勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない!   作:そとみち

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196 この終盤に至り新ヒロイン大量増加させるやついる!?

 

 ティオの種族カミングアウト行脚も無事終わって、午後からは闘技場でいつもの如く訓練である。

 俺はまぁ何もしないんだけどね。マリア様が暇つぶしにチェスを挑んできてくれたらデカパイ感謝もできるんだけどそれがない時はひたすら暇だ。

 だからってこの場から離れるって択はないけどね。観客席でデカパイ乱舞を眺めて心の平穏を保つ時間よ。

 でも流石に退屈が過ぎるからノインさんに借りた異世界転生チートさんの本を持ち込んでいることは許してくれるだろうか。

 許してくれるねありがとうグッドトリップ。

 

「明日はまた新刊チェックにいくかなぁ……でもまだ前に行ってから一週間たってねぇしな」

『みゃ……みゃふみゃふ……』

 

 観客席にだるーんと背を持たれかけて楽な姿勢になりながら本を読みつつ、傍目にみんなのバチコンやってる訓練をちらりと眺めつつ優雅な午後を過ごしている。

 ミャウもこの時間は暇してるが、俺の太ももの上でゴロゴロしてるのでコイツをごろにゃんしてるだけでも割となごむので助かっている。

 今日はマリア様は闘技場に来なさそうだし、読書だけで終わるかな……と、そんな風に思っていたところで。

 

「ん?」

『みゃ?』

 

 なんか闘技場内の様子が妙になった。

 空気の色が変わったというか……魔力の流れ? ってのなのかな。それが強くなったというか。

 魔法扱う才能ゼロの俺でも、流石に強い魔力の奔流とかそういうのは敏感に察知できる。シーフの必須技能の一つだし、これまでもクソ魔族どもと相対して発する魔力を感じて来たしな。

 で、そんな俺が不意に察した、闘技場から放たれる謎の気配。

 読んでいた本をアイテムボックスに仕舞い、何が起きてるのかと遠目に闘技場を眺めてみる。

 すると。

 

「────────」

「ティオ……何してんだあれ?」

『みゃっみゃっ』

 

 みんなでバチバチやりあってる戦場から少し離れたところで、ティオがなんかやってた。

 セントクレアちゃん内蔵の双剣を、胸の前で腕をクロスしてカッコいい感じに構えて、魔力を操作しているようだ。

 長い空色の青髪がふわふわと揺蕩っている。魔力の奔流だけで髪があんなに動くんだから相当量の魔力操作っぽいな。

 何してんのやろ、新技とか発明してんのかな……と思ってティオの方を眺めていた、その時だ。

 

「……出来た。魔力貯蔵臨界点(クリティカルフルブースト)顕現解放召喚(スピリットサモン)!! (あらわ)れよ! 泉の精霊セントクレアッ!!」

『はぁーい! やったわね、おめでとー!!』

「おお!? なんだぁーっ!? 何それティオすげー!!」

『みゃ! ……ふみゃんっ!?』

 

 ティオが魔法詠唱を唱えて、すると何と、ティオの魔装具である二振りの双剣から、瑞々しいウォーターボディのドスケベデカパイ精霊セントクレアちゃんが飛び出してきたのだ。

 ウワーッ!! セントクレアちゃんだーっ!! 久しぶりに見たぜあのドスケベボディ!! 

 俺は驚いてミャウをフードにブチこんでからティオに駆け寄り、事情を聞く。

 

「えっ、どうやったんそれ? これまでセントクレアちゃんが表に出てきた事なんてなかったよな?」

「あ、お兄ちゃん。うん……えっとね、実は魔装具について調べてたら色々隠された能力が分かって。精霊とかが意識を付与するタイプの憑依型魔装具は、魔装具の含有上限まで魔力を籠めると、顕現化って言うスキルが使えるってわかったの」

「ほほぉ……?」

「ただ魔力量がすっごい必要なのと、魔力操作もそれなりに難しいんだけど……ほら、私の耳、元の形になったでしょ? これでね、なんて言うか……魔素の『音』が聞こえるようになったって言うか……これまで以上に敏感に魔力の流れを感じられるようになって、魔力操作のほうで応用して今なら限界点まで魔装具に魔力を注ぎ込めるかな、って思って試してみたの」

「ほほぅ。んで、そしたら……」

『とうとう私が召喚できたってワケー! やったわねティオ! これで私もティオから独立して戦えるほかに、私が顕現した場合の召喚特典は常時の体力回復がついてくるわよっ!!』

「ついでに俺とエッチするっていう特典もあるでしょセントクレアちゃん!! 隠しても無駄だぞ!! その瑞々しいデカパイ揉ませてください!!」

「お兄ちゃんはさぁ」

『相変らずねーロックは。……ま、後でちょっとくらいならいいケド♡』

「今すぐッ!!」

「お兄ちゃんはさぁ!!」

 

 なるほど話は分かった。

 魔装具には魔力をチャージすることが出来て、チャージしたそれを戦闘中には上手く使って強力な攻撃を放ったりする……というのがあるのは俺も知っていたのだけれど。

 しかし、どうやら意思が乗り移ってるタイプのインテリジェンス魔装具たちは、その貯蔵限界まで魔力を蓄え切る事で、こうして本体を顕現させることが出来るという話で。

 なるへそなー。まぁセントクレアちゃんの魔力全部注ぎこんだ魔装具ってことは、推測だけどネレイスタウンの湖に溜まってる全魔力量くらいの魔力貯蔵の器があったんだろうなって考えられるし。

 それを埋めきったティオがマジでスゲェんだけど、それもまたエルフと明かしたことの恩恵なのかもな。すげーや。

 

 さてしかし。

 セントクレアちゃんは生憎この場でデカパイを揉ませてくれなかったが、俺はここで当然の閃きを覚える。

 

 今ここにあと二つ女性タイプのインテリジェンス魔装具あるやんッ!!!

 

「カトルー!! サザンカさーん!!! 集合ッ!!!」

「やると思った」

「あ? なんだよ急に」

「どうなされた、主殿……っと。そちらの瑞々しい女性(にょしょう)はティオ殿の魔装具に籠められた精霊殿でござるかな。ふむ、顕現化を果たして……この目で成功させたのを見たのは初めてでござる」

『やほー。セントクレアでーす』

 

 そうッ!! カトルのイルゼとサザンカさんのノワールさんがおるやんけェ!!

 イルゼは完全に意識が女性だし声が美人だし!!

 ノワールさんはリンのママだし声が美人だし!!

 絶対二人ともドスケベデカパイ確定だよ!!

 オラ!! 今すぐ顕現化させろオラッ!! デカパイ増やせオラッ!!

 

「……まぁ話は分かったけどよ、悪い。イルゼの臨界までは母さんからもらった魔力炉心フルブーストさせても届かねぇんだ」

『私は少々特別なので……私を顕現化させることはトゥレスでも不可能でした。過去には唯一、150年前に魔王を共に斃した、かつてのワンのマスターであった彼だけがそれを為して魔王を討ちましたが……アレは異常者でしたからね』

「すみませぬ、主殿。拙者も叶うならば顕現化を果たし、リン殿や主殿にノワール殿を相まみえさせたく思うのですが……そも、拙者は魔力操作に長けておりませぬ故」

『このような身形(みなり)になっても、私はブラックドラゴンですからね。魔力の臨界値は先日の魔王軍5万体の魔力を蓄えてもなお満ちておりません』

「ほえーすっごい」

 

 とまぁ勢いでお願いしてみたのだが、二人とも臨界まで至れていないとのことで。

 すげーな……いや、ノワールさんは勿論世界の闇を統べるブラックドラゴンだから納得もあるんだけどさ。

 それと並ぶ……っていうか多分魔力量じゃあエルフのティオとも肩を並べるカトルでも顕現化させられないイルゼって何者なん? っていう驚愕もちょっと生まれている。

 流石はかつて魔王を倒した魔剣だぜ。謎が深いぜイルゼ。

 

 だが俺は諦めない!!(不屈の魂)

 リンに親御さんと対面させてやりたいし!! 長年の付き合いのイルゼの顔も見たいし!!

 何より目の前に新たなるデカパイがあるかもしれないという可能性があれば突き進むのが男というものなのだ!!

 

 というわけで。

 

「サザンカさん。ノワールさん貸して。俺が試しちゃるわ」

「ええ……いやしかし、主殿の奇天烈な魔力量ならもしかすると……?」

『かつて私の命を救った時の魔力量は確かに異常でしたが、アレでもきっと足りませんよ?』

「目の前にデカパイがぶら下がっていれば俺に限界はない!! オラッノワールさん食らえオラッ!! 孕めオラーッ!!」

「最低だよロック」

「お兄ちゃんはさぁ」

『みゃ』

 

 早速サザンカさんからノワールブレードを借りて、重っもい大太刀を何とか構えて、どばばばーーーっと魔力を注ぎ込んでみる。

 ティオの説明ではつまり魔力をいっぱい注ぎ込んで限界まで満たせばノワールさん出てくるんだろ! やったるわ!!

 イメージするのは常に最強の自分だ。リンそっくりの大人びたデカパイドスケベドラゴニュートのノワールさんに俺の魔力を注ぎ込んで孕ませるくらいのイメージだ。

 絶対ドスケベだもんノワールさん! 全年齢対象ドラゴンブレードからR18ドラゴンにしてやるわオラッ!! 新たな命を宿せオラーッ!! 煩悩炸裂ーーーーッ!!!

 

『…………あ。まさか』

「ノワール殿? まさか」

『……イケそうです』

「マジ?」

 

 全身から闇の虹色の魔力奔流を放ち、全霊でノワールさんに魔力を注ぎ込んでいると、なんだかノワールさんの方の貯蔵の底を感じ始めた。

 構うかオラーッ! って感じでさらにドバドバと魔力を注ぎ込んだところで……臨界に、辿り着いたようだ。

 

『……ロック=イーリーアウスは魔装具に魔力を注ぐ事は出来ても、魔法行使はできないのでしたね。では私自ら──魔力貯蔵臨界点(クリティカルフルブースト)顕現解放召喚(スピリットサモン)(あらわ)れよ、ブラックドラゴン=ノワール────』

「ウワーーッ!?」

 

 臨界にたどり着いても俺には魔装具に代表する魔導具で魔法を使えない。かつてケンタウリスで試させてもらった通りだ。

 だからどうやって顕現化させたろ、と思っていたが、どうやら顕現化の詠唱はインテリジェンスなら魔装具のほうでも可能らしい。

 ノワールさんが顕現化の最後を結ぶ詠唱を口にして、その瞬間、黒刀から闇の光がバシュンっと放たれて。

 その勢いで刀を手放して尻もちをついちまったが、しかし。

 どうやら成功したらしい。

 

 

「────」

 

 

 黒い光が収まれば、そこには刀から意識を表出させて顕現したノワールさん(推定)が瞳を閉じて佇んでいた。

 リンと同じ、漆黒の長髪に黒の鱗が腕や足を覆い、しかし純白の人肌も持ち合わせており。

 その容姿は…………完全にリンを大人にした感じ、という雰囲気の、高身長デカパイデカケツママであった。

 

 やったぁ。(感動)

 あ……あんた何者だ! ヒロインの母親をヒロインがそのまま大人になったような外見にして爆乳にすることで人気が大爆発を起こすという原理を知っているとは!!

 って脳内に感想文が浮かぶくらいに完璧なリンのママなのだ!!

 ヤッターデカパイー!! 感謝の突撃ッ!!

 

「ノワールさんっすよね!! よっしゃドスケベデカパイッ!!! 勝ったッ!! 第三部完!! お義母さんを僕にくださいッ!!!」

「落ち着いてくださいロック=イーリーアウス。胸に飛び込んで顔を(うず)めに来ないでください頼むから落ち着いてお願いですから。我が娘の夫がはしたないですよ」

「わぁー……お兄ちゃんホントに魔力量頭おかしいよぉ……エルフの私でも無理だよそれは……」

『みゃ……』

「流石は主殿。性欲が絡むと規格外しか繰り出さぬ」

「もうロックだから驚かねぇわ」

『もしかして次は私なのですか?』

「あれ、おとうさん!? おとうさんだー!! おとうさーん!!」

 

 飛び込んでデカパイに顔を埋めてむぎゅむぎゅしてもらってたらリンもノワールさんの顕現に気付いたようで、周囲からも何やってんだアイツマジで……って顔で見られた。

 まだ驚くのは早いぜ? これからもう一人の推定デカパイの顕現化が待ってるんだからよォ!!





~外見紹介~

セントクレア 162cm 89 57 88 G
ノワール(人間形態) 174cm 108 61 98 L
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