勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない! 作:そとみち
「おっぱいの大小に貴賎なし──────」
「今朝はいつにもまして主殿がトチ狂っておられるな」
サザンカさんと並んで朝食を作りながら、俺は昨日の夜に悟った世界の真理を口にした。
そう。乳の大小に貴賎は無かったのだ。
上も下も、大も小もない。小さくても良いものだ。
おっぱいというだけで無限の力があったのだ。
これまで自分はデカパイにしか価値を見い出せていなかったが、それは愚かであったころの自分が出した未熟な結論だった。
小さいおっぱいも良い。
この世界の真実に気付くのに15年もかかってしまった。もっと世界の真実を直視するべきであった。
昨晩、昨日までは妹だったティオが嫁になり、色々なことがあった結果、俺は血の繋がってない妹と激しく愛し合った。
体の相性良すぎてビビった。(真顔)
いやもちろんね? 他の嫁さんたちの具合がよくないとかそういう話じゃないよ? 最低野郎じゃんそんなこと考えるの。みんな気持ちいいしデカパイ最高だし違いがあってみんないいと思ってるんだけどね?
でもなんかティオは……やっぱり14年間ずっと共に育つとそうなるのかなっていうか……無意識の気配りって言うか、ヤってる最中の細かな部分で一切のストレスがないって言うか、好きな体勢がお互いに一致しているって言うか……めっちゃ捗っちゃったのよ。
おかげで今俺のベッドの上はベッタベタのドッロドロである。まだ寝てるティオを置いて軽く体を拭いてから朝食の仕込みを先にしているが、起きたら
さて、そんな風にティオを味わった後、改めて俺はちっぱいの良さに気付いたのだ。
デカパイに感謝を捧げていた身だが、今後はノットデカパイにも感謝を捧げられる高位の次元へ意識が進化した。
デカパイとちっぱいを比較してもどちらも魅力……いやむしろちっぱいのほうが感度いいし刺激した時の反応が千差万別だし可愛いし優れているのではないか……?
俺は今まで大変な思い違いをしていたのではないか? ちっぱいこそが世界のすべてだったのでは!?
そうだ。そうに違いない。ちっぱいイズベスト! ちっぱいイズゴッド!!
「主殿、頭上を失礼いたします」
「ん」
と錯乱し始めていると、隣のサザンカさんが腕を伸ばして台所の高い位置にある食器入れる棚から調理器具を取り出した。
その時にサザンカさんの和装の裾口の広がった所から、サザンカさんの綺麗な腋とその奥に見えるギガントデカパイな横乳が視野に入る。
美。
横乳美。
やっぱデカパイが最高やな!!!(結論)
「サザンカさんいつもありがとね。俺、サザンカさんがいてくれるからすごく助かってるよ」
「急にどうなされました主殿? 感謝されてしまえば、こちらこそ、とお返事いたしますが……理由がとんとわからず」
「いいんだ。いつも感謝してるから言葉にしておこうと思って。サザンカさん大好き。愛してる。いつまでもそのままでいてくださいね」
「は、はい……承知いたしました? 唐突に愛の言の葉を囁かれると照れてしまうな……拙者も主殿の事、深くお慕いしておりますよ」
「うん」
はーサザンカさんかわいい。好き。
そんなサザンカさんと一緒に朝食の仕込みを終えて、整えたところで仕上げは任せてティオを起こしに自室に一度戻る。
部屋に入れば、生まれたての姿で毛布にくるまっている妹兼嫁なエルフがすぅすぅと静かな寝息を立てていた。
はーティオかわいい。(ダカーポ)
やはり貧乳は正義なのかもしれん。(ダブスタ)
「ティオー、朝だぞ。起きなさる」
「すぅ……んっ……♡」
耳元で囁くと、ぴくりと長い耳が動き、もぞもぞと身悶えさせて、びくんっとひときわ腰が大きく跳ねてから……ティオが目を覚ました。
朝からドスケベすぎんかこの妹。
「ん……あ、お兄ちゃん。おはよー……」
「おは。……体はどうだ? 痛くない? 耳は?」
「んー……ふみゅ。大丈夫、ちょっと気怠いけどねー……あんなにお兄ちゃん激しくするんだもん」
「お前が誘ってくるのが悪いんじゃい」
「ふふっ。お兄ちゃんが私で興奮してくれるって分かって嬉しい♡」
「お前エルフからサキュバスに進化したんか??」
何だこいつタガ外れたら朝だってのに誘ってきやがるぞ?
どうしたお前……昨日まではそんなにドスケベじゃなかっただろ。いや酔っ払ったら俺のちんちん自分から求めちゃう一面はあったけど。
まっすぐ育ったはずなのに……シスターの教えをしっかり受けてまっすぐ育ったはずなのにどうしてこんなドスケベになっちまったんだ!! 誰のせいだ!!
俺かぁ。(納得)
「んー……
「なんぞ」
「掃除代。おはようのキスして♡」
「押し売りか?」
お願いせずとも乱れたベッドと体を魔法で掃除してくれたティオが、しかし唐突にリンみたいなおねだりしてきたので肩を竦めて苦笑を零した。
もしかして孤児院の女児の間でおはようのキス流行ってる? リンもカシムから聞いたって言ってたよな? 話の元ってもしかしてティオか?
まぁいいや。甘えたがりになった妹も可愛いのでなんも躊躇う事ねーや。
「ん」
「んっ……ちゅ、ちゅっ♡」
肩を優しく抱いてキスしてやると、ついばむ様に甘えて来た。
可愛いやつめ。
※ ※ ※
さて、そんな感じでティオも起こして、朝食の準備も出来たのでみんなの待つリビングに戻る。
「おはよーみんな」
「おはようございますマスター。……ふむ」
「おはようございます~」
「おはよー」
「えへへ……おはよう、みんな」
戻ったところで、みんなの視線がティオに向いた。
そらそうやろな。驚いてしまったかもしれん。
昨日あんだけギシアンしてたから俺がティオとそういう関係になったのはみんな分かってると思うけど。
そこじゃなくて……耳がね。
ティオの耳が。伸びたし。
嫁さんみんなティオの事をエルフとはもう知ってるんだけどね。俺がエルフ関連の歴史の修正を頑張ってた時に嫁さんたちはその辺説明してた。
しかし実際に耳がエルフ耳になったら驚くわな、みんな。
「昨晩、マスターの部屋で何があったか詳細までは聞きませんが……ティオは自分の種族を偽らずに進むことを選んだのですね」
「うん、イレヴンさん。お兄ちゃんと話して、色々ね。ついでにいっぱい愛してもらっちゃって……えっと、これから改めてよろしくお願いします? でいいのかな?」
「ロックくんのお嫁さんがまた増えましたか~、まぁ知ってた速報~」
「勿論、ティオ殿の朝食も作っておいたでござるよ。主殿の嫁になったならば、家事のお手伝いもお願いするでござる。料理を食卓まで運んでいただけるかな」
「あ、はーい! 手伝いますっ!」
「おなかへった……」
『みゃ』
いやあんまり驚いてねぇな??
まぁ受け入れてくれるならそれはありがたい話だし俺からは何も言わんとこ。
ティオがすすんで家事を手伝い、料理を並べ終えてみんなで仲良く朝ご飯を取った。
今日もサザンカさんのメシ美味っ! ハッシュドポテト美味っ!!
※ ※ ※
はい。
朝食を終えてみんなの身嗜みも整え終えて、いつもの朝の打ち合わせを始めます。
「まずティオだけど。俺の嫁になったけど今後どうする? 俺んちで暮らす? ケンタウリスのクランハウスから通うか?」
「あ、そうだよね。そこは決めてて……私、まだしばらくケンタウリスの方にいたいの」
「ほぉん? いや、ティオがそう決めたんならいいんだけどさ……良いんだぞ俺んちで暮らしても? お前も一人の冒険者だし、俺んちからケンタウリスのほう通ったっていいし。部屋はノインさんが建築魔法で増築してくれるし」
「任せろ~」
「うん、有難う。でも私、やっぱりこれまでもお世話になってたケンタウリスのみんなと、魔王討伐に向けて頑張りたいって気持ちがあるんだ。お兄ちゃんのお嫁さんになれたのは嬉しいし、戦争が終われば私ももっといっぱい愛してほしいから同棲もさせてもらうとおもうけど。たまにお泊りさせてもらう状態で今はまだいいかな、って」
「そっか。まぁそれはそれでよかろ。んじゃ通い妻になるなティオは」
「うん! 通い妻かぁ……えへへぇ……」
まずティオこれからどうしようって話をして。
どうやらティオとしてはケンタウリスのみんなと魔王討伐に向けて頑張りたいって気持ちが強いようで。俺はそれを肯定した。
嫁になったからって一緒に暮らさなきゃならないなんてルールないしな。
距離が離れたからって想いが消えることはないんだ。これまでだって孤児院卒業してから三年以上別居してたわけだけど、ティオと俺の絆が弱まったことはない。
お互いの生き方を尊重し合えるような関係に嫁さんたちとなりたいよね。ハーレムを築き上げた者の責任とでも言おうか。
「じゃあティオはまたいつでもうちに来てヨシ! って話になって。そんじゃ今日のそれぞれの予定ですが。なんかありますか」
「は~い。今日は私~、ちょっと王城で打合せがあるのでこの後ルドルフと一緒に行ってきます~。午後からは闘技場に行けると思いますね~。
「ノインさん承知の助です。俺もついてったほうがいい?」
「いいえ~、そんな重要なものではないので~。王族とロックくんを繋ぐ役割も私の仕事ですからね~。夜にでも簡単に報告します~」
「りょっす」
他のメンバーの予定を聞けば、とりあえずノインさんが午前中王城でお仕事。
それ以外は特段予定はないとのことで。まぁイレヴンとリンとサザンカさんはほぼ俺以外でどこか他所との関係性は作ってないからな。
ほんじゃあとはティオか。
「ティオは自分がエルフだーって件、色んな所に説明しなきゃだよな。どうする? どっからいく? 付き合うぜ」
「え? いいよー、私だけで説明してくるって! まずケンタウリスクランに行ってみんなに説明して、孤児院に行って子供たちに教えて、ギルドにも報告して……って予定だけど、それは私が頑張る事だもん! お兄ちゃんの気持ちは嬉しいけど、心配しないで!」
「おお、そっか……ティオがそこまで言うなら。じゃあまぁ、頑張れな。なんかあったらすぐ俺の名を叫べよ、どっからでも飛んでくるから」
「呼べば来るのお兄ちゃんって……?」
「でもマスターは本当にピンチなときに名前を叫んだらどこからともなく現れそうですよね」
「わかる~」
「肝心なときには肝心を為せるのが主殿の魅力でござるからな」
「こまったときはたすけてくれるよね、ロック」
「ほぼ冗談で言ったのに想像以上に重いじゃん信頼」
ティオのエルフカミングアウト行脚について行こうと思ったけど断られちった。
妹が奮起してるんだから無理についてっても過保護かな。仕方ない。
全力で見守ってやるか。
「んじゃ俺らは基本闘技場での訓練メインで動くかね。午前中はちょっと街中ぶらついて午後から合流って感じで」
「了解です」
「今日もがんばりましょ~」
ロック家の一日が始まった。
※ ※ ※
なおその後。
(エクスアームズ10『スティルステルス』……マスター、ティオには割と過保護な所がありますよね)
(なんじゃい! ええやろ心配なんだから!!)
サザンカさんとリンを先に闘技場に送り届けてから、気配を消して遠くからティオを見守る事にした俺とイレヴンが、みんなから温かく受け入れられるティオの姿を見て涙を零したのであった。