同じ感じだったんだよ」

 

 若頭を誘ってすぐに、お肉とお酒をつまみにリムルと盛り上がって話し合ったのだ。

 

『オーガが6人ねぇ……ゴブリンの何人分かな? 白いお爺ちゃんなんて経験値が多そうだし、あの若頭も黒い子も、皆が其々に力が強そうよね』

【ライナ? オーガ6人……あっ⁉ ねぇまさか‼】

 

 もうその時にはすでに遅く、リムルは若頭を指差しながら男性陣に名付けをしていた。

 

「お前は“紅丸”“白老”“蒼影”“黒兵衛”」

 

 名付けした瞬間に、空気が抜けた様にリムルがべちょっと溶けていく。

 

「リムル様⁉」

「あ~、大丈夫だから。巫女姫さんは“朱菜”ヒータと勝負してたキミは“紫苑”。リムルと考えた名前だよ」

「えっ、あ、はい!」

「シオン……ありがたく頂戴します!」

「うん、よろしくね。で、最初のお願いなんだけど、リグルドに報告しに行ってくれる? 溶けたリムルを入れる台座があるから」

「分かりました!」

「了解です!」

 

 自分がそういうと、二人はリグルドを探しに外へと駆け出していく。

 

 二人だけしか名付けしていないのに、かなりの魔素を持っていかれた感覚があって、今もかなり気だるい感じがする。

 

『今度からは、軽々しく名付けをしないことね』

「説明してくれても良くない?」

『言ったところで、身に沁みないでしょう』

 

 ライナの言うとり、確かに言われただけだと軽く考えてしまうかもしれない。

 

「あの、我々はどうしたら……」

「白老は戦闘技術の指南役をお願いして良いかな? ホブゴブリンやゴブリナに戦闘関係で良さそうな子が居たら、鍛えてあげてほしいんだ」

「はっ、承りましたぞ」

「蒼影は……ランガやゴブタに「影移動」のスキル取得を頑張ってほしい。ランガは影移動の事を教えてあげてくれないかな。リムルは自分が見てるからさ。あと「粘糸・鋼糸」の扱いを覚える感じかな」

「はいっ! 元々お二方から頼まれていましたからね。お任せ下さい‼」

「御意に」

 

 元々、宴の時に話し合っていた内容なので、それを皆に伝えていく。

 

「黒兵衛はドワーフ達の手伝いをしながら、鍛冶関係の事を頑張ってほしい」

「わかっただよ」

「紅丸は、自分達がこんな状況だから。町の警護に努めてほしい。警備隊と話し合いながら、力の使い方を練習してみて?」

「あぁ、任せてくれ」

 

 指示を出し終えると、さすがに疲れたのでその場に寝っ転がる。

 

「リムル様ぁ~~‼」

 

 すぐにリグルドの叫び声が聞こえて、全速力で部屋の中に飛び込んで来た。

 

「あ~、リグルド……悪いけどリムルのお世話、お願いね……朱菜と紫苑に世話の仕方でも教えてあげて。自分もちょっと寝るから」

「はっ! お任せ下さい!」

『それじゃあアタシはウィンを寝床まで運ぶからよろしく~』

 

 手をヒラヒラ振りながら、ライナに抱えあげられて自分も部屋を連れ出された。

 

「なんでそんなに良い笑顔なのさ」

『だ~って、最近のウィンはリムルやら町に掛かりっきりで、全然一緒に居られないんだもん。こういう時間くらいは独り占めにしても良いでしょう』

「あ~、それはごめん?」

『ささ、邪魔が入らない内に早く行きましょうね~』

「邪魔って?」

『気にしない気にしない』

 

 たぶん、この感じからしてアウスやヒータの事を言ってるんだろうな。

 

『今はゆっくり寝なさいな』

 

 ライナが抱えながら自分に暖かな光で包んでくれると、すぐに眠気が襲ってくる。

 

「うん……後は、よろしく」

『ふふ、任せなさい』

『あ――っ‼ ライナなに―――――』

 

 眠る直前にヒータの声が聞こえたが、もう意識は沈んでいってしまっていて、何を言い争っているかは聞こえなかった。

 

 

 

    ★☆★☆   ★☆★☆

 

 

 

 リムルが起きるまで、魔素の使い過ぎという事で数日は安静とライナとヒータとアウスが、1日交代制で看病しにきていた。

 自分としては問題ないと、外に出ようとしたのだけれど3人が「ダメ」の1点張りで、なかなか解放してもらえなかった。

 その間のリムルの世話は、最初に考えていた通りにシュナとシオンの二人が交代で看病をしてくれている感じだ。

 

 きっとリムルが起きたらビックリするだろうね。

 朱菜は鬼の巫女服が似合いそうな感じになって、桃色髪のお姫様といった感じに変わっている。もともとが可愛らしいオーガだった、そこから更に磨きが掛った感じだ。

 紫苑は秘書的な知性ある女性……にみえる。胸の大きな美人さんになった。

 

 アレを見ていると、自分の胸部分が寂しく見えるのが不思議だ。

 まぁ、特に気にしてはいないけどね……元々は男なんだから……。自分の胸をペタペタ触りながら、紫苑の胸を思い出すとモヤモヤとした感情が……気のせいだ。

 

 白老はお爺ちゃんって感じは変わらないが、オーガの時から少し若返った感じになっている。動きもかなり機敏になって、ゴブリン達の指導に熱が籠っている。

 

 紅丸は大柄だった体躯が一回り小さくなったけれど、魔素量は前に比べると遥かに増えている。そしてイケメンさんになって、ゴブリナ達に大人気だ。

 

 蒼影は、リムルと話し合っていた時の感じにかなり近づいた感じで、今では忍者らしくクールで物静かでカッコいい男になっている。影移動も粘糸鋼糸も自在に操れている。

 

 黒兵衛だけは、そこまで変わりはない安心できる近所のオジサンって感じだ。

 

 総じてオーガの面々は“鬼人”という、オーガの上位種に進化したらしい。

 詳しい事は、リムルが起きて大賢者さんに聞かないと、自分では良く分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







 今日はちょっと短めです。_(._.)_
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。