勘のいいガキはデカパイハーレムの夢をあきらめない! 作:そとみち
図書館デートも終えて、夕飯前に家に戻って来た。
「ただいまー」
「おかえりなさいませ、主殿。ノイン殿もイレヴン殿もミャウ殿も」
「ただいまです~」
『みゃ!』
「ただいま帰りました。リンたちはまだ戻っていませんか?」
「昼過ぎに皆帰ってきてござるよ。今はそれぞれ自室でお昼寝中でござる。ヒルデガルド殿も共に」
「昨日の時点でヒルデガルドさんの部屋も増築しておきましたからね~」
「俺の家無限に広がり続けてんな」
『みゃ』
出迎えてくれたサザンカさんにただいまの挨拶をして、聞けばリンたちドラゴニュート三人組も既に帰ってきているとのことで。
今日一日でどれくらいの食料が王都から消えたんだろうな……。(真顔)
聞くのが怖い。まぁヒルデガルドさんがいたしリンにもお小遣いという名の一般男性の年収一年分のお金は渡してるし、大事には至っていないのだろう。そう信じたい。
「サザンカさんはどうでした? お休みというか……息抜きはちゃんと出来ました?」
「うむ、存分にゆったりとさせていただきました。糧食は一週間はリン殿たちが毎食満腹になるほど食べても無くならぬほどに作りおいてアイテムボックスに収納できましたし、装備の整備も万全に。残る時間で瞑想をして気を落ち着けられました」
「よかったー! サザンカさんは結構、なんていうか……静かな時間が好きなんすね」
「そうでござるな。もとより、一人でいる時間が長い生活を続けていた故……ああいや、主殿や皆とこうして生活することが負担とは微塵にも感じておりませぬが、一人でゆっくりとできる時間は心の平静を蓄えられまする。拙者の心を汲み取っていただき感謝でござるよ、主殿」
「感謝されるほどの事でもないわよー! みんながそれぞれの個性を尊重しあって楽しめる生き方をすればええ!」
「うふふ。我が主は実に器が広い」
そしてお留守番をしていたサザンカさんだが、この人実は割と陰キャ寄りである事に長らくの付き合いから俺は察することが出来ていた。
いや陰キャとまで言うと失礼になっちまうが、なんていうか、団体行動してみんなでウェーイ! ってやる事が一番楽しい、とは感じないタイプだ。
静かな時間を一人で楽しめる人。家で休んでる時とかも、緑茶飲んで一人でゆっくりしてる時が多い。
コミュニケーションは取れるけど、一人で落ち着く時間もあった方が嬉しいタイプ。ノインさんもこれに近い。
それが分かってるから今日ひとりでお留守番すると聞いた時に俺も無理に誘いはしなかった。それでよかったのだろうと思う。
嫁さんみんながそれぞれ大切にしているものが違って、それぞれを大切にできる様な関係がいいよね。それが円満なハーレムというモノだと最近は考えるようになりました。
みんなで平和に子作り出来る未来を勝ち取りてぇよなぁ!? 孕ませて無事なご出産をお祈り申し上げてさァ!!(豹変)
「全員帰ってきてるなら、後は夕飯食べて風呂入るだけですかねー。夕飯いつ頃にしますかね」
「我々もお昼は軽めでしたし、早めでもいいのではないですか?」
「そうですね~……それじゃあ一時間後くらいでどうでしょう~」
「承知しました。既に料理は出来ておりますし、配膳はその頃にいたしましょう」
『みゃあ』
具体的に夕飯の時間を決めて、それまで各々が自由に時間を過ごす事になった。
俺はもう特にやる事もないので、リビングでイレヴンと一緒にお茶を飲みつつ時間を過ごすことにした。
「ううむ……やっぱイレヴンは全く肩凝ってないな」
「気持ちいいのは気持ちいいのですが、マスターの指技でコリをほぐされる感覚が味わえないのは悔しいですね」
「デカパイの悩みを抱えるみんなが聞いたら怒るぞぉ」
「ふふっ、そうかもですね」
『みゃ……』
暇つぶしにイレヴンの肩を揉んでみてボディタッチによる魔力回復を画策したのだが、どうにもイレヴンの体はコリが無さ過ぎて揉み甲斐がない。
膝の上にミャウを置いて楽しそうに俺のマッサージを受けるイレヴン。銀髪が揺れててちらりとうなじが見えて……うむ。いいな。
今夜はイレヴンにしようかな。夕飯終えたら誘ってみるか。
さて、そんな風に夕飯までの時間を過ごしていた所で。
「……む? 誰か来た」
「おや。……ああ、ティオですね」
「だな。あいつの気配だ」
我が家にやってくる来客の気配を勘が感じ取る。
窓から見れば、ふわふわ揺れる空色の青髪ととんがった耳が見えた。
我が妹にして嫁のティオで間違いない。
出迎えてやるか。玄関に移動してっと。
「おかえりんこー」
「ただいまん……え、殴られたいのお兄ちゃん? 顔面希望? 歯ぁ食いしばって??」
「ごめんて」
怒られたわ。
今日読んだ異世界転生チートさんの作品の中で、ヒロインにちょっかいかける主人公の言動が天才すぎたので、早速雑にからかえる仲のティオに使ってみたけどめっちゃ怒られたわ。
俺の顔面にティオの鉄拳が突き刺さり『*』状態になったわ。前が見えねェ。
「んもぉ! まったくなんなの急に! またあの変な本の影響でしょー!!」
「*まぁ少々からかいすぎた所は認めるのだが異世界転生チートさんの本は素晴らしい作品なので批評はやめたってくれんか……*」
「顔を直してから言ってくださいマスター」
『みゃ……』
凹んだままの顔でティオを宥めて、イレヴンに後頭部を引っぱたいてもらって顔を直して、ティオを迎えた。
リビングでお茶を出して、今日はどしたんか聞いてみる。
「今日はケンタウリスも一日お休みだから、みんな自由時間なんだ。ここに来たのは、ご飯食べに来たのと……お、お泊まりに来たっていうか……ぜ、全部言わせないでよね!」
「俺の妹がこんなにも可愛い」
「愛されてますねマスター」
『みゃ』
抱かれに来たわよこのエルフ。性欲に目覚めやがって……。
よーし今夜はイレヴンとティオを抱かせてもらおう! 最後の夜はエルフとアンドロイドの贅沢丼だ!
ティオの事をイレヴンもだいぶ好きだし濃厚レズも期待できますよ。
昨日はヒルデガルドさんと穏やかなセックスだったからだいぶ溜まってるし。明日は流石に抱けないから一杯愛させてもらうかねウヘヘ!
「お~、ティオちゃん
「あ、ノイン様。うん、前に話した通り……」
「シー。シーですよティオちゃん~。まだロックくん気付いてませんから~」
「あっ、そっか。お兄ちゃん相変らずこっちに鈍感だなぁ……」
そこで自室から降りて来たノインさんがティオとなにやら……ひそひそ話している。めっちゃひそひそしている。綺麗な顔を近づけあってひそひそだ。
集中すれば何話してるか聞き取れるとも思うけど、嫁さんたちだって俺に秘密でお話することもあるだろうな。
この二人は一昨日に3Pした仲だし。あの夜に蕩け合ったことで仲良くなったのだろう。
嫁さん同士で親愛を深めることはウェルカムです。百合レズえっちは健康にいい。
「んみゅ……ふわぁぁぁ……。……ん。おなかへった」
「私もだ。朝からずっと食べ続けてだいぶ調子が戻ったが、サザンカの作る料理は別格だからな。また頂くぞ」
『本当に、人の作る食事というモノは多様な種類があるのですね。色々な料理があり、色々な味があり……たまりません』
「ノワール殿が楽しんでおられるようで何よりでござる。今宵の料理も腕に縒りをかけましたので、お楽しみくだされ」
そんな妄想を果たしていたらドラゴニュート三人組とサザンカさんも降りてきた。階段を降りてくるみんなの胸がリズムよく揺れててデカパイ感謝。
嫁さんみんな集まってきましたわね。
何気に全員集合はレアだな。ティオがケンタウリス中心で生活してるし、ヒルデガルドさんが俺んちに住むようになったのは昨日からだし。
抱いた順で、ティオ、ノインさん、リン、イレヴン、サザンカさん、ヒルデガルドさん、ノワールさん……か。
騒がしい食卓になっちまいましたね。俺のハーレム計画は順調な滑り出しを見せています。
「少々早い時間ですが、もう夕飯にしてしまいましょうか主殿。皆も配膳をお手伝いいただけるかな」
「そっすね、いただきますかァ! よっしゃ食器出すぞー! イレヴン! リン!」
「了解です」
「うおー!」
ロック家の休日の夕食は、騒がしくみんなで集まっていただくことになった。
※ ※ ※
「美味し。食後のコーヒー美味し」
『みゃ』
さて夕食を食べ終えて、リビングでコーヒーを飲んで
非常に精のつく料理の数々をみんなで頂いて、大満足の夕飯を終えて、洗い物片付けも終えて、この後はお風呂の時間とおせっせのお時間になるわけですが。
しかしわからん。
「なぜ今ここに俺しかいないのか」
『みゃあ……』
リビングにある10人は座れるデカ机に、しかし俺しか座っていなかった。
おかしいな。ついさっきまでここで8人で楽しく夕飯を食べていたはずなのに。
食べ終えて片付けはみんなでやったんだけど、お風呂の順番の話になって、唐突にノインさんから言われてしまったのだ。
『今日は~、女子組みんなでお風呂入ろうと思ってたんですよ~。ロックくんは最後にお風呂でもいいですか~?』
『アッハイ。まぁ構いませんけど……』
『助かる~。あ、それとお風呂出た後はちょっと私の部屋に来てくれます~?』
『アッハイ』
どうやら今日はみんなでお風呂で女子会するらしい。
俺んちのお風呂そんな人数は入れるのかって?
ノインさんの匠の技でめっちゃ広くなってるからよ……心配しなくていいもんよ……。
その分俺が広い風呂をひとりで入る事になってちょっと寂しいけどまぁ……いいだろう。
嫁さんたちの仲がいい事はよいことだ。デカパイ全裸百合ハーレムが俺んちの風呂で展開されていると考えるだけで股間に電撃が走るようです。
その分ミャウをしっかり洗ってやりますよ。コイツと共にいる時間も俺にとってはとても大切だからな。
「でもちょっと疎外感感じて寂しいの」
『みゃぁ……みゃふ』
ミャウにしか零せない本音を口から漏らしてミャウの頭をふみょふみょして寂しさを紛らわせた。
いいもん。男が意志を女に押し付けるタイプのハーレムを目指してるわけじゃないもん。
あくまで女性主体。女の子達が笑顔でい続けてくれればそれでええ!
「今日はいっぱい洗ってやるからなー。明日は一緒に寝ようなー」
『みゃ!』
ぐしぐしとミャウの頭を撫でて、コーヒーを飲み干して洗って片付けてから俺も風呂に入る準備をしに部屋に戻るのであった。
※ ※ ※
さて。
「ノインさんなんの用なんやろ」
女子組がお風呂を上がって、その後に俺もミャウと共に風呂に入って、しっかり身を清めた上で、俺はノインさんの部屋の前に来ていた。
なおミャウは置いてきている。ついてくるかとも思ったが、お風呂上がりの毛づくろいをベッドの上で始めていたので多分あのまま寝るだろう。
俺は俺で今夜はわざわざウチに来てくれたティオは確定として、イレヴンも肩もみしてたらそそられたから二人と夜を過ごすつもりだったんだけど、ノインさんにこうして呼ばれてるってことは……誘われてるってことなのかにゃあ。
そうなればノインさんも入れて4Pに切り替えるべきか……などと今夜の御伽噺(比喩)の予定を組み立てつつも、まぁ呼ばれてるので気楽にノックした。
「もしもーし。ノインさーん、俺でーす」
「あ~来たな~。開いてますよ、どうぞ~」
のんびりとしたいつものノインさんの声でドアの向こうから返事が返ってきたので、俺も何の遠慮も無くドアノブを握り、回して、ドアを開ける。
その中には。
「──────お?」
知らない部屋だった。
俺の知るノインさんの部屋は、12畳くらいで不思議と生活感あふれる、いい意味でお姫様感のしない、落ち着ける内観だったはずなのだが。
しかし、今開いたノインさんの部屋は……ドスケベであった。
ピンク色の照明が部屋を妖しく照らし。
広々とした20畳ほどの部屋には、ソファや椅子などの他、中央に10人は楽に横になれそうなスペシャルキングサイズのベッドがあって。
そして、そこには。
「……いらっしゃい、ロックくん。ハーレムしましょ♡」
俺の嫁たちが、全員、超極薄の際どいランジェリードレスに身を包んでいた。
ふーん。
なるほどね。(全知)
対戦よろしくお願いします。(全能)