勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない!   作:そとみち

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209 夜会話レベル100

 

 夜、サザンカさんのお部屋にて。

 

「んっ……マスター……ちゅ、ちゅっ……♡」

「主殿……はぁっ……♡ 拙者にも口づけを……んっ、ちゅぅ……♡」

 

 絶世の美女二人を一糸纏わぬ姿にして、ベッドの上で左右に侍らせ、大いなる四つの柔肉をその身で受け止めて体温の交換をしながら、両頬にキスを受けているのが今の俺です。

 超贅沢。

 

 ギルドでダブレス城の位置が発見されて、あと5日で王都に攻め込んでくると勘が察して、その後のお話。

 城のおおよその位置は発見されたわけだから、当然ながら世界中に調査に向かっていたみんなを一度王都に撤収させて。

 その上でお互いの情報をギルドで持ち寄って、トゥレスおじさんが主導で今度は城の位置を正確に観測するために、漁村『ヴォニート』から王都までを直線で結ぶ位置にある街や山、平野に冒険者や騎士団を手配して、細かな気象条件など色々観測しつつさらに正確な位置を割り出して……って感じで話は進んで。

 

 その上で、冒険者の中でもトップの実力を持つ俺たちは、五日後の決戦に備えるように話があった。

 武器防具、アイテム類もそうだし、レベリングもそうだ。

 現在、イレヴンが再限界突破後の上限であるレベル300に達してて、その次がリンのレベル285で、その他のみんなはその下に続く。

 このレベルをできうる限り上げて、装備も最上級のものにして、力を蓄えておいてほしいと。

 決戦の際には、王都に攻め込んでくる魔王城を迎え撃つという作戦は王都に危険が及ぶので、こちらから相手の本拠地に乗り込んで魔王を討伐する作戦が取られる見込みだ。

 向こうがわざわざ城を空に浮かべて攻め込んできてくれてるわけだからな。攻め込まなきゃ嘘だろう。

 リンのドラゴン形態ならば、主戦力全員を背中に乗せて空飛ぶ魔王ダブレス城に奇襲をかけられる。

 城を発見する役目は俺の勘に期待されている。見えない城でも近づけば位置が分かるだろう。多分。わかんなくてもトゥレスおじさんが何とかするだろう。

 ケンタウリスと俺らロックパーティ(+ノワールさん)は全員参加するとして、トゥレスおじさんやカトル、ヴァリスタさんは王都の守衛に回るか、その辺りの戦力配分はこれから検討していくことになった。

 

 まぁそんなつまんない話はどうでもいいのよ。

 

「ん……マスター、今日はなんだか、落ち着いていますね?」

「ぷはっ♡ ……どうなされた、主殿?」

「いやぁね……」

 

 サザンカさんと絡め合わせていた舌を抜いて、美女二人に包まれているのに妙に静かにしていた俺の様子にイレヴンが首を傾げてくる。

 向かい合わせたサザンカさんも怪訝な顔だ。ごめんね心配させて。

 勿論の事大興奮してるのは間違いないのよ? ロックキャノンも既に臨戦態勢だしね。

 ハーレムプレイを快く受け入れてくれた二人には感謝しかないわけですよ。

 イレヴンはアンドロイドでマスターが女のケースも考えられているので性的嗜好はバイ寄りで、リンもノワールさんも元々無性別寄りの存在だから女性が絡む性行為に忌避感はないらしくて。

 ノインさんは『女もイケるしな』ってミームで応えてくれて、サザンカさんはヒノクニが元々こういう一夫多妻制的な文化に明るいらしいからハーレムプレイ容認派で。

 多分ヒルデガルドさんも問題ないんだろうけどティオだけが複数プレイはどうなのかな。後で聞いてみないといかんな。性癖の不一致と無理解は夜の睦み愛に影響が出るからな。その辺りはお互いの納得を得たうえでやらないといかん。

 

 ちゃうねんて。

 落ち着いたら常にアホな思考に寄っていく俺の脳が恨めしい。

 俺が今やけに落ち着いてしまっている理由はその辺りにはなくてですね。

 しいて言うなら、そう。

 

「二人に……謝りたいと思ってた事があってさ」

「私たちに?」

「謝るようなことが? 何でござろうか……?」

 

 申し訳ないという俺の気持ちだ。

 イレヴン。サザンカさん。

 この二人には今日、とんでもなくみっともなく恥ずかしい所を見せてしまったのだ。

 

「ほら、今日のギルドでさ。俺めっちゃなんていうか……不機嫌な所を見せちゃったって言うか。二人がいたのに落ち込んだ姿見せちゃったじゃん。あれが恥ずかしいし、なんか申し訳ないなーって気持ちがあって」

「ああ……あの、ほんげぇーってなっていた時の」

「落ち込んでいた理由も分からなくはありませんでしたが……」

「うん。でもなんか、やっぱりこう、なんていうか、俺も男だしさ。あんな人前で、げっっそりするような姿を見せちゃってたの反省だなーってじわじわ思うようになってさ。その後にトゥレスおじさんからの報告で実はやることやってたって分かってテンションは取り戻したけど、そもそもその前に機嫌が悪いのを二人の前であんな赤裸々に見せてたのは……なんか……上手く言葉に出来ないけど、ごめんねっていうか……」

 

 そんな感じの所です。

 俺だって男である。嫁さんたちの前ではいつも通りの俺でいたいというか、良い所を見せたいとは常々思っているのだ。

 常に情けない姿ばかり見せ続けてしまったら、折角の繋がり合った深い愛情の気持ちも薄れてしまうかもしれませんし??

 この二人から愛されなくなってしまったら俺はもう生きていける気がしませんし??

 だから……なんかねぇ! ごめんね今日は格別に情けなくてねぇ俺ねぇ!! って気持ちになりました。ごめんね。

 

「……うふふ」

「ふふっ……主殿は、本当にどこまでも()い御方」

 

 と、思ってそんな話を切り出したところ、何故か笑われた。

 ヤダすっごい優しい微笑み!! 可愛い!! 好き!!!

 なんですかその笑顔は! 俺が何したって言うんですか!!(赤面)

 

「……マスター。私は……私たちは、マスターの恥ずかしい所や、不機嫌な所を見せられても、ひとつも嫌だとは思いませんよ」

「ホントに?」

「うむ。そんな姿を拙者らに晒していただける……それは信頼の証であろう? 人は関係の浅い相手には、己をよく見せたいと考えるもの。拙者と初対面の頃は、主殿もそうであったはず……ですが、こうしてお互いの体を重ね、褥を共にするほどの仲になり、愛し合う関係になったことで……主殿が拙者らに甘えてくれるようになった。そういうことでござろう」

「その通りです。どんな姿を見せても、私達がマスターを嫌いになる事はありませんし……マスターだって、私達がどれだけ弱い所を見せても、愛想を尽かすようなことはないでしょう? もっといっぱい、マスターの弱い所も見せて下さい。私たちはもうマスターだけの女なのですから」

「なんていい女たちなんだ……!!」

 

 やだ……二人の愛がすっごい深いわ!

 しかしそうか、思えば俺って情けない所を晒しても気にしない相手って殆どいなかった。せいぜいシスターくらいで。

 孤児院のガキたちだってティオだって、お兄ちゃんとしてしっかりしたところを見せてやらねば……っていつも考えてたし。なおしっかりしたところを見せられてたかは議論に値しない。

 割と背伸びしてたのかなもしかして俺って。そういや確かにノインさん相手にも、リン相手にも、イレヴンやサザンカさん相手にも、いい女にはいい所見せて親密にならんと! みたいな思いは常にあったかも。こないだのローティリッチでのエイシスさんとの勝負なんてまさしくそれだし。

 

 でも、こうやって体を許し合えるほどの深い関係になれたことで、そんなに見栄を張らなくていいって考えられるようになった、ってことなのか。

 確かにそうかも。リンにもパパ代わりに頑張らんとーって思うようなことも無くなったし、ノインさんにも王族だからって遠慮するようなそれも無くなったし……ある意味ではティオやシスターにも近い、遠慮しなくていい距離感になったようにも感じている。

 これが家族になるということか。

 家族だからこそ、不機嫌を見せてもいいし、それは健全に甘えられているという事に繋がるのか。新発見でございました。

 そんな風に言って俺を抱きしめてくれる二人に無限に涙が流れ落ちてしまいます。

 

「そっかー……無意識で二人に甘えてたんだな俺な。二人がいるから弱い所も見せられたのか。目から鱗滝だったわー……」

「むしろ、それを後から気にするようになったのも、マスターの心境の変化の一つだと思いますよ。心の距離が変わって、私たちをより大切に思っていただけているから、気にかけてくれたのでしょう。そんなところも大好きですよ」

「主殿の心が温かいからこそ、甘えた後に不安になられてしまったのでござろうな……大丈夫、拙者らは皆、貴方を愛し、守り通しまする。主殿は主殿らしく、のびのびと構えていてくだされ」

 

 そう言って、俺の頭を両側からかき抱くように包み込んでくるイレヴンとサザンカさん。

 そうすればもちろんの事、俺の顔は大いなるデカパイに包み込まれて、この世界に存在するどこよりも幸せ数値の高い隙間に位置した。

 無限にあったけぇ……俺の事をこんなに大切に思ってくれている二人に感謝。

 これはもうとっととダブレスちゃんもニーズヘッグもヴィネアもカリーナもジェミニもポルックスもボッコボコにボコして全員俺の女にして、邪魔なバアなんとかとかフなんとかはブチ殺して、魔王軍壊滅させて世界に平和を取り戻してやらねぇとなぁ!!

 平和に何の気兼ねも無く子づくりできる社会を俺は目指してるから。子ども推進委員会発足するから。出生率の向上に努めてやるわい!!

 

「んっ、アんっ♡ マスター、急に……んっ♡」

「お゛っ♡ くぅ、っ、指ぃ……もっとぉ♡」

「二人ともありがとね……愛してる。いっぱい愛してるのでこっからいっぱい愛します!」

「そんな禅問答みたいな……はぁんっ♡! だめっ♡!」

「あっ、おっ♡ 主殿ぉ、そこぉ……っ♡!」

 

 よっしゃなんか元気出て来た!

 セックスの前にお互いの想いを確かめ合う行為はさらに情事の熱を高めると言われている。

 最終決戦が迫っていても何のその。俺の勘が何とかなると言っているので何とかなるんじゃい!!

 なんとかしてやるわい!

 

「あっ、マスターっ♡ 好きっ、そこ、好きっ……いぃっ、あっ♡!」

「あるじ、どのぉ……んっ♡ やぁ……♡! お慕いしています……ふぅんっ♡!」

 

 そう決意した俺は、その後二人の体を味わいに味わって蕩けさせて、さらに愛を深めあったのだった。

 

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