心にデュエリスト魂を持って転スラ世界に・・・   作:風月八泉

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 始めまして皆様、楽しく読んでいただけたなら感激ですし、暇つぶしでも貴重なお時間を割いて読んでいただけただけでも感謝です。

 さてさて、アンケートを始めましたが、自分の知っているテーマの可愛い子達が居ないと思っている人がいるかもしれないと思い、この場で補足説明をいたしますのでご容赦ください。

「妖怪少女」「ドラゴンメイド」「ラビュリンス」「魔妖」「ドレミコード」「ティアラメンツ」「エクソシスター」等々(書いているときりがないので割愛)とあるとは思いますが現時点でのストーリー・環境・条件下・などで解放条件が満たせない、もしくはストーリー関連での解放として選択肢には含んでおりません。

 最初のアンケートは大同盟までとして、票の多かった上位二つを選びたいと思います。そこまで進めば、また新たに選ばれなかったテーマと条件の満たせるテーマを随時増やす感じでアンケートに混ぜていきますのでご理解いただけたらと思います。


 引き続き頑張って投稿していくので、お気軽に感想やら評価などをして頂けたら幸いです。_(._.)_

※ テーマでなく単体カードとしてウィンの部下やら眷属として入れて欲しい子達がいましたら、そちらも感想で募集しておりますのでお気軽にお便り頂けると嬉しいです。
 ただ、竜種なんかは転スラの世界観的に弱体化、もしくは限定条件使用なんかになると思うので、そういう所はご容赦くださいまし。



5話 生存と抗争と弱肉強食の世界

 

 

 

 

 

【――いい月だ】

 

 薄暗く月明りだけが周りを照らすなかで、多くの狼達がひしめき合いながら森の手前まで移動していた。

 

【今夜、あのゴブリンの村を滅ぼし、ジュラの大森林への足がかりをつくる】

 

 右目に古傷の付いた牙狼族の長が他の狼達に鼓舞するかのように遠吠えを上げる。

 

【行くぞ‼ 奴らに邪龍の加護は既にない。蹂躙の始まりだ】

 

 

  

  ――――――――☆★☆★――――――――

 

 

 

 牙狼族達は知らない、その様子を遥か高みから様子見している少女達が居る事を――。

 

『ふ~ん、脳筋に全戦力を真正面からぶつけるだけかと思ってたんだけどな~』

「ライナ、狼って基本的に知性は高い方だよ?」

『ちぇ~ウィンに戦略で負けたのは悔しいな。次は負けないもんね』

「いや、あの、勝ち負けじゃあないでしょう」

『ウィンを出し抜けるようになって一人前って事ね!」

「どうしてそうなったの⁉」

 

 余裕があるとはいっても、何時までもふざけてる訳にもいかないのでリムルに素早く「念話」で牙狼族のリーダー格が向かっている方角を教える。

 

 大体は想像通りでリーダー狼と共に半数はゴブリン村の入り口、自分達が初めて来た方角から攻め込む者達。反対側を遠回りで後ろから奇襲をかけるだろう90匹くらいは自分達の獲物になる子達だな。

 

『さて、どっちが天国だろうね』

「はぁ~もうさ、仲良く皆でゲームしながら遊んでる方が健全だと思うんだよ。こんな非生産的な事に時間も労力も掛けたくないんだけどな」

『ウィンは優しいね~』

「早くこの世界でも遊びモノを作れるような環境にしていきたい……切実に」

『その為には、色々と頑張らないとね』

「はいはい、分かってます」

 

 村の背後辺りに開けた場所があるので、そこを目指しながら牙狼族の奇襲部隊を誘導するように土壁やら牽制攻撃を、気付かれない程度に打ち込んでいく。

 

【リーダーの子飼いが言っていた、スライムと少女だったか……まさかゴブリン達に肩入れしている者が居るとはな】

 

 多分、奇襲部隊のリーダーなんだろうけど……なんか、バカにされてる? っぽい。

 

【情報になかったが、小娘の他にもう一人女が居たのか?】

 

 実体化をしているライナが隣に立っているので、前に会った時には自分の中で休んでいた時だったけかなと思い出す。あの時は額に星型の毛並みがある子が居たけれど、こっちの奇襲部隊には加わっていないらしい。

 

「ねぇライナ。自分達って弱そうに見えるのかな?」

『そりゃあ今は魔素を抑え込んでるもの、普通の魔物はそんな非効率的な事はしないからね。まぁ、能力を計りにくくするフェイクをするヤツならいるかもだけど』

 

 そういう事をするのは上位者か、策略家とか知性がかなり高い者達くらいだと言う。

 

 

【はぁ、楽しめるとも思ったが、随分とくだらないな。ただの小娘共ではないか】

【アイツらが怖気づいて逃げてきただけじゃないか? オヤジ殿の子飼いだからって調子に乗ってるみたいですし】

【こいつらがここに居るってことはリーダーが向かった方にはスライムがいるんじゃないか?まぁたかがスライムなんて簡単に八つ裂きにできるでしょう】

 

 もう牙狼族の中では、底辺の魔物が何をしたって変わらないと思っているらしい。

 

「スライムだもんね、見た目的には弱そうに見えるのはしかたないか」

『普通のスライムに理性だ知識だなんて、あると思わないもの』

「ただまぁ、仕方ないとは言えさ――」

『仲間が散々バカにされるのは、ちょっとゆるせないね』

 

【小娘と女。なぜゴブリンとスライムごときと一緒に居るのかは知らんがな、逃げ帰るなら許してやるから、さっさと家に帰るがいい】

 

 自分が上位存在だと信じ切っている様で、嫌に強気な態度で馬鹿にしてくるな。

 

「はぁ、一度しか言わない。このまま引き返すなら何もしない」

『さっさと立ち去る事を進めるわね』

 

 リムルとの約束で無駄な殺生はしない。

 まぁ元々するつもりはなかったんだけど、こういう下にも敬意を払えない輩と言うのはどうしてこう、癪に障るんだろうね。

 

【はぁ! ふざけているのか小娘共が!】

【生意気なヤツだな、皆で引き裂いて食っちまいやしょうぜ】

 

 先に状況を読まずに、見た目や種族で馬鹿にしてきたのは牙狼族の方が先だ。

 基本的に戦いなんて好きじゃあないけど、友達や仲間を馬鹿にされて怒らない程の人格者じゃあないし、平和主義の聖職者って訳でもない。

 

【今頃、村の方は皆殺しになってんじゃないのか~】

【雑魚が粋がらなきゃ、良い明日を迎えて死なずにすんだのになぁ】

 

 弱肉強食の世界とは言えど、この子達は良くもまぁ簡単に相手の生死を語るものだ。

 

「少し、痛い目にあった方が良いね」

『あ~あ、アタシはし~らない。キミ達がウィンを怒らせるからいけないんだ~』

 

 少しは死の怖さっていうものを味合わせてあげよう。

 

【雑魚が語るな! 行けお前達!】

 

 何匹かの狼が飛び掛かってくる。

 本来の遊戯王なら、裏守備表示で場に展開する霊使いのカードだけど、此処はどうしたって現実世界なのだ。カードが地面に置かれるビジョンがある訳でもないし、姿が見えない状態で相手の攻撃を誘えるなんてゲームじみた世界でもない。

 

 ならどうやってリバース効果を発動させるのか……霊使いの子達には属性操作の他にも特殊効果というモノが存在する。

 

 ――キャウン⁉

 なんて子犬の様な悲鳴を上げて、一番弱そうな自分を直接攻撃してた狼達が魔素を用いた壁に阻まれて叩き落とされる。

 

 ……この世界ならではだろうね。

 

 どうしたって現実である以上、戦闘も自身で行う必要があるようにリバースに因んだキャラの効果能力だってしっかりと存在はするらしい。

 

 牙狼族の属性は“地”ということになる。

 地霊使いの姿である自分のリバース効果は……。

 

【ど、どうしたお前達⁉ 何をしている⁉】

 

{[地霊使いアウス]の効果はカードがリバースした場合、相手フィールドの地属性モンスター1体を対象として発動する。このモンスターが表側表示で存在する間、そのモンスターのコントロールを得る} 

 

 というのが、本来の遊戯王カードで表記されている効果だが……この世界ではどうも効果の能力も発動条件も違うらしい。まぁ大本は似通ってはいるみたいだけどね。

 

【何をしたのだ小娘⁉】

 

 リバースは魔素を閉じた、或いはゼロに近い状態に抑えた状況下で相手の攻撃を防御することで操る効果を付与できるという感じになっている。

 

「見た目や種族で侮った自分達を恥じなよ」

『何をしたって? 簡単に敵に教えると思ってるの?』

 

 ライナもリムルを馬鹿にされたのを怒っているようで、煽る様に狼達を挑発する。

 

【クソッ‼ 正気に戻れお前達‼】

 

 そういう会話は意味が無い、別に魅了による誘惑というスキルなんてモノとは話が違うのだから。今はもう、この狼達は自分の支配下にある。

 

「行きなさい、己の罪を背負って……ね」

 

 そしてもう一つ、この場所には2つの魔法陣が描かれている。

 一つはトラップカードとしてある、{地霊術ー「鉄」}。もう一つは{「憑依覚醒」}という魔法カードの魔法陣。

 「憑依覚醒」は簡単に説明してしまうと、味方の攻撃力を属性×300アップするというもの、他にも効果があるが、牙狼族程度の魔物では効果が発揮される事はないだろう。

 

 そして此方には水属性のリムルに光属性のライナ、地属性の自分がいるので簡単計算で900程の攻撃力が上がるということになる。

 

 まぁ、現実に攻撃力の値が出ている訳ではないんだけど……効果はしっかりと現れているのが良く解る状態が目の前で繰り広げられている。

 

【なんだこいつ等‼ なんでこんなに力が強い⁉】

【クソ! 数をさいて何とかあいつ等を止めろ‼ 残りは俺についてこい、あの小娘を八つ裂きにしてくれる】

 

 数を割いたところで操られている牙狼族が止まる事はないが、時間稼ぎにはなる。

 その間に自分達を倒せれば良いという考えは、正解だ。

 

 自分が魔素を止めるか、いなくなれば彼等のコントロールは解かれるのだから。

 

 でも残念、足元の魔法陣に真っ先に気付かなかったのが一番の敗因だよ。

 

「悪いんだけどね、仲間の為の贄になってもらうのは……もう決定事項なの」

『ウィンの魔素量じゃまだまだ、皆を揃えられないからね~。しっかり生贄という名の魔素量をカードに込める事が出来れば。「カード生成」と合わせた「自己像幻視」と「生霊の魂」の掛け合わせでカードの精霊として存在を定着出来るって「大賢者」に教えてもらったのよね』

 

 やっぱりテーマの子達は全員そろって仲良く存在していてほしいからね。

 

 襲い掛かってくる牙狼族を軽くひねって地面に打ち付けて、すぐに大地を操り拘束して動けない状態にする。

 

 生贄の魔素量として十分に魔法陣に魔素がいきわたり、魔法陣を描いた一面が赤く輝き始めていく。

 

【小娘のクセに何て魔素量をしてるんだ⁉】

 

 今更気付いても、もう遅いよ。

 

 カードホルスターから「地霊使い」のカードを取り出して「地霊術ー「鉄」」で集めた魔素をカードに集めていく。

 

「アースの大地に好かれた貴方の名はアウス。君もおいでよ」

『一緒に楽しく楽しく遊んでくらそう!』

 

 ただのモンスターカードデザインだったモノが光り出して、目の間で徐々に人型へと光粒子が集まっていく。

 

 次第に強く光っていた体がはじけ飛ぶように消えていくと、そこには地霊使いのアウスの姿をした少女が立っている。

 茶色髪の短髪で同じく少女であるはずなのに……自分よりも胸は大きめだ……。

 いや、なぜそこで落ち込んでいるんだ自分は⁉ しっかりしなくては。

 

『んん? ここは? 君は?』

「自分はウィン、よろしく」

 

 「地霊使い」のカードを使ったから元からの風霊使いウィンの姿に戻ってしまった。

 

『アタシはライナ。仲良くしましょう♪』

『うん、よろしくお願いするよ。僕はアウス……だね』

 

【クソ……なぜ、なぜこんな事に】

 

 風属性が加わった事で、戦わせている牙狼族達が更に大暴れしている。

 

「ごめんね。でも、先に殺しに来たのはキミ達だから」

【ふっ、そうだな……お前の言う通りだ。見た目や種族で舐めて掛かったのは我らの落ち度だろうな。ここまで圧倒的だとは思いもしなかったが……】

『降参してくれないの?』

【我らにその権限はないし、我らが降伏する事はないな。若い奴らに示しがつかん……】

「そっか……残念だな」

【そんな顔をするな、勝者は胸を張れ……勝った者が敗者を糧にして未来に進むのだから、勝者がそんな感傷に打ちひしがれていては、我らが浮かばれないだろう】

「ん、分かった……頑張る」

 

 もうちょっと違う出会い方だったら、仲良くなれたのかな。

 

『ねぇ、何か望みはない? アナタ達の御蔭で仲間が増えたんだもの、アタシ達で出来る範囲なら叶えてみせるから』

『僕も全力で手伝うから、言ってみて欲しい』

 

【そうだな……若い連中はどうするか分からんが、できれば部下としてでも良いから可愛がってやって欲しい。後は、生まれ変わるならお前達の友として、仲間としてが良いな】

 

「うん、それくらいならお安い御用」

『じゃあ、さよならは言わないでおくわね』

『生まれ変わったら一緒に遊ぼうね』

 

 

 自分達の方は特に被害無く、無事に牙狼族全員の魔素を取り込みカードへと変じさせた。それと一緒にアウス誕生のプレゼントとして、「憑依覚醒ーデーモン・リーパー」をアウスに手渡した。

 

 ちなみに……この子の魂は、先ほどの奇襲部隊のリーダーさんの魔素を多く取り込んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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