勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない!   作:そとみち

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144 だ…駄目だ まだ笑うな…こらえるんだ…し…しかし…

 

 

 そんなわけで来ましたわよ呉服屋『リーゼ』!

 高級住宅街にある店なのでモブ住民たちの視線に晒されなくて助かる助かる。

 もう既に一度お世話になった店だし支配人さんは感じのいい人だったしな。そうなれば俺にも遠慮はない。

 また色々お願い聞いてもらっちゃお!

 

「おっじゃまー!!」

「いらっしゃいませー……おや、ロック様! これはこれは、ようこそいらっしゃいました。当店をいつもご贔屓にしていただきまして誠に有難う御座います」

「あ、支配人さんこんちわ。今日はいっぱい服買わせてもらいますんでよろしくお願いしますね!」

『みゃ!』

「それこそ私どもの望むところでございます。お客様の求める服を求める形に、が当店のモットーでございます故。ではどうぞこちらへ」

「どもっす!」

 

 お店に入れば早速以前対応してくれた支配人さんが広々とした受付カウンターにいてくれて、俺らの顔を見てすぐに挨拶してくれた。

 一般的な展示ゾーンを抜けて、オープンスペースながらゆったり座って眺められるカスタマーサービスコーナーに案内してくれて。高級そうなお茶なんかも出してもらっちゃって。

 だが俺はもう恐縮はせんぞ。何故なら俺の財布はこの国の血税と直結しちまってるんだからなァ!! 何でも買い放題だぜウヘヒョ!!

 

「既にお噂にはなっておりましたが、本当にノルン王女と深い関係になられておりましたのですね、ロック様は」

「でへへ。実は前々からお付き合いさせてもらっててェ……とうとうハーレムが完成したってもんですよォ!! すごいでしょ!!」

「ロック様の懐の深さには心からの尊敬を覚えてしまいますね」

「一応、今の私は第九王女ノルン=オーディンではなくロックくんの妻であるノイン=イーリーアウスです~。そんなに畏まらなくていいですからね~」

「承知いたしました。ではノイン様も含めて、顧客名簿には皆さまのお苗字にイーリーアウスと追記させていただきますわ。……さて、では本日はどのような服をお求めでしょうか?」

 

 胸張ってハーレム自慢したら苦笑しつつも褒めてくれる支配人さんは人間ができておられる。

 嫁さんたちの名前も追記してもらって、さてそんで本日の用件であるけれども。

 

「まずお願いしたいのが、装備のオーダーメイドなんですよね。いわゆるドレスとかそんな感じの礼服だけじゃなくて、冒険に使う装備のオーダーメイドも受けてるんですよね?」

「ええ、当店では重装備の全身鎧等でなく、軽装に分類される装備ならばオーダーメイドを受け付けていますわ。値段も相応に大きくはなりますが……当店が作った物であると胸を張って紹介いただける程度には質の良い装備を作っております。これまでサイズ変更等による仕立て直しはあれども、完成品の性能に苦情を頂いたことはございません」

「スゴーイ」

『みゃあ』

 

 まずお願いしたかったのが装備のオーダーメイドだ。

 以前来店したときに説明を受けたが、この店は流石の高級店だけあって、礼服以外にも色々取り揃えられていて、その中に装備のオーダーメイドサービスもあるという事だった。

 支配人さん曰く性能も太鼓判があるようだし、他に装備品のオーダーメイドのツテがあるわけでもないし、ここで作ってもらおうと思ったわけだ。

 ()()()()()()()()の話を聞いて、俺も対抗したくなったって理由もちょろっとあるかもしれないね。

 

「作ってほしいのは、イレヴン……俺のアンドロイドの装備です。前に装備してたものがちょっとした事情で持ち主に返却することになって、今は普段使ってる装備が無くなっちゃったんですよね」

「あらまぁ。……確かイレヴン様の以前の装備は、袖を捲くって保持する機能が付いていたものと記憶していますが……」

「うんそれ。それが使えなくなったんで新しい装備を、と思って。イレヴンからどんな形の装備がいいか話を聞いてもらって作ってもらいたいなーって」

「よろしくお願いします。色々な武装を使う仕様上、通常の装備よりも拡張性と展開力に秀でた装備を求めたい」

「畏まりました。この後店の者から詳しく聞き取りをさせていただきましょう。この国の救世主となられた戦争終結の立役者の装備……腕を振るわせていただきます。ちなみに、予算はいかほどで見繕いましょうか」

 

 イレヴンの装備のオーダーメイドをお願いして、まず了解を得た。

 しかし当然にしてお店の人が気にするのは予算だろう。前の時は広告料も含めてほぼタダにしてもらったが、支配人さんの把握する限りでは俺は闘技大会の優勝賞金1億Gをゲットしてる以外の金銭的な部分については知らないだろう。心配されるのもわかるというもの。

 王都でも最高級のお店だ。本気で素材を整えるだけでも億なんて超えていくんだろうな。すげぇや。

 一週間前の俺ならここで『3000万くらいまでは出せるんでェ……良い感じにサービスしてもらってェ……』とでも答えたことだろう。

 だが……今は違う!(ギュッ)

 

「国にお金全部出してもらえることになってるんで躊躇い無く最高の素材を注ぎ込んでもろていいですよ!! この店で作った装備の中で一番性能が良くて一番エッチで可愛い感じでお願いします!!」

「エッチな部分必要でしたかマスター?」

「ほほほ……ノイン様、一応店を運営する者としてお金の部分だけ確認させていただいても?」

「は~い、国からお金出るのは本当ですよ~。ディストール王から直々にロックくんへの全面的な金銭的支援を約束されてますから~」

「有難うございます。そして大変失礼いたしました。であれば……『リーゼ』の誇り(プライド)をかけて。最高の装備を仕立てさせていただきましょう」

「どもっす!!」

 

 国からいくらでもお金出してもらえることになってるからなァ!!

 国民の血税がーとかそう言うところ俺ぜんっぜん躊躇わないので。シスターから経済学もちょろっと学んでるから。

 税金で得た国の金はとにかく経済を廻すために使うものなのだ。

 勿論得するのはまず最初に俺なんだけど、お店としても売り上げになって従業員のボーナスになって、従業員さんが色んなお店で使って、それが繰り返されて最終的に色んな人が恩恵を受けて……そういう仕組みで経済ってのは廻ってるのだ。

 お金を使える立場の人がお金を使わないと経済がダメになるって知ってるのだ。なので国の税金をある意味では国に還元していると言えるだろう。

 俺は正しい。(真顔)

 

 まぁそんなわけで金に糸目をかけずに最高級の作ってくださいねってお願いしたら支配人さんもマジの仕事人の顔になり、最高の品を作ってくれることを約束してくれた。

 これでええね。強い装備を得たイレヴンが魔王軍との戦いで活躍して王都の平和を守るのだから最終的には王都のためになる。俺なんも間違えてない。

 

「じゃあイレヴンは早速装備の打合せしてきてくれな。納得できるものが作れるまでじっくりでいいからな。今日だけで決定じゃなくても全然いいよ。また通うし」

「了解ですマスター。ですが以前使っていた装備がかなりアンドロイドの機能を使う上でも使いやすかったので、あれをベースにして自分なりに工夫を凝らす程度に考えています。防御力と俊敏性を両立させたようなものにしたいですね」

「エッチな感じも忘れず頼むな」

「ごましお程度に覚えておきます」

「ほほほ。では、早速進めて参りましょう」

 

 ぱんぱん、と支配人さんが手を叩くとそれっぽいプロの仕立て人さんがずらりと集まり、イレヴンと打ち合わせに入った。

 以前の装備のデザインをシュババっと仕立て屋さんが描いてそれを見せて、その装備をベースにどこをどうしたいかなどをカタログ見せながら打ち合わせて……うーん。プロってすげー。

 これであとは任せてもよさそうですね。

 

 じゃあこの店に来た本懐を果たさせてもらいますかなァ!!(ゲス笑い)

 

「じゃあ支配人さん、待ってる時間なんすけど……イレヴンの装備の他にも欲しい洋服があってェ……」

『みゃ……』

「はい。ご安心くださいロック様。ロック様がお求めになられるモノは既に予測をさせていただいております。ここ最近になりこうして複数の奥様方を娶られたばかり。麗しい皆さまとロック様が同居する中で、ロック様が求めるお洋服。となれば……」

「話が早くて助かりますねェ! こうね……エッチで可愛くて、デートする時とかいろんなときに使える色んな服が欲しくてェ……」

「ほほほ。お任せ下さいませロック様。当店『リーゼ』は200年以上の歴史がある店。特に冒険者飽和時代と呼ばれる150年前には、あらゆる冒険者様のニーズを満たすために、あらゆる(へき)を満たすために……重ねた歴史がございます」

「その言葉にものすごく信頼したくなる俺がいる」

「私が支配人になってからのここ20年はそういった衣服の要望も少なくなってまいりましたが、ロック様という英雄が求めていただけるならばリバイバルブームを作り出すことも出来ましょう」

「スゴーイ。……ってことはつまり平和を取り戻した暁には王都の女性全員がムフフでエッチな衣装を求めるようになることも……!?」

「可能でございましょう。美しい者が着飾る服はそれだけでブランドとなりモードとなります。そうしてロック様は嗜好を満たし、当店は売り上げが伸び、国民は着飾る喜びに目覚める。すべてに望ましい未来が果たせるものと確信いたしますわ」

「スゴーイ!」

 

 俺の野望である嫁さんズにエッチな服を! と小声で相談を持ち掛けたところ、支配人さんも物凄く理解(わか)り手なので非常に話が早かった。

 嫁さんたちにエロ可愛い服を着せてエッチ補給を常にできるようにしておく。そうすることで俺のやる気も上がり嫁さんたちも喜ぶ。夜が捗る。

 その結果俺のやる気はマックスになって魔王ダブレスちゃんに勝っちまって栄光の未来を獲得するしエッチな服が流行って王都の女性すべてが俺のハーレムになると言っても過言ではない。

 どうやら俺の勝利が確約されたようだな。対戦有難うございました。

 俺の勝ちだ! 怯えろ魔族!!

 

「では150年前に流行した様々な種類の衣服カタログはこちらに。水着や寝室用の服などもございます」

「神託を受けた聖書として国に登録されるべきブックでは?」

「『リーゼ』の全てがここに詰まっております。……宜しければロック様、この場で奥様方の試着などもお試しになられませんか? 当店では求められたその場で、どんな方でも試着が出来るように仕立て直す技術を売りとしておりまして。ある意味では当店の従業員の育成のためにもお力添えを頂けないかと」

「勿論お願いしますよォ!! よっし! リン! サザンカさん! ノインさん!!」

「おようふく! ロックがよろこぶならきてみる!」

「聞いており申したよ。この背丈故、余り己を着飾るのは慣れてはおらぬが……主殿が喜ばれるのであれば尽力いたしましょう」

「王城にいた時には服の自由なんて無かったので楽しみですね~。コスプレやってた過去もあるからはっちゃけちゃうぜ~!」

「ノインさんなんて?」

「秘密~」

「マスター、私の装備のデザイン案がかなり順調に進んでいますので……私もデザインが固まったらそちらに参加しますからね」

「おー。楽しみにしてるぜ!」

 

 俺が世界の勝利者になったところで支配人さんが出してくれた分厚いカタログを受け取り読んでみれば……むっ!!

 ドスケベコスチュームの羅列ッ!!

 えっすげぇ……これ全部150年前の冒険者の方々なのかな。女性がモデルになってるものが多いカタログなんだけど物凄い種類の衣装だ。

 男性用もあるけどそっちはなんか数が少ないな。やっぱこういうのは女性の服が増えるよな。当然と言えば当然。

 ぺらぺらと眺めても実にそそられる衣装がいっぱいだ。全く150年前の冒険者はドスケベばっかりで最の高かよォ!!

 嫁さんたちも美人ぞろいで似合わないってことはないし。それぞれが興味がないわけでもないようで、リンなんかはこれを機会にお洒落に目覚めてくれたら嬉しいな。

 

 さてどんな組み合わせで着せましょうかね。ダイス廻すか。

 

 

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