ELDEN ARCHIVE 〜褪せ人inキヴォトス青春記録〜   作:通りすがりの料理人

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 長らく、長らくお待たせ致しましたッッ!熱烈なファンの声に応えてッ!私が帰って来たァァァァッッッ!!!モンハンワイルズ楽しいィィィィィッッッ!!!

 オラッ!お前等の見たかったシードルのボッチでの最終決戦だぞオラァッ!音量上げろッ!(カイザー理事の)生前葬だッ!!

……って言いたい所だけど、流石にバルテウス相手に1人はちょっと無理じゃね?ってなったので助っ人登場します。同じフロム作品でもエルデンとアーマード・コアだと違い過ぎて戦闘にならないっピッ!!特に機動力!


〜謎CM集〜

【フロムソフトウェア】

「はい、コチラ便利屋黄金林檎、シードル・クラウン」

「ELDEN RINGについて調査して欲しい?任せろ」

「広大なフィールドを旅するダークファンタジー!祝福の示す先に待ち受ける強大な敵を打ち破り、死を乗り越え王となれッ!」

「ELDEN RING!好評発売中!」







【ヨースター】

「はい、コチラ便利屋黄金林檎、シードル・クラウン」

「今度はブルアカについて調査して欲しい?任せろ」

「透き通る様な世界観で贈る学園RPG!銃を手に青春を駆け抜けろ!」

「ブルーアーカイブ!好評配信中!」


決着!カイザーVSアビドス

【前回のELDEN ARCHIVE】

 

シードル「取引成立」

 

黒服「よろしくお願いします。クックックッ…」

 

 

 

ホシノ「半殺しにして止めます…!」

 

シードル(怖っ…!)

 

 

 

黒服『カイザーが攻めて来ましたよ』

 

シードル「知り合いに助けを呼ぶぜ!」

 

黄金林檎メンバー+七囚人2名+ゲヘナ+トリニティ+ミレニアム+イズナ+写し身の雫

 

先生「なにこの過剰戦力!?」

 

 

 

 


 

 

 

 カイザーの侵略開始から暫く、俺は大元を叩く為に単独で動いていた。カイザー兵やゴリアテを叩き潰しながらも奴等の向かってくる方角へとトレントを走らせる。段々と建物は砂に埋もれた廃墟になっていき、遂に建物すら無い砂漠地帯にやってきた。

 

 どうやら砂漠地帯の更に奥から来ているらしい。兵力は底を尽きてしまったのか本拠地の護りを固めているのか解らないがどうやら打ち止めのようだ。しかし砂漠には兵達の足跡やタイヤの跡がある。道に迷う事はない。

 

 辺りを警戒しつつ進む事暫く。砂漠のど真ん中に巨大な建造物を発見した。

 

 

 トレントのジャンプにより高い岩場に登ると遠眼鏡を覗く。

 

「……カイザーPMCのマーク…。あそこが本拠地で間違い無いな」

 

 それにしても本当に巨大だ。狭間の地のリムグレイブのストームヴィル城や王都ローデイルのような【レガシーダンジョン】に分類されそうな程にデカい。そして恐らくあの真ん中の巨大なタワーにボスがいるだろう……。

 

 

 俺は右手に聖印を持ちタワーへと手を向けた。

 

 

 


 

 カイザーPMCの基地。その中央にそびえ立つタワー。そこでほPMC兵達が忙しなく動いていた。

 

「アビドスの戦力の大半が無力化された!!」

 

「馬鹿な!早すぎるだろ!?」

 

「何で他の学園の…しかもキヴォトストップクラスの強さの奴等がいるんだ!?」

 

「送り込んでいた兵力も何者かの手により排除されてもうこのタワー内の戦力が全てだと!?」

 

「しかも敵は兵達を倒しながらコチラに向かって来てる!此処に来るのも時間の問題だろ!?」

 

「ふざけんなッ!なんだよこの理不尽なまでの力の差はッ!!?」

 

「…ッ!アビドスに送り込んだ戦力が全て無力化されましたッッ!!」

 

「クソッ!もうモニターはいい!武器を持て!罠を仕掛けるんだ!ゴリアテもまだあった筈だそれも出すぞ!もったいぶるな全て使うつもりでいけ!多分もうすぐ敵が来るぞ!」

 

「無茶だ!勝てる訳が無い!」

 

「無茶でも何でもやるんだよ!じゃなきゃ俺達に明日は無いッ!」

 

「ちくしょう…ちくしょう…ッ!理事はこんな時にいったい何処に行ったんだ…!?」

 

 

ビービービービー!

 

 

「ッ!?近くから高エネルギー反応!?」

 

「こ、今度は何だ!?」

 

 窓の外を見るとある場所から光が見え、そして発射された。

 

「こ、この反応は!?2年前に消えたビ…」

 

 そうして謎の光はタワーに直撃し爆発するのだった。

 

 

 


 

 

 やはりかなり威力が高いな。かわりにFPごっそり持っていかれたが。だが節約して戦技や魔術・祈祷は控えてたし青雫の聖杯瓶も沢山用意しといたからまだまだいける。

 

「………これで終わりか…?」

 

 狭間の地でも悪知恵を働かせてはセコい倒し方をしたりしてきたが、超遠距離からの超高火力の砲撃はやり過ぎたか…?カイザー理事も死んだかもな。別に良いけど。

 

 きっと罠とか色々用意してたんだろうが、馬鹿正直に真正面からなんかいかねーよ。面倒臭い。

 

 このままカイザー本社も消しに行くか。

 

 

 

 そう考えていた時、基地から何かが飛んできた。

 

 直ぐに戦闘体制に入った俺は飛んできたモノを見る。それはゴリアテだった。しかし通常のゴリアテとはいささか違う。頭が付いてるし、そもそも飛ぶなんて事はできない筈だしな。何というかACに近いような姿だ。

 

「き、貴様ァ…!」

 

「カイザー理事…!」

 

 そのゴリアテは俺の目の前に着地すると胸のコックピット部分が開きカイザー理事が姿を現した。

 

「おのれッ…!よくも、よくも私の計画を邪魔したなッ!この忌々しき薄汚い駄犬がァッ!!!」

 

「黙れッ!貴様の企みもこれまでだッ!その首、ここに置いていってもらうぞッ!!」

 

「はっ!何を勝ち誇っているッ!?戦いはこれからだッッ!!」

 

 そう叫ぶと遠方の空から何かが高速接近し、改良版のゴリアテとドッキングした。

 

【ゴリアテMark II:Typeバルテウス 戦闘モードに移行します】

 

 機械から発せられる無機質な音声が鳴り響き、ゴリアテは宙を舞った。

 

「なに!?バルテウスだとッ!??」

 

「ほう?コイツを知っているのか。流石外の世界から来ただけはあるな」

 

「何故ソレを持っている…!」

 

「ミレニアムにある【廃墟】に人知れず流れ着いたのを持ち出したのだ。セミナーやヴェリタスに気付かれない様に持ち出すのには骨が折れたがな。知っているか?キヴォトスの特定の場所には様々な物が流れ着く。外の世界の物がなァッ!」

 

 それは知っている。俺が昨日黒服に見せた武器…【ノコギリ鉈】もブラックマーケットで入手したが元はある特定の場所で拾ったと言っていた。場所までは聞けなかったが、各学園にはミレニアムの廃墟の様な場所、例えばトリニティの【カタコンベ】やゲヘナのヒノム火山の【アビス】などが存在しており、恐らくその類の場所から得たのだろう。

 

 そして問題はノコギリ鉈やバルテウスがこの世界に流れ着いている事だ。

 

 つまり、どういう訳かこの世界はフロム作品の世界と繋がっているらしい。【ELDEN RING】【Bloodborne】【DARK SOULS】までは確認できたが、まさか【ARMORED CORE】まで繋がるとは…。

 

 ノコギリ鉈までならまだ良い。だがバルテウス等のオーバーテクノロジーが今回の様に敵の手に渡るのは駄目だ。他にも危険な武器が多すぎる。

 

「貴様は此処で必ず潰すぞぉ…!」

 

「それはコチラのセリフだ…。ソレは危険過ぎる」

 

「…ッ!死んで平伏しろッ!私こそがカイザー理事だッ!」

「理事程度が不敬であろう…!我こそはエルデの王なるぞッ!」

 

 

 バルテウス……いや、【カイザー・バルテウス】の背後からリング状のフレームが現れ、無数の誘導ミサイルが発射された。視界を埋め尽くす程の弾幕。ソレの対処法なら知っている。

 

 俺は身体に紫色の魔力…、重力の力を纏い飛び上がる。原理としてはラダーンが飛んでいたのと同じだ。狭間の地にて石肌の王に教えを乞うて身に着けたゲームでは不可能な技。

 

 重力の力により飛行し、前方へと向かって飛ぶ。ミサイルをくぐり抜けると追尾してきたミサイルに向かってグレネードを投擲し連鎖爆破させる。

 

 一発のサイズが人間よりデカいミサイルだ。喰らったら一溜まりもない。爆風を受け更に加速し一気に敵に近づく。しかしそうはさせまいとグレネードを撃ち込んできた。ぶつかる寸前左手の大盾を使い斜め後方へと受け流す。

 

「ッ!?この化け物めッ!」

 

「黙れ鉄屑」

 

 ショットガンを撃ち込んでこようとするのを高速回避し右手のグレートソードを叩き込み、左手にショットガンを装備し撃ち込んだ。しかしソレはカイザー・バルテウスが纏うパルスアーマーに塞がれた。

 

 だが手応えは上々。

 

「ミレニアムのエンジニア部特製のショットガンだ。パルスアーマー相手でも効くだろう?」

 

「なっ…!そのサイズでこの威力だと…!」

 

 

 前世の微かな記憶とエンジニア部の技術力を持ってして完成したショットガン【SG-027 ZIMMERMAN】はアーマード・コアⅥの武器を再現したものである。目には目を、アーマード・コアにはアーマード・コアをって訳だ。

 

 まずは奴の纏うパルスアーマーを引き剥がす。じゃないと本体にダメージを入れられない。前世の薄れた記憶を引っ張り出し対処法を思い出す。

 

 アレを剥がすにはショットガン、バズーカ、グレネードが有効。常に重力を纏うので常時FPが減っていく。つまりエンジニア部特製のアーマード・コア武器各種でパルスアーマーを破壊しスタッガー状態の時にFPを使って大技を出すのが最適だな。*1

 

 エルデンリングとアーマード・コアのコラボだ。時空を超えたフロムパワーを思い知るが良い。

 

 右手にバズーカ【MAJESTIC】、左手にグレネード【DIZZY】を装備しパルスアーマーに向かって発射し爆破させる。

 

 しかしソレを黙って見ている程相手も馬鹿では無い。パルスアーマーを削られるのを覚悟の上でコチラにグレネードを発射。咄嗟に大盾を出し防ぐが受け流す事は出来ずにもろに爆破を食らってしまう。

 

「ぐぅッ…!対AC用なだけあってガードしても一撃で致命傷レベルか…!」

 

「ハッハッハ!さっきまでの威勢はどうした!?」

 

 追撃とばかりに無数のミサイルが迫る。ソレを躱しながら聖杯便を煽りHP、FPの両方を回復させる。流石にゲームで動きを知っているとはいってもかなり昔の色褪せた記憶。それが現実での相手なのだから苦戦は免れない。一撃一撃が即死級。やっぱり同じフロムでもダークファンタジーとSFとじゃ違い過ぎる。せめて遺灰を使えれば良いのだが生憎、霊呼びの鈴はシャーレに置いてきてしまった。単独撃破するしか無いか…。

 

「逃げてばかりか!?このミサイルで爆死し…ッ!!?なんだ!?高エネルギー反応!?」

 

「!?」

 

 カイザー・バルテウスに向かってどこからかレーザーが放たれパルスアーマーに直撃した。双方想定外の出来事、しかしこの隙を逃しはしない。動きの止まった相手にバズーカとグレネードを近距離から喰らわせて右手の武器を聖印に変え祈祷【悪神の火】を発動。ソレをグレートソードの腹で打ち付けてパルスアーマーに直撃させた。

 

 

 そして爆発。かなりの威力だ、だいぶ削る事ができた。

 

 

 一度地面に着地すると前方からパワードスーツを纏った女がコチラに向かってきた。恐らく先程のレーザーを放た人物で間違い無い。

 

 警戒はしつつ武器は構えないでいると直ぐ目の前まで移動し話しかけてきた。

 

 

「…貴方がシードル・クラウン様ですね」

 

「……そうだ」

 

「リオ様から聞いています。あの便利屋黄金林檎の社長だと」

 

「リオの知り合い…?ミレニアムの生徒か…?」

 

「リオ様の命により参上いたしました。C&C、コールサイン04飛鳥馬 トキと申します以後お見知り置きを」

 

「C&Cのコールサイン持ちがまだ居たのか…」

 

「話したい事は沢山ありますが、初めての協働です。助け合いの精神でいくとしましょう」

 

「正直、1人だと苦戦しそうだから助かる。……ソイツは飛べるか?」

 

「無理です」

 

「なら地上から援護してくれ」

 

「了解しました。あとコレを」

 

 そう言って渡してきたのは機械的なフルフェイスマスクだった。

 

「それで通信等が出来ます」

 

「ほう」

 

「それからバイタルチェック機能やサーモグラフィー機能、音楽を聴いたり今日の運勢を占ったりできます。………あと自爆機能

 

「おい待て、最後自爆って言ったろ。絶対ウタハ達作だろ」

 

 最後にボソッととんでも無い事を言いやがったぞコイツ。というか音楽を聴いたり運勢占ったりは要らないだろ…。

 

「そろそろ敵が来ます。早く装着を……ちょっと待って下さい。何で手に持っていたのが消えたと思ったら既に頭に装着されているのですか?」

 

「気にするな。来るぞ」

 

「ちょっ…」

 

「貴様等ァッ!」

 

 再び降り注ぐミサイルの雨を躱す。

 

「このミサイルは誘導ミサイルだ。常に動き回っているか撃ち落とせ」

 

「了解しました」

 

 メットによる通信で情報共有を始める。装備や倒し方等を伝えて攻撃に転じる。やはり攻撃が分散される分格段に戦いやすい。

 

《ザザッ…聞こえるかしら》

 

「…!リオか」

 

《ええ、久しぶりね。今からオペレーターとして貴方達をサポートするわ》

 

「それは心強い」

 

 

 空中から攻める俺と地上から援護する飛鳥馬にバルテウスの操縦に慣れているようには見えないカイザー理事が焦りを見せる。直接喰らうとヤバい俺の爆発系のグレネードや至近距離のショットガンを警戒してばかりで飛鳥馬のレーザーやガトリングに徐々にパルスアーマーを削られ、飛鳥馬に警戒すると今度は俺の攻撃で一気に削られる。

 

「く、クソッ!」

 

「さっきまでの余裕はどうした?」

 

「黙れッ!」

 

「明らかに戦闘経験が少ないな。椅子に座って踏ん反り返るばかりだったかカイザー理事殿?」

 

「黙れと言っているだろう貴様ッ!グワッ!?」

 

「隙ありです」

 

 挑発に乗って意識がコチラに向いた瞬間を見逃さない飛鳥馬。すかさずレーザーを喰らわせた。

 

《2人共、もう少しでアーマーを剥がせるわ。攻撃の準備をしておいて》

 

「「了解」」

 

 左手に隕鉄の杖をに変え右手にハンマーを装備する。

 

《ハンマー…?さっきの重火器の方があのアーマーに効果があるんじゃ無いのかしら…?》

 

「コイツはただのハンマーじゃ無い。得と味わえ工房の異端【火薬庫】とミレニアムのエンジニア部の技術の結晶たる仕掛け武器を…!」

 

 


 

 

【爆発大金槌】

 

 古い狩人の用いた「仕掛け武器」

 工房の異端「火薬庫」、ミレニアムのマイスター「エンジニア部」の手になるもの

 

 半壊した爆発金槌をミレニアムのエンジニア部の手により改良した武器

 本来のものより巨大になり破壊力を増しており、常人では持つ事さえ難しい

 

 小炉付きの巨大な金槌であり、撃鉄を起こしたあとの一撃は火を巻き、着弾時に爆発を起こす

 

 対象を叩き潰し、焼き尽くす

 その極端な攻撃性に、マイスター達はロマンを見い出した

 

 


 

 

 俺はただ壊れた爆発金槌をブラックマーケットで手に入れたからエンジニア部に修理を頼んだだけなのになんか巨大化して帰ってきた。しかも自爆機能まで付けてたから外すように説得するのが大変だったな…。

 

 ま、まぁ…。特大武器にはなったがデカブツ相手に丁度良いだろう。あまりにあんまりな破壊力だからキヴォトス人に使えないと封印してたのが要約使う機会に恵まれたな。

 

 

 撃鉄を起こし両手で持ちながら接近する。危険と判断したカイザー・バルテウスの攻撃が飛んでくるが飛鳥馬が横から妨害してくれているので弾幕は薄い。

 

 最小限の動きで回避し腕に力を込める。鎧の下で筋肉が膨張し軋む音を聞きながら槌を振り上げ叩きつけた。

 

 その瞬間巨大な爆発が起こりパルスアーマーを破壊した。

 

《……ザザッ、ちょ…ザザッ…大丈…ザザッ…ザザッ…ピーザザッ…大丈夫なの!?》

 

「ゲホゲホ!問題無い!飛鳥馬!追撃するぞ!」

 

「はい!」

 

 爆発大金槌をしまい左手に杖を持ち構える。

 

「魔術【アステールメテオ】ッ!」

 

「グオォォォォォォッ!!??」

 

 虚空から無数の隕石が現れカイザー・バルテウスに降り注ぐ。かつてアステールが永遠の都を滅ぼしたと言う強力無比な魔術が機体に降り注ぎ大ダメージを与える。

 

「私もお忘れなく」

 

 更に飛鳥馬のフルチャージされたレーザーも追撃と言わんばかりに着弾する。

 

 

 すかさず左手にパイルバンカー【PB-033M ASHMEAD】を装備し戦技【王騎士の決意】を発動。未だスタッガー状態で行動不能のカイザー・バルテウスに向かってチャージした最大威力のパイルバンカーをクリティカルヒットさせた。機体を貫通し装甲の一部が破壊されスパークする。アステールメテオの隕石で機体のあちこちに巨大な凹みもできておりあと一押しといった所だ。

 

《…!この波形は…!?危険よ!今すぐ離れて!!》

 

「何…、まさか…!」

 

 カイザー・バルテウスを見るとパルスアーマーを貼り直そうとしていた。馬鹿な、早すぎる…!再度の展開までにはしばらく猶予があった筈だ。

 

「このまま吹き飛べェェェェッッ!!」

 

「チッ!祈祷【黄金の怒り】ッ!」

 

 瞬間、パルスアーマーと黄金の怒りがぶつかり合う。

 

 一瞬の拮抗、しかし次の瞬間に俺は吹き飛ばされた。地面を数回バウンドし無様に転がりやがて止まる。

 

 流石にパルスアーマー相手に分が悪過ぎた。即死は免れたが瀕死の重傷を負った影響か意識が遠退きやがて意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 一方その頃の先生達はと言うと…。

 

「だーかーらー!あたしが行くッつってんだろ!?」

 

「はぁ?私に決まってるじゃんね☆」

 

「はぁ…面倒くさい…。私が行くのが確実なのに」

 

「ケヒャハハハハハァァッッ!!」

 

「ま、待ちなさい!ここは依頼された私達便利屋が行くわ!」

 

「うへ、それなら私達の自地区の問題だし私達が行くよ」

 

「ん、私達が行くべき」

 

「待て、ウチの社長なんだ。私達スクワッドが行くのが一番良いだろう」

 

「……話しになりませんね。元々私は仲良しこよしするつもりは無いので失礼します。待ってて下さいまし貴方様ぁぁぁぁ!

 

「あら、抜け駆けはさせませんよお嬢さん」

 

「ッ!この泥棒猫…ッ!」

 

「忍法忍び足の術。サササササッ…」

 

「アズサちゃん…!今のうちにクルセイダーちゃんで…」

 

「うん!行こうヒフミ…!」

 

「はーい、そこの3人共抜け駆けは駄目だよ?それにやっぱりここは便利屋黄金林檎の社長代理であり元アビドス生である私が…「ユメ先輩?」…ひぃん…」

 

「はっ…!救護、救護の気配を感じます…!」

 

「救護の気配…?」

 

「お腹空きましたねぇ…。姫ちゃん何か無いですかぁ…?」

 

「ロアレーズンなら…」

 

「前食べてお腹壊したやつじゃないですかぁ!?うわぁん!辛いですぅ!お腹空きましたぁ!」

 

「ヒヨリうるさい」

 

「ちくわ大明神」

 

「誰だ今の」

 

 めちゃくちゃ揉めていた!

 

「あ、あのみんな?私が選出したメンバーを……あの?みんな?…………ぴえん」

 

 一種即発!

 

 もはや止める事は不可能!!

 

 先生の言葉すら届かない!!!

 

 

 そんな中、集団から人知れず離れる人影があった。

 

 そう、写し身の雫である。

 

 主人の危機に居ても立ってもいられないから?

 

 

 

 敵を一匹残らず駆逐したいから?

 

 否!

 

 彼女達の喧嘩に呆れたから?

 

 否!!

 

 

 彼は怒っていた。シャーレに1人取り残され永遠と書類とにらめっこさせられていたからである。終わらない仕事。減らした数倍追加される書類のタワー。遺灰故に睡眠・食事等を必要としない24時間労働。そしてなんかまた知らん内に事件に巻き込まれた主人に巻き込まれた自分。

 

 写し身の雫はブチギレた。

 

 今この瞬間にも増え続ける書類に対して、狭間の地時代から酷使してきた主人に対して、今回の事件を起こした犯人に対して、そして何より何処でもどんな時でも【霊呼びの鈴】が有れば召喚されてしまうこの環境に対して。

 

 もう我慢の限界だ。あの馬鹿(主人)を一発殴って(バフマシマシ巨人砕き)休みを貰わない限りこの怒りは収まらないだろう。何なら今なら【黄金の怒り】に写し身の雫の怒りも上乗せされてパルスアーマーすら押し退けた可能性がある。

 

 兜のスリットから覗く両目から赤いエフェクトを出しながら重力を纏い飛び上がる写し身の雫であった。

 

 

 


 

 

 

「はっ!?謎の悪寒がっ!?」

 

 砂に埋もれかけていた身体を起こす。その時に身体を激痛が襲い急いで聖杯瓶を呷り回復する。どうやら死にはしないで気絶していたようだ。

 

《良かった、目覚めたのね》

 

「リオ、俺はどれくらい気絶していた」

 

《まだ10分も経って無いわ。今はトキが時間を稼いでるから今のうちに体制を立て直して》

 

「了解…!」

 

 少し離れた場所を見ると飛鳥馬がカイザー・バルテウスに攻撃をしながら回避するという中々の立ち回りを行なっていた。

 

「悪いですが、私を捕まえられる人間はひとりしか知りません」

 

 ……最初のセリフといいなんかAC6のラスティみたいな事を言うなあいつ…。確かにヴェスパー.IVとC&Cコールサイン04でナンバーが4どうしだけど…。

 

 あと捕まえられる人間って誰だ?ネルか?

 

「貴方の事ですよ戦友」

 

 俺かよ!?しかも戦友呼び!??マジでラスティかコイツは!!?

 

 あと思考が読めるのか…?まずい…

 

「何がまずいのです?言ってみてください」

 

《さっきから何を言ってるの…?今は戦闘に集中して》

 

「「はい…」」

 

 危うくパワハラ会議が始まりそうになったがリオにより止められ戦闘態勢に入る。

 

「やはり私の武装では効果が薄いですね。相手の気をそらす程度しかできずに申し訳ありません」

 

「いや、気をそらして貰えるからこそ敵の懐まで潜り込める。適材適所だ」

 

「なるほど、つまり私に出来ない事は貴方がやって、貴方に出来ない事を私がする……そういう事ですね。流石私の戦友です」

 

「距離の詰め方おかしいぞ飛鳥馬」

 

「そんな、飛鳥馬なんて他人行儀な…。私の事はトキか戦友とお呼び下さい」

 

《……トキの様子が変になってるのだけど…。まあ良いわ。先程の攻撃で相手もかなりダメージを負っているわ。またパルスアーマーを削り今度こそ止めを刺して》

 

「「了解」」

 

 しかし、どうするか…。壺大砲は隙がデカいし、今までの武器や祈祷は対応されるかもしれん…。いや、あの機体は厄介だが操縦してる奴はド素人だし対応はされないか。取り敢えず、青雫の聖杯瓶多めにしたから赤雫の聖杯瓶が底をついちまった。最悪祈祷で回復できるがなるべく攻撃にリソースを割きたい。

 

 ………よし、ここは攻防一体の顔面の盾で守りを固めながら戦うか。右手にはグレネードキャノンを装備。

 

「飛鳥馬」

 

「トキor戦友」

 

「…………………トキ、コイツを装備出来るか?」

 

「…これは…。少し時間が掛かりますが装備は問題無いです」

 

「よし、なら時間を稼ぐからなるべく早くしてくれ」

 

「私はエンジニア部では無いので速さにはちょっと自信が無いのですが…」

 

「頼んだぞ戦友」

 

「任せてください!」

 

 なんだコイツ……。

 

 

 さて…飛鳥『トキor戦友』……トキにアーマード・コアの取り敢えずコレ装備すれば大体倒せる!って感じには強いスタンニードルランチャー【VE-60SNA】とグレネードキャノン【SONGB I RDS】を渡しておいた。レーザー系の攻撃にガトリングだとちょっとパルスアーマー相手にはな…。

 

 ちなみにこの2つ以外にも肩部に装着する武器が沢山ある。俺は全部使えないけどな。だって鎧だもん、肩に装着できねぇーよ!

 

 なら何故持ってるのかだって?そりゃエンジニア部に話したら勝手に作りやがったからだよ!頼んだ武器だけで良いのに何故頼んで無い肩部武器まで作るんだ!?

 

 せめて手に持てる用にしといてくれ…(切実な願い)

 

 あと頼んで無い武器の料金まで払わされた…。理由が『予算オーバーしたからユウカに見つかったらヤバい。助けて下さいお願いします』だからね。買い取るしか無いじゃん…。だって怒ったユウカ怖いのはよーく知ってるから。

 

 

 遠い目をしながらグレネードキャノンを撃っては相手の攻撃をよける緩急をつける事で攻撃に当たりにくくなる。*2

 

「クソックソッ!何故当たらないッ!!?」

 

「お前が下手だからだ。所詮は戦闘の“せ”の字も知らないド素人。さっきのラッキーパンチが当たっただけで調子に乗るなよ。一般兵からやり直してこいバーカ」

 

「黙れェェェェェェェッッッ!!!?」

 

「煽り耐性低過ぎんだろ…」

 

 

 取り敢えず煽れば乗ってくるのが楽で良い。小学生レベルの煽りで顔真っ赤にしてるけどそんな煽り耐性でよく今までやってこれたね?

 

 あと顔真っ赤ってオーバーヒートしかけてるか?

 

「鬼さんコチラ、手の鳴る方へ!」

 

「なぜそう無意味に喧嘩腰なのかねェ?余裕がないのか?知能がないのか?その両方なのかね?」

 

「くさい息を吐くのはそれぐらいにしておけ」

 

「貧者!貧者ゥ!」

 

「バカなことやってねえで働け!」

 

「なんで自分なんかのために必死になるんですか?」

 

「何であんなにずっと怒ってるんだろう。やっぱりおなかすいてるのかなあ」

 

「ほら頑張れ頑張れ。俺が飽きるまで何度でも付き合うぞ?………飽きたわ」

 

「シィィィィィードル・クゥラウンンンンンンンッッッッッ!!!!貴ィィィィィ様ァァァッッッ!!!?」

 

「デケェ声出さなくても聞こえてるよ!!カイザー理事!!」

 

 

 

 

 

 

「……なるほど、ああやって相手を煽る事により怒りで攻撃が単調になる……。流石戦友、勉強になります」

 

《……アレは真似しない方が良いと思うのだけれど…》

 

「そんな事はありませんリオ様。アレも一種の戦法…合理的戦法です」

 

《…そうかしら…?………………そうかもしれないわね》

 

「そうです。あ、今戦友がこっちを見ました。ピースピース」

 

 

 

 

 

 

 なんかダブルピースしてるんだが…?

 

 手伝って欲しいんだけどまだ装着終わらないの?ダブルピースしてないで手を動かしてくれ…。

 

 

 カイザー・バルテウスもダメージが大きいのか所々装甲が剥がれスパークしており、動きも先程よりも遅い。攻撃も単調だから躱すのも簡単だ。しかしずっと攻撃されていると反撃に出づらい。高火力な技は溜めが必要なので隙が出来るし、地道に削るにしてもFPが心許ない。飛べない状態ではバルテウスを相手にするのは不可能だ。

 

 故に短期決戦。

 

 

 現最強威力のアレ(・・)を叩き込む。これしか無い。

 

 

 だから早くしてくれよぉ!飛鳥馬『トキor戦友』………戦友ゥゥゥゥゥッッッ!!(ヤケクソ)

 

 

 

 


 

 

”あれ…?待って皆。写し身の雫君何処に行った?ハスミ見てない?“

 

「あら、先程まで確かに此処にいた筈ですが…」

 

“この鈴が無いと消えるからそんな遠くには行って無いは…ず……アレ?す…鈴どこぉ?”

 

「先生!?無くしたんですか!?」

 

”ど、どうしよう!?“

 

「………ひょっとして私達がグダグダしていたから先に行ってしまったのでは…?」

 

“そうかも!よし、もう皆で行こう!GOGOGO!”

 

 

 


 

 

『(#^ω^)』←(殺意マシマシ高速飛行写し身)

 

 


 

 

 

 

 ………なんだか猛烈に嫌な予感がする…。なんだろ?ヤバいのが近付いてきてるような?

 

「戦友。装着が終わりました。直ちに援護に回ります」

 

「了解。グレネードキャノンを当てつつ、確実なタイミングでスタンニードルランチャーをブチかませ。俺は最後の大技の準備をする。リオはパルスアーマーの消失タイミングを教えてくれ」

 

「《了解》」

 

 通信を終えると俺のいる反対側…つまりカイザーバルテウスの背後からグレネードキャノンが発射され爆発した。

 

『グワッ!??クソ!次から次にッ!』

 

「スーパーつよつよメイドである私に掛かればこの程度造作も無いです……が、褒めてくれても良いんですよ??」

 

「お、おう…流石だな、戦友」

 

「むふー」

 

(本当に何だコイツ…!?)

 

『く、クソッ!こんなふざけた奴に…!死ねェ!』

 

「無駄です。今の私は無敵……普段の2倍は強いです。これこそ戦友パワー…!」

 

『何だコイツ!?』

 

「何だコイツ!?」

 

 遺憾ながらもカイザー理事と意見が一致してしまった…。それにしても、確かにさっきより2倍は強い気がする。未来予知じみた回避に加え破壊力抜群の武器を2台搭載しており、その姿はまさしく移動砲台。

 

 おっと、ボーッとしている暇は無い。俺も壺大砲で援護しなければ。爆発大ボルトを装填し構えて撃つ。その瞬間に凄まじい反動が返ってくるが慣れたもので直ぐ様次弾を装填しまた発射する。

 

「百発百中ですか…。流石戦友。略して”さすせん“」

 

「ちょっと集中しようか?」

 

 もうヤバい薬キメてない?それとも徹夜続きに妖怪MAXでも飲んだか?お宅の学園に妖怪MAX飲み過ぎてカフェイン中毒になった奴いるし気おつけなよマジで。

 

 

《アーマー消失まであと少しよ。そろそろ止めの準備をしておいてちょうだい》

 

「了解。後は頼むぞ戦友…!」

 

「任せてください」

 

 壺大砲をしまい、聖印にありったけのFPを注ぎ込み最後の大技の準備に取り掛かる。

 

『く、クソッ!クソクソクソクソクソッッッ!!?私は、私はカイザー理事だぞッ!?私の野望が!どうしてお前はッ!!?』

 

「隙だらけですよ」

 

『し、しまっ…ッ!!?』

 

「今です!止めを……ッ!?」

 

《アレは…まさか…!?》

 

 

 

 俺の背後に現れたソレを見た3人が驚愕の声を漏らす。

 

 機械仕掛けの白磁の大蛇が巨大な顎を開き今にも解き放たんとばかりにエネルギーをチャージしていた。

 

『ば、馬鹿な……。奴は2年も前に破壊されたはずでは…』

 

「アレは…リオ様」

 

《ええ、間違い無いわ》

 

 

 

 

     デカグラマトンの預言者

  【違いを痛感する静観の理解者】

 

      第三セフィラ・BINAH(ビナー)

 

 

 

「祈祷【アツィルトの光】」

 

 巨大な顎から鉄すら溶かす熱光線が放たれ、一直線にカイザーバルテウスへと向かい貫いた。

 

『わ、私が、こんな所でぇ……』

 

 その言葉の直後、カイザーバルテウスは大爆発を起こし、その衝撃で砂漠の砂が舞い散る。

 

「…終わったか。もうFPも0だ、中々ギリギリだったな…」

 

「お疲れ様でした」

 

「飛鳥『はい??』……トキ、それにリオも。2人には助けられたな。感謝する」

 

《気にしないでちょうだい。カイザーにはコチラも………ッ!?待って、この反応は…!まだ終わっていないわ!》

 

「「ッ!!?」」

 

 リオの言葉の直後、爆煙の中から飛び出してきたのはカイザーバルテウス…………では無く、バルテウスの中にあったゴリアテの改修機であった。

 

『ふ、フハハハ!やった、やったぞ!私は生き残った!やはり私はこんな所で終わる者では無いのだッ!』

 

 そう言うとコチラに背を向け飛び去って行く。

 

「あの野郎…ッ!逃げやがった…!」

 

 先の一撃によりバルテウスは大破、中のゴリアテもなんとか動いている程度であるのか片腕は無く所々スパークしており飛行速度も遅い。しかしあの巨体と人間では移動速度に違いがあり過ぎる。追い付けるかギリギリだがこのまま逃がせばまた脅威に成りかねない。

 

 すかさずトレントを呼び出し跨る。

 

「トキ!まだ行けるか!?奴はここで仕留めておきたい!」

 

「わか《待ってちょうだい》…リオ様?」

 

《トキの纏う兵装…【アビ・エシェフ】だけれど、活動限界が近いわ。これ以上動かすのは無理よ》

 

「……ッ」

 

「そうか、分かった。ここからは1人で大丈夫だ。2人共本当に助かった、ありがとう。また後日ミレニアムに伺うからその時に会おう。さらば!」

 

 こうして飛……トキと別れカイザー理事を追うために走りだした。

 

 

 

 


 

 

「………リオ様。何故、活動限界などという嘘をついたのですか?」

 

《カイザー理事も既に手負い。更に進行方向からはシャーレの先生と各学園の主力生徒達が向かって来ているわ。万が一にも逃げ切るのは不可能よ》

 

「……そう、ですか」

 

《……不服かしら?》

 

「…いえ、私はリオ様に使えるメイド。主の命に従い、そこに一切の私情を挟みません。…例え戦友と(たもと)を分かつ結果になろうとも」

 

《そう、ありがとうトキ。…それでは機体の残骸回収の任務を命じるわ。可能な限り回収してちょうだい。この世界とは別の世界の技術…これ以上露見させるべきでは無い》

 

「了解しました」

 

《迎えは既に手配してあるわ。後は任せるわね》

 

(…申し訳ありません戦友。せめて、貴方の無事を祈っています)

 

 


 

 

 トレントに跨り砂漠を駆ける。なんとか目視できる範囲にいるが距離が縮まらない。幸い奴が向かっているのは街の方だ。このまま進路を変えなければの話ではあるが、先生達がコチラに向かって来ているか、そうじゃ無くとも誰かしらが気付いて迎撃してくれるだろう。

 

 手に持つ【星光の欠片】を握り砕く。ゆっくりとではあるがFPが回復していく。青雫の聖杯瓶が尽きた以上FPの回復も思うように出来ない。かと言って祝福も近くに無いし、街の祝福にワープしてカイザー理事を見失う訳にもいかない。

 

「まだFP回復まで時間が掛かる…。頼んだぞトレント!」

 

「ボフッ!」

 

 砕いて回復させまた砕くのを繰り返し、トレントに身を委ね休息を取る。

 

 久方ぶりの強敵との戦闘に思った以上に疲労が溜まっているようだ。1年前に戦って以来、大型の敵には遭遇していない。

 

「狭間の地にいた頃には毎日のように強敵と戦っていたからなぁ。キヴォトスは狭間の地より治安が良いし怪物も少なくて良いな」

 

「ボフッ?」

 

 キヴォトスは本当に治安が良いのかトレントは訝しんだ。

 

「ま、まぁ…前世の日本と比べたらまあまあ…それなりに……かなり物騒な所だが、狭間の地と比べたら…な?」

 

 眼と眼があったら殺し合い!人はイカれ野郎ばっかり!化け物ウヨウヨ!下手なボスより強い巨大な熊が沢山!まともな奴らも大体ほぼ全て死ぬ!

 

 ………うん、やっぱりキヴォトスは治安良いよ。人が正気なだけでめちゃくちゃ治安が良いよ。

 

「……ボフッ?」

 

「ん?帰りたいかって?狭間の地にか?まさか!あんな場所こりごりだ!」

 

「ボフボフッ」

 

「違う?前世の世界に…?…………いや、もう俺がいて良い場所じゃ無いさ。例え帰れる手段が見つかったとして、帰るなんて事はしない」

 

 例え、元々の世界の俺の生きた時代に帰れたとして、こんな化け物が平和な日本に馴染める筈が無い。家族の顔すらもはや思い出す事も出来ないのだ。千年以上の時の流れは大切な存在の記憶だろうと色褪せさせる。

 

 どんな場所にいたか、どんな家に住んでいたか、どんな学校に通っていたか、どんな家族だったか、どんな友達がいたか……。

 

 もう、全て色褪せ朧げで…忘れてしまった前世の記憶。だが、色褪せようと忘れようと大切な記憶。今の俺があるのは大切な記憶で勇気付けて狭間の地を突き進んだからだ。

 

 “きっといつか帰れる”………そう信じて。

 

「……結局、帰る事は出来ず、俺は壊れちまって成り下がったんだ。信じる事を辞めて蛮人に成り終らない戦いに身を投じた怪物に」

 

「ボフッ………」

 

「だからこの世界に来れて良かった。俺の力を使えて、人並みの幸せを手に入れられた。だからこの世界に骨を埋めるよ。……心配してくれてありがとうな相棒」

 

「ボフッ」

 

「さ、ぼちぼちFPも回復したし終わらせるぞ」

 

 トレントが霊体化した瞬間に重力を纏い飛び上がる。スピードを上げカイザー理事との距離をグングン縮めていく。

 

「…ん?アレは、なんだ?」

 

 

 空を飛ぶカイザー理事の操縦するゴリアテの向こうから何かが飛んできた。

 

 

 少しずつ距離が近づくとその姿がはっきりと見えた。

 

「写し身の雫!アイツも来てくれたのか!」

 

 勝った!第3部完!

 

 と、思ったら何故かゴリアテの横を素通りしてコチラに向かってきた。

 

「は!?ちょ!アイツ敵!アイツが敵!!こっちに来ないで追撃しろ!」

 

『……』

 

 ん?何でアイツ巨人砕き装備した?なんで更に加速してコッチに来てる??

 

 あ、ちょっと待て。嫌な予感する。絶対にヤバいヤツだコレ。

 

「ま、待て!よく分からないが話s」

 

『ソイヤッ!』

 

「アバーッ!?」

 

 巨人砕きでぶん殴られた俺は地面に激突して意識を失った。

 

 

 

 


 

 

 不安定な態勢をなんとか制御しながら空を飛ぶカイザー理事。

 

『………な、なんだったんだ今のは…?』

 

 つい先程、前方から飛んで来たのは憎き相手シードル・クラウンであったのだ。

 

 何故後ろからでは無く前から?何故半透明?何故?何故?何故?

 

 ──あっ、死んだなコレ。

 

 

 そう思っていたら何故かそのままスルーされ後ろに飛んで行ってしまった。振り返るとすぐそこまで追い付いていたシードル・クラウン(推定本物)に向かってシードル・クラウン(推定偽物)がハンマーを振り下ろし地面に叩き付けた。

 

 状況が理解出来ずに背中に宇宙を背負ったカイザー理事。

 

 放心してしまったが機体のバランスが崩れかけた事によりなんとか正気に戻ってこれた。

 

『ま、まぁ良い。これで逃げ切れるぞ…!』

 

 状況は分からないが好都合だとほくそ笑むカイザー理事。

 

 しかし次の瞬間にその余裕は失われる。

 

『チッ!アビドスの奴等に他学園の生徒まで!だが飛行しているこの機体には届くまい!高所から蹴散らしてくれるわッ!』

 

 片腕の砲身を生徒達に向ける。

 

 

 それを見た先生は冷や汗を流した。

 

”ま、マズイ…!“

 

「うへ、大丈夫だよ先生」

 

「私達に任せてください!」

 

 皆の前に出た2人、方やピンク髪の大きな盾を構えた少女。方や緑髪の2つの盾を持つ女性。

 

「行くよホシノちゃん!」

 

「はい、ユメ先輩」

 

 ホシノの構えた盾がハニカム状の半透明なシールドを展開する。

 

 そしてユメは単眼の盾を背中に背負い、もう一つの機械的な盾を構え叫ぶ。

 

「ビット展開!フォーメーション【イージス】!」

 

 機械的な盾は分解され複数のビットとなる。そして周りの生徒達を囲みビット同士が繋がるようにシールドが展開され巨大なドームになった。

 

 ミレニアム製の特注盾【ガーディアン】

 

 戦闘より仲間を護る事を重点にした特殊な盾である。あの日、ビナーとの戦闘により一度命を失ったシードルを見たユメは心に誓った。もう2度と私の目の前で誰も死なせはしないと。

 

 攻撃の【単眼の盾】に護りの【ガーディアン】による二刀流。銃を捨てたユメの新たなる戦闘スタイルである。

 

 その存在は黄金林檎の鉄壁の要塞と言われ、今現在彼女に付けられた二つ名は【王騎士の守護者】である。

 

 そしてホシノとの同時展開されたシールドにより鉄壁の護りは更に無敵の護りへと成りカイザー理事の攻撃の悉くを防ぐ。

 

『何故あんなチンケなシールドを破壊出来ない!?……しかし、どうやらシールドを出してる間は動けないようだな!ならばこの対デカグラマトン用兵装による超高威力の砲撃を喰らうが良いッッ!!』

 

 背中にある巨大な砲身にエネルギーが集まる。高密度のエネルギーはスパークを放ちながら今か今かと解き放たれる瞬間を待っていた。

 

 

 余談だが、この砲撃よりチャージが短くて更に威力も高いのは祈祷【アツィルトの光】であり、両者がぶつかった場合がせいぜい一瞬拮抗するだけでアツィルトの光が圧勝である。

 

 

『消し飛べ羽虫共がァァァッッッ!!』

 

「誰も傷付けさせない!私が、私達が護ってみせるんだからッ!」

 

 放たれた高密度のエネルギーがシールドに直撃し爆発を起こす。そして爆煙が発生し黒煙により次回が塗り潰されたカイザー理事。

 

『……やったか?』

 

 はい、フラグが立ちました。

 

 黒煙の晴れた先にはヒビすら入っていないシールドと健在な生徒達の姿だった。

 

『な、なんだと!?ヒビすら入らないのかッ!?いったいどんな強度なんだッ!?』

 

 駄目だ、勝負にならない。カイザー理事はそう確信した。コチラの最大威力の攻撃が防がれた。だが向こうの攻撃手段はせいぜい数人のスナイパーライフルだけ。届いても痛手にはならない。

 

 ならばこんな不毛な戦いに時間を費やすのは無駄だ。そう確信したカイザー理事は逃走する事を選んだ。

 

「あ!?に、逃げちゃった!?」

 

「クソッ!卑怯だぞッ!?」

 

「ミカさん!早く跳んで撃ち落として下さいッ!」

 

「無茶言わないでよナギちゃん!あんな高くは跳べないじゃんね!」

 

「クッ…!こうなったら南斗人間砲弾で…」

 

「サオリ姉さんはちょっと落ち着いて」

 

“うん?あれ……何だろう?”

 

『ん?』

 

 

 皆の視線が集まる先。何かが凄いスピードでゴリアテに向かって飛んで行っていた。

 

”あ、アレは…ミサイル?“

 

 何でミサイルが?そう思った一同は首を傾げた。だが明らかにカイザー理事を狙ってのミサイル。誰の攻撃かは知らないが現状打破できるならとりあえず良いだろうと考えた。

 

 しかし、彼女達は衝撃的な光景を目の当たりにした。

 

アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!??」

 

“え”

 

 聞き慣れた……ものすごい聞き慣れた声がミサイルが近づくのと同時に近づいてくる。

 

 段々大きくなるその絶叫。恐る恐るミサイルに目を凝らしてみる。するとそこにはミサイルに括り付けられたシードル・クラウンがいた。

 

”……………な“

 

『何でッッッ!!?』

 

 彼女達は同時に叫び白目を剥いた。(陸八魔アル顔)

 

 

 

 

 

 

 

 

 時は少し遡って写し身の雫がシードルをしばき倒した場面。

 

『エッホエッホ』

 

 写し身の雫はミサイルにシードルを括り付けていた。ワイヤーにより何重にも巻かれ絶対に外れないようにされ更に大量の爆弾まで括り付けられていた。

 

 発射台の装置を操作しカイザー理事の乗るゴリアテにロックオン。そして発射ボタンに手をかける。

 

『3……2……1…Fire(ファイア)

 

 カウントダウンの後に無情にも押された発射ボタン。ミサイルは発射台を離れ未だに意識を失ったシードルを乗せカイザー理事へと向かう。

 

「う…うん…?なんだ?」

 

 ここでようやく目を覚ましたシードル。視界の先の光景が高速で流れていく様子に困惑。

 

 そして未動きが取れない事に気付く。

 

「え、何これ!?何だコレッ!?何で縛られてる!?何で空飛んでる!!?ミサイル!?まさかコレミサイルに縛られてる!!?」

 

 ようやく状況を理解する。なんでこんな事に?そう考え記憶を遡ると写し身の雫に殴られた事を思い出した。

 

 背後を見ると一仕事終えたとばかりに腰に手を当てる写し身の雫がコチラを見ていた。

 

「ウツシミノシズクサン!?ナズェミテルンディス!!オンドゥルルラギッタンディスカー!アンダドゥーレハ、アカマジャナカッタンデェ…ウェ!」

 

 無理なオンドゥル語に喉にダメージを受けるシードル。

 

 

 FPが無いので何も出来ない。手に装備を出現出来ないように拘束具を嵌められている。詰みだ。もはや逃れる術は無い。

 

 

 彼は只々叫ぶ事しか出来なかった。

 

 

 

 

 そして場面は戻って白目を剥いた先生御一行。

 

 当然カイザー理事もミサイルに気付いていた。

 

『撃ち落としてくれるッ!』

 

 砲身をミサイルに向ける。しかし次の瞬間にミサイルを追い越すように複数の青い光の剣がカイザー理事に迫る。

 

『魔術【カーリアの円陣】』

 

 ミサイルの後方。カーリアの王笏を構えた写し身の雫の放った魔術だ。砲身に向かって飛んで行った3本の光剣が吸い込まれるように砲身内部に入り込み爆発させた。

 

『な!?内部から破壊された!?クソッ!こうなったら回避するしか…グアッ!!??』

 

 カーリアの円陣の光剣は全9本。その内の6本がゴリアテの背後に回り込むと各部に着いたスラスターやブースターに突き刺さり破壊したのだ。

 

 もはや回避は不可能。移動も出来ず迫りくるミサイルに、縛られたシードルに向かって叫んだ。

 

『この…野蛮人(ワイルズ)どもがああああああ!』

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォンッッッ!!

 

 

”し、シードルくぅぅぅぅぅぅぅぅん!!?“

 

 

 カイザー理事の乗るゴリアテはシードルの縛られたミサイルに直撃し巨大な爆発を起こし木っ端微塵に爆散した。

 

 それを見た先生の悲痛な叫びがこだまする。

 

 ユメは降り注ぐ残骸をシールドで防ぎながら悲痛な面持ちであり、周りの生徒達も同じ表情だった。

 

 そんな中先生は気付いた。残骸に紛れ明らかに人形の何かが落下するのを。

 

“み、皆!シードル君が!シードル君が落ちて来てるッ!”

 

『ッッ!!』

 

 その言葉に数人の生徒が飛び出し落下地点に向かう。降り注ぐ残骸を躱しながらなんとかギリギリ地面に叩き付けられる前に受け止める事ができた。

 

 それを確認した先生は周りの静止を振り切り駆け出した。

 

”シードル君!シードル君!?“

 

 ひしゃげた鎧に肉の焼けた臭い。五体満足であるのが不思議なくらいの重傷であった。

 

 他の生徒達も追い付いてきてその姿を見て顔を青くし何名かは顔を背けてしまった。

 

“シードル君!しっかりして!”

 

「……うっ、あ」

 

”…ッ!シードル君!“

 

「……ば」

 

“どうしたのシードル君!?”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「爆発オチなんて、サイテー……」ガクッ

 

 

 

 

        YOU DIED

 

 

 

”し、シードルくぅぅぅぅぅぅぅぅん!!?“

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アビドス連合軍VSカイザーPMC

 

 

 

           勝者

 

 

 

       アビドス連合軍

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            

 

 

 

 

 

 

 

*1
勝利の法則は決まった!

*2
???「スロー・スロー・クイック・クイック・スロー」




シードル「カイザー理事、お前の前に居るのは千年以上生きた魔法剣士だぞ」(葬送のシードル)

理事「お、おじいちゃん…」

シードル「ぶっ殺すぞ?」

写し身の雫「お前もな?」

シードル&理事【YOU DEAD】





飛鳥馬トキ…頭ラスティな娘。シードルとの存在しない記憶が脳内に溢れでている。「これで貴方も“戦友”です」と言いながら殴ってくる戦友パンチ…略して戦パンと言うファミパンの亜種の使い手。


調月リオ…シードルとは1年生の時からの知り合い。合理主義な性格。シードルの勝つための手段は選ばない(例えば入り口前で拘束具を使ってマルギットを動けなくしてからしばき倒すとか)所にはシンパシーを感じている。最近トキの様子が変になって困惑している。


カイザー理事…生死不明。その方が後付け設定を増やしやすいから。


写し身の雫…1週間の長期休暇をもぎ取った。1人旅行に行く予定。百鬼夜行か山海経に行きたいらしい。

シードル…最後の最後にビシッと決められない男。爆発オチなんてサイテー!






〜最近の出来事〜

友人「ブルアカの好きなキャラ誰?俺は陸八魔アル」(未プレイ勢)

作者「俺はサオリとカヨコとカンナ。最近だとシロコ*テラーも好き」

友人「…お前の好みが何となく分かったわ」

作者「え」








 【追記】サークル【便利屋黄金林檎】創設!

 自由参加です!IDは153318!

 集え!新たなるCROWNS・SQUADよ!
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