ELDEN ARCHIVE 〜褪せ人inキヴォトス青春記録〜   作:通りすがりの料理人

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 続かないと言ったな。あれは嘘だ!

 対策委員会編です


褪せ人inアビドス
この先、曇らせが有効だ


 

 貰った霊馬で走り出す〜♪

 

 行き先も解らぬまま〜♪

 

 ハンハンフフフ〜ン♪(うろ覚え)

 

 

 

 

 はい、どうも。世代じゃ無い曲をアレンジしながら歌ってみたシードル・クラウンです。歌詞もサビしか分からないです。これにはトレントも呆れ顔だね!

 

 今現在俺はアビドスにいます。既に数日が経過しました。何故アビドスに居るのかと言うとシャーレで働き始めてからしばらくしてアビドスからの手紙がと届いたからですねハイ。

 

 それはそうとシャーレの仕事ブラック過ぎる(泣)

 俺と先生の2人をメインにユウカやハスミ、スズミにチナツの4人が時々助っ人に来てくれるだけではだいぶキツイッス!まあ頑張るしかないか…

 

 あぁ、そんで肝心の手紙の内容はアビドス校舎を乗っ取ろうとヘルメット団が攻めて来ていて物資が枯渇してきたらしいとの事。アビドスの生徒達が抵抗しているがそろそろ辛いので助けて欲しいようだね。

 

 アビドス生徒は知らない仲で無いし(寧ろ仲良し)、生徒の9割は元アリウス生だから俺も他人事では無い。彼女達を連れ出したのは俺なのだから。

 

 

 そんな訳で俺と先生はトレントに乗りアビドスに向かった!先生だけだと確実に遭難するからね!因みにアビドス校舎に祝福を生成してあるから俺だけならファストトラベルで一瞬で着ける。

 

 因みにファストトラベルで事前に先生の事を伝えつつ物資の一部を運んでおいた。あと丁度ヘルメット団も来たから蹴散らしといた。【黄金波】ブッパは楽で良いですね。(無慈悲)

 

 そんな訳でアビドスに到着。

 

「お疲れさまですシードルの兄貴ッ!アビドス生一同お待ちしておりましたぁッ!!」

 

「「「「「「お疲れさまですシードルの兄貴ッ!」」」」」」

 

 元アリウス生達からの熱烈歓迎を受けながらアビドス対策委員会改め、アビドス復興委員兼生徒会のメンバーの下に。メンバーは小鳥遊 ホシノ、砂狼 シロコ、十六夜 ノノミ、黒瀬 セリカ、奥空 アヤネの5人だ。

 

 自己紹介したり物資の受け渡しをしていると再びヘルメット団が現れた。しつこいなコイツ等。次は【滅びの流星】撃ちまくるかな。

 

 杖を取り出そうとするとそれに待ったをかけてきた元アリウス生達。

 

「自分達の成長を見届けて下さいシードルの兄貴ッッ!」

 

 と言い出すと走り出した元アリウス生達。

 

 

 ……あれ?物資渡してあるのに銃を持って無いぞ?…いや、よく見たら全員俺が渡した【セスタス】を拳に着けてる…。

 

 

 

 え、まさかの肉弾戦???

 

 

 そっちの方(蛮族的な方)に成長しちゃったの???

 

 

「「「「「「うおぉぉぉッッ!!」」」」」」

 

「くっ!?う、撃て撃てェッ!!」

 

 ヘルメット団に一直線に突っ込んで来たのに一瞬怯むが、良い的だとばかりに元アリウス生達に銃弾が迫る。

 

 

「「「「「「戦技【我慢】ッッ!」」」」」」

 

「「「「「「ドシュウ!!」」」」」」

 

 迫る銃弾を彼女達は戦技【我慢】を使用して防いだ。【我慢】は覚悟とともに腰を落として踏ん張り瞬間的に防護を高める技だ。

 

 まあ、キヴォトス人は元々防護凄いから【我慢】程度でも銃弾くらいならノーダメになるな。

 

「え、今自分で効果音言ったよね?『ドシュウ!』って?しかも【我慢】って……それもう気の持ちようじゃない?」

 

 気にしないで下さい。あれはかつて一度だけ普通とは違う狭間の地に飛ばされて褪せ人の【褪夫】と共に行動していた時にベルナールがやっていた効果音だ。なんだか分からないがあの狭間の地だけギャグ漫画時空だったな。久しぶりに楽しかった。褪夫元気かなー?

 

 そんな事を考えているとヘルメット団の下まで辿り着いて一方的蹂躙が始まった。

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラ!」

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」

 

「あたたたたたたたたたたたたたぁー!」

 

「マジカル☆八極拳!」

 

「ルビコン神拳!」

 

「界王拳ッ!10倍だぁーッ!!」

 

 

 ねぇ待って。俺そんなの教えて無いよ?キヴォトスにジョジョも北斗の拳もFateもドラゴンボールもアーマドコアもない筈なんだけど???てか最後の奴赤いオーラ纏ってるんだけどガチ界王拳なん?スーパーキヴォトス人なん?そのうち金髪になりそーで怖いな。

 

 そんなこんなで無事に撃退完了!物資必要だったのかと思いつつ元アリウス生達を労う。……うん!完全に犬なんよコイツ等。『褒めて褒めて!』って尻尾振りながら群がってくるんよ。可愛い奴らめ!ほら茹でエビだ!腹いっぱい食え!

 

 エビを食わせてるとホシノの提案でヘルメット団に今度はこっちから仕掛ける事になった。物資も戦力も整った状況で一気に攻め落とすのか。良いね!やろうやろう!

 

 

 そして少数精鋭で俺、ホシノ、シロコ、ノノミ、セリカ、先生の6人とオペレーターのアヤネのメンバーにて襲撃し見事壊滅!

 

 

 それからはセリカが誘拐されて助け出したり、知り合いの便利屋の襲撃にあったのを撃退したり、ブラックマーケットに行ってペロキチの知り合いに遭遇したりなどなどがあった。

 

 シロコが銀行襲おうとするの止めるのスゲー大変だった…。セリカが誘拐されてブチギレた元アリウス生達を止めるのもスゲー大変だった…。ペロキチの手伝いでアイス屋とコラボしたペロロ探すのもスゲー大変だった…。

 

 

 ……なんかめちゃくちゃ大変だったんだが?

 

 大変で思い出したけどシャーレの仕事大丈夫かな?俺の名案により遺灰【写し身の雫】で俺の分身を生み出して仕事任せてるけどちゃんと出来てるかなぁ…?

 

 あ、因みにキヴォトスだと遺灰を何処でも召喚出来るようになったし俺から離れてもアイテム【霊呼びの鈴】さえ近くにあれば霊体が消えないようになった。なので今現在遺灰を呼ぶことは不可能です!

 

 

 ……写し身の雫、ちゃんと出来てるかなぁ…。

 

 


 

〜その頃のシャーレ〜

 

「シードルさ…じゃなかった。写し身さん。こっちの書類お願いします」

 

『Σ(´∀`;)』

 

「あと、コレとコレと…コレもですね」

 

『( ;∀;)』

 

「うっ…。しょ、しょうがないじゃ無いですか。先生もシードルさんも居ない今、シードルさんを完全コピーした写し身さんが頼りなんです。先生補佐のシードルさんにしか処理できない物が沢山あるので頑張って下さい」

 

『(つд⊂)エーン』

 

「もう少ししたら休憩にしましょう。私オススメのトリニティのスイーツを用意したので」

 

『( ゚∀゚ )彡』

 

「フフ…だからあともう少し頑張りましょう。ね?」

 

『∠(`・ω・´)』

 

 2人で頑張って仕事をこなして美味しくスイーツをいただいた写し身の雫とハスミ(ダイエット中)でしたとさ…。

 


 

 

 

 

 …お、ようやく見えてきた。目的地に到着!

 

 

 

 

     《柴関ラーメン》

 

 

 はい、目的地の柴関ラーメンです。行きつけの店なんですよね。いやー久しぶりだなぁ。丁度今回でスタンプカードが埋まるから次回に来た時にスペシャルDX柴関ラーメンを注文する事ができるぞ!やったね!

 

 

 ガラッと扉を開け中に入ったら便利屋68の皆さんがいました。

 

「「「「あ」」」」

 

「あ」

 

 沈黙する事数秒。中々に気まずい雰囲気だ。便利屋68とはそこそこ古い付き合いだし仲も良い。しかし今回は敵対している関係だ。依頼を受けた以上は仕方が無いとはいえばったりあってしまったら非常に、ひじょ〜に気まずいのだ。

 

 

 なので気さくに話しかけよう!

 

「や、アル。久しいね」(偽夏油)

 

 アカン(白目)俺の内なる偽夏油が出て来ちまった。

 

「え!?え、えぇ!ひ、久しぶり?…ね?」

 

 うん、全然久しぶりじゃ無いもんね。困惑するよね。ちなみに彼女は陸八魔 アル。便利屋68の社長だ。ポンコツギャグ要員みたいな奴だ。根は良い奴なんだけどアウトローに憧れるそういう年頃な子です。

 

 そんな事を考えているとアルがオズオズと訪ねてきた。

 

「そ、その…。この前の事、怒ってないのかしら…?」

 

 この前の事とは傭兵を引き連れてアビドス校舎に乗り込んで来た時の事だろう。寧ろそっちが怒ったりしてないか心配だったんだが?流石に心折れるまで延々と祈祷【拒絶】で吹き飛ばしまくったのはやり過ぎたかと思ってたんだよ俺は。最後半泣きだったし。

 

「別に怒ったりはしない。お前達だって依頼でやってるだけだろう?」

 

「そ、それはそうだけど!でもアビドスは貴方の仲間の母校でしょ!?私達はその母校を襲撃したのよ!?」

 

 あぁ、そんな事を気にしてたのか。アウトローだのハードボイルドだの言ってる癖に変に真面目なんだよなコイツ。

 

「どうせ勢いで受けてしまって引くに引けない状況なんだろ?」

 

「ウグッ!?」

 

「あと金も無い」

 

「グフッ!?」

 

「どうせ後先考えず傭兵を雇って金欠なんだろ」

 

「な、何でそこまで解るのよーーー!!!???」

 

 

 白目を向きながら叫ぶアル。やっぱりおもしれー女だな。

 

「だから言ったじゃーん!アルちゃん気にし過ぎだって!ドルドルはこんな事で怒ったりしないよ〜」

 

 そう言って俺によじ登ってきたのは浅黄 ムツキ。メスガキっぽい小悪魔系爆弾魔だ。あと俺の事をドルドルと呼んでくるんだよね。ほかに何かなかったのかな?

 

「社長もだけどハルカも気にしてたからね。本人から気にして無いって聞けて良かった」

 

 彼女は鬼方 カヨコ。目つきが悪いせいで勘違いされやすいが猫好きな優しい奴だ。因みに猫友。あとなんか距離感が近いんよね。それからなんかジメッとする。何でだろ?

 

「あ、あぁぁ…」

 

「は、ハルカ…?どうしたの…?」

 

 俺を見ながら目の焦点が合わない様子の彼女は伊草 ハルカ。便利屋68の新参だ。他の3人は便利屋結成当時からの知り合いだったのに対してハルカとの出会いは……まぁ、ちょっと、ね。うん。

 

 

 ………………ハルカが虐められてた所にばったり出くわしたのが出会いだったんだよな。

 

 丁度ゲヘナに寄ってアルと合ったから2人して話しながら歩いていたら出くわしたんだ。アルは激怒し突撃。俺も屍山血河二刀流で突撃しようとしたけど白目を向いたアルに止められた。なんで???

 

 結局【命奪拳】で虐めっ娘共を沈めるだけにしといた。

 

 それからアルが便利屋に誘って入ったのだ。

 

 そんでこの娘は非常に自己肯定感が低い。いや低すぎる。見てて心配になるくらい低過ぎる。

 

「す、すみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみません!助けて貰った恩を返すどころか仇で返す様な事をしてしまってすみませんすみませんすみませんすみませんすみません!死んで、責任を…!」

 

「ちょっと待て!気にして無い!気にして無いから!死ぬな!生きろッッ!!」

 

 『生きたい』と言えェ!!!!(ルフィ)

 

 …じゃなくて!やべーよ!謝りまくったと思ったら死んで償おうとするって!?そこまで気にしないで!?

 

「ドルドル!早く頭を撫でてあげて!」

 

 何で!?何でなんだムツキ!?

 

 だがしかし他に解決策が無いのでやるしか無いッ!

 

 

 どうにかなれ〜!ナデナデ

 

「あ、あぅ…………………………えへへ…」

 

 あっ、落ち着いた。マジでどうにかなった。

 

「…俺が気にして無いんだからハルカも気にし過ぎるな。それに簡単に死のうとするな。お前達は(・・・・)死んだらそれっきりなんだ。命は大事にしろ」

 

「は、はい…えへへ」

 

 ニヘラっと溶けたように笑うハルカをナデナデしまくった。あと柴関の大将に早く座れと怒られた。解せぬ。

 

「大将いつものをくれ。お前達も好きな物を頼め。俺の奢りだ」

 

「わーい!ありがとうドルドル!」

 

「ちょっ!?そこまでしてもらう訳には…」

 

「若者が遠慮するんじゃ無い」

 

「若者って…。私達とそんなに変わらないんじゃ無いの…?いったい何歳なのかしら…」

 

「何歳?はて…、確か200歳より先は数えて無いが…。いくつだろうか」

 

「に、200歳以上ですってーーー!!!???」

 

「はぁ、そんな訳無いでしょ。からかわれてるんだよ私達」

 

 またもや白目を剥くアルに対して呆れ顔のカヨコがそう言う。別にからかった訳ではない。狭間の地でループしていた訳なので何百回何千回も繰り返すんだが1ループにつき約1年掛かってたからマジで何千歳とかいってる。確かに早ければ半年かからないけどそれでも休息、食事、睡眠などなどに時間を費やすからな。

 

 皆んなの注文も終わったがやや遠慮気味なのでチャーハンや餃子や唐揚げなんかも頼んでおいた。食べきれないなら俺が食うからヘーキヘーキ。何処ぞのゲヘナ生には負けるけど俺も大食いだから。

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

 久しぶりのラーメンだ。俺が頼んだのは【海老塩ラーメン】。無類の海老好きな俺が大将に考案し2人で試行錯誤して出来た最高傑作。海老の旨味にシンプルな塩味のスープが絡んだ縮れ麺。トッピングには茹でエビと海老ワンタン。更にネギ、メンマ、ナルト、海苔が乗っている。

 

 まずスープを一口。

 

「────旨い」

 

 シンプルな、しかし海老の旨味が口に広がる。澄んだスープからは想像も出来ないような暴力的なまでの旨味が襲い来る。

 

 それは嘗て狭間の地にて対峙した巨大ザリガニのごとし暴力的な……。うん、この例えはやめよう。あのザリガニマジで怖いから…。

 

 食レポをやめて周りを見ると皆んなも美味しそうに麺をすすっている。やはり大人数で食べる飯は旨いな!狭間の地でなんてだいたい1人だけだったし、偶に放浪商人と食べたりしていた。……カーレの奴が懐かしいなぁ。カーレとブライブの3人で一緒に肉焼いて食ったのが懐かしいな…。

 

 ………いかんいかん。せっかくのラーメンが伸びてしまう。センチメンタルになる必要は無い。今は毎日のようにた大人数で食事をしてるんだからな。過去は過去。今は今!

 

 さて、いよいよ麺を……。

 

 

            

           ぞわり

 

 

 

「ッ!!?全員伏せろッッ!!」

 

 唐突に嫌な予感がした俺は叫ぶ。便利屋達は直ぐ様反応し伏せ、そこに大将を掴んで投げ渡した。手荒になってしまったがしょうがない。5人に大盾を複数被せた瞬間にバキバキと店の屋根を突き破り何かが飛んできた。咄嗟に左手に出現させた大盾で防いだ瞬間。大爆発を起こし俺は意識を失った。

 

 

 

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 

 

「ね…ッ!起…てよ!」

 

「止…し……と!何…布…!」

 

「ドル…ル!しっ……して!」

 

「シ…ド…さん!起…て…ださ…!」

 

「お…!坊主…っかり…ろ!死…ん…ゃねぇぞ!」

 

 痛い。

 

 身体中が痛い。

 

 頭が上手く回らない。

 

 耳もおかしい。誰かの声が聞こえるけど聞き取れない。

 

 

 

 何が起こった?落ち着け、考えろ。思考を止めるな。

 

 場所は柴関ラーメン。聞こえる声は便利屋達と大将。痛みは…砲撃か…?

 

 あぁ、くそ。咄嗟だったから片手で受けて踏ん張りの効かない体勢だったうえにタリスマンもバフも無しで受けたのは失敗だったか。だが生きてるなら問題なし。思考もはっきりしてきた。

 

「ぐっ…!」

 

「ッ!?起きたのね!?大丈夫!?私達が分かる!?」

 

「大丈夫、だ。意識も、はっきりして、る」

 

「で、でも!」

 

「ドルドルの左手が…!」

 

「あ?左手……?」

 

 左手を見てみると二の腕より下が消失していた。

 

 ……マジで?

 

「とりあえず止血だな。【火付け】」

 

 祈祷【火付け】を使い傷口を焼いて止血し聖杯瓶を煽り回復する。傷口を焼く姿を見た皆んなは顔を青くしていた。しまったな見せるべきでは無かった。グロシーン耐性無さそうだもんな。特にアルとハルカ。

 

「直ぐに病院に行くわよ!」

 

「いや、必要無い」

 

「「「「「!?」」」」」

 

 まさかの拒否に皆んなが驚く。そうだよね。俺も逆の立場なら驚き!桃の木!!林檎の樹!!!になってたな。多分!

 

「な、何を言ってるの!?左腕が無くなってるのよ!?早く医者に見せないと!」

 

「傷口は塞いだし回復もした。ダメージは無い。それより敵対勢力に対しての対応が先だ」

 

 本当はクッッッッソ痛いけど慣れてるから我慢出来てるだけで、今すぐ『もう嫌!お家帰りゅ!』って言いたいけどクールキャラな俺はそんな事絶対に言えないんだぜ!

 

「でも!」

 

「俺がたかが片腕を無くしただけで戦えないとでも?見くびるな。お前達の前にいるのは己が力で成り上がり王となった男だぞ」

 

 食い下がるアル達に威圧すると口を閉ざす。『己の力で成り上がり王となった男だぞ』キリッ…とは言ったけどティシーの姉御や写し身の遺灰や腐敗ブレスに頼りまくってたからあんまり胸を張る事は出来ないんだよなぁ…。まぁ、10周目の周回からは全裸&遺灰無しの縛りプレイで成り上がったけどな。パンイチの王とか嫌過ぎる。

 

「それに知っているだろう?俺は不死の存在だ。例え死んだとしても蘇る。だから死んでも問題ない」

 

 アル、ムツキ、カヨコの前で一度だけ死んだ事がある。皆んなを庇い攻撃を受け倒れ伏す俺を抱き上げ病院に運ぼうとするアル。邪魔な敵を鬼気迫る表情で薙ぎ倒すムツキ。応急処置を施しながら必死に何かを呼びかけるカヨコ。そして俺はアルの腕の中で光の粒子となって消えていった……。

 

 

 それから近くに事前に設置しといた祝福から復活。急いで戻ると死屍累々な不良達と褪せ人が死んだ時に残る金色の木みたいな奴の前で泣いている3人の姿があった。

 

 非常に出て行きづらい!

 

 めちゃくちゃ謝ってるし、スゲー泣いてるし、カヨコの泣く姿とかちょっと想像できなかったんだが?

 しばらくどうするか困っていると視線を感じてソチラを見ると3人がコチラを驚愕の表情で見ていた。

 

『あ〜……………よし、帰るか』

 

『『『帰るなッッッ!!?』』』

 

 3人からタックルされ事情説明と説教を受けてしまったりしました。あの時はまだハルカ居なかったからなぁ。懐かしいな。

 

 しみじみとそんな事を考えているとアルに兜を掴まれて視線を強制的に合わされた。

 

「…例え死んで生き返ったとしても嫌よ私。もうあんな思いしたくない…ッ。だから死んでも問題ないなんて言わないで…ッ」

 

「アル…」

 

 ポロポロと涙を溢す彼女に何も言えなくなってしまう。

 

 やはり長年狭間の地で死にながら戦い続けてきた事が自分の価値観を変えてしまったようだ。

 

 だが、何と言われようと やはり……。

 

 

 ────俺の命は軽いんだ。

 

 

 天秤に掛けるまでも無い。お前達を、仲間や友を守る為なら。こんな穢れた命なんぞ幾らでも差し出そう。

 

 例え誰も望まないとしても。

 

 ………もう嫌なんだ、(ディアロス)を守れないのも。(アレキサンダーやブライブ)をこの手で殺すのも…!

 

 

「……大将を連れて避難してくれ。任せた」

 

 俺はそう言うとアルの手を振り払い駆け出した。後ろから聞こえる彼女達引き留める声を無視しながら。

 

 

 

 

◇ ◆ ◇ ◆

 

「さて、飛び出したは良いがどうするか」

 

 片腕の状態では身体のバランスが崩れて武器をまともに扱えそうに無い。ナイフなどの軽い物ならまだしも大剣の類は幾らカンスト筋力でもバランスが取れなくてまともに扱えない。

 

 ならば魔術しかない。

 

 タリスマンを魔術補助の物に付け替え手には杖を持ち砲撃してきた存在の下に向かう。敵性勢力はかなりの人数がいるようだ。褪せ人が最も嫌う袋叩き戦法とはやってくれるじゃないか。

 

 砲撃の余波で砂煙が舞っていたがようやく晴れてきた。

 

「…あぁ、お前達だったか。ゲヘナ風紀委員会」

 

 そこに居たのはよく知った顔の人物達だった。皆コチラを見て俺の存在に驚き、次に今の姿を見て顔を青くしていた。

 

 向こうから見た今の俺の姿は…ひしゃげた兜や鎧に焼け焦げたストールやマントを纏い、身体中を血塗れにした片腕を喪失した状態だ。知り合いがそんな姿で歩いてくるんだからそりゃ青ざめもするだろう。

 

「な、え…?なん、で…。シードルさん…が…」

 

「う、嘘…。う、腕が…!?ど、どうして…」

 

 この前シャーレ奪還の時に合ったチナツとゲヘナ風紀委員会所属の銀鏡 イオリが困惑したようにそう言った。

 

「なんで?どうして?…わかりきった事を…。いや、解りたくないのか。ならばはっきり言ってやろう」

 

 俺は喪失した腕の付け根を突き付ける。

 

「この腕は、お前達が奪ったんじゃないか」

 

 

 さぁ、戦闘開始だ。

 

 

 

 

 


 

 

「ん、先生大丈夫?」

 

”ハァッ…ハァッ…。だ、大丈夫…!“

 

「無理そうなら背負うよ?」

 

“ありがとうシロコ…。でもまだ行けるよ”

 

「ほら2人共!急ぐわよ!早く!」

 

「セリカちゃん、落ち着いてください〜」

 

『柴関ラーメンまであと少しです!』

 

 私達は今柴関ラーメンに向かって走っていた。少し前、校舎にいた私達だが、突然柴関ラーメンが爆破されたとアヤネから聞かされた。それを聞いたセリカは怒り直ぐ様飛び出しそれに続くようにシロコとノノミ、そして私も校舎を出た。

 

 そして私は思い出した。今柴関ラーメンにはシードル君がいたはずだと。それを皆んなに伝えると血相を変えて更に速度を上げた。

 

 彼は大丈夫だろうか?幾ら強くても彼には私同様にヘイローが無い。私に比べたら遥かに頑丈だし凄い鎧を着てるけど、逆に考えるとあんなに強くても鎧がなければキヴォトス人みたいな耐久力は無いって事だろう。

 

 そんな彼が突然なんの前触れも無く爆破されたら?

 

 考えたく無い事態が脳裏を過る。

 

『…ッ!皆さん!前方から誰かが来ます!あれは……便利屋68と大将!?』

 

「な!?何で便利屋と柴関の大将が一緒にいるのよ!?」

 

「ん、まさか犯人?」

 

「まずは話を聞いて見ましょう〜」

 

”そうだね。犯人と断定するにはまだ早いよ。まずは話を聞こう“

 

 

 しばらくして戦闘があったのか、武器を構えるボロボロの便利屋達とそんな彼女達に守られるように抱えられた大将が現れた。

 

「ッ!アビドスの…。それに先生まで」

 

“久しぶりだね。所で、いったい何があったのか教えてくれる?”

 

 そう訪ねると皆んなが顔を暗くしてしまった。

 

 嫌な予感がする。

 

「……柴関ラーメンで食事をしていたら、突然砲撃されたわ。相手はゲヘナの風紀委員会よ」

 

”…ッ!シードル君は、一緒だった…?“

 

「……ッ!彼は!私達と大将を逃がす為に今も戦ってる!左腕が無くなってまで!」

 

『「「「“!!?”」」」』

 

 左腕が…無い…?

 

 嫌な予感が当たってしまった。

 

 そんな重症でも戦ってるなんて…!

 

「だから早く大将を避難させて助けに行かないといけないの!」

 

「…俺ならもう大丈夫だ。先生達が来た道なら戦闘も起きて無いみたいだからな。……早く助けに行ってやってくれ」

 

 柴関の大将はそう言って1人で避難していった。

 

”…皆んな、行こう“

 

 便利屋68を加え、私達は再び走り出した。

 

 アル達が倒しただろう風紀委員会の生徒達が倒れている道を通っていく。

 

「何かおかしいわね」

 

「ん、静か過ぎる」

 

 ……戦闘の中心地に向かっているのに静か過ぎる。銃撃戦になっている筈なのにまったく音が聞こえない。

 

 まさか、もう戦闘が終わって……。

 

『…!皆さん見えてきました!気をつけてください』

 

 いよいよ辿り着いた場所には倒壊した柴関ラーメンの無残な姿と、左腕を無くしたひしゃげた鎧を纏っている血濡れたシードル君。そしてそんなシードル君に縋り付くように泣く風紀委員会達の姿だった。

 

 

“……いや、どういう状況?”

 

 

 


 

 

 風紀委員会に『左腕無くなってもうたやん。何してくれとんねんお前等』(要訳)したら大号泣されました。

 

 メンタル弱すぎん?(鬼畜)

 

 右手の杖を使う事も無いまま戦闘は終了してしまいました。

 

カーリアの王笏『え、自分の出番終わりっすか!?』

 

 せやで(無慈悲)

 

 あ、止めて。そんな顔から出る汁全部出た状態で縋り付かないで。

 

 おいコラ!鼻水ついちゃっただろ!?

 

 ………それにしても皆んな泣きながら謝ってくるから、なんか俺悪く無いのに、まっっっったく悪く無い筈なのに、何故か罪悪感が半端ないんだが?

 

「…なあ」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 

「いや、ちょ…」

 

「こ、こんな!こんなつもりじゃ無かったんだ!」

 

「話しを…」

 

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁんッッ!」

 

「………」

 

 

 誰も話しを聞いてくれない(白目)

 

 困った。非常に困った。

 

 敵対してたなら容赦なく【流星アズール】や【滅びの流星】や【アステール・メテオ】ブッパできたが、流石にこんな状態の奴らにブッパはできない。

 

 しかし今の泣くコイツ等をどうするかとなるが…。俺にはちょっと対処出来ないなぁ。

 

 誰か、誰か助けて…。

 

 

”……いや、どういう状況?“

 

 …先生!?先生じゃないか!!

 

 なんて素晴らしいタイミングで来てくれたんだ!まさか助けを求めた瞬間に現れるなんて!ネリウスに侵入された時にめっちゃ遅れて助けに来るユラとは大違いだ!あいつ来るの遅いし場所も遠い所から現れるから駆けつける前にネリウスブチのめしちゃったんだよな。

 

「先生、なんとかしてくれ」

 

“なんとかって…。どうすればいいの?”

 

 なんて話してるとドローンが飛んできて、ホログラムが投影された。青い髪色に見るからにヤバい服装をした女性、風紀委員会行政官の天雨 アコだ。

 

『……その、お久しぶりです、シードルさん』

 

 ホログラムでも分かる程に顔を青くして顔も合わせられない程にビクビクしている。うーむ…。いつもの態度と違い過ぎて困惑なんだが。

 

”え、何あの服装…。卑猥過ぎない…?“

 

『…な!?そんな事ありませんが!?失礼ですよいきなり!』

 

“いや、だってさぁ!”

 

 先生さぁ…。今大事な話しするんだからちょっとさぁ…。

 

”シードル君!あの服装はおかしいよね!?横乳がはみ出てるんだよ!ヨコチチハミデヤンだよ!?“

 

『ヨコチチハミデヤン!?変な名前を付けないで下さい!?私には天雨アコと言う名前がですねぇ!』

 

「2人共、一回黙ろうか」

 

『“ハイ、スイマセン…”』

 

 ちょっと凄むと一瞬で大人しくなった。今度からこうして黙らせよう。

 

「まず先生」 

 

「ハイ…」

 

「あの服装はキヴォトスでは割りと普通」

 

「嘘だッ!!?」

 

「いや、マジで」

 

 百鬼夜行とかだと結構いるよあんな感じの横乳出してる人。何ならアコよりデカいのが…ゲフンゲフン!ナンでもないよ?何でもないから睨まないで下さい…。

 

「それから、アコ。お前達は何をしに来たんだ?」

 

『そ、それは…。規則違反者である便利屋68を捕縛しに…」

 

「わざわざ他の自治区に?風紀委員会のほとんどの戦力を導入してまで?」

 

『い、いや…それは…」

 

「俺の左腕をこんなにしてまで便利屋68を捕まえる必要はあったのか?」

 

『そ、それはイオリが勝手に砲撃を…』

 

「アコちゃん!?」

 

 完全に冷静では無くなっているな。参謀として情けないぞ。また今度みっちり鍛えてやろう。無論、他の風紀委員会共々なぁ!

 

”そ、そうだよ!腕!大丈夫なの!?今すぐ病院に…。あとミレニアムにも行って義手とか…“

 

「ああ、大丈夫だ。後で死んどくから」

 

“………は?”

 

 あ、やべぇ。ここにいる大半の奴が死んでも復活するの知らないんだった…。死んで復活して腕も再生するなんて分かる筈も無い。つまり………。

 

“だ、駄目!絶対に駄目だよ!?片腕が無くなったからって死ぬ事無いよ!大丈夫!私がなんとかするから!だから死ぬなんて言わないでッ!!?”

 

「そうよ!幾らなんでも死ぬことなんて無いでしょ!?」

 

『シードルさんが居なくなってしまったら悲しいです…』

 

「絶対にそんな事させませんよ〜」

 

「ん、私が一生お世話する」

 

 はい、こうなるよね。先生やアビドス組まで泣き付いてきました。ノノミとシロコはなんか怖いけどね。ハイライト何処に行った?

 

 もうどうすりゃいいんだ?

 

 あ、便利屋68の皆さーん。事情知ってる貴女達が頼りなんで助けて下さ〜い。

 

 え?ハルカがパニック起こした?……はぁ!?俺が死んでも復活するの話して無かったの!!?

 

 あ、ちょ!待って!置いてかないで!?

 

 おのれッ!殺してやる…!殺してやるぞ陸八魔 アルッッ!!

 

 

 などと心の中で叫んでいると突然の重圧感。

 

 周りの風紀委員やアビドス組、先生までもその威圧により身動が出来ないようだ。

 

 

「……コレはどういう状況なのアコ」

 

『ひ、ヒナ委員長…』

 

 

 

 

    ゲヘナ学園 風紀委員会委員長

 

        【空崎 ヒナ】

 

 

 

 

「……何で、左腕が無いの…?」

 

「ほ、ホシノ先輩…」

 

 

 

   アビドス高等学校 復興委員会委員長

 

       【小鳥遊 ホシノ】

 

 

 

 

「……嗚呼、最悪のタイミングだ…」

 

 

 

 

 

 2人の最強が怒りを露わにしてコチラに向かって来ていたのだった。

 

 





【次回予告!(嘘)】

 キレるヒナ!キレるホシノ!

 最強の2人の怒りが風紀委員会を襲う!

シードル「逃げろ!ここは俺が食い止める!」

ホシノ・ヒナ「大人しく寝てて」

シードル「ミ°!?」_(┐「ε:)_

 倒れ伏すシードル!

先生「もう助からないゾ」

 風紀委員会に合掌する先生!


 次回!風紀委員会死す!(嘘)


 お楽しみに!




【オマケ】


 シードルの学名は【ハザマノチ リンゴシュノオウ】

 漢字にすると【狭間の地 林檎酒の王】なんてどうすか?

 他の案があるなら是非どうぞ!



【設定】


【シードルとホシノ】

 『私の卒業後に新しく入ってくる後輩相手に今のツンツンホシノちゃんは駄目だと思うんだ!』と言うユメに『そうか?』とシードルは思いつつホシノ改造計画に参加。様々な案が出た結果ユメを真似してゆるふわキャラになる事に。最初は恥ずかしがってたホシノだが段々慣れてきて、終いにはおじさんと自称するように。『『おじさん…??』』とユメとシードルは首をかしげた。



【シードルとアビドス対策委員会】

 借金問題が解決しているので対策委員会改め復興委員会。メンバーとは当然だが全員知り合い。借金の無い今はどうやって砂漠化を止めて昔のようなアビドスに戻すかを話しあっている。しかしやはり何事にもお金は必要で銀行を襲おうとしたり、マルチ商法に引っ掛かったり、アイドルになろうとしたりして稼ごうとしている。ホシノはそれを微笑ましげに眺めてシードルは『金なら俺が…『『『『『それは却下』』』』』アッハイ…』といった感じになっている。ユメも度々訪れて後輩達と共にアビドス復興に助力している。今作ではブラックマーケットの銀行を襲撃してないので覆面水着団やファウストは存在しない。



【シードルとゲヘナ風紀委員会】

 ヒナとは1年生の時から知り合い。2年に上がり風紀委員会に所属してから隈が酷くなるヒナを心配する。3年に上がり、完全に休む暇が無くなってしまったのを見て動き出す!とりあえずヒナを寝かし付けて暴れてる問題児を沈めて、ヒナにご飯を食べさせて書類を片付けて、ヒナを撫でまくって風紀委員会を鍛え直して…。そんな事を2週間続けた結果シナシナしてたヒナは復活。風紀委員会の戦闘力は底上げされ『風紀委員長が居ない風紀委員会はたいした事ない』と言われる事は無くなってヒナ単体ではなく風紀委員会そのものが不良達の恐怖の対象となった。因みに風紀委員会全員がシードルから貰った剣を常時帯剣している。彼女達にとってシードルは恐ろしく、しかし優しい自慢の師匠であった。




【シードルとヒナ】

 シナシナになるとシードルの下に甘えに行くヒナ。シードルは温かいご飯を食べさせて沢山褒めて撫でて寝かし付けてくれる。時々『お兄ちゃん』と呼んだりする。シードルは突然存在しない妹の記憶が流れ込んできそうになるのを必死で抑えている。



【遺灰と霊呼びの鈴】

 キヴォトスに来てから何処でも遺灰を召喚できるようになった。しかも霊呼びの鈴が霊体の近くにあればシードルと離れても活動できる。これにより写し身の雫は社畜と化した。この後シャーレに戻ってきたシードルは写し身の雫にシバかれる。
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