勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない! 作:そとみち
死の予感ッ。
「顔からはヤバいって!! これ絶対ヤバいってグゴゴボーーーッ!?」
『みゃあああああ!?!?』
「きゃっほー! たーのしーっ!! どぱーーんっ!!」
「うおおお角度えげつねぇーーーっ!! うはぁーっ!!」
細いパイプラインを顔面から滑り落ちて、出口に出た瞬間に顔から水面にダイブして酷い事になった俺と、そんな俺の背中に乗ってたのでそのまま勢いで射出されて水面をごろごろ跳ねて転がり、水死体のようにぷかりと水に浮かぶミャウ。
俺を蹴飛ばして顔面から滑り落とした下手人であり、そのまま後ろに連なってウォータースライダーを滑っていたティオとカトルが俺に続いて無事に着水して楽しそうに歓声を上げた。
そう、俺たちは今、リゾート施設に併設されている超大型ウォーターパークで温水プールを楽しんでいるのだ。
ぶへーっと顔の水を払って、水に沈む前にミャウを拾い上げて頭上に戻して周囲を見れば……今日一緒にリゾート施設に来たみんなが水着に着替え、各々楽しんでいる。
俺もデカパイ感謝に酔いしれる所だったのだがその前に超でっかいウォータースライダーが見えてしまったのでテンションは急上昇。ティオとカトルを連れて滑りに行ったところで惨劇が発生したのだ。
「お前らなぁー……蹴とばすにせよ頭から落とすんじゃねーですわよおバカ!」
「えへへ、ごめんごめん! ミャウもごめんねー」
『ふみゃぁぁぁ……』
「お前が乗り口で変にビビりやがるからだろー。高所恐怖症でもねぇのに」
水着の二人に抗議したがコイツら悪びれてねぇ。おのれ。
最近ちょっと腰回りのむっちり感が増したティオが着ている水着はおしゃれなビキニだ。
胸元は相変らず哀しみを抱えているが、空色の髪に深い藍色のビキニはなかなか大人びた雰囲気が出てて結構アリ。口には出さないけど。
おへそ回りとかお腹周りはきゅっとくびれてるから割とあり。口には出さないけど。
カトルは男子なので下にイエローファイヤパターンのトランクスタイプの水着だが、コイツはなんか……大丈夫かな上半身露出してて。周囲の視線が少々不安になる。身長170cm近くあるけど一目見たら顔も腰つきもメスだしな。
自覚ないみたいだけどお前を見る視線全員驚愕のそれだよ。だって傍目には男水着チャレンジしてる女の子だもんお前。性癖の破壊者がよ。
俺? 俺は赤一色の飾り気のないトランクスタイプだよ。魅せるほどの体じゃねぇし。トランクスじゃないと零れるし。
ミャウも猫用の水着着てるよ。浮袋付きのやつ。
ペット用水着まで準備してたよこの施設。すげぇわ。
さて、なんでカジノに来た俺たちが急にプールで遊んでるのかという話だが。
答えは簡単で、まだカジノが開いていないのだ。
今は午前中。カジノのオープンは13時からということで、そもそも入ることができない。
王都の闘技場に集まったのが9時頃で、転移陣で一瞬でこの街に来たものだから、早く着きすぎちゃってた事に気付いて。
つってもここは総合型リゾート施設だ。遊べるところはいっぱいある。
お昼はみんなで食べるとして、午後まで何して時間を潰すか……と言う話になったところで、意外にもカプチーノさんから発案があり、ヴァリスタさんも賛成し、みんながそれはよい案だ、と全員でプールで遊ぶことで決まった。
男女比率3:13のこの状況に於いて当然にして俺に断る理由はない。デカパイ感謝に囲まれる夢のプールが決定したというわけだ。なおデカパイ枠にティオとソプラノさんとカプチーノさんは含まれない。
「しかしすっげぇなぁこの広さ。客入りもそんなに多くないからのんびり遊べるし」
「ねー。王都のプールだと夏場は客が多くてイモ洗いだもんねぇ」
「金があるんだなぁ」
『ふみゅみゅ……みゃぁぁ……』
プール施設全体を見渡すが、本当に広い。ウォータースライダーもあるし他にも波打つプールとか流れるプールとかアトラクションもあって……どんだけ金かかってんだろこの施設で。
でもそれだけ遊べる所も広いという事で。俺はざぶざぶとプールを泳ぎながら、メンバーそれぞれが遊んでいる所を回っていく。
まず我らがロック一家。
「うん……このフレッシュジュースはいいですね。新鮮で冷たくて美味しいです」
「わかる~。こうしてのんびり日光浴できるのもいいですね~。プールサイドのパラソルって最高にセレブ感あるな~」
「実に贅沢な時間の使い方でござるな。戦闘行動が許されぬ場であるからこそ気を抜ける……久しく味わっておらぬ心持でござる」
見なよ……オレのドスケベ三銃士を……。
プールサイドにある大きなパラソルで影が作られているビーチチェアが置いてあるスペース。そこに6つの偉大なる山麓が高々と横たわっている。
それぞれが俺の希望に応えてくれて肌の露出が多めのドスケベ水着を着用してくれている。ドスケベの塊だ。あそこだけドスケベ重力が発生してしまっている。
サングラスをかけたイレヴンがお洒落にジュースを飲み、その隣で麦わら帽子をかぶったノインさんがリラックスして体を伸ばし、サザンカさんも洋風のビキニで眩しいほどに白い肌を晒してゆったりしている。
何気に俺の嫁さんたち大人のお姉さんが多いからな。他の客も男女問わずちらっと見ては眼を奪われている様だ。そらそうよ。自慢の嫁さんたちだ。
ちなみにもう一人の嫁であり世界最強のブラックドラゴンでもあるリンはというと。
「うまい!! このクレープつめたくてうまーい!!」
「うむ、確かに良い味だ。私も普段はカジノばかりでこのプールで遊ぶのは初めてだが……出店も多いのだな。リン、次はあのアイスクリームを食べてみないか?」
「たべるー!」
お姉ちゃんであるヒルデガルドさんと一緒に出店の食べ物を漁りまくっていた。
らしくてとても良いと思いますね。勿論だがリンもヒルデガルドさんも水着を着用している。ドラゴニュート用の水着なのだろう、尻尾用の穴がいい感じに空いているタイプのそれで、リンはワンピースタイプ、ヒルデガルドさんはビキニタイプだ。
しかしリンは胸元の攻撃力が凄まじいので胸元にフリルのあるワンピースがものすごい強調されている。ドラゴニュートと言う珍しさもあってプールの視線を集めること請け合いだ。
食べ物の量と言う意味でも請け合いだ。めっちゃ見られてる。10段重ねのアイスクリーム初めて見た。零すなよ?
「こっちよカプチーノちゃん! 投げられるー?」
「アルトさん! そっちにいるのね! それじゃあ……えーい!」
「おー! ちゃんとアルトのほうに飛んでますよー!」
「…………やるな」
「それじゃあお返しっ! ていやっ!」
「やられませんよー! とぉーっ!」
「むぎゃー!?」
「…………見事なカウンターだ。ソプラノがやられたか……」
「お嬢様は音と空気の流れである程度は周りに在る物を察することができるのです。遠慮なくご遊戯なさいませ」
そして100mプールの中。
ケンタウリスのアルトさんソプラノさんシミレさんと、カプチーノさん、カノンさんが姦しくビーチボールで遊んでいらっしゃる。カノンさんは見守るポジションだけど多分巻き込まれるなあれ。
以前王都で開かれた闘技大会で、ケンタウリスのみんなとヴァリスタさん一家は主に俺らが仲介することでお互いに顔を合わせており、カプチーノさんやカノンさんもケンタウリスのみんなと知り合っている。
後夜祭ではカプチーノさんも一緒にいたらしいし、今やってる闘技場でのレベリングでもたまにヴァリスタさんとカトルの応援でカプチーノさんたちが観客席に来ることもあるしね。アルトさんとソプラノさんなんかはかなりカプチーノさんと仲良くなっていたようだ。
そんなこともあって、盲目のカプチーノさんがプールで遊びたいという希望を述べた時にもみんな揃って賛成し、見えないことに配慮しながらも一緒に遊んでいる様だ。
てぇてぇ。(渾身)
いいよね……女子たちがすごい仲がいいのって。みんなもれなく美人だし。ゆるゆり感溢れるあの場には流石の俺も踏み込もうとはしませんよ。どうかみんな仲良くあっておくれ。
みんなの水着も眼に眩しすぎるぜ。デカパイデカケツ代表のアルトさんシミレさんカノンさんは実に魅力的な肌の露出が多い水着を着ている。カノンさんはメイドカチューシャは外さずの構え。
カプチーノさんは純白の上品なワンピースだし。ソプラノさんはなんか……すごいインモラルロリ感溢れる水着ですけどそれ21歳が着ていい水着かな? 逆に捗るわ。
いいですね。エーリュシオンの中にエデンはあったんやなって。
「……済まないな、メルセデス殿。いつも彼女たちには妹の面倒を見てもらってしまっている」
「おや、その言葉は受け取れないなヴァリスタ殿。カプチーノは私にとってもみんなにとっても、ただの友人なのだからな。友人と楽しく遊ぶ事に、謝罪も感謝もされる謂れはない。……長い付き合いの肉親に色々と抱えるものも多い事は察するが、私達にそのような遠慮は無用だ」
「メルセデス様の仰る通りです。実に知的で年相応の興味を持つカプチーノ様は我らクランの皆が妹のように想っています。ヴァリスタ様が妹御を大切に想われていることも承知の上で申し上げますが、あまり過保護過ぎてもカプチーノ様に嫌われてしまいますよ」
「そう……か。そう言ってくれるか……済まない、確かにこれは妹への過保護と君たちへの侮辱に当たるようなそれであったな。忘れてほしい。……しかし、妹との友誼については改めて感謝を申し上げたい。今後も仲良くしてくれると嬉しいよ」
「それこそ心配無用と言うものだ。私のクランは皆心持が良い者たちばかりだからな。私からも述べるならば、私達の縁を紡いだロック少年やカトル少年、ティオにも感謝をしておいたほうがよいな」
「そうだな、それは間違いない事だ。彼らがこの世界の未来の希望になると私は見ているよ……全ての面においてな」
そんなゆるゆり空間なプールから少し離れたプールサイド、イレヴンたちとは別のパラソル休憩コーナーがある所に、メルセデスさんとマルカートさん、そしてヴァリスタさんが水辺でのんびりしていた。
何話してるかは微妙に遠いんで聞き取り切れなかったけどカプチーノさんが楽しそうにしてるのを優しく眺めてる感じかな。ヴァリスタさんが嬉しそうだ。
しかし当然にしてプールなのでみんな水着だ。ヴァリスタさんはパーカーを羽織るタイプの服としても使えそうな肌の露出少な目の水着。男の水着なんぞどうでもいい。
問題はマルカートさんとメルセデスさんですよ。マルカートさんはそれはもう物凄い大人の魅力が詰まりに詰まったドスケベ水着だ。やだなにあの際どいVライン。妖艶さを感じてしまいますね。デカパイ感謝。
メルセデスさんはセントールなので下半身が馬体だが、馬体のお腹からお尻にかけて大きめのフリルスカートな感じの水着を着用されている。勿論人間の上半身はビキニだ。すっごいフェチズム感じるわ。馬体含めてドスケベだよなあの人。
いいなぁ……なんかあそこだけ大人な雰囲気だ。
そういえば今ここにいるメンバーでは、年齢不詳のヒルデガルドさんとイレヴンとリンを除けば最年長はメルセデスさんか。28歳だったっけな。
続いてマルカートさんとヴァリスタさんが25歳で、カノンさんが23歳、ソプラノさんとサザンカさんが21歳、シミレさん20歳、ノインさんが19歳でアルトさんが18歳でその下にカプチーノさん17歳で俺が16歳でカトルとティオが15歳か。
……なんかバランスいいな年齢が。だいたい並んでるな。
あとソプラノさんとサザンカさんが同年代なのバグってんな。育ちに差があり過ぎるだろ。
「んん? ロックくん何ですか? 何か私に文句でもあるんですか?」
「いや超可愛いですよソプラノさん。水着ホントにプリティーです」
「お世辞で逃げられると思うなよ?」
「怖」
ソプラノさんから熱い眼差しを受けて照れて冷や汗かいちった。脱兎。
※ ※ ※
さてそんなデカパイ祭りなプールだが、目の保養の他にも俺にはやらなければならないことがある。
せっかく息抜きでみんなで楽しいリゾートを満喫しているのだ。俺の勘も今の所全然、なんかアレな感じで響いてきてるわけでもないし。そうなりゃ全力で楽しむのが義務ってもんで。
「よし! 次はこれ行ってみようぜ!! ゴムボートアトラクションっての!! ボートのって川下りみたいに滑り降りるらしいぜ! 3人まで乗れるみたいだしよ!!」
「こっちの水上アスレチックってのも面白そうじゃね? 誰が一番速くゴールできるか競走しようぜ競走! 水の上なら俺歩けるしな気合で!!」
「水族館も併設してるんだってー! 水着のままで見れるらしいよ! その後行ってみよーよ!」
『みゃあぁぁ……』
いつもの幼馴染二人とミャウと一緒にパンフレット片手にパーク施設全制覇してやることに決めた。
満喫しなきゃ嘘だからなァ!! このリゾート施設全域に詳しくなっておけば後で平和になった時に孤児院のガキ共連れてきて案内してやってマウント取れるもんなァ!!
よっしゃワクワクモード全開!! 遊びまくるぜッ!!
※ ※ ※
「……結構、気合入れて水着選んだんですけどね」
「それな~。なのにロックくんったら幼馴染と遊ぶ方に夢中っていうな~。流石にあれに私達が混ざるのは違いますよね~」
「あれほど閨の手技に長ける主殿ではあるが……やはりまだ
「でも無邪気に遊んでるマスターの笑顔可愛くないですか?」
「それな~」
「好い……」