ラブコメ展開に恵まれるけど告白されたら死に戻る呪いをかけられた   作:管章 眞曽

4 / 16
一年生③

しまった。

初っ端から外れパターン引いちまった。

 

「これからよ、よろしくお願いします!蓮斗さんっ」

 

そういって小さなやわらかい微笑みをこちらを向けてきたのはカノン。

今、俺たちは入学にあたって決めなければならないことの一つ、三年間活動することになる委員会を決めている。

黒板に書かれた委員会から各々決めた希望する委員会の下部に名前を書いていくのだが、毎周比較的安定に入れた委員会が定員オーバーを起こしていた。

そしてくじ引きで決めることになったのだが

 

結果、俺の手元には先が赤く塗られた割りばしーこれが意味することは俺が委員会を決めるくじ引きに負けて枠が余っていた図書委員会に、カノンと同じ委員会に配属されることに。

 

「よろしく、カノン。」

 

「へへっ、また同じ委員会になったね。」

 

「あ、ああ。そうだな。」

 

中学時代カノンにひかれていた俺は偶然彼女が俺と同じ図書委員会に入ってくれたのでそれにかこつけてたくさんカノンに接した。

それはもう、今思うと恥ずかしくなるくらいに。ちょっと露骨なんじゃね?って思うくらいに!!

本好きだという彼女にあわせて今まで読まなかった本をなんとか読み切っては彼女に拙い感想を語り、文学談議に花を咲かせたり、彼女が好きな本を語るときその内容をそっちのけで興奮で上気した頬や、眼鏡の奥のキラキラした見開かれた瞳に見とれ惚けちゃったり!!

 

恋に溺れる過去の自分の姿は思い返すたびに悶絶してしまうが、こと呪いがかけられてしまった今ではその過去の行いが致命的やらかしであった。

 

呪いによる補正なのか頑張って避けようとしても5回に1回ほどはカノンの所属することになる図書委員会にされてしまう。

そして図書委員会に配属されたとき、カノンによって告白され(死に戻りし)てしまう確率は10回に7回ほど!

図書委員会は他の委員会と違い図書室の受付業務や読書促進のための活動としてポスター作りやポップ作り、イベントの企画、遂行と仕事が多く故に不人気でかつ同じ委員会の仲間と活動することが多い。

 

カノンは控えめな性格のためなのか図書委員会でなかった周は同じクラスであるものの、接点は少なく告白された周は数えるほどしかなかった。

部活に取り組んでいた周は特に接点がなく、ほぼカノンに関しては攻略完了という感じだった。

 

が、図書委員会になった周のカノンはすごい、とにかくすごい。

なにがすごいって気が付いたらまだ7月なのに告白飛び越えカノンのご両親と対面し、ボーイフレンドとして紹介されるのである。

 

カノンの母親(カノンに似てすごく美人な英国美女)からは『あなたが蓮斗君ね♪カノンからよく話はきいてるわ♪』と歓迎され、父親(日本出身らしく、カノンの読書好きは父と母方の祖父ゆずりらしい)からはとうとう来てしまったかといいたげな、なにかを奥底におしとどめたたような面持ちで『いらっしゃい、ゆっくりしていってくれ』といわれた。

 

夕方にはお暇するはずがともに夕食を囲むことに。

カノンを隣にご両親と顔を向かい合わせお母様とカノンが作ったという手料理がふるまわれた。

カノンが料理をしにいってしまったのでその間カノンのお父様とタイマンになってしまったときのプレッシャーと鼓動の焦りはすべての周でもぶっちぎりでトップだ。

まさかスマホを使うわけにはいかないし、かといって沈黙のままやり過ごすわけにもいかず、読んだ本の話をすることになったのだが当時は頭が真っ白だったので内容はおぼえてない。

 

夕食ではカノンを隣に正面にご両親という配置に。

並んでいる料理はこれぞ我が家の味って感じの家庭料理シリーズ。

カノンは父と母を相手に大輪の花が咲いてるがごとき笑顔で中学から高校までの思い出を基に俺がいかなる人物かを紹介し、お母様はそれをあら♪あら♪と微笑まし気にご機嫌な様子で耳を傾け、お父様はどこか悲し気な、昔を懐かしむような様々な感情が織り交ざったような目でカノンを見つめつつ、ぎこちない笑みを浮かべ時折学校での俺とカノンの様子を尋ねていた。

 

一方俺はいつのまにかこんな状況になり、死が確実になりつつあることに目尻に涙をこらえ、顔から血の気が引けていくのを感じつつ乾いた笑いをこぼしていた。

 

そのイベントの後はあまり覚えてなくて、最後の記憶は訳が分からないまま不思議なことに自宅に生還できていて、自室に戻った直後に緊張の糸が切れたのか泣きながら眠ってしまったことだ。

 

それからというものいったい俺はいつ告白される(とどめをさされる)のだろうと諦観の念で幽鬼のように生きていたがあれからひと月が経ち、夏休みに入ると俺はカノンに連れられイギリスに旅立っていた。

 

今度はカノンの母方の祖父母にボーイフレンドとして紹介された。

俺がこの時点で生きている(死に戻ってない)ことが示すようにまだ俺とカノンが恋人関係、ましてや将来を誓った仲であるというのは確定していない。

 

しかし現実にはカノンの祖父からカノンによる通訳を通してアルバムで幼いころのカノンがどんな娘であったかを教えてもらい、カノンにはこうしてあげてほしいという訓示をいただいた。

さらには挙式はどこで上げるだとか、結婚後はどこに住むだとかもそれとなく聞かれたのである。

…文化の違ぃ…なんですかねぇ…?まだ高校生なんですけどね。

 

が、それでもなおそのイベントの後も俺は生きていた。無事に帰国していた。

この後に俺の家にカノンに招待して家族にカノンを紹介しても、まだ生きていた。(幸いなことに両親はいなかったが雫はあんぐりと口を開け『マジか…三次元では激レアな英国美少女捕まえやがった…』とぼうぜんしていた)

 

ここからは周によってまちまちだが、夏休み明けになって学校でもカノンと腕を組んで距離が近づき明らかに周囲から”できていると”思われている状況でも、まだ生きていた。

always半殺し状態である。

 

最期には日常のふとした瞬間に死に戻っていた。

二人っきりの時に「へへへ…蓮斗さん、大好きですよ♪」と言われたり放課後に「ほかの子と仲良くするのもいいですけどちょっと不安になっちゃいます…めんどくさくてごめんなさい。でも、そのよかったら…ハ、ハグをしてくれると…ふへへ、私、幸せです♪いつまでも一緒にいましょう…死がふたりを分かつまで…」だとかで。

 

当然俺は抵抗しようとした。

両親紹介イベントの時に世間体を放り投げてでも家から抜け出そうとしたり、そもそも予定が合わないなどと言っていかないようにしたり。

 

だがしかし、ここで呪いによる頭痛がこれでもかと邪魔をしてきた。

あまり酷い言いようなので、言いたくないが一定の親密度をあげればこうなることは確実。

カノンルートにとんとん拍子一直線!であるらしい。

 

他の子たちが極論告白さえ回避できればどうにかなるがカノンに関しては違う。

いつのまにかルートに入りいつのまにか死に戻りが確定しているのである。

さらにその周が絶望的であると知っているのになかなかとどめが刺されないってのもまあまあキツイ。

先がない人生とは苦しいのである。

 

(クズい発言をすればこの周は捨て周か?

図書委員会ルートでは10回に7回、カノンによる死に戻りとは言ったものの残る三回は親密度管理を怠った結果の早期死に戻りというのが実情で実際は図書委員会で一年生を突破する可能性はさらに低いかもしれん…)

 

「…?どうしたの考えこんじゃって?何か気になることでもあった?」

 

「ああぁ、すまない。ちょっとね。大したことじゃないよ。

それで、図書委員会最初のミーティングは来週の水曜だったけ?」

 

「うん、そうだよ!図書室でやるって。最初は自己紹介とか委員会活動の展望について説明があるみたい。」

 

委員会活動…窮地にこそ活路があるかもしれん…。

 

 

 

 

 

 

「それでは新年度第一回、図書委員ミーティングを始める。

委員長の日髙潤彰だ。よろしく頼む。」

 

すらっとした体躯に細い眼鏡のフレームから覗かせる、切れ目。

厳しい印象を抱かせる彼に見られたものは背筋を伸ばさざるを得ないだろう。

そんな雰囲気をまとう彼は図書委員長でありながら、生徒会長、岩崎咲良から直々にスカウトされた生徒会副会長である。(我が高校では会長以外の役職は自薦または会長によるスカウトで選ばれる。)

 

生徒会は大半が惰性で行われがちであるが、今の生徒会はだいぶ革新的であり、後には校則の改定や、新しい行事ができたり、生徒会運営のイベントが行われることになる。

 

その革新の中心をなすのが彼と岩崎先輩であり、特に彼は一年時、図書委員会で積極的な発言、行動で図書委員会を活発に動かしてきたという。

故に図書委員会はめんどくさいという噂が広まってるのだ。

 

彼の活動当初は委員会活動をちゃちゃっと終わらせたい生徒が反発していたが彼の綿密な計画や的を射た発言、そして普段クールに見える彼には似つかない情熱的な本気度にあてられたのか周りも協力するようになり、彼の委員会活動初年度の末期のほうでは地元の新聞にわが校と図書委員会が紹介されるほどであった。

彼もまた岩崎先輩とはまた異なったカリスマの持ち主であった。

 

自己紹介が終わり今後の図書委員会の活動が発表され、一年生の中には他の委員会と明らかに異なる仕事量に辟易し、隣の友人と不満を漏らしあっているがじきに、こいつらも「やれやれ、やりますかっ!」だとか「ったく、しょうがねぇなぁ」とか言って立派な図書委員になる。というかなってた。

 

第1回ミーティングが終了し生徒がみな足早に帰宅する中、俺は日髙先輩に声をかけるため人が出払うタイミングをうかがっていた。

 

そしてカノンは共に本が好きな同好の士として日髙先輩に好感を持てど、人見知りな性格と合わさり鋭利な雰囲気がある彼は苦手な様子。

だからこそ、

 

「日髙先輩、このあと少しいいですか?」

 

「君は二宮蓮斗だったか、かまわん用件はなんだ。」

 

窮地を打破する策となりうる。

 

「カノン、先に戻っててくれ。」

 

「あっはい。わかりました。じゃあ、お疲れ様。」

 

今からやることはいばらの道、だけれどもこれで明日をつかめるのならば…!

 

「では先輩こちらをご覧ください。」

 

そう言って俺は日髙先輩にタブレット端末を手渡す。

 

「これは…先日あったアンケートの結果か。あれは君が主導していたのか。」

 

「ええ、生徒会長、岩崎先輩に協力してもらい全学年に向けてインターネット上でアンケートを採りました。」

 

そのアンケートでは必須項目として

 

学校の図書室を利用する頻度

本(漫画を含む)を年に何冊読むか

課題としてレポートが出された時、参考文献をどこから引用するか

レファレンスサービスを知ってるか、利用したことがあるか

 

があり、任意の項目として

 

図書室に求めるもの

読みたい本はなにか

 

がある。

 

「ふむ、結構な母数があるのだな。この学校の現状がよくわかる。」

 

「はい、先輩も知っての通り生徒達の図書室利用や、読書量は芳しくありません。

そこでこれらの向上を図書委員会の目標とし、二つ提案があります。」

 

「一つはアンケートにも表れているように課題のレポート作成に際し図書室を利用することの促進です。

先輩は公民を担当してらっしゃる田中先生や化学を担当してらっしゃる緒方先生がよく課題にレポートを出されることをご存じですか?」

 

「ああ、そっちこそよく知っているな。周りから大変不評で愚痴話の種としてはあの二人が生産量トップだ。」

 

「ははは…そこで件の先生方にレポート課題についてお尋ねしたところ、レポートの質があまりよくない、と。

特に参考文献に関しては大半がネットからの拾い物で情報もあやふや、酷いものではウィキペディアが参考文献とのたまうやつがいるとおっしゃってました。」

 

「そのことで説教があり、1限丸々つぶれたこともあるな。」

 

先輩は苦虫を噛み潰したような表情をした。

おそらく真面目な先輩からしたら単に巻き込まれた嫌な出来事だったに違いない。

 

「ですが、しっかりとした図書文献に基づくレポートならばどうかと聞くとお二方とも、肝心の内容にもよるがそれならば最高評価をつけてもよいとおっしゃりました。

少し小狡い話になりますがこの学校の指定校は層が厚く評定平均を気にしている生徒も多いでしょう。

さらにこういった本をソースとしたレポート作りは大学で必須のスキルとなると謳えば」

 

「上昇意欲が高い生徒を中心に図書館利用客を増やせるかもしれない、か。」

 

興味をかなり示してくれている…!好機だ!

 

「はい、図書室ではレファレンスサービスが利用可能です。しかしアンケートの結果ではレファレンスサービスが周知されてないようですのでこのことも併せて今後の活動で知らせていくべきと具申します。

具体的な手段としては先輩が昨年度行っていたポスター作りや、お昼時の校内放送を考えています。」

 

レファレンスサービスに関しては司書さんに確認済みだ。

司書さんのほうを一瞥するとこちらに微笑みかけてくれた。

日髙先輩はいつのまにか笑みを浮かべ始めている。

いいぞ、好感触だ!

自分の作戦の順調さに興奮してうわずってしまいそうな声を抑えて続ける。

 

「次にですが蔵書の増加、ありていに言えば漫画やラノベを導入することです。

思うこともございましょうが、こちらをご覧ください。

このグラフは先日、私が個人的に図書館を訪れ職員の方から聞いた話を基に作成したものです。

こちらの図書館では5年ほどの前から国の選定基準を満たした漫画を納入したところ、今まで来訪者数が少なかった層、つまり私たち、高校生が図書館に訪れるようになった例です。」

 

「来訪者数が増えることはよいことだ。

だが漫画では学校図書館の意義たる健全な教養の育成が完全に達成されないのではないか?」

 

「ですがアンケートにもある通り年に読む本は0冊、昨今はラノベや漫画ですら読まない人々が増えています。

お堅めな本しかないはずの図書室に漫画があると知れば興味本位で読んでみる人がいるかもしれません。無料ですしね。

そういった層を取り込みなんでもいいから書籍に触れさせる、そちらのほうが健全かと。

それに頑固な大人の言う教養などその時の内輪ネタにすぎません。

すべてが健全とはいきませんがものを選べば青少年の道を指し示してくれる本もあるかと。」

 

「ふふっ、俺もそう思う。だが大人たちを説得するのが難しい、昨年も俺の級友からそういった案があがり判断を仰いだがダメだった。」

 

「まだまだ調査不足であり確実たる根拠に欠けますが、なにも本を読まない人より漫画だけだが本を読んでいるという人のほうが国語の学力が高いというデータもでています。

こういった客観的事実や今の岩崎先輩の生徒会との協力があれば許可を引き出せるかもしれません。

それにここまで精力的に取り組めば昨年度のようにまた新聞にとりあげられるかもしれません。

そうすれば学校側も通さざるを得ないかもしれません。」

 

ここまでの話を聞いて先輩は感嘆したようなそんな表情を一瞬覗かせた。

 

「なるほど、いい案だ。よく調べられている。

だが実現のためには色々とタスクが山積みだ。一筋縄ではいかないし、お前だけ志高くとも周りはついていけないかもしれない。

こういうのは思ったより労力がかかるもんだ。やめたくなるような時もあるかもしれないぞ?

明確な報酬だってない。」

 

「ええまあ、覚悟は…口ではなんとでもいえるのかもしれないですけど、できています。

もちろん俺にだって目論見はあります。

えっとーその、そう!実績作りです!

いまや大学受験では総合型だか、AOだとかが主流だとかなんとか、そのときに1年の活動で地方とはいえ新聞に載るほど活動盛んな組織で活躍できれば受験のみならず就活で楽できるかもしれません。

それに…周りと温度差があるなかでやり遂げた例ならその、俺の目の前に…い、います…」

 

本来こんな意識高い系ムーブなんて俺の性じゃない。

理由を聞かれても「女の子と疎遠になるためです!」なんて言えるわけがない。

 

最初は勢いでやってたからよかったけど俺がこうする言い訳を冷静に考えるうちに段々昂った熱も冷めてきて恥ずかしくなってきた。

柄もなく出しゃばりすぎた、最後の言葉とかかっこつけすぎだろ。

俺の黒歴史確定かもしれんと若干後悔し始めたその時。

 

「ふふっ、フフフ、ふっくっ、はっはっはっはっ!

お前、こんなっ、たかが学校の委員会活動の、この時のためだけに!

普段関わりがない生徒会長に協力を打診し、先生方にわざわざつっこんだ質問をしてっ!ははっ!

アポとって図書館にいき、データを集めて資料をつくったのか!?

あはははっ、ははははっ!!

はー、笑った、わらった。人生で一番笑ったかもしれん。

あーいやすまない。気を悪くさせるつもりはないんだ。

むしろ感心している。お前はすごいぞ。こんなことを大真面目に1年でするやつなんかそうそういない。

優れた人材だ。どうだ、お前も生徒会にこないか。きっと咲良も気に入る。」

 

あの、いかにも堅物って感じの日髙先輩が、人目も憚らず大笑いしている。

笑うとしてもクールに「ふっ」としか笑わないような男が、あふれ出る笑いを必死に抑えようとしては大きく笑っている。

目尻にたまった涙をぬぐいつつも、普段の落ち着き払った声色とは違っていまだ興奮冷めやらないとばかりの調子で言葉を紡いでいる。

 

たぶんこの瞬間を写真に撮って女子に見せたら何人かは惚れてしまうに違いない。

男の俺でさえ普段とのギャップにドキッとしちゃってるのだから。(秋葉の件しかり、俺がギャップに弱いだけかもしれんが)

イケメンは何をやってもはえるからずるいぜ。

 

しかし、こうも愉快気に笑われるとこっちもさらに恥ずかしさが増してきた。

顔が熱を帯びてるのを感じる。たぶん今顔真っ赤かだ。

 

「あぁすまんすまん、さすがにデリカシーがなかった。笑いすぎたな。

いや、しかしこういうのは俺と咲良だけだと思ってたがそうか、そうか…ふふふ。

ンンッ、おほんっ!さて、お前の提案、了承した。

それに向けて今年度から図書委員会は活動していこう。

このことについて他の委員には次回のミーティングで伝える。生徒会にも話を通しておこう。

それと連絡先を交換したい。細かいことはなんでも相談してくれ、俺も全力で応えよう。

そのデータも後で送ってくれ。」

 

先輩と携帯を突き合わせて連絡先を交換する。

まさかあの先輩とのトーク画面が俺のスマホで開けるだなんて感激である!

俺のは拙いから実際には違うのかもしれないが社会人になって営業が成功するとこんな感じなのだろうか。

大きな達成感が俺の内を満たしていた。

 

「ところでさっきは勢いで言ったが本当に生徒会に入らないか、確か書記がまだ人員を増やせるはずだ。

お前がのちに内申点等に反映される生徒会長を目指しているなら入っておいたほうがいい。

これから生徒会は表立って行動するから顔も売れるだろう。

咲良も去年は書記だった。」

 

「いえ、そこまで俺を買ってくれるのはありがたいですが、遠慮しておきます。

実はサッカー部に入ってて、他にもプライベートでやらなくちゃいけないことがあるので。」

 

そう、この策の弱点は過密スケジュールになってしまうということだ。

毎日の部活動にバンド活動、それに伴うギター練習(幼いころしか経験がないのに一応一通り弾けているものの、さすがに気持ち悪いから一からギターの練習をしなおしている。)でもう忙しかったのにここに図書委員会活動も加わる。

トリプルタスク…これぞリア充だね()

その上で生徒会はマジで死んでしまう‥終わっちゃう。

 

「なんと、お前部活にも所属しているのか。まるで咲良のようだ。

頑張るのもいいが無理はしすぎるな。人生、細く、長く、だ。

まあいい。これからよろしく頼むぞ、蓮斗。俺たちで成し遂げるぞ。」

 

「はい!よろしくお願いします。」

 

先輩が手を差し出し、俺たちは固い握手を交わした。

確かな絆を感じる…!

まあしくじったら(告白されたら)消える絆なんだけど。HAHAHAHA

 

そして生徒会に用があるという先輩を見送って俺は帰路についた。

その日の晩、

 

「今日、俺がお前の前で大笑いしたことだができれば他言無用で頼む…!」

 

日髙先輩からそんなメッセージと共にデフォルメキャラのクマが手を合わせて頼み込むかわいらしいスタンプが送られてきた。

かわいいかよ。




突然ですが前の話の加筆修正をしました。大筋に影響はないので読み返す必要はありません。
読み返したらおかしくね?って点が多く見つかっちゃてね…不慣れで申し訳ない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。