勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない! 作:そとみち
その後は特段変な事は起きずに一日が終わった。
王城で昼飯を頂いて。リンとヒルデガルドさんがフードファイターになって。
午後は闘技場に戻っていつも通りのレベリング。
今日はアルトさんがなんかやる気すごくて、とうとう限界突破を果たして。シミレさんも続くように突破して、これで初日から参加してる戦闘メンバーは全員レベル200の壁を超えたので、今後は騎士団の上位勢や金級冒険者の上位層とかも徐々に参加していく見込みらしい。俺には関係がない話である。
そんで日が暮れる前くらいにいつも通り訓練は終わり、我らロック一行は自宅に戻って。
一日ぶりのサザンカさんのお手製の夕飯を食べて。
そんで。
「ロックく~ん、かゆいところはありませんか~」
「全身!」
「それは病気では~?」
ノインさんとお風呂で背中を流しあうという贅沢の極みな湯浴みを果たしているのが今というわけです。
いやね。ワケがありまして。
ここ数日、連日連夜を俺の嫁さんたち+αと褥を共にしてセックスの経験値を積み上げたという王都でも最上位の雄に成り上がった俺なんだけど。
前もちょっと考えたことで……そろそろこの辺で穏やかな睡眠を欲したくなりまして。
いや別にね? 嫁さんたちの体を一度味わったからもういいや……とかそういうんじゃまったくないんだよ?? 全然性欲は溜まってるしだからこそお風呂でスッキリさせてもらってるわけなんだけどね??
でもなんか……ミャウが寂しそうでさ。
普段はいつも通り俺の肩やらフードやらにいる我が愛猫ミャウだが、ここ最近ちょっと元気がなかったというか……遠慮してるというか、そんな様子を感じられたのだ、俺には。
ローティリッチのホテルでも遠慮なのか本当に眠かったのかは知らないけどカジノには同行しなかったし。その後ティオが部屋に来た時にそのまま添い寝をねだったらしいし。
俺が嫁さんたち抱いてる時はイレヴンとかノインさんにミャウのお世話をお願いしてたんだけど、それだとミャウとしてもなんか……多分寂しかったんじゃないかって。
俺もなんなら寂しいわ。ここ数年ずっと夜の眠りを共にしてきた家族が急にいなくなったような感じかもしれんしな、ミャウにとっては。
なので嫁さんたちに提案した。
平等にみんなを愛したいので今後もセックスはするし何なら複数プレイとかもお願いすることになるけど、それと並んでミャウと一緒に寝る日も作りたい、と。
コイツも俺にとって大切な家族なんでモフりながら寝るのを許してほしい、と。
そうしたらみんなも深い納得を浮かべて頷いてくれたので心から感謝して号泣して。
なので今夜はミャウと一緒にベッドインです。
エッチはできないけどその分穏やかな眠りが訪れるはずだ。久しぶりにモフり倒してやるわ。
イビキがうるさいのは愛嬌です。孤児院じゃまわりのガキ共が同じようにイビキかいてたのでお兄ちゃんはイビキを騒音として受け取らない耳になっている。
風呂には昨日のローティリッチで入れてやったしな。ミャウのお風呂は明日でもよかろ。
そんな流れで今夜の俺のベッド権はミャウが予約したわけだけど、それはそれとして性欲は溜まってたしお風呂プレイとか憧れてたのでノインさんに背中を流してもらっているわけだ。
ついさっきまではノインさんの背中を流してあげてましたよ。ついでに肩揉んで解してやったりね。
反響するお姫様のエッチボイスがドスケベすぎる。既に我が分身は臨戦態勢デス。
「んふふ~……全身泡だらけで、こうしてると~……んっ♡ なんだか、あったかいですね~……んしょ、んふっ……えいえい~っ♡」
「おほへへ……」
泡だらけの体で全身をぬるぬると擦りつけてくるノインさん。
大切な何かが大いなる狭間に包まれて淫らな水音を立てるのを椅子に座って眺めつつ、楽しそうに両腕を動かして摩擦を生もうとするノインさんのお顔に注目する。
お風呂場なので当然にしてノインさんが普段かけてる伊達眼鏡を外してて。メガネの向こうもすっごい美人で何だか新鮮だ。
「眼鏡かけてるノインさんのお顔も大好きなんすけど……いいですね、外したお顔も。好き。実はちょっとツリ目気味なんですねノインさんって」
「あ~、眼鏡外した方が可愛いよ派か~? 戦争か~? もっと激しくしちゃいますよ~?」
「いやっ!! どっちも好きでェ……ってかノインさんの全部が好きだからメガネがありだからとか無しだからとかで区別したくなくって……どっちも好きって答えじゃ駄目っすかね!?」
「だ~め~♡ 優柔不断なロックくんにはおしおきだ~♡ おらおら~♡」
「あががが……」
「ベッドの上じゃわからせピストンでマウントとられっぱなしだからな~♡ 御奉仕なら負けないぞ~♡」
「めっちゃ楽しんでるぅ!!」
おねショタを求めるノインさんがなんかスイッチ入ったらしくてめっちゃ責めてくる。
それに応じて分身もぐえーっと涙を流し始めるがそれをぷにぷにのほっぺでぐりぐりと追撃をしてくるノインさんが余りにも淫靡な雰囲気だ。
ぬぅぅ。眼鏡外すとより姫様感っていうか、第四王女のアンナ様や第六王女のマリア様にも似たツリ目気味のキリッとしたお顔がより高貴な様相を見せてきてさらにドスケベな表情に感じられる。
やっぱり姉妹なんやなってとぼけた感想も抱えつつ、とうとう我慢しきれずに限界を迎えた。
そしたら嬉しそうに微笑んでオーラル的な何かで受け止めてくれるノインさん。サキュバスかな??
「んくっ、こくっ……こくん。ぷはっ♡ ごちそうさまでした~♡ やっぱり責められるとよわよわなロックくんが解釈一致だな~私としては~」
「ふへぇ……もー! ドスケベ王女め! 好き!! お返ししてやりますから湯船入りましょ湯船!!」
「あんっ♡ も~、わからせるつもりだな~? 今日は負けないぞ~♡」
今度はお返しに一緒に湯船の中に入ってまず手技で全身を解してやって最後はあへあへにしてあげよう。
お風呂えっちとはいえお互いに気持ちよくならなきゃ嘘だからな。
お湯の張った湯船にお互いに身を浸して体を温めつつ、ノインさんの背中から手を伸ばす形でデカパイとデカケツを存分に堪能する。
「あっ、んっ♡ やだっ♡ やっぱりロックくん上手すぎぃ……♡」
「ノインさんの弱い所全部分かってんですからねこっちは。さっきのお返しだオラッ!」
「んんんっ♡♡!!」
その後、ノインさんを解しに解して、蕩けに蕩けさせて、果てに果てさせてから、のぼせる前にお風呂を上がった。
ノインさんがバスタオルで体を拭う仕草がエッチすぎて脱衣所でもう一回お世話になった。
俺の嫁がドスケベすぎる件について。(賢者)
※ ※ ※
さてそうしてスッキリしたお風呂上がりに牛乳を飲んで歯を磨いて、リビングで嫁さんたちと昨日のローティリッチの事で話が盛り上がって、水着についての感想を遅まきながらに求められたりして、代わりばんこで一人ずつお風呂に入って行って、それにしてもカトルはアレ男性客の脳が破壊されませんかって話になって、俺は全く気にしてないことを伝えたらなんかすごい心配されたりして、平和な夜のお時間を過ごしてから。
「……ふわぁ。眠くなってきた……今日はそろそろ寝ますか」
「そうですね。マスターは今夜はミャウと一緒ですね」
「うん。悪いね」
『みゃ……』
「構いませんよ。またいつでも、私たちは気が向いた時に抱いていただければ」
「お風呂でもロックくんすっごいからな~。好きな時でいいですからね~、いつでも応じますから~」
「まいにちだとこっちがおかしくなっちゃいそうだから、わたしはじゅんばんがいいなー」
「拙者は毎晩求めて頂いても……こほん。いえ、主殿も時には穏やかな夜を過ごされたいという事であれば、何も申し上げることはございませぬ。好き夜を」
「嫁さんたちのお心遣い無限にあったけぇ……」
『みゃ』
膝の上で存分にモフっていたミャウを頭上に移動させて、嫁さんたちの了解も改めて取って、みんなお休みすることにした。
夜が更けるにはちょっと早い時間だが、俺とサザンカさんが早起きだし、イレヴンは睡眠時間関係ないし、リンはぐっすり寝るタイプ。ノインさんは自室で書類作ったりと結構やる事が多いらしいので、ロック家は夜早くて朝も早いお家です。
夜更かしするより早起きした方が健康的だしな。孤児院時代も今ほどじゃないけど朝は早かった。シスターのお手伝いしてたしね。
「ほんじゃおやすみー」
『みゃ!』
お休みの挨拶もしてミャウと一緒に自室に戻る。
ベッドを整えて、どすーん! と誰にも遠慮せずに大の字に体を横たえる。
そうすると間も無く胸の上にミャウがぴょいんと飛び込んできた。
待ち望んでたな俺との添い寝をこやつめー。可愛い奴だぜ。うりうり。
『みゃ! みゅぅ……みゃぅぅ……』
「おー。しばらく一緒に眠れなくて悪かったなー。これからも定期的に寝ようなー」
『みゃっ!』
喉の下をゴロゴロと指先で弄ると可愛らしい鳴き声を上げながらすりすりと胸に甘えてくるミャウ。
甘えん坊な猫だよなー。出会ってすぐはまだ緊張もあったけど、人間に慣れたらずっと俺に甘えて来たからな。頭もいいし。手間のかからん猫だよお前は。
早く人間になーぁれー。猫耳デカパイ美少女になーぁれー。(叶わぬ願い)
「じゃ、寝ますか……おやすみ、ミャウ」
『みゃ』
魔導ランプの灯りを消して、窓から漏れる月明りのみが照らすベッドに横になる。
ノインさんとのお風呂での一戦の疲れか、はたまた昨日はなんだかんだ言って慣れぬベッドで過ごしたからか、ミャウが胸の上にいるからか……どうにも眠気が襲ってくるのが早くって。
毛布を纏い瞳を閉じれば、穏やかな睡魔が脳を満たして……そのまま眠りに落ちていった。
※ ※ ※
【side
少しだけ。
少しだけ──勇気が欲しい。
「…………」
「スヤァ( ˘ω˘ )」
ご主人様の胸の上で、深い眠りに入ったことを確認した私は……初めて、ご主人様の部屋で猫の姿からありのままの私へと変化を解いた。
ぎし、とベッドがきしむ音が聞こえて、ご主人様の眠りを妨げぬように両腕で上半身を支えて、四つん這いに近い姿勢を取り、ご主人様の寝顔を正面から見下ろす形になる。
「…………」
きっと。
きっと私は、もうすぐ……告解の時を迎える。
私が犯した罪を。私の過去を清算する時が来る。
ティオが
審判を求める時が来る。
「…………」
怖い。
怖いけれど、私はそれを遂げなければならない。
遂げなければ……きっと、ご主人様の隣に、本当の意味でいることはできないから。
私も、それを呑み込む覚悟はできたから。
「…………」
死にたくない。
死にたくないけれど、安易な赦しも私にはそぐわない。
ミルの出す結論がどのような物であっても……私はそれを受け止めるしかないのは、わかっているのだけれど。
「…………」
それでも、怖い。
死にたくない。
否────別れたくない。
ご主人様と出会えた今を、尊く思うから。
私という存在が、僅かでも貴方の為になるのなら。
貴方の心の中に少しでも陽だまりが作れているのなら。
私は貴方の為に私を使いたい。
「…………ご主人様」
「スヤァ( ˘ω˘ )……」
ささめく様な小声で、ご主人様の耳に届かぬ音を零す。
呼ばれたと知らないご主人様は、変わらぬあどけない寝顔を晒し続けて。
そんな、年相応の少年の寝顔に……何があってもこんな顔で眠っていそうだな、と思わせるほど脳天気な顔に、僅かに微笑みを零して。
「…………」
想いを伝える5文字を零そうとして、その権利がまだ私には無い事に気付いて口を閉じた。
これを伝えられる時が、いつか来るならば。
猫としての私も、ありのままの私も、全て明かして、ご主人様に許してもらえる時が若しも来るならば。
それはきっと、全てが終わった後の事だと思うから。
今は、零せない。
だから。
「────」
「スヤァ( ˘ω˘ )?」
想いを、一つの行動で示して。
それだけで、明日を迎える勇気が胸の内に湧いてきた。
なんて単純な女。
でも、これはきっとご主人様に
私も、貴方を見習って。
一欠片の勇気をもらって、胸を張って審判に臨みたい。
「……がんばる、ね」
もう一度だけ、誓いの言の葉を零したのを最後に。
私は猫の姿に身を戻して、愛するご主人様の胸の上で瞳を閉じて、眠りを享受した。
『フゴゴ……ピャフナァー……ミャミピャップナァ……』
「スヤァ( ˘ω˘ )……」
これにて第七章終了。
次回の第八章で完結の見込みです。
まだフラグがいっぱい残ってるけど終わるかなぁ! 次の章で本当に完結まで行くかなぁ!?
ム
リ
なお書き溜めがだいぶ枯渇してきたのでしばらく毎週金曜の週一投稿に戻る予定です。
最後まで書き溜めの見込みが出来たら投稿頻度また早めようと思います。
予定は未定。長い目で見ていただけると助かります。
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